JPH02182919A - 窒化珪素質無機繊維及びその製法 - Google Patents

窒化珪素質無機繊維及びその製法

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JPH02182919A
JPH02182919A JP33473288A JP33473288A JPH02182919A JP H02182919 A JPH02182919 A JP H02182919A JP 33473288 A JP33473288 A JP 33473288A JP 33473288 A JP33473288 A JP 33473288A JP H02182919 A JPH02182919 A JP H02182919A
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fibers
fiber
boron
silicon nitride
surface layer
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Hiroyuki Aoki
宏幸 青木
Sunao Suzuki
直 鈴木
Toru Funayama
舟山 徹
Toshio Katahata
片畑 俊雄
Hiroshi Kaya
茅 博司
Atsushi Tezuka
厚 手塚
Mutsuo Haino
配野 睦夫
Takeshi Isoda
礒田 武志
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Tonen General Sekiyu KK
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Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は窒化珪素質無機繊維及びその製法に係り、より
詳しく述べると少なくとも表面層にホウ素を含有させた
高強度、高弾性、高耐熱性の窒化珪素質無機繊維及びそ
の製法に関する。
(従来の技術) セラミックス特に耐熱性セラミックスは、従来のものに
比べて優れた耐熱性を有するために、超高温下、超高圧
下あるいは腐食性環境下などの苛酷条件下で広く使用さ
れている。
しかしながら、これら耐熱性セラミックスは、通常、機
械的衝撃に弱く、高温になると機械的強度が低下する欠
点を有している。
一方、各セラミック材料を繊維状に賦形化させるとその
機械的強度が飛躍的に向上するほが、成形の自由度も増
大することが知られている。こうした点から、各種セラ
ミックス繊維が多く世の中に出始めており、複合材料と
してその価値を高めつつあるが、多くの欠点が依然とし
て残っている。
例えば、溶融石英、アルミナなどからなる連続繊維との
複合材料は、これら繊維の製造コストが非常に高いのが
最大の欠点である上に、溶融石英にあっては弾性率が低
(、アルミナにあっては耐熱衝撃性に劣るため、複合材
料としての用途が制限されている。また、大量に生産で
き、経済的にも比較的使用し易い炭素繊維複合材料は、
高温酸化性環境では、使用することができない。
また、炭化珪素などの炭化物や窒化物による短繊維およ
びウィスカーとの複合材料は、高温酸化性環境において
も、優れた耐久性を示すものであるが、これらの繊維や
ウィスカーは、均一な太さのものが得られず、またその
均質性に欠け、さらにはマトリックス中へ均一に分離さ
せることが難かしい。このため、これらを強化材料とし
て用いた複合材料は、強度などの特性に均等性を欠き、
材料の信頼性が低く、またこれらの繊維やウィスカーは
大量生産できないため、製造コストが高く、経済的に未
だ多くの欠点がある。
また有機珪素高分子化合物を紡糸、不融化及び焼成して
得られる炭化珪素繊維は、焼成温度1200“Cで機械
的強度が最大となり、1300”C以上ではβ−5iC
の微結晶を析出するために強度が急激に低下することや
高価格であるという面から、この材料を用いたセラミッ
クス複合材料は実用化されていない。
一般に窒化珪素は強度、耐熱性、耐衝撃性、耐酸化性耐
薬品性、高絶縁性及び金属との濡れ性に優れていること
から繊維状に賦形化することにより、これらの特徴を有
する窒化珪素を各種の形態で提供することが可能となる
