JPH0218720Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えば電動チエンブロツク及び電動ト
ロリー及び電動サドルを備えた荷役作業機等の作
業速度を切換える装置に関し、三相交流電源をオ
ン操作する電源リレーと、三相交流電源を印加す
る三相交流電動モータを変速操作する速度切換リ
レーと、三相交流電源スイツチのオン操作並びに
前記速度切換リレーのオフ作動後に動作する第１
タイマと、前記速度切換リレーのオン作動後に動
作する第２タイマとを備え、速度切換手動スイツ
チを速度切換リレーに、また第１及び第２タイマ
の各タイムスイツチを前記電源リレーに夫々接続
させるもので、前記速度切換リレー操作による電
動モータの速度切換時、該モータの惰性回転が低
下した後に電源リレー操作によつて電動モータを
再作動させ得、前記電動モータの惰性回転に伴う
此の発電作用によつて生じる電源リレーの極間ア
ーク短絡を防止し得、前記電源リレーの焼付き等
の損傷を激減し得ると共に、前記電源リレーの極
間アーク短絡が発生しない程度の電動モータの低
回転途中に速度切換リレーと連動して電源リレー
をオンオフ作動させ得、前記電源リレーの耐久性
向上並びに全体の消費電力の節約を図るようにし
た電動機速度制御装置を提供しようとするもので
ある。

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述す
る。第１図乃至第３図に示す如く、工場などの構
築用支柱１…に梁部材２を介して左右一対の走行
レール３，３を略平行に架設させると共に、Ｈ形
鋼製ビーム４の両端を連結固定させる電動サドル
５，５を各レール３，３に上載する。前記レール
３に嵌着させる車輪６…と、該車輪６を駆動する
可逆型電動モータ７とを前記サドル５に備え、前
記モータ７を正逆転させてビーム４を前後に移動
させるように形成する。また適宜高さに横架させ
る前記ビーム４に電動トロリー８を支持させると
共に、前記ビーム４に嵌合させる車輪９…と、該
車輪９を駆動する可逆型電動モータ１０とを前記
トロリー８に備え、前記モータ１０を正逆転させ
てトロリー８を左右に移動させるように形成す
る。さらに支軸１１及び懸吊金具１２を介して前
記トロリー８の本体フレーム１３，１３下端に電
動チエンブロツク１４を前後左右に揺動自在に吊
下げると共に、荷物吊下フツク１５を有するロー
ドチエン１６と、該チエン１６を巻上げ巻下し操
作する可逆型電動モータ１７と、前記モータ１７
の制御用配電ボツクス１８と、配線ケーブル１９
を介して前記ボツクス１８から吊下げる操作スイ
ツチボツクス２０とを前記チエンブロツク１４に
備える。そして前記チエンブロツク１４のモータ
１７を正逆転させて前記フツク１５を昇降させる
正逆転手動操作押ボタン２１，２２と、前記トロ
リー８の電動モータ１０を正逆転させてトロリー
８を左右に移動させる正逆転手動操作押ボタン２
３，２４と、前記サドル５の電動モータ７を正逆
転させてサドル５を前後に移動させる正逆転手動
操作押ボタン２５，２６とを前記操作スイツチボ
ツクス２０に備え、前記チエンブロツク１４によ
る荷物の吊上げ及び吊下し作業並びに前記サドル
５及びトロリー８による荷物の前後左右移動作業
などの荷役作業を行うように構成する。

第４図は上記チエンブロツク１４の制御回路図
であり、チエンブロツク１４の電動モータ１７は
三相誘導電動機構造で、極数変換方式でもつて其
の速度制御を行うもので、低速側極数（例えば
6p）の入力端子Ｕ，Ｖ，Ｗ並びに高速側極数
（例えば2p）の入力端子U′，V′，W′を前記の三
相交流電動モータ１７に備える。そして三相交流
電源Ｒ，Ｓ，Ｔに接続する電源スイツチ２７と、
其の電源Ｒ，Ｓ，Ｔを前記モータ１７に正相また
は逆相接続する正転及び逆転用電源リレー２８，
２９と、各リレー２８，２９の正相及び逆相接続
のためのリレースイツチ３０，３１のいずれか一
方を前記モータ１７の各入力端子Ｕ，Ｖ，Ｗまた
はU′，V′，W′のいずれか一方に接続してモータ
１７を変速操作する速度切換リレー３２とを備
え、前記リレースイツチ３０，３１に接続する切
換リレー３２のリレースイツチ３３，３４の常閉
接点３３ａ，３４ａを前記モータ１７の低速側入
力端子Ｖ，Ｗに、また前記リレースイツチ３３，
３４の常開接点３３ｂ，３４ｂを前記モータ１７
の高速側入力端子V′，W′に夫々接続させる。

