JPH0217598B2 - - Google Patents

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JPH0217598B2
JPH0217598B2 JP55137257A JP13725780A JPH0217598B2 JP H0217598 B2 JPH0217598 B2 JP H0217598B2 JP 55137257 A JP55137257 A JP 55137257A JP 13725780 A JP13725780 A JP 13725780A JP H0217598 B2 JPH0217598 B2 JP H0217598B2
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JP
Japan
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emulsion
group
resin
lower alkyl
vinyl acetate
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JP55137257A
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JPS5759983A (en
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Tohei Morya
Junnosuke Yamauchi
Makoto Shiraishi
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0217598B2 publication Critical patent/JPH0217598B2/ja
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、土壌、砂、堆積された粉粒体などの
表層を樹脂エマルジヨンを用いて防護し、降雨や
風による侵食あるいは流出を防止する方法に関す
る。 道路、鉄道の建設、又宅地等の造成に伴つて生
じる人工的な傾斜面あるいは海岸の砂地などの裸
地や港、工場の敷地に堆積された鉱石、粉炭など
の粉粒体は、これを放置すれば砂塵の飛来などの
公害の発生源となり、又風雨による侵食を受け崩
壊による重大な災害を引起す危険があるため、そ
の表層を防護、安定化せしめることが近年特に重
要視されており、その保全のための多くの工法が
提案されている。裸地の防護に関しては植生によ
る緑化工法が経済的かつ効果的であり、植物の種
を肥料、土などと共に地面に吹きつける工法が採
用されている。この工法において、植物が生育す
る期間(約3〜4ケ月)において工区の風雨によ
る崩壊あるいは種や苗の流出を防止することが重
要な課題であり、このために養生材として繊維
類、ネツト類、シート類、ムシロ、マツト類を張
つたりあるいは水溶性高分子、アスフアルト乳剤
あるいは合成樹脂エマルジヨンを塗布する方法が
採用されている。これらのうち合成樹脂エマルジ
ヨンを用いる方法は作業性・美観および塗布され
た土壌の硬度の点など優れた特性を有しているこ
とからこの工法は近年次第に実用化しつつある。 しかしながら、従来の樹脂エマルジヨンを用い
た場合の欠点として、塗布ムラが生じたり、ある
いは、浸透の深さが不均一になりやすく、多量の
樹脂が浸透して土壌内部を固結させた部分は苗の
根の発育が不良となるなどの問題点を生じてい
た。この問題点を改良する方法として従来も、ポ
リ酢酸ビニルエマルジヨンに硫酸アルミニウムな
どの電解質を添加してエマルジヨンを破壊せしめ
たものを用いる方法が提案されている(特公昭47
―39163)が、この方法では凝集した樹脂分が沈
降するため吹付け作業性に劣る上、樹脂の成膜速
度が遅く、また生成した樹脂膜がもろく機械的衝
撃に弱い。 本発明者らは上記の欠点を克服し、土壌内部に
対する浸透性が低く、土壌表層を効果的に防護す
る性能を備えた樹脂エマルジヨンの製造について
鋭意検討した結果、下記一般式()、()また
は()で示される共重合単位を含むカチオン基
変性ポリビニルアルコールを乳化剤とする樹脂エ
マルジヨンがこの目的を満たす表層防護性能を有