。即ち、窒化珪素繊維を織布、フェルト、ロープ、ヤー
ン、チョップ等の形態に加工することにより、メツシュ
ベルト、コンベアベルト、カーテン、フィルター等の耐
熱材料として、あるいはエンジン部品、ファンブレード
機体構造材等の複合材料として広範な応用分野が期待さ
れる。
このような性質を有する窒化珪素繊維の製造を目的とし
て従来いくつかの方法が提案されている。
その代表例を以下に列記する。
(i)珪酸塩の高温還元によって得られる一酸化珪素(
Sin)とアンモニアと水素を1425〜1455°C
の温度下で反応させて黒鉛基板上に窒化珪素を繊維状に
析出させ、直径5〜30pm、長さ370 mmの窒化
珪素繊維を得る方法(カニンガム他、15Tn NaL
SAMPB Symp、 1969)、(11)シラザ
ン(St−N)基を含む有affl縮合体を溶融紡糸す
ることによって得た繊維重合体をアンモニア雰囲気下で
焼成する方法(石用他、特開昭57−200210号公
報) (iii )オルガノシラザンを、溶融紡糸あるいは乾
式紡糸することによって得たオルガノシラザン繊維を不
活性ガス雰囲気下で焼成することによって炭化珪素/窒
化珪素の混合繊維を製造する方法(ヴインテル他、特開
昭49−69717号公報;フェルヘーク他、特開昭4
9−20206号公報;ベン他、J、or Appli
ed Po1yn+er 5cience、 Vol、
27.3751−3761、1982;ベン他、rJ、
c、、 Proc、Des、Dey、。
Vol、23. No2.217 220.1934 
: サイファース他、米国特許第4482669号公報
)。
しかしながら、これらの方法あるいはこれらの方法で製
造される窒化珪素質繊維は、いくつかの問題があり、そ
のような問題を解決する窒化珪素質繊維として、本出願
人は、珪素及び窒素を必須成分とし、酸素、炭素、水素
及び金属類を任意成分とし、空気に対するX’li散乱
強度比がlo及び0.5°において各々1倍〜20倍で
あり、不活性ガス雰囲気下1200°Cで1時間加熱し
ても非晶質である窒化珪素質無機繊維(特願昭63−5
2461号明細書)、及び珪素、窒素、酸素及び金属類
を必須成分とし、炭素及び水素を任意成分とし、各元素
が特定の原子比を有する窒化珪素質無機繊維(特願昭6
3−68220号明細書)、などを既に開示している。
(発明が解決しようとする課題) 上記の本出願人により開示された窒化珪素質無機繊維は
、従来品より高温まで非晶質であることができ、高強度
、高弾性率であり、かつ各種のマトリックスとの密着性
にも優れることができる特徴を有する。しかしながら、
それでも、そこで得られる窒化珪素質繊維は、その組成
によっても異なるが、1500″C以上の不活性雰囲気
下で長時間焼成することにより、結晶化が進行し、強度
等が大幅に低下するため、長時間使用可能温度は150
0°C以下である。この温度は既に市販されている炭化
珪素繊維、ポリチタノカルボシラン系繊維に比べ、10
0〜200″C程度も高いが、FRC等の複合材用の長
繊維として使用するには1500°C以上の長時間耐熱
性を要求されるので、さらに耐熱性を高めることが望ま
れる。
本発明は、このような事情に鑑み、耐熱耐酸化性をさら
に向上させた窒化珪素11繊維を提供することを目的と
する。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上記目的を達成するために、外表面から深さ
5庫までの表面層にホウ素を0.01wt%以上40%
以下含むことを特徴とする窒化珪素質無機繊維と、この
ような窒化珪素質繊維を製造する方法として、ポリシラ
ザン系ポリマーを紡糸し、得られる生繊維を焼成して窒
化珪素質無)d!j、繊維を製造する際に、生繊維から
焼成繊維までのいずれかの段階の繊維の表面をホウ素含
有化物で処理し、焼成して少なくとも表面層にホウ素を
含有する窒化珪素質無機繊維を得ることを特徴とする方
法とを提供する。
本発明の窒化珪素質無機繊維は、表面層にホウ素を含有
する点を除いて、特に限定されな、いが、特に特願昭6
3−52461号及び同63−68220号明細書にお
いて本出願人が開示した窒化珪素質無機繊維をベースに
したものが好ましい。これらの好ましい繊維は、珪素及
び窒素を必須成分とし、酸素、炭素、水素、金BF+を
