JPH02192116A - X線マスク材料およびx線マスク - Google Patents

X線マスク材料およびx線マスク

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JPH02192116A
JPH02192116A JP1011272A JP1127289A JPH02192116A JP H02192116 A JPH02192116 A JP H02192116A JP 1011272 A JP1011272 A JP 1011272A JP 1127289 A JP1127289 A JP 1127289A JP H02192116 A JPH02192116 A JP H02192116A
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ray
ray absorbing
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absorbing film
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、X線リソグラフィーに用いられるX線マスク
材料およびX線マスクに関する。
[従来の技術] 半導体産業の分野において、シリコン基板等に微細パタ
ーンからなる集積回路等を形成する技術としてリソグラ
フィー技術が用いられる。このリソグラフィー技術は、
一般に次のように行われる。
露光用電磁波を透過させる作用を有する基板上に、露光
用電磁波を吸収する作用を有する金属等でもって集積回
路等の微細パターンに対応するパターンが形成されてい
るマスクに、露光用電磁波を照射することにより、シリ
コン基板等の上に塗布させたレジストにマスクの微細パ
ターンを転写させる。次に、このレジストパターンをも
とにエツチング、不純物注入、誘電体膜作製等の様々な
工程を行い、シリコン基板等に微細パターンからなる集
積回路等を形成させる。
従来、露光用電磁波として可視光および紫外光を用いて
、微細パターンを転写するフォトリソグラフィー法が用
いられてきた。ところが、最近に至り可視光および紫外
光の物理的限界を超えた、より小さな微細パターンの転
写技術が要求されるに至り、このような微細パターンを
転写させるために、より波長の短いX線を露光用電磁波
として用いるX線リソグラフィー法が試みられている。
ところで、このX線リソグラフィー法に使用されるX線
マスク材料は、基板と、この基板上に形成されたX線透
過率の大きな膜(以下、X線透過膜と古う)と、X線透
過膜上に形成されたX線吸収率の大きな膜(以下、X線
吸収膜と言う)とから構成される。ここで、一般にXS
透過膜は、原子番号の小さな原子から構成される極めて
薄い膜であり、また、X線吸収膜はX線吸収率の大きな
金属等からなる極めて薄い膜である。
X線吸収膜には、X線吸収率の大きな材料が用いられね
ばならないことは言うまでもないが、さらに、次に述べ
る要求を満たさねばならない。第一に内部応力の小さい
ことである。これは、上述のように、X線吸収膜が、極
めて薄いX線透過膜上に形成されることから、X線吸収
膜の内部応力が大きいと、この内部応力によってX線マ
スクに歪みが生じてしまい、パターン転写精度が確保で
きなくなるからである。第二に微細パターン形成に適し
た膜構造であることである。これは、要求されるパター
ンの大きさが0.25μm以下である場合が多く、した
がって、膜構造もo、25μm以下のパターンの形成可
能なアモルファス状態かあるいは微結晶状態でなければ
ならない。
従来、X線マスク材料においてX線吸収膜として用いら
れてきたのは、金<AU)、タンタル(T a ) N
タングステン(W)、レニウム(Re)もしくはこれら
の金属と非金属元素から構成される化合物、例えば、窒
化タンタル、窒化タングステン、酸化タンタル、酸化タ
ングステン等であった。
[発明が解決しようとする課題] ところが、上述の従来のX線吸収膜は、いずれも以下に
述べるような欠点があった。