し、しかも安定性に優れることを確認して本発明
を完成した。 (ここで、R1は水素原子または低級アルキル
基;Bは
【式】または
【式】R2、 R3、R4は低級アルキル基;Xはアニオン;Aは
エチレン基、トリメチレン基または1,1―ジメ
チルトリメチレン基をそれぞれ示す。 (ここでR5は水素原子、低級アルキル基また
はフエニル基;R6、R7は水素原子または低級ア
ルキル基;R8は低級アルキル基;Xはアニオン
をそれぞれ意味している。) そして、上記の一般式()、()または
()で示される共重合単位を含むカチオン基変
性ポリビニルアルコール(以下ポリビニルアルコ
ールをPVAと略記する。)の中でも、とりわけ一
般式()で示される共重合単位を含むカチオン
基変性PVAが本発明に用いる樹脂エマルジヨン
の乳化剤として最も有効なものである。 以下、本発明を詳細に説明する。 上記の一般式()で示される共重合単位を含
むカチオン基変性PVAは、ビニルエステルとり
わけ酢酸ビニルと次式(イ)または(ロ)、 (ここで、R1は水素原子または低級アルキル
基;R2、R3、R4は低級アルキル基;Xはアニオ
ン;Aはエチレン基、トリメチレン基または1,
1―ジメチルトリメチレン基をそれぞれ示す。)
で示される重合性単量体とをラジカル重合開始剤
の存在下に共重合させ、しかる後に共重合単量体
が(ロ)である場合には四級化剤で四級化し、あるい
はしないで該共重合体のアルコール溶液にアルカ
リあるいは酸触媒を作用させて、共重合体中のビ
ニルエステル単位を目的に応じて部分的にあるい
は高度にケン化せしめてビニルアルコール単位と
し、また前記共重合単量体が(ロ)である場合であり
かつ前記の四級化反応を実施していない場合にケ
ン化反応の後で四級化剤で四級化しあるいはしな
いで有効かつ簡便に製造される。 上記一般式(ロ)で示される単量体としては例えば
次のものが挙げられる。 N―(2―ジメチルアミノエチル)アクリルア
ミド、N―(2―ジメチルアミノエチル)メタク
リルアミド、N―(3―ジメチルアミノプロピ
ル)アクリルアミド、N―(3―ジエチルアミノ
プロピル)アクリルアミド、N―(3―ジメチル
アミノプロピル)メタクリルアミド、N―(3―
ジエチルアミノプロピル)メタクリルアミド、N
―(1,1―ジメチル―3―ジメチルアミノプロ
ピル)アクリルアミド、N―(1,1―ジメチル
―3―ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミ
ド。 また、上記一般式(イ)で示される単量体は、上記
一般式(ロ)で示される単量体に、ハロゲン化アルキ
ル、ジメチル硫酸、p―トルエンスルホン酸メチ
ルなどの四級化剤で四級化することにより得るこ
とができる。 次に上記の一般式()または()で示され
る共重合単位を含むカチオン基変性PVAは、ビ
ニルエステルとりわけ酢酸ビニルと次式(ハ)または
(ニ)、 (ここでR5は水素原子、低級アルキル基また
はフエニル基;R6、R7は水素原子または低級ア
ルキル基;R8は低級アルキル基;Xはアニオン
をそれぞれ意味している。) で示される重合性単量体とをラジカル重合開始剤
の存在下に共重合させ、しかる後に共重合単量体
が(ニ)である場合には四級化剤で四級化し、あるい
はしないで該共重合体のアルコール溶液にアルカ
リあるいは酸触媒を作用させて、共重合体中のビ
ニルエステル単位を目的に応じて部分的にあるい
は高度にケン化せしめてビニルアルコール単位と
し、また前記共重合単量体が(ニ)である場合であり
かつ前記の四級化反応を実施していない場合にケ
ン化反応の後で四級化剤で四級化しあるいはしな
いで有効かつ簡便に製造される。 上記一般式(ニ)で示される単量体としては例えば
次のものがあげられる。1―ビニルイミダゾー
ル、1―ビニル―2メチル―イミダゾール、1―
ビニル―2―エチルイミダゾール、1―ビニル―
2―フエニルイミダゾール、1―ビニル―2,
4,5―トリメチルイミダゾール。また、上記一
般式(ハ)で示される単量体は、上記一般式(ニ)で示さ
れる単量体に、ハロゲン化アルキル、ジメチル硫
酸、p―トルエンスルホン酸メチルなどの四級化
剤で四級化することにより得ることができる。特
に、 1―ビニル―2―メチルイミダゾール 1―ビニル―2,3―ジメチルイミダゾリニウ