任意成分とし、これらの元素が特定の原子比を有する。
すなわち、各元素の原子比はN/5i=0.3〜3 、
 O/Si = 15以下、C/5i−=7以下、H/
5i=15以下、M/Si(式中、Mは金属類を表わす
)=5以下である。これらの繊維は、前記の如く、これ
自身かなり高温(約1500″C程度)まで非晶質であ
ることができ、高温強度、高温弾性率にすぐれているが
、本発明により、少なくとも表面層にホウ素を含有する
ことによって、その耐熱性が実質的に向上する。
窒化珪素質無機繊維に耐熱性を向上させるために含有さ
れるホウ素の量は、繊維の外表面がら深さ5IMまでの
表面層に0.01wt%〜40%の範囲内であるべきで
ある。この程度の濃度で、この程度の深さにホウ素が含
有されることによって繊維の耐熱性が向上する。ホウ素
含有量(濃度、深さ)がこれより不足すると耐熱性向上
の効果がなく、一方ホウ素濃度が40ivt%を越える
と窒化珪素質繊維としての所望の特性を損なう。しかし
ながら、繊維表面より5廂超深い部分にもホウ素が含ま
れてもよい。本発明では、窒化珪素質無機繊維の耐熱性
を高めるためにホウ素を含有することが有効であること
に着目し、繊維の耐熱性を高めるのに必要な繊維の少な
くとも外表面層にホウ素を含有させることを特徴とする
ものであり、繊維の中心部は必ずしもホウ素を含有させ
て耐熱性を向上させる必要はないが、繊維の中心部にも
ホウ素を含有させて中心部まで耐熱性を高めることを排
除するものではない。
好ましいホウ素の含有量は表面から深さ3μの表面層に
おいて0.1wL%以上10wt%以下のホウ素濃度で
あり、かつ表面層部分(3趨以″F)のホウ素含有量が
繊維全体のホウ素含有量の少なくとも50−t%を含む
ことである。
窒化珪素質無機繊維の繊維径は特に限定されないが、−
船釣には3〜100趨であり、5〜30卿が好ましい。
次に、本発明による窒化珪素質無機繊維の製造方法につ
いて説明する。
出発ポリシラザン系ポリマーとしては、珪素と窒素を必
須成分として含み、任意に酸素、炭素、水素、金属類を
含む、紡糸可能なポリマーであればよいが、具体的には
前記の特願昭63−52461号及び同63−6822
0号明細書及びこれらの明細書中に記載した文献に記載
されているものが好ましく用いられる。このようなポリ
シラザン系ポリマーには各種のポリシラザンのほか、ポ
リシロキサザン、ポリメタロシラザンなどが含まれる。
出発ポリマーから無機繊維を製造する工程は、簡単に述
べると、出発ポリマーを必要に応じて溶剤、紡糸剤を用
いて紡糸し、得られた生繊維を不活性ガス、アンモニア
、水素又はこれらの混合雰囲気下で1000°C以下の
温度で仮焼した後、1000°C以上の温度で本焼成す
る。本発明の方法は、このような工程で製造される生繊
維から焼成無機繊維までのいずれかの段階の繊維(生繊
維、仮焼繊維、本焼成繊維)をホウ素含有化合物で処理
しく2回以上処理してもよい)、焼成することによって
、窒化珪素質無機繊維の少なくとも表面層にホウ素を含
有させるものである。
繊維の表面処理剤として用いるホウ素化合物は、ホウ素
を含む化合物で、それ自体液体又は溶剤に可溶なもので
あればよい。例えば式BRff、(RBNR):l。
(RBO) 3で表わされるものであり、これらの式中
Rは同一でも異なっていてもよく、水素原子、水酸基、
アルキルアミノ基、アミノ基、ハロゲン原子、炭素原子
1〜20個を有するアルキル基、アルケニル基、シクロ
アルキル基、アリール5もしくはアリル基である。ホウ
素含有化合物は単独でも混合して用いてもよい。好まし
いホウ素化合物は酸素原子を含む化合物である。
ホウ素含有化合物を繊維の表面に適用する方法としでは
、それ自体を単独で適用してもよいし、各種溶媒又は/
及び繊維用油剤と混合して適用することもできる。
この目的のための溶媒としては、炭化水素、ハロゲン化
炭化水素、エーテル、硫黄化合物等が使用できる。好ま
しい溶媒は、ペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、メチ
ルペンタン、ヘプタン、イソへブタン、オクタン、イソ
オクタン、シクロペンクン、メチルシクロペンクン、シ
クロヘキサン、メチルシクロヘキサン、011以上のパ
