JPH02185808A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は割金型により加硫成型された、ブロック踏面模
様を有する空気入りラジアルタイヤの改良に関し、さら
に詳しくは、高速耐久性を改善した空気入りラジアルタ
イヤに関するものである。

（従来の技術） 一般に自動車用空気入りタイヤには、そのトレッドに多
数の模様が形成されており、このタイヤを加硫するため
に用いられる金型としては、フル金型と割金型の２種類
に大別される。

すなわち、フル金型はタイヤの赤道面で２分割されてお
り、これをグリーンタイヤの周上外輪郭にかぶせ、加熱
することにより加硫が行われる。

また、割金型は、トレッドを横断する方向に分割面を有
する複数個、通常は６〜１２個に分割されたセグメント
の組合わせからなり、これをグリ−ンタイヤの周上に配
置して外輪郭を形成し、金型を加熱することにより加硫
が行われるようになっている。

そして、近年では特に高品質かつ高性能のタイヤが要求
されていることから、コスト面では有利なフル金型より
も、タイヤ製品のユニフオーミイティおよびグループク
ラックなど性能がすぐれた割金型が多用されている傾向
にある。

（発明が解決しようとする課題） しかるに、一般のタイヤのトレッド踏面部には、特にパ
ターンノイズなどの改良を図るために、周方向長さ（ピ
ッチ長さ）が異なる２〜３種のブロックの組合わせから
なる、いわゆるピッチバリエーションが施されているこ
とから、このような踏面模様を有する空気入りラジアル
タイヤのトレッド面を加硫するために割金型を用いてい
る。しかしながらこの場合には、次のような不具合を生
じていた。

すなわち、上述のピッチバリエーションが施されたタイ
ヤのトレッド部は、周上にピッチ長さが長いブロック、
ピッチ長さが中間的なブロックおよびピッチ長さが短い
ブロックが、規則的または不規則的に配置されており、
上記割金型の分割位置は、上記いずれかのブロック、ま
たはこれらのブロックを区画する横方向溝内で合体され
る。

そして、複数に分割されたセグメントの組立体からなる
割金型により上記トレッド部を加硫する場合には、上記
セグメントの接合位置が加硫の前後で若干移動したり、
さらには工作上の精度の問題などから、加硫されたタイ
ヤの周上に段差を生じることがある。

このような段差が、ピッチ長さが最も長いブロックの表
面上に存在すると、特にタイヤが３００ｋｍ以上で高速
走行する高性能偏平タイヤなどの場合に、局部的な接地
圧の上昇、局部的な応力の集中および変形による発熱な
どにより、ブロック内面にブローアウト現象を生じ、結
果としてブロックのもげなどを招くことになって、高速
耐久性が著しく低下するという問題があった。

そこで本発明の課題は、上述した割金型で加硫した空気
入りラジアルタイヤが有する問題点を解決することにあ
る。

したがって本発明の目的は、割金型で加硫された踏面模
様を有する空気入りラジアルタイヤの高速耐久性を改善
することにある。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） すなわち本発明の空気入りラジアルタイヤは、トロイド
状ラジアルカーカスと、該カーカスのクラウン部外周に
順次非伸張性ベルト層およびトレッドを備え、該トレッ
ドが周方向に向かって互いに平行に延びる複数の周方向
溝と、これら周方向溝と交わり、周方向に所定間隔を以
っ゛て配置した多数の横方向溝および上記溝群によって
区分されたブロックを含むタイヤであって、該タイヤは
トレッドを横断する方向に分割面を有し、トレッドを成
型する多数のセグメントの組立体よりなるタイプの金型
で加硫成型したタイヤにおいて、上記トレッドのブロッ
クは周方向長さが異なる少なくとも２種類が周方向に所
定の規則性または不規則性の下に周方向ブロック列を形
成しており、これらブロックの中で、最長ブロック以外
の位置に上記セグメントの分割面を配置した金型で加硫
成型されていることを特徴とする。

（作　用） 本発明の空気入りラジアルタイヤは、トレッドに周方向
長さが異なる少なくとも２種類のブロックを、周方向に
所定の規則性または不規則性の下に配置した周方向ブロ
ック列を形成すると共に、これらブロックの中で、ピッ
チ長さが最も長いブロック以外のブロックの位置に割合
型のセグメント分割面が配置するように加硫成型されて
いるため、高速耐久性を大幅に改良することができる。