ムクロリド がエマルジヨンの重合速度、安定性、経済性の観
点から優れている。 乳化安定剤としての上記一般式()、()ま
たは()で示される共重合単位を含むカチオン
基変性PVA中のカチオン基の量、ケン化度ある
いは変性PVAの重合度は目的に応じて適宜選択
され特に制限は無いが、安定性の高いエマルジヨ
ンを製造する上でこれらの三要素を適当に組合わ
せることが重要である。多くの目的に対してはカ
チオン基の量は0.01〜10モル%、ケン化度は60〜
100モル%、重合度は300〜3000の範囲から選ばれ
る。一般的にいつて、完全ケン化物より適度なケ
ン化度の部分ケン化物が乳化安定性に優れてい
る。 本発明で用いる樹脂エマルジヨンは上述した特
定のカチオン基変性PVAの存在下でエチレン性
不飽和単量体を乳化重合することにより最も簡便
に製造し得る。この際用いられるエチレン性不飽
和単量体としては酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ルおよび高級脂肪酸ビニルエステルであるバーサ
チツク酸ビニルなどのビニルエステル類、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ルおよびアクリル酸オクチルなどのアクリル酸エ
ステル類、メタクリル酸メチルおよびメタクリル
酸エチルなどのメタクリル酸エステル類あるいは
塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリ
ル、エチレン、スチレン、ビニルトルエン、クロ
ルスチレン、α―メチルスチレン、アクリルアミ
ド、N―メチロールアクリルアミド、メタクリル
アミド、マレイン酸ジエステル、フマル酸ジエス
テル、イタコン酸ジエステル、ブタジエン、イソ
プレンあるいはアミノアルキル(メタ)アクリル
酸エステル、アミノアルキル(メタ)アクリルア
ミドまたはその四級化物などのカチオン性の単量
体などが挙げられ、いずれも単独重合あるいは共
重合によつて製造される。この中で酢酸ビニル単
独重合体あるいはエチレン、(メタ)アクリル酸
エステル、マレイン酸ジエステル、フマル酸ジエ
ステル、バーサチツク酸ビニルエステルなどとの
共重合により内部可塑化された酢酸ビニル系共重
合エマルジヨンは本発明の目的にとりその物性が
特に優れていて好ましい。 エマルジヨンを製造する際に用いる前述した特
定のカチオン基変性PVAの使用量は特に制限が
ないが、エチレン性不飽和単量体100重量部に対
して0.01〜20重量部がよい。乳化剤としてカチオ
ン基を含有しない水溶性高分子や必要に応じてノ
ニオン系あるいはカチオン系の界面活性剤を添加
することも差支えない。乳化重合方法としては前
記の特定のカチオン基変性PVAを使用する以外
は特に制限がなく一般に用いられている方法が任
意に用いられる。本発明の目的とする表面防護の
性能の上からは樹脂エマルジヨンの粒子径は一般
に大きい方が好ましい。また、上記エマルジヨン
中には目的により可塑剤あるいは耐水化剤が添加
されたものであつてもよい。 また、本発明の樹脂エマルジヨンを乳化重合以
外で製造する方法として、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリ
ウレタン、ポリイソプレン、石油樹脂などの熱可
塑性の固体状高分子を前述の一般式()、()
または()で示される共重合単位を含むカチオ
ン基変性PVAと水により機械的方法により分散
せしめる方法を挙げることができる。 以上により製造された樹脂エマルジヨンは土壌
の種類、施工目的等に応じて適宜希釈して用いら
れ通常0.5〜20重量%の濃度とし、これを樹脂分
として5g/m2以上になるように散布あるいは吹
きつけることにより実施される。種を生育させる
緑化工法においては種、土壌、肥料等を先ず裸地
に吹きつけた後にその表層に上述の樹脂エマルジ
ヨンを吹きつける方法が効果的であるが、種、肥
料等と樹脂エマルジヨンを混合して散布するある
いは吹きつける方法も実施し得る。 本発明の工法で用いられる樹脂エマルジヨンは
土壌表面に散布もしくは吹きつけられると、土壌
表層部のみをおおい、土壌内部への浸透が小さい
ことが特徴であり、仮に散布ムラなどで樹脂エマ
ルジヨンが一ケ所に多量に散布されても余剰の樹
脂エマルジヨン液は表層部を流れおち、全体の皮