ラフィン系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、
エチルベンゼン、09以上の芳香族炭化水素、塩化メチ
レン、クロロホルム、四塩化炭素、ブロモホルム、塩化
エチレン、塩化エチリデン、トリクロロエタン、テトラ
クロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素
、エチルエーテル、プロピルエーテル、エチルブチルエ
ーテル、ブチルエーテル、1.2−ジオキシエタン、ジ
オキサン、ジメチルオキサン、テトラヒドロフラン、テ
トラヒドロビラン、アニソール等のエーテル、二硫化炭
素、硫化ジエチル、チオフェン、テトラヒドロチオフェ
ン等の硫黄化合物である。これらの混合物でも良い。
同様に、油剤としては、ジメチルシロキサン、メチルフ
ェニルシロキサン、ジフェニルシロキサン等のアルキル
シロキサン、ポリオキシアルキレンアミノポリシロキサ
ン等の変成シロキサン、などの各種シロキサン類;各種
脂肪酸エステルta;各種すン酸エステル類;各種アル
コール類;これらの化合物のエチレン又はプロピレンオ
キシド付加物;炭化水素ワックス類;などがあり、これ
らは単独でも混合物としても、又は低分子量物質や溶媒
と混合溶解して用いてもよい。
表面処理する際の処理剤の濃度は、生繊維の場合0.0
1〜20w t%、仮焼繊維の場合処理温度によっても
異なるが0.1〜100wt%、本焼成繊維の場合は0
.5〜100wt%が望ましい。また粘度は使用時に0
.5〜10.000センチストークスの範囲のものが望
ましい。
表面処理において、生繊維は溶媒再可溶性があるため、
溶媒油剤は、生繊維を溶解しないものを用いる等、注意
が必要である。また、生繊維、仮焼繊維、本焼成繊維と
焼成温度が高くなるに従い、維の安定性が増してくる。
そこで、繊維の表面処理剤との反応性、溶媒、油剤の再
可溶性等を考慮して表面処理を行なう。すなわち、生繊
維および仮焼繊維等、熱処理が不十分なものに表面処理
を行う時は、繊維自体の安定性が低く、加水分解性大で
あるので、塗布時に表面処理剤と反応することもあるた
め、濃度コントロールなど最適化を行なう。また、−船
釣に、仮焼繊維、本焼成繊維となるに従い、安定性は向
上し、塗付時に反応する傾向は小さ(なるため、糸扱い
は容易となるが、表面処理が不十分となる可能性が太き
(なるので、これらを考慮して表面処理の時期と条件の
選択を行なう。処理温度は特にこだわらないが、表面処
理剤/油剤の沸点又は熱分解温度以下が好ましい。
また温度を上げることにより、繊維表面と処理剤との反
応性を高めることが可能である。
処理手法としては、オイリングローラ一方式、デイツプ
ハス方式、計量油剤ガイド方式、スプレーノズル方式、
ミストボックス方式、又はこれらの方式の組合せにより
、繊維表面に物理的に付着させる。
表面処理前、および表面処理後の工程は、W本釣に、窒
化珪素M繊維の製造工程と同一であるが、本焼成後の無
R繊維に表面処理を施した場合には無機繊維にホウ素を
含有させるための焼成すなわち熱処理が必要になる。さ
らに、ここで注目されることは、本発明によりホウ素を
繊維の少なくとも表面層に含有させたことによって、得
られる無機繊維はホウ素を含有させない同様の窒化珪素
質繊維と比べて50℃以上、さらには100°C以上も
より高温まで非晶質であることができることである。従
って、本発明ではこのように非晶質でありうるより高温
で焼成処理することができ、それによって従来あるいは
先行例より以上に高温強度等が高く、かつより高温まで
商強度高弾性率等が維持される、すなわち耐熱性も高い
無機繊維が得られるのである。従って、本発明の方法で
は焼成(仮焼、本焼成、後焼成)の条件はホウ素処理を
行なわない場合のそれといくらか異なることができる。
また、本発明の方法は生繊維から本焼成繊維を得るまで
の過程で、繊維の特性を改良するために繊維にいろいろ
な中間処理を施すことを排斥するものではない。
本発明の窒化珪素質無機繊維及びその製法は、以上の説
明から明らかなように、主として非晶質無機繊維に向け
られており、その非晶質無機繊維が結晶化する温度を向
上させて無機繊維の耐熱性を高めるものである。しかし
ながら、本発明により提供される窒化珪素質無機繊維は
、結晶化するまで高温で処理した場合においても、ホウ