まず、Auは、柔らかく展性かつ延性に富むことから、
パターン寸法の経時変化が避けられないという欠点があ
った。また、Auは化学的に不活性であることから、湿
式エツチングおよびドライエツチングによる加工が極め
て困難であるために、微細パターンを直接形成できない
という欠点があった。それゆえに、Aulに微細パター
ンを形成させるためには、あらかじめレジスト等にステ
ンシルパターンを形成し、そのステンシルパターン内に
電解メツキ法を用いてALJを堆積させることにより、
Auによる微細パターンを形成させる方法が行われてい
た。しかしながら、電解メツキ法は、X線吸収膜作製に
最も重要である、精密な内部応力制御性が得られず、し
かも溶液反応であるために膜が汚染されやすいという欠
点があった。
次に、Au以外の金属、例えば、Ta、WおよびRe等
については、これらの膜を形成させる方法としてスパッ
タ法がほとんど唯一の方法であるが、スパッタ法で堆積
させた場合数に述べる欠点があった。スパッタ法により
X線吸収膜を作製する場合、内部応力を精密に制御する
ことが極めて困難であった。なぜならば、膜の内部応力
はスパッタガス圧力に依存することが明らかになってい
るが、この依存関係は、ガス圧力の微少変化に対して内
部応力の変化が急峻に変化するという依存関係であるゆ
えに、所望の小さな内部応力を得るためのガス圧力の範
囲が極めて小さな範囲に限られてしまうためであった。
しかも、スパッタガス圧力が内部応力を制御しうる唯一
のパラメーターであった。さらに内部応力の小さな膜は
スパッタガス圧力の大きな条件においてしか得られず、
この条件において得られる膜は密度が小さく、かつ不純
物を含んでいることからX線吸収率が低下し、さらにグ
レインサイズが極端に大きいために微細加工が不可能で
あるという欠点があった。
次に、金属と非金属元素から構成される化合物、具体的
には窒化タンタル、窒化タングステン、酸化タンタル、
酸化タングステン等の膜は前記単体金属膜を形成させる
場合と同様のスパッタ法により得られる。この場合、こ
れらの膜については、アモルファス状態であるとか、微
結晶状態であるといった、微細加工を行うにあたり優れ
た膜構造が得られ易い一方で、これらの優れた膜構造を
保ちつつ、なおかつ内部応力の小さな膜は容易に得られ
ないという欠点があった。すなわち、内部応力の小さな
膜を得ようとすると、相転移によりアモルファス状態か
ら結晶状態に変化したり、あるいは微結晶状態から結晶
粒径のより大きな結晶状態に変化することにより、微細
加工が不可能となる欠点があった。さらに、内部応力の
制御、X線吸収率という点に関しては前記単体金属の場
合とほぼ同じ欠点を有しており、X線吸収膜としては極
めて不十分であった。
従って本発明の第1の目的は、上述の欠点を除去し、内
部応力が小さく、かつ微細加工性にすぐれたX線吸収膜
を有するX線マスク材料を提供することにある。
また本発明の第2の目的は、上記第1の目的を達成する
ことにより得られたXsマスク材料を用いて、極めて微
細なパターンを有するX線マスクを提供することにある
[課題を解決するための手段] 本発明の第1の目的は、基板上にX線透過膜およびX線
吸収膜を順次設けたX線マスク材料において、前記X線
吸収膜がタンタルとホウ素とを、それらの原子数比(T
a/B)が8.5/1.5〜7.5/2.5となる範囲
で含有することを特徴とするX線マスク材料によって達
成される。
また本発明の第2の目的は、上記X線マスク材料のX線
吸収膜を微細パターン化して得られたものであることを
特徴とするX線マスクによって達成される。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明のX線マスク材料は、基板上にxm透過膜および
X線吸収膜を順次設けたものである。ここに前記基板と
しては、シリコン基板等の通常用いられている基板が用
いられ、またX線透過膜としては、窒化シリコン、窒化
ホウ素、炭化シリコン等の通常用いられているX#!透
過膜が用いられる。
本発明のX線マスク材料において、X線吸収膜は新規な