すなわち、ピッチ長さが最も長いブロックに割金型のセ
グメント分割面が位置するように加硫した場合には、こ
の最長ブロック上に段差が生じ、これが局部的な接地圧
の上昇、局部的な応力の集中および変形による発熱の原
因となる一方、最長ブロックは体積が大きくて、放熱効
果が劣り、蓄熱することに起因して、ブローアウトの発
生を招くことになるが、本発明のように最長ブロック以
外のブロックに割合型のセグメント分割面を位置せしめ
ることによって、段差が形成されたとしても、これらピ
ッチ長さの小さいブロックは放熱効果が高く、さらには
ブロック剛性が比較的小さいため、局部的な応力の集中
や蓄熱が減少する。

したがって、本発明の空気入りラジアルタイヤは、割金
型で加硫され、ブロック踏面模様を有する空気入りラジ
アルタイヤであっても、高速走行時にブローアウト現象
やブロックのもげを生ずることがなく、高速耐久性を大
幅に向上することができる。

（実施例） 以下、図面にしたがって本発明の空気入りラジアルタイ
ヤの実施例について、詳細に説明する。

第１図は本発明に係る空気入りラジアルタイヤの実施例
を示すトレッド部の展開図である。

なお、第１図においてはトレッド以外の部分の図示は省
略しているが、ラジアルカーカスおよびベルト層など図
示以外の部分は周知の構造である。

第１図に示した実施例において、トレッドＴは、周方向
に向かって互いに平行に延びる複数の周方向溝１．１・
・・と、これら周方向溝１．１・・・と交わり、周方向
に所定の間隔を以って配置した多数の横方向溝２，２・
・・とによって区分された多数のブロックＢが形成され
ている。図では説明の便宜上各方向に延びる溝を直線で
示し、その結果これらの溝で区分されるブロックは方形
である。

上記トレッドＴのブロックＢは周方向長さが異なる３種
類のブロックＢ、、Ｂ２およびＢ３を周方向に所定の規
則性の下に配置することによって形成されており、上記
各ブロックＢ、、Ｂ２およびＢ３のピッチ長さＰＩ＋Ｐ
２およびＰ３はＰｌ＞ｐ２　＞Ｐ３の関係にある。

なお、図面では上記ピッチ長さのことなる３種類のブロ
ックＢ、、Ｂ２およびＢ３を規則性をもって配置してい
るが、不規則性の下に周方向ブロックを形成することも
可能である。

そして、本発明の空気入りラジアルタイヤは、トレッド
を横断する方向に通常６〜１２個に分割された分割面を
有する多数のセグメントの組立体よりなる割金型で加硫
成型されているが、上記割金型の分割面は、上記ブロッ
クＢ、、Ｂ２およびＢ３の中で、最長ブロックＢ１以外
の位置（図面では最短ブロックＢ３の位置Ｌｏ）に配置
することにより加硫成型されていることが重要である。

ここで、上記割金型の分割面を、最長ブロックＢ１の位
置（Ｌｌ）に配置した場合には、この最長ブロックＢ、
に生じた段差が局部的な接地圧の上昇、局部的な応力の
集中および変形による発熱の原因とり、ブローアウトの
発生を招くため好ましくない。

上記割金型の分割面は、最長ブロックＢ１以外の位置で
あればブロックＢ２　、Ｂ３および横方向溝２のいずれ
に配置しても良く、このように割金型の分割面の配置位
置を特定することによって、タイヤの高速耐久性を大幅
に改善することができる。

次に、試験例により本発明の空気入りラジアルタイヤの
構成および効果についてさらに詳細に説明する。

（試験例） タイヤサイズ：２５５／４０ＺＲ１７、使用リム：９Ｘ
１７、使用空気圧：　２．５ｋｇ／ｃｊのラジアルタイ
ヤのトレッド部に対し、上述の第１図に示したブロック
パターンを形成し、このタイヤについての評価を行なっ
た。