膜厚さが均一になるという際立つた特長を有して
いる。こうして本発明の工法によれば種、苗の流
出は防止されかつ苗の土壌中における根の発育が
阻害されないために良好な発芽状態を得ることが
出来る。 また、港や工場や敷地に堆積された鉱石、粉炭
などの粉粒体に本発明の方法を用いた場合、従来
のエマルジヨンによる場合と比較して樹脂の浸透
が小さい故に粉粒体表層に強固な皮膜を形成する
ため経済的にも優れている。 本発明の方法におけるこのような際立つた効果
が発揮される理由は充分明らかではないが、使用
する樹脂エマルジヨンに前記一般式()、()
または()で示される共重合単位を含むカチオ
ン基変性PVAを使用したことにより発現される
ものと考えられ、この乳化剤の働きによつてエマ
ルジヨン粒子の表面が効果的にカチオン活性とな
り、これが土壌、砂、あるいは粉粒体の構成粒子
と反応することにより表層部に良好な皮膜を形成
するものと推定される。 以下、実施例を以て本発明を説明するが、本発
明はこれらの実施例によつて何等限定されるもの
ではない。 樹脂エマルジヨンの製造例 製造例 1 トリメチル―(3―アクリルアミド―3,3―
ジメチルプロピル)アンモニウムクロリドと酢酸
ビニルとの共重合体をメタノール中でケン化する
ことにより、トリメチル―(3―アクリルアミド
―3,3―ジメチルプロピル)アンモニウムクロ
リド単位を1.0モル%含有し、酢酸ビニル単位の
ケン化度が82.5モル%のカチオン基変性PVAを
得た。この変性PVAの4%水溶液の20℃におけ
る粘度は29.1cpであつた。(粘度測定はブルツク
フイールド型粘度計による。以下同じ。) 次に、撹拌機、温度計、滴下ロートおよび還流
冷却器を付した反応容器中に、上記変性PVAの
10%水溶液9140部、蒸留水12574部、過硫酸カリ
ウム3部および酢酸ビニル単量体9143部を加え、
撹拌下に65℃に昇温して乳化重合を開始した。重
合開始1時間後より40分を要して更に酢酸ビニル
単量体9143部を添加し、3時間乳化重合を実施し
た。冷却後フタル酸ジブチルを1830部撹拌下に混
合した。このエマルジヨンの樹脂分(蒸発残分
JIS K6839)は47.0%で25℃における粘度は
1260cpであり、機械的安定性、希釈安定性に優
れており、ゼーターメーターによるエマルジヨン
粒子のゼーター電位は+34mVのカチオン性を示
した。 製造例 2 トリメチル―(3―メタクリルアミドプロピ
ル)アンモニウムクロリドと酢酸ビニルとの共重
合体をメタノール中でケン化することにより、ト
リメチル―(3―メタクリルアミドプロピル)ア
ンモニウムクロリド単位を0.5モル%含有し、酢
酸ビニル単位のケン化度が84モル%のカチオン基
変性PVAを得た。この変性PVAの4%水溶液の
20℃における粘度は8.5cpであつた。 この変性PVAを含む8.6%水溶液930部と酢酸
ビニル単量体800部を耐圧反応容器に仕込み撹拌
しながら系内を窒素置換後エチレンガスを導入し
てエチレンによる系の圧力を50Kg/cm2に調整しな
がら60℃に昇温した。系に、過酸化水素水溶液と
ピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を添加して乳化重合
を実施し、樹脂分50%、25℃における粘度が
120cp、ゼーター電位が+21.1mVのカチオン性
の酢酸ビニル―エチレン共重合体エマルジヨン
(重合体中のエチレン単位45モル%)を得た。 製造例 3 1―ビニル―2,3―ジメチルイミダゾリニウ
ムクロリド単位を1.5モル%含有し、酢酸ビニル
単位のケン化度が79モル%の変性PVA(4%水溶
液の20℃の粘度が10cp)を用い、酢酸ビニルと
アクリル酸ブチルの混合物(混合比60:40)を製
造例1と同様にして乳化重合して得たエマルジヨ
ン(樹脂分47%、粘度2000cp、ゼーター電位+
25mV)。 製造例 4 N―(3―ジメチルアミノプロピル)メタアク
リルアミド単位を0.5モル%含有し、酢酸ビニル
単位のケン化度が88モル%のカチオン基変性
PVA(4%水溶液の20℃の粘度が5.5cp)を用い、
バーサチツク酸ビニルを製造例1と同様にして乳
化重合して得たエマルジヨン(樹脂分45%、粘度
200cp、ゼーター電位+22.5mV)。 製造比較例 1 製造例1においてカチオン基変性PVAに代え
