JPH02185905A - 粉末冶金により製作されたクラッチ体の歯面の変形方法と装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、粉末冶金により製作されたクラッチ体の歯
面に沿って歯面後退部を加工する方法と装置とに関する
。クラッチ体としては特に自動車用手動変速機のための
同期リングが問題となる。

［従来の技術］ 機械的に高負荷を受けるクラッチ体、例えば自動車用手
動変速機のための同期リングは、従来主として鍛造素材
から切削加工により製作されている。その際特に歯面に
歯面後退部を設けるためには特殊機械を使用することが
必要であり、大きい出費の原因となっている。この種の
クラッチ体が主としてクラス５ｉｎｔ　Ｅないし５ｉｎ
ｔ　Ｆの材料から粉末冶金により製作される限りでは、
少なくとも軸線に平行な歯面を持たせてクラッチ体を製
作しなければならない、成形体に粉末を圧縮する技術で
はこれとは異なる製作は許されない、歯面後退部すなわ
ち軸線方向に関し斜めに角度を付けられた歯面の形状は
、鍛造素材から作られる同期リングの場合と同様に、焼
結に引き続いて費用のかさむ別個の加工段階で加工しな
ければならない、歯面後退部は通常フライス加工、研磨
又は転造により設けられる。

従って歯面後退部の切削加工のための大きい技術的な追
加経費と大きい加工費用とにより、切削加工により製作
される成形体に比べて焼結部品の直接加圧成形の経済的
な長所が一般的に失われるか又は欠点さえももたらす。

同期リングの歯面後退部の形成は自動車用手動変速機の
現在の品質水準によれば不可欠である。

これによってのみ種々の歯車の歯付きリムを容易な操作
でかつ騒音が小さく結合することができる。またその他
の変速機及び伝動装置のための歯車の場合にも、通常少
なくとも広幅側に隣接する歯面の縁領域には面取り部又
は歯面後退部が設けられる。

［発明が解決しようとする課題］ この発明の課題は、粉末冶金により製作され歯付きリム
を備えたクラッチ成形体に歯面後退部を形成するために
、従来技術に比べて経済的な方法を提供することにある
。更に、前記の転造技術による歯面後退部の加工の場合
に避けられないような、材料の流れを制御できないとい
う欠点と望ましくない形状変化とを避けることもこの発
明の課題である。

［課題を解決するための手段］ これらの課題はこの発明に基づき、塑性変形による歯面
後退部の形成が下側パンチと上側パンチとを有するプレ
ス金型の中で行われ、この金型が下側パンチの中での上
側パンチの機械的な滑り案内にだけ役立つ構成部分を有
し、変形力がパンチ行程方向に対し６０°〜９０°の角
度のもとに変形させようとする歯面上に加えられ、上側
パンチと下側パンチとの係合開始から最初のほぼ半分の
パンチ行程の間は上側パンチから歯面上へ変形力が伝達
されず、プレス工程のその後の時間的経過につれて増加
する変形力が上側パンチから歯面上へ伝達されることに
より解決される。この発明に基づく方法の有利な実施態
様及びこの方法を実施するための装置は請求項２以下に
記載されている。

［作用効果］ この発明に基づく方法によれば歯面ば通常２°〜１０°
の角度αだけ移動又は後退させられる。歯面の面幅が小
さい場合又は残留空孔率が０．５〜２％の通常の量を超
える場合には、更に大きい角度αを考慮することもでき
る０円錐勾配すなわちパンチの円錐壁とパンチ行程方向
との間の角度がこの角度αに相応する。これに応じて変
形力がパンチ行程方向に対し６０’〜９０’の角度で加
工物に加わる。

クラッチ体特に同期変速機のための構成要素の歯面後退
部は、この発明に基づく方法によれば従来より著しく経
済的に加工できる。なぜならば粉末冶金において通常用
いられる加圧及び焼結のほかには、切削加工のための補
助的な特殊機械を準備する必要がないからである。費用
上の長所は、切削法による歯面後退部の加工が歯ごとに
行われなければならず従って非常に時間と労賃とがかか
り、一方この発明に基づく方法による歯面後退部は単一
のプレス工程でクラッチ体の全歯面に同時に加工できる
ということに基づく、焼結鍛造によるのを含む粉末冶金
により製作されたクラッチ体でこの発明に基づく方法に
より歯面後退部を加工する場合には、その他の点では欠
点と見なされる状態、すなわちこの種の成形体が焼結の
後でもなお成る程度の残留空孔率を有するということが
利用される。それにもかかわらず劇料の流れ並びにクラ
ッチ体の歯の積極的に変形させられなかった範囲での避
けられない変形及び寸法変化を引き起こすことなく、こ
の発明に基づく方法により歯の著しい体積変更を行うこ
とができるということは、予見することができずかつ驚
くべきことである。

粉末冶金により製作されるこの種の成形体に対し現在要
求される高い精度に基づき、この種の成形体は通常特殊
なプレス型の中で後修正しなければならない、これはこ
の発明に基づく方法と共に単一の作業工程で実施するこ
とができる。この発明に基づく方法を実施するための変
形用金型の場合には、変形させようとする加工物のため
の接触及び細部支持に関して、修正金型の場合と同様に
高い寸法精度が要求される。二つの工程の統合と単一・
のプレス金型の製作とにより大きい費用上の長所が生ま
れる。