構成からなり、タンタルとホウ素とをそれらの原子数比
(Ta/B)が8.5/1.5〜7.5/2.5となる
範囲で含有することを特徴とする。
本発明のX線マスク材料において、X線吸収膜として、
タンタルとホウ素とを含有する膜を選択した理由は、以
下に示す通りである。
第1の理由は、タンタルおよびホウ素を含むX線@収膜
は、スパッタ法によって容易に基板上に低温で形成させ
ることができることである。従って、CVD法のように
熱によるマスク歪みを生じることがない。さらにスパッ
タ法は、電解メツキ法あるいはCVD法に比較して容易
に膜を形成でき、しかも堆積速度が大きい。
第2の理由は、タンタルおよびホウ素を含むX線吸収膜
は、これをスパッタ法により形成した場合、内部応力が
小さい、高密度で不純物を含まない、X線吸収率が大き
い等の利点を有することである。この内部応力に関して
本発明者は、例えば2Pa以下のごときガス圧力の小さ
な条件で、スパッタターゲットに投入するパワーを変化
させることにより内部応力を容易に制御することができ
ることを確認している。この場合、投入パワーの制御は
スパッタガス圧力の制御と興なり、極めて精密な制御が
可能であるために、投入パワーを正確に設定することに
より、得られる膜の内部応力をほぼ完全にゼロにするこ
とができる。さらに低いガス圧力の条件で膜を形成する
ことから、高密度で不純物の極めて少ない膜が得られ、
したがって、十分なX線吸収率を持つX線吸収膜が得ら
れる。
スパッタ法による、タンタルおよびホウ素を含む膜の形
成において、ターゲット材料はタンタルとホウ素を含む
ターゲットを用いても良いし、純タンタルを用いて、ス
パッタガスに例えばジボラン(82H6)等の、ホウ素
原子を含むガスを混合する反応性スパッタの方法を用い
ても良い。
次にX線吸収膜を構成するタンタルとホウ素との原子数
比(Ta/B)を8.5/1.5〜7.5/2.5に限
定した理由は、以下に示す通りである。
第1の理由は、原子数比(Ta/B)が8.5/1.5
を超え、タンタルが多くなり、ホウ素が少なくなると、
形成される膜の結晶状態が微結晶であってもその粒径が
例えば’15rrnを超える大きさとなり、また原子数
比(Ta/B)が7.5/2.5未満となり、タンタル
が少なくなり、ホウ素が多くなっても、形成される膜の
結晶状態が微結晶であってもその粒径が例えば15nl
を超える大きさとなり、いずれの場合も、例えば0.2
5μm以下のごとき微細パターンの形成が困難であるの
に対し、原子数比(Ta/B)が8,5/1.5〜7.
5/2.5の範囲にあると、形成される膜がアモルファ
ス状態または例えば15n1以下の粒径を有する微結晶
状態となるので、例えば0.25μm以下のごとき微細
パターンの形成が可能となり微細加工性にすぐれている
からである。
第2の理由は原子数比(Ta/B)が8,5/1.5を
超える場合または7.5/2.5未満の場合、膜の結晶
粒が大きいため、形成されるパターンの上面および壁面
が平滑とならないのに対し、原子数比(Ta/B)が8
.5/1.5〜7.5/2,5の場合、膜がアモルファ
ス状態であるかまたは結晶粒の小さな微結晶状態である
ため、形成されるパターンの上面および壁面が平滑とな
るからである。
なお、本発明においてX線吸収膜はホウ素を含むものの
、過半量のタンタルを含むため、ドライエツチングにお
ける化学的性質が、タンタル単体膜とほぼ同様であるの
で、タンタル単体膜の場合に用いられる従来の加工技術
をそのまま用いることができる。
本発明によれば、上記特性を有するX線マスク材料を用
い、そのX線吸収膜を常法により微細パターン化するこ
とにより、例えば0.25μm以下の微細パターンを有
するX線マスクを得ることができる。
[実施例] 以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明は
これらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 X線吸収膜を構成するタンタルとホウ素との原子数比(
Ta/B)が本発明の限定範囲に含まれる8、5/1.