て、未変性のPVA(クラレポバールPVA―217)
を使用した他は同様の操作により乳化重合して得
たエマルジヨン(樹脂分47%、粘度1320cp、ゼ
ーター電位―25mV)。 製造比較例 2 製造例2においてカチオン基変性PVAに代え
て未変性のPVA(クラレポバールPVA―205と
PVA―217の3:1のブレンド品)を使用した他
は同様の操作により乳化重合して得たエマルジヨ
ン(樹脂分50%、粘度105cp、ゼーター電位―
21mV)。 製造比較例 3 製造例3においてカチオン基変性PVAに代え
て未変性のPVA(クラレポバール、PVA―205と
PVA―217の5:2のブレンド品)を使用した他
は同様の操作により乳化重合して得たエマルジヨ
ン(樹脂分47%、粘度2500cp、ゼーター電位―
28mV)。 実施例 1 製造例1〜4および製造比較例1〜3の樹脂エ
マルジヨンを希釈して濃度7%に調整した。次い
で直径90mm、深さ120mmのガラス製ビーカーに豊
浦標準砂を800g入れ、この表面に上記の7%エ
マルジヨン希釈液をふりかけ、砂によるエマルジ
ヨン液の吸収浸透が停止し、砂表面に液が残るま
でエマルジヨン液をふりかけた。使用したエマル
ジヨン液の量と、ビーカー側面より観察した浸透
の深さを第1表に示した。
【表】 第1表の結果から、本発明方法において使用さ
れるエマルジヨンは砂に対する浸透性が極めて低
く、製造比較例より格段に優れることが明らかで
ある。 実施例 2 道路造成時に生じた傾斜した土壌表面に1m2
たり次の混合物を一様に吹付けた。 種 ケンタツキー31フエスク ウイーピングラブグラス ホワイトクローバー 20g 0.5g 2g 化成肥料 10g 土 10 水 10 次に、製造例1の樹脂エマルジヨンの7%希釈
液を1m2当り3の割合で吹き付けた。土壌表面
に少量のエマルジヨン液が流れる様子が観察さ
れ、エマルジヨン液が表層部分に歩留つていると
考えられた。比較のために製造比較例1の樹脂エ
マルジヨンについても同様にして吹き付けを実施
した。この場合エマルジヨン液は全て土壌中に浸
透した。 施行2日後に100mmの人工降雨をふらせたが土
壌面の浸食は見られなかつた。10日後に発芽状態
を観察したところ製造例1の樹脂エマルジヨンの
施工区では良好な発芽状態であつた。一方製造比
較例1の樹脂エマルジヨン施工区は前述の製造例
1の樹脂エマルジヨンの施工区に対し、発芽が50
%以下であつた。 実施例 3 野積みされた粉炭の山に製造例2のエマルジヨ
ンの5%希釈液を1m2あたり2の割合で散布し
た。2ケ月後、4ケ月後の点検では粉炭表層は良
好に維持された内容物の飛散あるいは亀裂は見ら
れず、雨による崩壊あるいは風食に耐え得ること
が明らかとなつた。 実施例 4 本発明の樹脂エマルジヨンの特徴が端的に現わ
れる例として、砂の上にエマルジヨンの希釈液
(樹脂分10%)をふりかけた時の様子を比較した。
砂は豊浦標準砂を使用した。結果を第2表に記
す。
【表】
【表】 第2表から明らかな様に、本発明の樹脂エマル
ジヨンを砂の上に振りかけると、エマルジヨンが
直ちに砂と反応し砂の表面に皮膜を形成する様子
が観察される。アニオン性あるいはノニオン性の
エマルジヨンについては勿論このような現象は全
く見られず、エマルジヨン液は砂内部に浸透して
しまう。 また製造比較例4,5,6,7の結果から明ら
かな様に、市販のカチオンエマルジヨンあるいは
従来公知の製造方法によるカチオンエマルジヨン
においては、このような現象が見られてもその効
果が極めて弱いかまたは全くみられない。 同じ正の流動電位を示しながら従来のカチオン
性エマルジヨンには無く、本発明のエマルジヨン
にのみこのような性能が発揮される理由は充分明
らかではないが、乳化剤として、前記の一般式
()、()または()で示される共重合単位
を含むカチオン基変性PVAを使用したことに基
くものであると考えられる。 ちなみに、製造例1〜5において得られた本発
明の樹脂エマルジヨンを、本発明の土壌等の表層
防護方法の1例として農場のマルチング散布材と
して使用した所、すみやかに土の上に強固な皮膜
を形成し、保温効果に優れ、また雑草の植生を抑
制する効果にも極めて優れる等、農場のマルチン
グ散布材として良好なものであることが確認され