また前記の各リレー２８，２９，３２等を駆動
するための操作電源トランス３５と、正逆相接続
用の前記リレースイツチ３０，３１のオフ動作後
に該部にアーク短絡が生じない程度に前記モータ
１７の回転が低下する時間（例えば0.2秒）だけ
出力を遅らせるオフデイレー型遅延部材である第
１及び第２タイマ３６，３７とを備え、前記トラ
ンス３５にタイマ駆動電源３８を介して接続する
遅延操作スイツチであるリレースイツチ３９を前
記速度切換リレー３２に設けると共に、前記リレ
ースイツチ３９の常閉接点３９ａを第１タイマ３
６に、また前記リレースイツチ３９の常開接点３
９ｂを第２タイマ３７に夫々接続させる。

さらに上記した正逆転手動操作押ボタン２１，
２２によつてオンオフ操作する速度切換手動スイ
ツチである低速スイツチ４０，４１及び高速スイ
ツチ４２，４３を備え、前記押ボタン２１，２２
の押操作によつて低速スイツチ４０，４１のみが
先にオン作動し、さらに押ボタン２１，２２を押
すことによつて前記スイツチ４０，４１がオン状
態で高速スイツチ４２，４３がオン作動すると共
に、前記押ボタン２１，２２の復帰操作によつて
低速スイツチ４０，４１がオン状態で高速スイツ
チ４２，４３のみが先にオフ作動し、さらに押ボ
タン２１，２２を復帰させることによつて低速ス
イツチ４０，４１もオフ作動させるように、前記
押ボタン２１，２２に低速及び高速スイツチ４
０，４１及び４２，４３を連結させる。そして上
記ロードチエン１６の巻上げ動作を規制する上昇
リミツトスイツチ４４を介して一方の各スイツチ
４０，４２を前記トランス３５に、また前記ロー
ドチエン１６の巻下げ動作を規制する下降リミツ
トスイツチ４５を介してもう一方の各スイツチ４
１，４３を前記トランス３５に夫々接続させる。

次いで上記の正転及び逆転用電源リレー２８，
２９を作動させるスイツチ部材即ちタイムスイツ
チであるタイムリレースイツチ４６，４７及び４
８，４９を第１及び第２タイマ３６及び３７に設
けると共に、前記高速スイツチ４２，４３に高速
操作リレー５０，５１を接続させ、前記リレー５
０，５１のリレースイツチ５２，５３を前記低速
スイツチ４０，４１に接続させる。そして前記リ
レースイツチ５２の常閉接点５２ａをタイムリレ
ースイツチ４６に、前記リレースイツチ５３の常
閉接点５３ａをタイムリレースイツチ４７に、各
リレースイツチ５２，５３の常開接点５２ｂ，５
３ｂを上記速度切換リレー３２に此の電源５４を
介して夫々接続させると共に、前記低速スイツチ
４０，４１に各タイムリレースイツチ４８，４９
を、また各タイムリレースイツチ４６，４８の常
開接点４６ａ，４８ａに正転用電源リレー２８
を、また各タイムリレースイツチ４７，４９の常
開接点４７ａ，４９ａに逆転用電源リレー２９を
夫々接続させるものである。

本考案は上記の如く構成しており、上記操作ス
イツチボツクス２０の正逆転手動操作押ボタン２
３，２４，２５，２６を押してサドル５及びトロ
リー８を前後及び左右に移動させ、チエンブロツ
ク１４を任意の場所に移動させてロードチエン１
６先端のフツク１５に吊る荷物を昇降させるもの
で、上記電源スイツチ２７をオン操作すると、リ
レースイツチ３９を介して第１タイマ３６が作動
する。

また前記スイツチボツクス２０の正転或いは逆
転手動操作押ボタン２１または２２を押すと、先
ず低速スイツチ４０または４１がオン作動し、リ
レースイツチ５２または５３並びにリレースイツ
チ４６または４７を介して正転或いは逆転用電源
リレー２８または２９を励磁作動させ、リレース
イツチ３０または３１並びにリレースイツチ３
３，３４を介して三相交流電源Ｒ，Ｓ，Ｔを電動
モータ１７の低速側入力端子Ｕ，Ｖ，Ｗに正相或
いは逆相接続し、前記モータ１７によつて低速で
ロードチエン１６を巻上げ或いは巻下げ駆動し、
フツク１５に吊下げた荷物を遅い速度で希望する
高さに上昇或いは下降させる。