素処理しないで結晶化させた同様の窒化珪素質無機繊維
と少なくとも同等、−静的にはより高い強度、弾性率な
どを有するものであり、従ってこのような結晶質無機繊
維も本発明から排斥されるものではない。
(作 用) 窒化珪素質無機繊維の表面をホウ素含有化合物で処理す
ることによって、結晶化の起らない理由は、表面に付着
した処理剤中のホウ素、酸素が繊維と反応し、繊維表面
にホウ素と酸素がリッチな層が生じるためと考えられる
。ホウ素、酸素はそれぞ3配位および2配位の化合物で
あり、窒化珪素質繊維の主成分である4配位および3配
位のケイ素、窒素を含んだ複合化合物をさらに安定化(
非晶質状態を保ち、結晶化を抑制する作用)させる作用
がある。一般に平均配位数が3前後のものの方が非晶質
構造としては安定であると言われていることからもこの
現象は説明できる。
また、繊維の表面層だけの処理でも結晶化温度が高くな
る理由は、非晶質無機材料の結晶化が高温における気相
、液相、固相の三相が関与したVLS機構により先ず無
機材料の表面から進行するので、無機繊維の表面層での
結晶化を抑制すれば繊維自体の結晶化を抑制できるもの
と考えられる。
(実施例) 劃ILL 内容積10βの四つロフラスコに、ガス吹きこみ管、メ
カニカルスターラー、ジュワーコンデンサーを装置した
。反応器内部を脱酸素した乾燥空気で置換した後、四つ
ロフラスコに脱気した乾燥ピリジン4900mj!を入
れ、これを氷冷した。次にジクロロシラン744gを加
えると白色固体状のアダクト(SillzC1z  ’
 2C:lll、N)が生成した。反応混合物を氷冷し
、撹拌しながら、水酸化ナトリウム管及び活性炭管を通
して精製したアンモニア735gを吹き込んだ後、10
0°Cに加熱した。
反応終了後、反応混合物を遠心分離し、乾燥ピリジンを
用いて洗浄した後、更に窒素雰囲気下で濾過して濾液5
100a+j!を得た。濾液5 mlから溶媒を減圧留
去すると樹脂状固体ベルヒドロポリシラザン0.249
 gが得られた。
得られたポリマーの数平均分子量はGPCにより測定し
たところ980であった。
次に、得られた5%ベルヒドロポリシラザン−ピリジン
溶液5000IdをlOlステンレス製オートクレーブ
に取り、100gのアンモニアを加えた後、80°Cで
3時間撹拌して重縮合反応させた。室温まで静置放冷後
、窒素で気体を放出置換した。この改質されたベルヒド
ロポリシラザンは数平均分子量: 2400、重量平均
分子量: 20000(ゲル濾過クロマトグラフィ法、
ポリスチレン標準)になった。
この溶液に5000−のキシレンを加えてロータリーエ
バポレーターで60℃で溶液の体積が1000戚なるま
で減圧留去した。この操作をさらに2回繰り返すと、溶
液に含まれるピリジン量は0.03重重量(ガスクロマ
トグラフィ法)となった。
さらにロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。溶
液が十分に曳糸性を示すようになった時減圧除去を中止
した。この溶液を乾式紡糸装置の脱泡容器に移送して紡
糸溶液とした。約2時間、60℃で静置脱泡後、30℃
で口径0.1 mのノズルより、130°Cの空気雰囲
気下の紡糸筒内に吐出し、300m/分の速度で巻き取
り、平均繊維径15#lの繊維を得た。
次いで前記紡糸生繊維に500 g / mm ”の張
力を作用させながら、NII+雰囲気下で室温から60
0°Cまで180°C/時間で昇温し、窒化珪素質仮焼
繊維を得た。この仮焼繊維に窒素雰囲気でシールしたオ
イリングローラ部で表面処理剤を塗付した。表面処理剤
としては、30%トリメチルボレートのCIZ%C14
ノルマルパラフィン混合溶媒希釈液を用いた。
続いてN2雰囲気下で室温から1500°Cまで180
’C/時間で昇温し、表面処理した窒化珪素質無機繊維
(平均繊維径10m)を得た。
この表面処理した窒化珪素質繊維は下記の特性値を示し
た。但し、元素比は元素分析法により、結晶性はX線回
折法により、引張強度及び弾性率はJIS K−711
3に準拠して評価した。また、ホウ素の繊維断面内の存
在形態及び分散を次のようにして調べた。
上記繊維を、二次イオン’ff!分析装置(SIMS)
を用い、0□。イオンでスパッタリングし、電子シャワ
ーでチャージアップを防ぎつつ深さ方向のホウ素の分布
