JPH02176093A - シールド工法用立坑 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、シールド掘進機を用いてトンネルを掘削する
ため築造される立坑に関する。

（従来の技術） 近年、トンネル掘削工法の一つとしてシールド工法が脚
光を浴びている。

このシールド工法とは、先端に掘削刃を備えた柱状のシ
ールド掘進機を地中で推進させながらトンネル穴を掘削
する工法である。

第３図はトンネル掘削工事の基地となる位置に立坑を築
造し、この立坑内の底部に上述したシールド掘進機を据
付けた状態を示している。

同図に示すように、この立坑１は、立坑内の土の掘削等
を終えた後、下床や側壁面に鉄筋を配し、その部分にコ
ンクリートを打設して周囲の土庄に耐え得る壁体２を築
造してなっている。

シールド掘進機３は、この立坑１内に設けられた受は台
（図示せず）上で組立てられて所定の位置に据付けられ
るようになっている。

ところで、立坑１を築造した後、シールド掘進機３を推
進させようとすると、シールド掘進機３自らが立坑の壁
体を取壊すときに側壁用の鉄筋の伸びが大きい（伸び率
２０％）ことから鉄筋がシールド掘進機３の掘削刃に絡
み付く。この結果、シールド掘進ｆｉ３の掘削能力が大
幅に低下し、ついには故障の原因ともなる。このことか
ら、手作業等による壁体の破壊作業を行うことが止む得
なかった。

このような場合、シールド発進口近傍の地山部分に土質
改良のための薬液を注入したり、地山を凍結させて、壁
体取壊し作業中の地山崩壊防止を図る必要があり、これ
らの方法はいずれにしてもかなりの費用が必要とされる
。しかも、上述した土質改良や壁体の取壊し作業、およ
びその破壊物を撤去する作業等にも非常に手間がかかる
ため工期短縮化の妨げとなり、安全面から見ても好まし
くないという問題があった。

（発明が解決しようとする課題） このように従来からのシールド工法用立坑のままでは、
地山の土質改良に非常に費用がかかり、また作業工数も
多いことから工期短縮化の妨げともなり、安全面におい
ても不安な点があった。

本発明は上記した課題を解決するためのもので、シール
ド掘進機自らが立坑の壁体を取壊してそのままトンネル
穴の掘削を行うことができ、これにより土質改良や壁体
取壊し作業等の削除、コストの低減、工期の短縮、安全
性の向上を図ることのできるシールド工法用立坑の提供
を目的としている。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明のシールド工法用立坑は上記した目的を達成する
ために、シールド掘進機を用いてトンネルを掘削するた
め築造される立坑において、立坑の少なくともシールド
掘進機が通過する壁体部分の構造を、カーボン繊維、ガ
ラス繊維またはアラミド繊維のいずれかを樹脂に含浸し
てなる鉄筋状補強材を用いたコンクリート構造としたこ
とを特徴としている。

（作　用） 本発明のシールド工法用立坑は、立坑の少なくともシー
ルド掘進機が通過する壁体部分の構造をカーボン繊維、
ガラス繊維またはアラミド繊維のいずれかを樹脂に含浸
してなる鉄筋状補強材を用いたコンクリート構造とした
。このような鉄筋状補強材は、その伸び率が鉄筋よりも
小さく、シールド掘進機で壁体を掘削破壊しても掘削刃
に絡み付くことなく容易に切断される。

このことから、シールド掘進機自らが立坑の壁体を取壊
してそのままトンネル穴の掘削を行うことができる。

よって、土質改良や壁体取壊し作業等が不要となり、コ
ストの低減、工期の短縮、安全性の向上を図ることがで
きる。

また上記したコンクリートの骨材としては、例えば、人
工骨材のような強度の低いものを用いると、さらにシー
ルド掘削機による壁体破壊が容易となる。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は本発明に係る一実施例のシールド工法用立坑の
構造を説明するための断面側面図、第２図は第１図をト
ンネル掘削方向の逆方向から示した断面側面図である。

これらの図において、１１はトンネル穴をシールド工法
で掘削するためのシールド掘進機１２を所望の地下レベ
ルで据置くため築造された立坑を示している。

この立坑１１は、立坑１１内の土の掘削等を終えた後、
下床や側壁面のほぼ全面に鉄筋等の補強材を配し、その
部分にコンクリートを打設することにより、周囲の土庄
に耐え得る壁体１３の主要部を築造している。但し、立
坑１１内の掘削開始位置に当たる壁体部分１３１には、
鉄筋等の代りに、鉄筋とほぼ同等の強度を有し、かつ伸
び能力が鉄筋より低い、カーボン繊維、ガラス繊維また
はアラミド繊維のいずれかを樹脂に含浸してなる鉄筋状
補強材が用いられている。また同壁体１３１部分のコン
クリートの骨材としては、例えば、焼成粘土のような人
工骨材、火山礫及びその加工品、膨張スラグ、石灰殻及
びその加工品等が用いられている。