さらに前記正転或いは逆転手動操作押ボタン２
１または２２を前記以上に押すと、低速スイツチ
４０または４１をオン保持した状態で、高速スイ
ツチ４２または４３がオン作動し、速度操作リレ
ー５０または５１を励磁作動させ、リレースイツ
チ５２または５３を切換えて電源リレー２８また
は２９をオフ復帰させると同時に、リレースイツ
チ５２または５３を介して速度切換リレー３２を
励磁作動させ、各リレースイツチ３３，３４を電
動モータ１７の高速側入力端子V′，W′に切換接
続すると共に、リレースイツチ３９を切換えて第
１タイマ３６をオフ復帰させ、各タイムリレース
イツチ４６，４７をオフ作動させる一方、前記リ
レースイツチ３９を介して第２タイマ３７が作動
し、電動モータ１７の回転が低下して此の発電に
よるリレースイツチ３０，３１のアーク短絡を防
ぐ程度の時間（約0.2秒）だけ遅延させてタイム
リレースイツチ４８，４９を切換える。そして低
速スイツチ４０または４１並びにタイムリレース
イツチ４８または４９を介して正転或いは逆転用
電源リレー２８または２９を励磁作動させ、リレ
ースイツチ３０または３１並びにリレースイツチ
３３，３４を介して三相交流電源Ｒ，Ｓ，Ｔを電
動モータ１７の高速側入力端子U′，V′，W′に正
相或いは逆相接続し、前記モータ１７によつて高
速でロードチエン１６を巻上げ或いは巻下げ駆動
し、フツク１５に吊下げた荷物を速い速度で希望
する高さに上昇或いは下降させる。

次いで前記押ボタン２１または２２を復帰させ
て低速スイツチ４０または４１をオン保持した状
態で高速スイツチ４２または４３のみをオフ作動
させると、速度操作リレー５０または５１並びに
速度切換リレー３２がオフ復帰し、リレースイツ
チ３３，３４を低速側入力端子Ｖ，Ｗに接続させ
ると同時に、リレースイツチ３９を切換えて第２
タイマ３７をオフ復帰させ、タイムリレースイツ
チ４８または４９をオフ作動して電源リレー２８
または２９をオフ復帰させると共に、前記リレー
スイツチ３９を介して第１タイマ３６を再び作動
させ、上記したアーク短絡防止に必要な時間（約
0.2秒）経過後にタイムリレースイツチ４６，４
７を再びオン作動させ、上記と同様に電源リレー
２８または２９を励磁作動し、電動モータ１７を
再び低速回転させる。そして前記押ボタン２１ま
たは２２をさらに復帰させて低速スイツチ４０ま
たは４１をオフ作動すると、電源リレー２８また
は２９がオフ復帰し、電動モータ１７を停止保持
するものである。

なお、上記実施例においてチエンブロツク１４
の電動モータ１７を変速制御したが、上記サドル
５の電動モータ７並びに上記トロリー８の電動モ
ータ１０も上記実施例と同様に変速制御すること
も容易に行えるものである。更に第５図は変形例
を示す電気回路図であり、第１及び第２タイマ３
６，３７にタイマ駆動電源３８を切換え接続する
リレースイツチ３９を切換えるタイマ電源切換操
作リレー５５を備え、各リレースイツチ５２，５
３の常開接点５２ｂ，５３ｂに前記リレー５５を
接続させ、リレースイツチ３３，３４を切換える
速度切換リレー３２に此の電源５４の前段で前記
リレー５５を並列に設けるもので、前記リレース
イツチ５２，５３の切換え動作時、速度切換リレ
ー３２に並列接続させるコンデンサ５６のオフ放
電時間だけ前記リレー３２のオフ動作が遅れるの
に対し、前記リレースイツチ５２，５３の切換え
動作と連動して略同時タイマ電源切換操作リレー
５５をオフ作動させるように構成する。そして押
ボタン２１または２２操作によつて高速スイツチ
４２または４３をオン作動させている状態下で、
前記押ボタン２１または２２の復帰によつて高速
スイツチ４２または４３をオフ作動させたとき、
先ずタイマ電源切換操作リレー５５がリレースイ
ツチ５２または５３の切換と同時にオフ作動し、
第２タイマ３７をリセツトして電源リレー２８ま
たは２９をオフ作動し、リレースイツチ３０また
は３１がオフになつた後、速度切換リレー３２を
オフ作動させてリレースイツチ３３，３４を低速
側に切換え、第１タイマ３６の作動によつて低速
回転させるものである。