を測定した。3031と113とのピーク強度から、計
算した所、最表面層にはホウ素が約7a【鵬%含まれ、
約lI!1m堀った時点では約1 、2a Lm%に減
少していた。5趨堀った場所においては約0.18 a
te%に強度は減少していた。
、元1−比。
N/Si       1.32 C/ S i       O,0420/St   
    O,125 B / S i       O,046詰j11 非晶質 31N鬼度−見性率 強度;180〜400kg/閣2(平均280kg/w
”)弾性率;20〜60ton/sm”(平均35 t
on/ mm”)またこの繊維を1200℃空気中12
時間処理したところ、以下の特性値を得た。
、元素比 N / S i       1.31C/ S i 
      O,0420/Si0.141 B / S i       0.091非晶質 ■1公渡工1丘率 強度;170〜350kg/l1i12(平均275k
g/mm”)弾性率: 19〜60ton/ nun”
(平均33ton/w”)止較桝上 実施例1で得られた窒化珪素質仮焼繊維を続いて02雰
囲気下室温から1500°Cまで180°C/時間で昇
温し、窒化珪素質無機繊維(平均繊維径1゜pIa)を
得た。
この繊維は下記の特性値を示した。
云案北 N/Si     1.32 C/ S i     O,020 0/ S i     O,015 桔j肩生 微結晶結晶子サイズ880人 ■兎弦度−髭札率 強度; 60〜320kg / mm ” (平均18
0kg / +llIn”)弾性率; 3(1〜80 
t 7mm”(平均44 t /mIn”)またこの繊
維を1200″C空気中12時間処理したところ以下の
特性値を得た。
兄案北 N/Si     1.29 C/Si     O,20 0/ S i     O,044 級益性 徴結晶サイズ860人 ■正温度−見件圭 強度: 50〜300kg/ma+”(平均140kg
/mm”)弾性率: 25〜70ton/ n+1(平
均39 ton / nun 2)(発明の効果) 本発明によれば、セラミック先駆体であるプリマー生繊
維から焼成後の無機繊維までのいずれかの段階で繊維を
ホウ素含有化合物で処理して、少なくとも表面層にホウ
素を含有させた窒化珪素質無機繊維が提供される。この
無機繊維は表面層にホウ素を含む複合化合物が形成され
、繊維表面からの結晶化、成分揮発等による強度低下を
防止され、よって耐熱性が向上する。
特許用1頭人 東亜燃料工業株式会社 特許出願代理人

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、外表面から深さ5μmまでの表面層にホウ素を0.
    01wt%以上40wt%以下含むことを特徴とする窒
    化珪素質無機繊維。 2、ポリシラザン系ポリマーを紡糸し、得られる生繊維
    を焼成して窒化珪素質無機繊維を製造する際に、生繊維
    から焼成繊維までのいずれかの段階の繊維の表面をホウ
    素含有化物で処理し、焼成して少なくとも表面層にホウ
    素を含有する窒化珪素質無機繊維を得ることを特徴とす
    る窒化珪素質無機繊維の製法。
JP33473288A 1988-12-29 1988-12-29 窒化珪素質無機繊維及びその製法 Pending JPH02182919A (ja)

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JP33473288A JPH02182919A (ja) 1988-12-29 1988-12-29 窒化珪素質無機繊維及びその製法

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JPH0327120A (ja) * 1989-06-20 1991-02-05 Tonen Corp 窒化珪素質無機繊維

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6163509A (ja) * 1984-07-02 1986-04-01 ダウ コ−ニング コ−ポレ−シヨン 窒化珪素含有セラミツクの製造法

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