このようにして仕上げられたクラッチ体は更に後処理し
なくても規定通り使用することができる。

［実施例］ 次にこの発明に基づく装置の一実施例を示す図面により
、この発明の詳細な説明する。

この発明に基づく方法は、自動車用手動変速機のだめの
短い歯切り部を備え粉末冶金により製作された同期リン
グに歯面後退部を加工するために用いられた。その際金
型では、粉末冶金により製作された成形体の後修正のた
めに通常用いられるような装置を出発点とした。プレス
による形状変更と成形金型の中での後修正との間の差異
は、後修正によれば１０分の１ｍｍの範囲の比較的小さ
い寸法修正だけが行われ、しかも規則的に加工物材料の
流れのちとに、修正しようとする加工物の全表面領域に
おいて加工物と成形金型壁との間にほぼ同じ大きさの圧
力が生じるまで行われるということにある。これに対し
てこの発明に基づく変形方法を実施するために、修正金
型は変形工程中に歯面の範囲ではその他の加工物領域よ
りも著しく大きい圧力又は変形力が金型から加工物上に
作用するように変形させられる。

第１ａ図及び第１ｂ図は、このために適し同期リングを
はめ込まれたプレス金型の一部を１選ばれた断面に応じ
て部分的に断面図でまた部分的に側面図で示す、技術的
に理解しやすくするために第２図では、変形後の同期リ
ングの一部が斜視図で示されている。プレス金型は全体
として冠状の上側パンチ１と下側パンチ２又は下側金型
とから成る。上側パンチ１と下側パンチ２とは同期リン
グ７の目標寸法に相応する空所を備える。上側パンチ１
は単純な修正金型とは異なって補助的に個々に指状部３
を有し、これらの指状部が加工物の個々の歯の間を通っ
て案内ブツシュの中に入り込むように下側パンチの相応
の空所の中に入り込む、プレス行程中に上側パンチは全
行程長さＬにわたり下側パンチの中に入り込むように動
く。上側パンチの最初に下側パンチの中に入り込む前側
の部分は、長さＬ７２以上にわたり軸線に平行な側壁４
を有する。中央部５では、加工物の歯面に隣接する範囲
で、パンチの壁が円錐形に一層大きい直径に広がる８行
程方向と円錐勾配との間の角度αはこの実施例では４°
であった。指の最も内側の部分６は再び軸線に平行な側
壁を有する。ブレス工程中に歯面の変形はまず一側線で
始まり、下側パンチに向かって上側パンチが更に下降す
る際に歯面の面全体に広がる。この実施例では幅の広い
歯側面に隣接する最大で０．５ｍｍの歯面帯状部には、
歯面後退部が設けられず変形が行われないのが有利であ
った。この方策により金型破損の危険が著しく減った。

歯面の変形のために上側パンチにより加えられる圧力は
パンチ行程方向に対し半径対称ではない。従って下側パ
ンチの相応の空所又は案内部の中に上側パンチを十分に
案内かつ支持することが不可欠である。

この方決の経済性を高めるために、同期リングのすべて
の歯面後退部が相応に形成された一つのプレス金型によ
り一作業工程で加工され、同時に焼結の完了した加工物
の後修正が行われた。

変形かつ後修正されたこの種の同期リングは、表面粗さ
と寸法公差とに関しては直接変速機の中に組み込むこと
ができる程度のものであった。変形によっても歯領域の
機械的な材料特性は劣化せず、この実施例では材料特性
は材料のち密化によりむしろ若干改善された。

同期リングは続いて通常の加熱ガス処理法により表面硬
化することができた。

【図面の簡単な説明】

第１ａ図及び第ｉｂ図はこの発明に基づくプレス金型の
一実施例の上側パンチの部分側面図及び同期リングを含
む下側パンチの部分断面図、第２図は第１図に示す同期
リングの変形後の部分斜視図である。 ｌ・・・上側パンチ ２・・・下側パンチ ７・・・同期リング α・・・後退角度 ト

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）粉末冶金により製作されたクラッチ体の歯面に沿っ
   て歯面後退部を加工する方法において、塑性変形による
   歯面後退部の形成が下側パンチと上側パンチとを有する
   プレス金型の中で行われ、この金型が下側パンチの中で
   の上側パンチの機械的な滑り案内にだけ役立つ構成部分
   を有し、変形力がパンチ行程方向に対し６０°〜９０°
   の角度のもとに変形させようとする歯面上に加えられ、
   上側パンチと下側パンチとの係合開始から最初のほぼ半
   分のパンチ行程の間は上側パンチから歯面上へ変形力が
   伝達されず、プレス工程のその後の時間的経過につれて
   増加する変形力が上側パンチから歯面上へ伝達されるこ
   とを特徴とする粉末冶金により製作されたクラッチ体の
   歯面の変形方法。 ２）短い歯切り部を備えた同期リングの形のクラッチ体
   において、当初は軸線に平行に置 かれた歯面が同期リングの軸線方向に対し ２°〜４°の角度だけ移動させられることを特徴とする
   請求項１記載の方法。 ３）クラッチ体の全歯面での変形が単一の工程で行われ
   ることを特徴とする請求項１記載の方法。 ４）変形力がゼロから増加していくことを特徴とする請
   求項１ないし３の一つに記載の方 法。 ５）歯面が、約０．５ｍｍの幅の歯側面に隣接する狭い
   縁領域を除いて、当初軸線に平行であった面全体にわた
   り変形により後退させられることを特徴とする請求項１
   ないし４の 一つに記載の方法。 ６）クラッチ体が少なくとも部分域において歯面後退部
   の加工と同時に目標寸法に修正されることを特徴とする
   請求項１ないし５の一つに記載の方法。 ７）上側パンチ（１）が最初に下側パンチ （２）の中に入り込む領域（４）にパンチ行程方向に対
   し軸平行な側壁を有し、円錐形に広がる側壁を備え変形
   をもたらすパンチ部分（５）がこの領域に段無しに隣接
   することを特徴とする請求項１ないし６の一つに記載の
   方法を実施するための装置。