要するに、この立坑１１内のシールド掘削開始位置に当
たる壁体部分１３１は、外部からの土庄に十分耐え得る
強度を有しながらもシールド掘進機１２により容易に掘
削（破壊）されるような性質を持つ構造とされている。

そしてシールド掘進機１２は、この立坑１１の底部に設
けられた受は台（図示せず）上で組立てられ所定の位置
に据え付けられるようになっている。

また、この立坑１１の掘削開始位置に当たる壁体１３１
の内側には、シールド掘進機１２による地山掘削時にお
いて外部から立坑１１内部への地下水や土砂の流入を防
止するための防水装置Ｉ￥（エントランスバッキング）
１４が環状に配設されている。

以上のような構造の立坑１１内にシールド掘進機１２を
衆人してのトンネル穴の掘削は次のようにして行われる
。

まずシールド掘進機１２の先端と防水装置１４の内周と
の位置合せを行って掘削開始位置を決める。

続いて、シールドジヤツキ１５の推力によりシールド掘
進機１２を掘削方向に前進させ、シールド掘進機１２の
外周面と防水装置１４の内周面とを摺接させながら掘削
刃１２１で掘削開始位置に当たる壁体部分１３１を掘削
破壊する。そしてそのまま地山の掘削を続ける。

かくしてこの実施例によれば、掘削を開始する位置の壁
体部分１３１の構造を、鉄筋とほぼ同等の強度を有し、
かつ伸び能力が鉄筋より低い、カーボン繊維、ガラス繊
維またはアラミド繊維のいずれかを樹脂に含浸してなる
鉄筋状補強材を用いたコンクリート構造とし、シールド
掘進機１２の掘削能力で容易に掘削破壊できるようなも
のとしたので、予め上記壁体部分１３１を取壊すような
手作業を省略できることは勿論、上記壁体取壊し作業の
安全性確保のため必要であった地山の土質改良のための
作業も省くことができる。

したがって、トンネル掘削にかかる費用の低減化が図れ
、しかも工期の短縮化、安全性の向上が図れる。

なお、以上説明した実施例では、トンネル掘削開始側の
立坑の構造について述べたが、その他トンネル掘削の中
！ｌ！基地や掘削終了基地に築造される立坑にも同様に
用いられるものである。この場合、防水装置は立坑側壁
の内側に設けることは言うまでもない。

また上述した実施例は、掘削開始位置に当たる壁体の構
造のみを改良したものであるが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、例えば掘削側の壁体全体の構造を改
良したものであってもよい。

さらに掘削壁体部分のコンクリートには人工骨材等を用
いたが、コンクリートそのものの強度がシールド掘進機
で容易掘削できる範囲ならばそれに限定されるものでは
ない。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明のシールド工法用立坑によれ
ば、立坑の少なくともシールド掘進機が通過する壁体部
分の構造をカーボン繊維、ガラス繊維またはアラミド繊
維のいずれかを樹脂に含浸してなる鉄筋状補強材を用い
たコンクリート構造としたので、シールド掘進機自らが
立坑の壁体を取壊してそのままトンネル穴の掘削を行う
ことができ、これにより土質改良や壁体取壊し作業等の
削除、コストの低減、工期の短縮、安全性の向上を図る
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る一実施例のシールド工法用立坑の
構造を説明するための断面側面図、第２図は第１図をト
ンネル掘削方向の逆方向から示す断面側面図、第３図は
従来のシールド工法用立坑の構造を説明するための断面
側面図である。 １１・・・立坑 １２・・・シールド掘進機 １２１・・・掘削刃 １３・・・立坑の壁体 １３１・・・取壊し壁体部分 １４・・・防水装置 １５・・・シールドジヤツキ 出願人　　　　　松　本　嘉　司 代理人　弁理士　井　上　誠　− （ばか−名）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）シールド掘進機を用いてトンネルを掘削するため
   築造される立坑において、 前記立坑の少なくとも前記シールド掘進機が通過する壁
   体部分の構造を、カーボン繊維、ガラス繊維またはアラ
   ミド繊維のいずれかを樹脂に含浸してなる鉄筋状補強材
   を用いたコンクリート構造としたことを特徴とするシー
   ルド工法用立坑。