5である場合の実施例を以下に示す。
Si(100)基板上に形成されている厚さ2μmの窒
化シリコン膜(X線透過膜)上に、タンタルおよびホウ
素からなるX線吸収膜をrf(高周波)マグネトロンス
パッタによって0.6μmの厚さに形成してXsIマス
ク材料を得た。スパッタターゲットは、タンタルとホウ
素を原子数比(Ta/B)r8,5/1.5(7)割合
テ含ム焼結体である。スパッタガスはアルゴンで、アル
ゴン流量は毎分51.Occであった。スパッタ条件は
、rfパワー400W (8,64W/ctn2)、ス
パッタガス圧力1.6Paであった。堆積開始温度は室
温であった。上記条件で作製されたX線吸収膜はE S
 CA (Electron 5pectroscop
y  forChenical Analysis)に
よれば、ターゲットと同一の組成比からなり、この組成
比は膿の深さ方向においてほぼ一定であり、また不純物
は含まれていないことも確認された。このX線吸収膜は
、微結晶状態(結晶粒の大きさ10ni>であり、その
応力は、測定限界(1×108dyn/C112)以下
であった。
また、得られた膜は極めて硬く、傷等のつきにくい膜で
あった。さらに、得られた膜の密度を重量法で求めたと
ころ、15.9g/Cm”であり、X線吸収膜として十
分な密度を有していることが確認された。また内部応力
の熱安定性は十分に確保されていることが確認された。
すなわち、真空中340℃、3時間の条件でアニーリン
グを行っても内部応力は変化しなかった。
次にXS吸収膜表面の清浄化を行った後、電子線照射用
レジストを塗布し、電子線により線幅0.25μmのレ
ジストパターンを形成した。さらに、レジストパターン
を反応性イオンビームエツチングによりXll1l吸収
膜に転写した。このとき、0.25μmの線幅のパター
ンをX線吸収膜に形成することができた。なお、上記反
応性イオンビームエツチング法は、エツチングガスとし
て塩素および四フッ化炭素をそれぞれ流量毎分50cc
で用い、イオンの加速エネルギー400■、エツチング
温度15℃の条件で行なったが、いずれのエツチングガ
スを用いた場合にも、エツチング速度は、タンタル単体
膜の場合とほぼ同一であり、実用上十分なエツチング速
度が得られることが確認された。
最後に、90℃に保たれた飽和水酸化ナトリウム水溶液
に浸すことよりSi基板中心部をエツチング除去し、X
線マスクを作製した。さらに、シンクロトロン放射光を
、マスクパターンを介して厚さ0.6μmのPMMAレ
ジストに露光したところ、十分なコントラストを有し、
線幅0.25μmのレジストパターンを転写できた。こ
れにより、本発明におけるX線吸収膜の有効性を11認
できた。
実施例2 XI!吸収膜を構成するタンタルとホウ素との原子数比
(Ta/B)が本発明の限定範囲に含まれる8/2であ
る場合の実施例を以下に示す。
5i(100)基板上に形成されている厚さ2μmの窒
化シリコン膜(Xlil透過膜)上に、タンタルおよび
ホウ素からなるX線吸収膜をrf(高周波)マグネトロ
ンスパッタによって0.6μmの厚さに形成してX線マ
スク材料を得た。スパッタターゲットは、タンタルとホ
ウ素を原子数比(Ta/B)で8/2の割合で含む焼結
体である。
スパッタガスはアルゴンで、アルゴン流量は毎分51.
0ccであった。スパッタ条件は、rfパワー400W
 (8、64W/ctn2) 、スパッタガス圧力1.
