JPH0219278B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、はね上げ式門扉に関し、特に門扉を
開方向へ付勢する手段等を支柱内蔵として安全性
と外観の向上を図つたものに関する。

〔従来の技術及び解決すべき問題点〕

従来より門扉を機構的に支柱に組み付けて、上
下方向に回動させて開閉を行なうものが知られて
いるが、多くは門扉の支持機構等が外部に露出し
ていて安全性及び外観上での問題があり、門扉を
安定的に開閉でき且つ安全性及び外観につき向上
を図つたはね上げ式門扉の提供が希求されてい
た。

〔問題点の解決手段〕

本発明は、上記問題点の解決手段として、支柱
に装着した門扉を上下方向に回動させて開閉する
はね上げ式門扉において、門扉を取付けるアーム
を支柱上部の軸心方向と平行する側面の外側で回
動可能に軸支し、該アームに門扉を固定し、上記
アームの回動軸を中心に該アームの回動に連係し
て回動するアームリンクを、アームと一体あるい
は別体に形成し、かつ上記アームリンクの自由端
側を、支柱に形成した窓から支柱内へ挿入し支柱
内において上下動自在とすると共に、支柱内に、
バネ、ガススプリング等の付勢手段を取付け、同
じく支柱内に配したリンク機構を介してアームリ
ンクの他端側に連結し、門扉を持ち上げる方向へ
アームリンクを回動付勢するものを提供せんとす
るものである。

〔実施例〕

第１図〜第５図に基づいて、以下本発明の一実
施例を説明する。

図中、１は支柱、２が門扉で、左右二本の支柱
１，１へアーム３，３を夫々回動可能に取付け、
このアーム３，３の先端へ直角交差状に鎧戸状の
門扉２を固定保持せしめたものである（第３図、
第４図及び第５図参照）。

支柱１は、第１図及び第２図に詳細に図示して
あるように、本体部４、アーム支持部５、及びキ
ヤツプ５ａから構成してあり、本体部４は角筒状
の中空のものである。アーム支持部５も略角筒状
のもので、門扉２を取付ける側の側面にはアーム
３の取付部６が突設してある。アーム支持部５
は、本体部４の上端へ嵌合させて装着してあり、
ビス止めして脱落を防止してある。又、キヤツプ
５ａはアーム支持部５の上端に嵌着してある。な
お、支柱１を構成する各部は所定の中空部分を有
すればよく、他の外形、断面形状でもよい。

アーム支持部５に設けたアーム３の取付部６に
は軸孔７が形成してある。この軸孔７にはアーム
３の下端に固設した取付金具８が回動できるよう
に軸承してあり、アーム３もこの軸孔７を回転中
心として上下方向（図中の矢示Ｘ方向をいう。以
下同じ。）に回動可能となつている。

すなわち、アーム３はアーム支持部５の軸心方
向と平行する側面５ｂの外側で回動可能に軸支さ
れている。取付金具８には、アーム支持部５を挾
んでアーム３と反対側にアームリンク９の一端が
固定してある。このアームリンク９は、アーム３
の軸線方向に対して斜めに交叉するように取付け
てあり、他の自由端側は、アーム支持部５に設け
た窓１０から内部へと進入している。

窓１０は、アームリンク９の上下移動に対して
障害にならぬような長さとしてあり、アームリン
ク９は、アーム３の下方回動時は上方へ、アーム
３の上方回動時は下方へと回動するようになつて
いる。尚、図示の例では支柱１を構成する各部及
びアーム３とアームリンク９とが別体のものにな
つているが、一体成形したものとしてもよく、図
示の例に限定されない。