た。 一方、製造比較例4〜7において得られた樹脂
エマルジヨンにおいては、散布と同時に土中に浸
透してしまい、皮膜を形成することもなく、農場
のマルチング散布材として、好適には用い得ない
ものであつた。 製造例 5 撹拌機、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器
を付した反応容器中に、N―(2―ジメチルアミ
ノエチル)アクリルアミド単位を1.0モル%含有
し、かつ酢酸ビニル単位のケン化度が82モル%で
あるカチオン基変性ポリビニルアルコール(4%
水溶液の20℃における粘度:28.5cp)の10%水溶
液9140部、蒸留水12574部、過硫酸カリウム3部
および酢酸ビニル単量体9143部を加え、撹拌下に
65℃に昇温して乳化重合を開始した。重合開始1
時間後より40分を要して更に酢酸ビニル単量体
9143部を添加し、3時間乳化重合を実施した。冷
却後フタル酸ジブチルを1830部撹拌下に混合し
た。得られたエマルジヨンの樹脂分(蒸発残分
JIS K6839)は47%で25℃における粘度は1220cp
であり、機械的安定性、希釈安定性に優れてお
り、ゼーターメーターによるエマルジヨン粒子の
ゼーター電位は+33mVであつた。 実施例 5 製造例5で得られた樹脂エマルジヨンを希釈し
て濃度7%に調整した。次いで直径90mm、深さ
120mmのガラス製ビーカーに豊浦標準砂を800g入
れ、この表面に上記の7%エマルジヨン希釈液を
ふりかけ、砂によるエマルジヨン液の吸収浸透が
停止し、砂表面に液が残るまでエマルジヨン液を
ふりかけた。使用したエマルジヨン液の量は30g
であり、またビーカー側面より観察した浸透の深
さは5〜10mmであつた。 製造例 6〜10 撹拌機、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器
を付した反応容器中に、第3表に示すカチオン基
変性ポリビニルアルコールの10%水溶液9140部、
蒸留水12574部、過硫酸カリウム3部および酢酸
ビニルとアクリル酸ブチルの混合物(混合比:60
対40)9143部を加え、撹拌下に65℃に昇温して乳
化重合を開始した。重合開始1時間後より40分を
要して酢酸ビニルとアクリル酸ブチルの混合物
(混合比:60対40)9143部を添加し、3時間乳化
重合を実施した。冷却後フタル酸ジブチルを1830
部撹拌下に混合した。得られたエマルジヨンは機
械的安定性および希釈安定性に優れていた。な
お、得られたエマルジヨンについての樹脂分(蒸
発残分JIS K6839)、25℃における粘度および粒
子のゼーター電位をそれぞれ第3表に示す。
【表】 実施例 6 製造例6〜9で得られた樹脂エマルジヨンを希
釈して濃度7%に調整した。次いで直径90mm、深
さ120mmのガラス製ビーカーに豊浦標準砂を800g
入れ、この表面に上記の7%エマルジヨン希釈液
をふりかけ、砂によるエマルジヨン液の吸収浸透
が停止し、砂表面に液が残るまでエマルジヨン液
をふりかけた。使用したエマルジヨン液の量と、
ビーカー側面より観察した浸透の深さを第4表に
示す。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式()、()または()で示さ
    れる共重合単位を含むカチオン基変性ポリビニル
    アルコールを乳化剤とする樹脂エマルジヨンを用
    いることを特徴とする土壌、砂、堆積された粉粒
    体の表層防護方法。 (ここで、R1は水素原子または低級アルキル
    基;Bは【式】または【式】R2、 R3、R4は低級アルキル基;Xはアニオン;Aは
    エチレン基、トリメチレン基または1,1―ジメ
    チルトリメチレン基をそれぞれ示す。) (ここでR5は水素原子、低級アルキル基また
    はフエニル基;R6、R7は水素原子または低級ア
    ルキル基;R8は低級アルキル基;Xはアニオン
    をそれぞれ意味している。) 2 樹脂エマルジヨンが酢酸ビニル重合体エマル
    ジヨンあるいは内部可塑化された酢酸ビニル系共
    重合体エマルジヨンである特許請求の範囲第1項
    に記載の方法。
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