9Paであった。堆積開始温度は室温であった。上記条
件で作製されたX線吸収膜はES CA (Elect
ron 5pectroscopy  for Che
IlicaAnalysis)によれば、ターゲットと
同一の組成比からなり、この組成比は膜の深さ方向にお
いてほぼ一定であり、また不純物は含まれていないこと
も確認された。このX線吸収膜は、アモルファス状態で
あり、その応力は、測定限界(1×108dyn /α
2)以下であった。また、得られた膜は極めて硬く、傷
等のつきにくい膜であった。さらに、得られた膜の密度
を重量法で求めたところ、15.89/a3であり、X
線吸収膜として十分な密度を有していることが確認され
た。また内部応力の熱安定性は十分に確保されているこ
とが確立された。すなわち、真空中340℃、3時間の
条件でアニーリングを行っても内部応力は変化しなかっ
た。
次にX線吸収膜表面の清浄化を行った後、電子線照射用
レジストを塗布し、電子線により線幅0.12μmのレ
ジストパターンを形成した。さらに、レジストパターン
を反応性イオンビームエツチングによりX線吸収膜に転
写した。このとき、レジストの現像条件および反応性イ
オンビームエツチングの条件を適切に選択することによ
り、0.1μmの線幅のパターンをX線吸収膜に形成す
ることができた。なお、上記反応性イオンビームエツチ
ング法は、エツチングガスとして塩素および四フフ化炭
素をそれぞれ流量毎分5Qccで用い、イオンの加速エ
ネルギー400■、エツチング温度15℃の条件で行っ
たが、いずれのエツチングガスを用いた場合にも、エツ
チング速度は、タンタル単体膜の場合とほぼ同一であり
、実用上十分なエツチング速度が得られることが確認さ
れた。
最後に、90℃に保たれた飽和水酸化ナトリウム水溶液
に浸すことにより3i基板中心部をエツチング除去し、
X線マスクを作製した。さらに、シンクロトロン放射光
を、マスクパターンを介して厚さ0.6μmのPMMA
レジストに露光したところ、十分なコントラストを有し
、線幅0.1μmのレジストパターンを転写できた。こ
れにより、本発明におけるX線吸収膜の有効性を確認で
きた。
実施例3 X線吸収膜を構成するタンタルとホウ素との原子数比(
Ta/B)が本発明の限定範囲に含まれる7、5/2.
5である場合の実施例を以下に示す。
Si (100)基板上に形成されている厚さ2μmの
窒化シリコンII!(X線透過膜)上に、タンタルおよ
びホウ素からなるX線吸収膜をrf(高周波)マグネト
ロンスパッタによって0.6μmの厚さに形成してX線
マスク材料を得た。スパッタターゲットは、タンタルと
ホウ素を原子数比(Ta/B)で7.5/2.5の割合
で含む焼結体である。スパッタガスはアルゴンで、アル
ゴン流量は毎分51.OCCであった。スパッタ条件は
、rfパワー400W (8,64W/cIn” )、
スパッタガス圧カー、6Paであった。堆積開始時温度
は室温であった。上記条件で作製されたX線吸収膜はE
 3 CA (Electron 5pectrosc
opyfor Chenical Analysis)
によれば、ターゲットと同一の組成比からなり、この組
成比は膜の深さ方向においてほぼ一定であり、また不純
物は含まれていないことも確認された。このXS吸収膜
は、微結晶状態(結晶粒の大きさ10 nm)であり、
その応力は、測定限界(1X10  (1/n/ci2
)以下であった。また、得られた膜は極めて硬く、傷等
のつきにくい膜であった。さらに、得られた膜の密度を