以上実施例から明らかなように本考案は、三相
交流電源Ｒ，Ｓ，Ｔをオン操作する電源リレー２
８，２９と、三相交流電源Ｒ，Ｓ，Ｔを印加する
三相交流電動モータ１７を変速操作する速度切換
リレー３２と、三相交流電源スイツチ２７のオン
操作並びに前記速度切換リレー３２のオフ作動後
に動作する第１タイマ３６と、前記速度切換リレ
ー３２のオン作動後に動作する第２タイマ３７と
を備え、低速スイツチ４０，４１及び高速スイツ
チ４２，４３等の速度切換手動スイツチを速度切
換リレー３７に、また第１及び第２タイマ３６，
３７のタイムリレースイツチ４６，４７，４８、
４９等の各タイムスイツチを前記電源リレー２
８，２９に夫々接続させるもので、前記速度切換
リレー３２操作による電動モータ１７の速度切換
時、該モータ１７の惰性回転が低下した後に電源
リレー２８，２９操作によつて電動モータ１７を
再作動させることができ、前記電動モータ１７の
惰性回転に伴う此の発電作用によつて生じる電源
リレー２８，２９の極間アーク短絡を防止でき、
前記電源リレー２８，２９の焼付き等の損傷を激
減できると共に、前記電源リレー２８，２９の極
間アーク短絡が発生しない程度の電動モータ１７
の低回転途中に速度切換リレー３２と連動して電
源リレー２８，２９をオンオフ作動させることが
でき、前記電源リレー２８，２９の耐久性向上並
びに全体の消費電力の節約を図ることができて頗
る実用的である等の顕著な効果を奏するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体の正面
図、第２図は同平面図、第３図は同側面図、第４
図は要部の電気回路図、第５図は変形例を示す電
気回路図である。 １７……電動モータ、２７……電源スイツチ、
２８，２９……電源リレー、３２……速度切換リ
レー、３６……第１タイマ、３７……第２タイ
マ、４０，４１……低速スイツチ（速度切換手動
スイツチ）、４２，４３……高速スイツチ（速度
切換手動スイツチ）、４６〜４９……タイムリレ
ースイツチ、Ｒ，Ｓ，Ｔ……三相交流電源。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 三相交流電源Ｒ，Ｓ，Ｔを三相交流電動モータ
   １７に正相または逆相接続する正転及び逆転用電
   源リレー２８，２９と、各リレー２８，２９の正
   相及び逆相接続のためのリレースイツチ３０，３
   １のいずれか一方を前記モータ１７の低速側入力
   端子Ｕ，Ｖ，Ｗまたは高速側入力端子U′，V′，
   W′のいずれか一方に切換接続してモータ１７を
   変速操作する速度切換リレー３２とを備えた構造
   において、正逆相接続用の前記リレースイツチ３
   ０，３１のオフ動作後一定時間だけ出力を遅らせ
   るオフデイレー型の第１及び第２タイマ３６，３
   ７を備え、前記電源リレー２８，２９及び速度切
   換リレー３２を駆動するための操作電源トランス
   ３５に接続するタイマ駆動源３８に前記速度切換
   リレー３２の低速側及び高速側のリレースイツチ
   ３３，３４と連動させる遅延操作スイツチである
   リレースイツチ３９を設けると共に、前記リレー
   スイツチ３９の常閉接点３９ａを第１タイマ３６
   に、また前記リレースイツチ３９の常開接点３９
   ｂを第２タイマ３７に夫々接続させ、さらに正逆
   転手動操作押ボタン２１，２２によつてオンオフ
   操作する速度切換手動スイツチである低速スイツ
   チ４０，４１及び高速スイツチ４２，４３を備
   え、前記正転及び逆転用電源リレー２８，２９を
   作動させるタイムスイツチであるタイムリレース
   イツチ４６，４７及び４８，４９を第１及び第２
   タイマ３６及び３７に設けると共に、前記低速ス
   イツチ４０，４１がオン状態でのみオンオフ操作
   される高速スイツチ４２，４３に速度操作リレー
   ５０，５１を接続させ、前記リレー５０，５１の
   リレースイツチ５２，５３を単独操作可能な前記
   低速スイツチ４０，４１に接続させ、前記リレー
   スイツチ５２の常閉接点５２ａをタイムリレース
   イツチ４６に、前記リレースイツチ５３の常閉接
   点５３ａをタイムリレースイツチ４７に、各リレ
   ースイツチ５２，５３の常開接点５２ｂ，５３ｂ
   を上記速度切換リレー３２に此の電源５４を介し
   て夫々接続させると共に、前記低速スイツチ４
   ０，４１に各タイムリレースイツチ４８，４９
   を、また各タイムリレースイツチ４６，４８の常
   開接点４６ａ，４８ａに正転用電源リレー２８
   を、また各タイムリレースイツチ４７，４９の常
   開接点４７ａ，４９ａに逆転用電源リレー２９を
   夫々接続させたことを特徴とする電動機速度制御
   装置。