図中１１はガススプリングで、アーム支持部５
のキヤツプ５ａ内側に突設した取付片１２へ、ピ
ン１３で回動可能に取付け、アーム支持部５及び
支柱１内へと垂下させて取付けてある。またこの
ガススプリング１１のロツド１４先端と、上記ア
ームリンク９の他端とには、リンク棒１５の両端
を夫々回動可能に取付けてリンク機構を構成させ
てある。即ち、ガススプリング１１のロツド１４
は下方に伸びようとしてリンク棒１５及びアーム
リンク９に夫々第１図中矢印ａ，ｂで示すような
回動を付勢している。尚、このガススプリング１
１に代えて開拡性のコイルバネが採用できること
は勿論であり、またその他の付勢手段を用いても
よく、図示の例には限定されない。また図中１６
はガイドローラで、ガススプリングが振れて本体
部４の内側に触れてもアーム３の作動に支障がな
いようにしてある。

次に本実施例における動作を説明する。

まず第１図のように、門扉２をはね上げた状態
から、第４図及び第５図に示す位置までおろす場
合を説明する。第１図のように門扉２を全開とし
ている状態では、ガススプリング１１はロツド１
４を介してリンク棒１５を下方に引張り、リンク
棒１５と連結するアームリンク９も共に下方へ付
勢されている。即ち、アームリンク９とリンク棒
１５とは、アームリンク９を取付けたアーム支持
部５の軸孔７とロツド１４の先端を結ぶ直線上に
位置すべく付勢されている。この状態から、門扉
２を下方へ向けて回動させると、アームリンク９
は逆に上方へ向けて回動し、リンク棒１５を介し
てガススプリング１１のロツド１４を上方へ押し
上げる。このアームリンク９によるロツド１４の
押上げは、ガススプリング１１の付勢に逆らつて
行なわれるので、門扉２の回動は勢いが減殺さ
れ、ゆつくりと安定的に行なわれることになる。
なお、上記のことからガススプリング１１の付勢
力は、門扉２の回動モーメントと均衡をとる必要
があることは勿論である。

次に、門扉２を上方へ持ち上げて開く場合を説
明する。この場合、門扉２を上方へ回動させる
と、アームリンク９が下方、即ちガススプリング
１１の付勢方向へと回動するので、門扉２の持ち
上げが容易に行なわれる。またガススプリング１
１の動作特性を適宜選定すれば、門扉２の開き動
作の特性を調節できる。

〔発明の効果〕

本発明に係るはね上げ式門扉は、以上説明して
きた如く、付勢手段を採用して門扉を持上げる方
向へ付勢したので、安定的に開閉が行なえるよう
になり、また付勢手段やリンク機構を支柱内に納
めたので、これらの動作部材によつて人を傷つけ
たり、衣服をひつかけたりすることがなく安全で
あり、また外観も大幅に向上し、且つ上記手段及
び機構が支柱によつて保護されるという効果を奏
するものとなる。

また、本発明は、アームリンクの回動軸を支柱
上部の軸心方向と平行する側面の外側に設けたこ
とにより、支柱の幅を大きくすることなくアーム
リンクを長くでき、アームリンクの自由端の動き
を大きくして、付勢手段のストロークを十分に取
ることができ、安定した門扉の回動昇降を行ない
得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例の部分縦断面図、
第２図は、第１図と直角交差方向での部分縦断面
図、第３図は、部分断面側面図、第４図は正面
図、そして第５図は部分断面平面図である。 １…支柱、２…門扉、３…アーム、９…アーム
リンク、１１…ガススプリング、１５…リンク
棒。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 支柱に装着した門扉を上下方向に回動させて
   開閉する以下の要件を備えてなるはね上げ式門
   扉。 (イ) 門扉を取付けるアームを支柱上部の軸心方向
   と平行する側面の外側で回動可能に軸支し、該
   アームに門扉を固定する。 (ロ) 上記アームの回動軸を中心に該アームの回動
   に連係して回動するアームリンクを、アームと
   一体あるいは別体に形成する。 (ハ) 上記アームリンクの自由端側を、支柱に形成
   した窓から支柱内へ挿入し支柱内において上下
   動自在とする。 (ニ) 支柱内に、バネ、ガススプリング等の付勢手
   段を取付け、同じく支柱内に配したリンク機構
   を介してアームリンクの他端側に連結し、門扉
   を持ち上げる方向へアームリンクを回動付勢す
   る。