なお、タイヤのラジアルカーカスおよびベルト層などの
他の構造および製造条件は従来タイヤに準じたため、詳
細は省略する。

すなわち、第１図においてトレッドの幅２２００１１１
１１１周方向溝１の溝幅：９．Ｏ＋ｎｍ、深さ：８゜０
１１１１１％横方向溝２の溝幅：５．０關、深さニア。

Ｏｍｍとしてブロックパターンを形成した。

また、各ブロックＢＩ＋　　Ｂ２＋　およびＢ３の幅は
それぞれ２０關とし、ピッチ長さはＰ＋：３５龍、Ｐ２
：３０關、Ｐ３：２５鰭として規則的に配列した。

そして、このタイヤに対し、トレッドを横断する方向に
９個に分割された分割面を有し、トレッドを成型する多
数のセグメントの組立体よりなる割金型を用いて、加硫
成型をおこなった。

ここで、上記割金型の分割面を、上記ブロックＢ、、Ｂ
２およびＢ３の中で、最短ブロックＢ３に該当する位置
ＬＯに配置することにより本発明タイヤを得た。

一方、比較のために、上記割金型の分割面を、最長ブロ
ックＢ、に該当する位置り、に配置する以外は同様にし
た従来タイヤを得た。

これら２種類のタイヤについて、下記条件のドラムの耐
久テストにより、高速耐久性を評価すると共に、故障発
生位置の確認を行った結果を次表に示す。

高速耐久性 タイヤサイズ：　２２５／４０ＺＲ１７荷　　　　　　
　重　：５０’Ｏｋｇ 内　　　　　　　圧　：　　３．　　Ｏｋｇ／ｃＪ評価
方法：速度：１５０ｋｍ／ｈから１０ｋｍ／ｈずつステ
ップアップした場合を従来タイヤを１００として指数評
価（指数が大きいほど良好な結果を示す）。

表 以上の結果から、本発明の空気入りラジアルタイヤは、
高速耐久性が大幅に改善されていることが明らかである
。

［発明の効果］ 以上、詳細に説明したように、本発明の空気入りラジア
ルタイヤは、トレッドに周方向長さが異なる少なくとも
２種類のブロックを、周方向に所定の規則性または不規
則性の下に配置した周方向ブロックを形成すると共に、
これらブロックの中で、ピッチ長さが最も長いブロック
以外のブロックの位置に割金型のセグメント分割面が配
置するように加硫成型されているため、高速耐久性を大
幅に向上することができる。

すなわち、ピッチ長さが最も長いブロックに割金型のセ
グメント分割面が位置するように加硫した場合には、こ
の最長ブロック上に段差が生じ、これが局部的な接地圧
の上昇、局部的な応力の集中および変形による発熱の原
因となる一方、最長ブロックは体積が大きくて、放熱効
果が劣り、蓄熱することに起因して、ブローアウトの発
生を招くことになるが、本発明のように最長ブロック以
外のブロックに割金型のセグメント分割面を位置せしめ
ることによって、段差が形成されたとしても、これらピ
ッチ長さの小さいブロックは放熱効果が高く、さらには
ブロック剛性が小さいため、局部的な応力の集中や蓄熱
が減少する。

したがって、本発明の空気入りラジアルタイヤは、割金
型で加硫され、ブロック踏面模様を有する空気入りラジ
アルタイヤであっても、高速走行時にブローアウト現象
やブロックのもげを生ずることがなく、高速耐久性を大
幅に向上することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の空気入りラジアルタイヤの１実施例を
示すトレッド部の展開図である。 Ｔ・・・・・・・・・トレッド １．１・・・周方向溝 ２．２・・・横方向溝

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. トロイド状ラジアルカーカスと、該カーカスのクラウン
   部外周に順次非伸張性ベルト層およびトレッドを備え、
   該トレッドが周方向に向かって互いに平行に延びる複数
   の周方向溝と、これら周方向溝と交わり、周方向に所定
   間隔を以って配置した多数の横方向溝および上記溝群に
   よって区分されたブロックを含むタイヤであって、該タ
   イヤはトレッドを横断する方向に分割面を有し、トレッ
   ドを成型する多数のセグメントの組立体よりなるタイプ
   の金型で加硫成型したタイヤにおいて、上記トレッドの
   ブロックは周方向長さが異なる少なくとも２種類が周方
   向に所定の規則性または不規則性の下に周方向ブロック
   列を形成しており、これらブロックの中で、最長ブロッ
   ク以外の位置に上記セグメントの分割面を配置した金型
   で加硫成型されていることを特徴とする空気入りラジア
   ルタイヤ。