重量法で求めたところ、15.7g/cI13であり、
X線吸収膜として十分な密度を有していることが確認さ
れた。また内部応力の熱安定性は十分に確保されている
ことが確認された。すなわち、真空中340℃、3時間
の条件でア二一リングを行っても内部応力は変化しなか
った。
次にX線吸収膜表面の清浄化を行った後、電子線照射用
レジストを塗布し、電子線により線幅0.25μmのレ
ジストパターンを形成した。さらに、レジストパターン
を反応性イオンビームエツチングによりX線吸収膜に転
写した。このとき、0.25μmの線幅のパターンをX
線吸収膜に形成することができた。なお、上記反応性イ
オンビームエツチング法は、エツチングガスとして塩素
および四フッ化炭素をそれぞれ流量毎分5Qccで用い
、イオンの加速エネルギー400V、エツチング温度1
5℃の条件で行ったが、いずれのエツチングガスを用い
た場合にも、エツチング速度は、タンタル単体膜の場合
とほぼ同一であり、実用上十分なエツチング速度が得ら
れることが確認された。
鍛後に、90℃に保たれた飽和水酸化ナトリウム水溶液
に浸すことにより81基板中心部をエツチング除去し、
X線マスクを作製した。さらに、シンクロトロン放射光
を、マスクパターンを介して厚さ0.6μmのPMMA
レジストに露光したところ、十分なコントラストを有し
、線幅0.25μmのパターンを転写できた。これによ
り、本発明のX線吸収膜の有効性を確認できた。
比較例1 X線吸収膜をタンタルのみによって形成した場合の比較
例を以下に示す。
St (100)基板上に形成されている厚さ2μmの
窒化シリコンl!(X線透過膜)上に、タンタルからな
るX線吸収膜をrf(高周波)マグネトロンスパッタに
よって0.6μmの厚さに形成してX線マスク材料を得
た。スパッタターゲットは、タンタルのみを含む焼結体
である。スパッタガスはアルゴンで、アルゴン流量は毎
分27.OCCであった。スパッタ条件は、rfパワー
290W (6,36W/cIn” ) 、スパッタガ
ス圧力0.6Paであった。堆積開始時温度は室温であ
った。上記条件で作製されたX線吸収膜はESCA (
Electoron 5pectoroscopy f
or  ChenicalAnall/5iS)によれ
ば、ターゲットと同一の組成比からなり、この組成比は
膜の深さ方向においてほぼ一定であり、また不純物は含
まれていないことも1i!fl、された。このX線吸収
膜は、柱状結晶状態(柱状結晶の直径2Onll)であ
り、その応力は、測定限界(1×1o8dyn/cIn
2)以下であった。X線吸収膜表面の清浄化を行った後
、電子線照射用レジストを塗布し、電子線により線幅0
.25μmのレジストパターンを形成した。さらに、レ
ジストパターンを反応性イオンビームエツチングにより
X線吸収膜に転写した。このとき、形成されたパターン
の上面および壁面は平滑ではなく、所望の0.25μm
の線幅のパターンは形成できなかった。
比較例2 X@吸収暎を構成するタンタルとホウ素の原子数比(T
a/B)が本発明の限定範囲に含まれない9/1である
場合の比較例を以下に示す。
Si (100)基板上に形成されている厚さ2μmの
窒化シリコン膜(X線透過膜)上に、タンタルおよびホ
ウ素からなるX線吸収膜をrf(高周波)マグネトロン
スパッタによって0.6μmの厚さに形成してX線マス
ク材料を得た。スパッタターゲットは、タンタルとホウ
素を原子数比(Ta/B)で9/1の割合で含む焼結体
である。
スパッタガスはアルゴンで、アルゴン流量は毎分51.
