JPH0218326Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はシリンダのロツドの停止装置に関す
る。

〔従来の技術〕

従来のシリンダは、シリンダ自体に停止装置が
付いていないためシリンダのロツドを特定の位置
で停止させるためにはシリンダとは別に停止機構
を設けていた。例えば、ピストンロツドの先端部
に停止板を取り付け、一方シリンダチユーブある
いはシリンダとは別の場所にシリンダのロツドを
停止させる所定の位置に上記の停止板を停止させ
るストツパガイドを設けている。

〔考案が解決しようとする課題〕 上記のシリンダのロツドの停止装置においては
次のような問題点がある。即ち、停止装置がシリ
ンダ自体に形成されていないため、シリンダに停
止装置が設置できない場合が生ずる。又、シリン
ダが機械の内部に組み込まれて取り付けられた場
合には、ロツドの停止位置を変更する時多大の労
力を要する場合がある。

そこで、本考案はかかる問題点を解消するシリ
ンダの停止装置を提供するものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記の課題を解決するため本考案のシリンダの
ロツドの停止装置は、 駆動歯を有しロツドに垂直に取り付けられた調
整部材と、ロツドに嵌挿されている作動部材と、 前記作動部材の端部に環状に形成され前記駆動
歯に歯合してフエースギヤーを形成する従動歯
と、 前記作動部材の外面に形成されたねじ部と、 前記ねじ部に歯合してロツドの長手方向に移動
可能に取り付けられているストツパースリーブ
と、 前記ストツパースリーブの回転を阻止するピン
とを有するものである。

〔作用〕

ロツドに垂直に取り付けられた調整部材を回転
することによつて駆動歯が回転し、この駆動歯と
フエースギヤーを形成している従動歯が回転し、
この従動歯の回転方向は駆動歯の回転方向と垂
直、即ちロツドの周方向に回転する。その結果作
動部材がロツドの周方向に回転し、作動部材の外
面に形成されているねじ部に歯合されているスト
ツパースリーブに回転力を与える。しかし、スト
ツパースリーブには回転力を阻止するピンが差し
込まれているため回転しなくてストツパースリー
ブはロツドの長手方向に移動する。そのため調整
部材の回転によつてストツパースリーブの位置を
調整することが出来、ストツパースリーブに当接
して停止するピストンの停止位置、即ちロツドの
停止位置を調整することができる。

〔実施例〕

本考案の実施例を図面を参照して説明する。第
１図はシリンダ全体の一部切り欠き正面図であ
る。シリンダチユーブ１１の両端部には本考案の
シリンダのロツドの停止装置１２がセツトされて
いて、ピストン８の停止位置を調整して、即ちロ
ツド端部３０の第１図における左右の停止位置を
調整する。

第２図は第１図に示したシリンダのロツドの停
止装置１２の断面図である。空気等の吸入口４０
が一体に形成されているシリンダキヤツプ７は円
筒形状のシリンダチユーブ１１の内側に形成され
ているねじ２９で固定され、シリンダチユーブ１
１の芯に位置するロツド１３はシリンダキヤツプ
７にはめ込まれたメタルスリーブ１４と摺動可能
に取り付けられている。調整部材１はロツド１３
に垂直に回転軸受け９に取り付けられていてナツ
ト２で弛緩しないよう固定されている。この調整
部材１の端部には環状に駆動歯１５が形成されて
いる。ロツド１３に嵌挿されている作動部材１８
の端部には環状に、即ちロツド１３と同心円に従
動歯３が形成されていて、駆動歯１５と歯合して
所謂フエースギヤーを形成している。これら駆動
歯１５と従動歯３を歯合させるためにシリンダキ
ヤツプ７の内周面に溝２７が形成され、その溝２
７には孔用止め輪２８がはめ込まれて作動部材１
８のロツド１３の長手方向（第２図における右方
向）の移動を阻止している。作動部材１８の外面
にはねじ部２０が周方向に形成され、このねじ部
２０と歯合するねじ部を有するストツパースリー
ブ５はシリンダキヤツプ７に嵌合して取り付けら
れ、このストツパースリーブ５にはロツド１３の
長手方向にピン溝２１が形成され、このピン溝２
１にピン４が挿入されていてストツパースリーブ
５の回転を阻止する。又、ストツパースリーブ５
にピストン８が当接したとき、作動部材１８に作
用する力が調整部材１には作用せず直接シリンダ
ーキヤツプ７に作用するようにストツパーカラー
６がロツド１３に挿入されている。このため、調
整部材１及び回転軸受け９を堅牢に製作する必要
がない。

次に、上記構成のシリンダのロツドの停止装置
の作用について説明する。

調整部材１を固定しているナツト２を緩めるこ
とによつて調整部材１は回転可能となる。調整部
材１を回転することによつて駆動歯１５が回転
し、駆動歯１５とフエースギヤーを形成している
従動歯３がロツド１３の周方向に回転する。従動
歯３の回転、即ち作動部材１８の回転は外面に形
成されているねじ部２０を介してストツパースリ
ーブ５に回転力を与えるピン４によつて回転が阻
止され、そのためストツパースリーブ５はロツド
１３の長手方向に移動し、ストツパースリーブ５
に当接して停止するピストン８の停止位置が決め
られる。即ち、調整部材１を適宜に回転すること
によつて、ストツパースリーブ５の位置が変わり
ロツド端部３０、即ちロツドの停止位置の調整が
できる。

なお、本例に於いては第１図に示すようにシリ
ンダのロツドの停止装置１２が左右にセツトされ
ているためロツド端部３０の左右の移動に対して
それぞれの停止位置を調整することができる。そ
のため、ロツドのストロークを調節する場合、シ
リンダの取り付け位置を変えなくて出来る。

〔考案の効果〕

本考案のシリンダのロツドの停止装置はシリン
ダチユーブ側に取り付けられている調整部材を回
転することによつて駆動歯とフエースギヤーを形
成している従動歯、即ち作動部材が回転し、一方
ストツパースリーブはピンによつて回転しなくて
ロツドの長手方向に移動し、このストツパースリ
ーブに当接して停止するピストンの停止位置、即
ちロツドの停止位置を調整することができるもの
である。そのため、シリンダのロツドの停止装置
はシリンダチユーブ側に１個あるいは２個取り付
けることができ、シリンダのロツドの停止装置を
２個取り付けたときにはロツドの左右の移動に対
してそれぞれの停止位置を調整できる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の１実施例を示す図であり、第１
図はシリンダ全体の一部切り欠き正面図、第２図
はシリンダのロツドの停止装置の断面図である。 １……調整部材、３……従動歯、４……ピン、
５……ストツパースリーブ、７……シリンダキヤ
ツプ、１１……シリンダチユーブ、１３……ロツ
ド、１５……駆動歯、１８……作動部材、２０…
…ねじ部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 駆動歯を有しロツドに垂直に取り付けられた調
   整部材と、 ロツドに嵌挿されている作動部材と、 前記作動部材の端部に環状に形成され前記駆動
   歯に歯合してフエースギヤーを形成する従動歯
   と、 前記作動部材の外面に形成されたねじ部と、 前記ねじ部に歯合してロツドの長手方向に移動
   可能に取り付けらているストツパースリーブと、 前記ストツパースリーブの回転を阻止するピン
   とを有することを特徴とするシリンダのロツドの
   停止装置。