0CCであった。スパッタ条件は、rfパワー400W
 (8,64W/ca+” ) 、スパッタガス圧カー
、5Paであった。堆積開始時温度は空温であった。上
記条件で作製されたX線吸収膜はES CA  (El
ectoron 5pectoroscopy for
Chenical Analysis)によれば、ター
ゲットと同一の組成比からなり、この組成比は膜の深さ
方向においてほぼ一定であり、まな不純物は含まれてい
ないことも確認された。このX線吸収膜は、微結晶状態
(結晶粒の大きさ20nl)であり、その応力は、測定
限界(IXlo  dyn/a”)以下であった。X線
吸11!2膜表面の清浄化を行った後、電子線照射用レ
ジストを塗布し、電子線により線幅0.25μmのレジ
ストパターンを形成した。
さらに、レジストパターンを反応性イオンビームエツチ
ングによりX線吸収膜に転写した。このとき、形成され
たパターンの上面および壁面は平滑ではなく、所望の0
.25μmの線幅のパターンは形成できなかった。
比較例3 X線吸収膜を構成するタンタルとホウ素との原子数比(
Ta/B)が本発明の限定範囲に含まれない7/3であ
る場合の比較例を以下に示す。
Si (100)基板上に形成されている厚さ2μmの
窒化シリコン膜(X線透過膜)上に、タンタルおよびホ
ウ素からなるX線吸収膜をrf(高周波)マグネトロン
スパッタによって0.6μmの厚さに形成してX線マス
ク材料を得た。スパッタターゲットは、タンタルとホウ
素を原子数比(Ta/B)で7/3の割合で含む焼結体
である。
スパッタガスはアルゴンで、アルゴンitは毎分51、
OCCであった。スパッタ条件は、rfパワー400W
 (8,64W/CIn” ) 、スパッタガス圧力1
.4Paであった。堆積開始時温度は室温であった。上
記条件で作製されたX線吸収膜はE8  CA  (E
lectoron  5pectoroscopy  
forChenical^nalysis)によれば、
ターゲットと同一の組成比からなり、この組成比は膜の
深さ方向においてほぼ一定であり、また不純物は含まれ
ていないことも確認された。このX線吸収膜は、微結晶
状態(結晶粒の大きさ20nl)であり、その応力は、
測定限界(1×108dyn/cIn2)以下であった
。X線吸収膜表面の清浄化を行った後、電子線照射用レ
ジストを塗布し、電子線により線幅0.25μmのレジ
ストパターンを形成した。
さらに、レジストパターンを反応性イオンビームエツチ
ングによりX線吸収膜に転写した。このとき、形成され
たパターンの上面および壁面は平滑ではなく、所望の0
.25μmの線幅のパターンは形成できなかった。
実施例4 X線吸収膜を構成するタンタルとホウ素との原子数比(
Ta/B)を8/2、スパッタガス(アルゴン)圧力1
.5Paと一定にし、スパッタターゲットに投入するパ
ワー(rfパワー)を変化させて、基板上のX線透過膜
上にX線吸収膜を形成してX線マスク材料を得た。なお
、その他のスパッタ条件は実施例1と同一である。
その結果、rfパワーを変化させることによりX線吸収
膜の内部応力を異なった値に制御できることが明らかと
なった。すなわち、rfパワー2oowの条件では4.
91 X 109d Vn/cm”の引っ張り応力で膜
構造は粒径5n1未満の微結晶であった。さらに、rf
パワー250Wの条件では1.80X10  (1/n
/cIn2の引っ張り応力で膜構造はアモルファス、r
fパワー300Wの条件では2.61X10  C1/
n/cIn”の圧縮応力で膜構造はアモルファス、rf
パワー400Wの条件では4.82X 109d Vn
/c!n”の圧縮応力で膜構造はアモルファス、rfパ
ワー500Wの条件では6.31X10  (1/n/
c!n”の圧縮応力で膜構造はアモルファスであった。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によれば、内部応力が小さく、
かつ微細加工性にすぐれたX線吸収膜を有するX線マス
ク材料が提供された。
さらに本発明によれば、上記X線マスク材料を用いて、
例えば0.25μm以下の極めて微細なパターンを有す
るX線マスクが提供された。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)基板上にX線透過膜およびX線吸収膜を順次設け
    たX線マスク材料において、前記X線吸収膜がタンタル
    とホウ素とを、それらの原子数比(Ta/B)が8.5
    /1.5〜7.5/2.5となる範囲で含有することを
    特徴とするX線マスク材料。
  2. (2)請求項1に記載のX線マスク材料のX線吸収膜を
    微細パターン化して得られるものであることを特徴とす
    るX線マスク。
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