JPH0217090B2 - - Google Patents

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JPH0217090B2
JPH0217090B2 JP59152041A JP15204184A JPH0217090B2 JP H0217090 B2 JPH0217090 B2 JP H0217090B2 JP 59152041 A JP59152041 A JP 59152041A JP 15204184 A JP15204184 A JP 15204184A JP H0217090 B2 JPH0217090 B2 JP H0217090B2
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JP
Japan
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electrochromic
electrolyte solution
polymer
coloring
electrolyte
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JP59152041A
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JPS6132036A (ja
Inventor
Tadatoshi Kamimori
Mamoru Mizuhashi
Junichi Nagai
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Priority to US06/753,150 priority patent/US4671619A/en
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Priority to EP85108595A priority patent/EP0169442B1/en
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Publication of JPH0217090B2 publication Critical patent/JPH0217090B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電気発消色装置に係り、特にいわゆる
エレクトロクロミツク(以下ECと略記する)物
質を用いた電気発消色装置に関する。
[従来の技術] 近年、EC物質を用いた電気発消色装置が、防
眩ミラー、調光窓、各種表示素子等として用いら
れ始めている。
このような電気発消色装置は、通常電極基板間
にWO3、MoO3等のEC物質とこのEC物質を着色
させうるイオンを含む電解質溶液とを介在させて
構成されている。
上記電解質溶液としては、H+あるいはLi+を含
む電導性が良好な系として各種組成のものが検討
されているが、代表的には、例えば特開昭55−
138720号公報に記載されているように、LiClO4
等のLi+イオン源物質をプロピレンカーボネート
(以下PCと略記する)等の溶媒に溶解したものが
知られており、他方、Li電導性固体電解質として
Li3NやLiIを用いたものも知られている。
[発明の解決しようとする問題点] 本発明者達は、既に出願した発明(特開昭58−
30729)で電解質中にレドツクス剤を添加させる
ことにより、透明電極を対極として使用する調光
体が得られることを示したが、この中で用いたレ
ドツクス剤のうちヨウ素イオンを電離するヨウ素
イオン源物質が応答性、耐久性の点で他のレドツ
クス剤より優れた特性を示すことが判明した。し
かるに、このようなヨウ素イオン源物質として例
えばLiIを溶液状で用いた場合には、溶媒として
PCを用いると高温でCO2ガスが発生しさらに
Li2CO3が析出し、又、光が照射されたときにも
CO2ガスが発生するという欠点があつた。また、
アルコール系溶媒、例えばブチルアルコール(以
下BuOHと略記する)を用いた場合には、光が照
射された場合にEC物質、例えばWO3、の電解質
溶液に接する面のフラツトバンドポテンシヤルが
正方向にシフトし光により着色しやすくなり、か
つH2ガスが発生するという欠点があつた。
また、電解質溶液が粘度の低い液体である場合
には、該電解質溶液を用いた電気発消色装置には
次のような欠点がある。
即ち、電気発消色装置が比較的面積が広く立て
て使用する場合は、静水圧のために、電解質溶液
が下方に下がつて来て電気発消色装置の下方が膨
らんでしまう。また、外部から押圧されると2枚
の電極基板が接触しシヨートしてしまう。このよ
うな事故を防止するため電極基板間の距離を一定
に保つための面内スペーサーが必要となる。何ら
かの原因で電極基板が破損した場合に電解質溶液
や電極基板が飛散して危険である。電解質溶液の
液漏れを防止するためにシールを完全にし、セル
化しなければならず製造原価が高くなる。
本発明は、従来の電気発消色装置の以上のよう
な欠点を解消するためになされたものであり、熱
的に安定で光による発泡着色等の現象の発生しな
い電解質溶液を用い、かつ該電解質溶液をゲル化
して上述の電解質が液体であることによる欠点の
ない電気発消色装置を提供することを目的とす
る。
[問題を解決するための手段] 本発明は、前述の課題を解決すべくなされたも
のであり、対向する電極基板間にEC物質層と該
EC物質層を発色させるカオチンを含む電解質と
を介在させて成る電気発消色装置において、電解
質が少くともラクトン系溶媒とヨウ素イオン源物
質と電解質溶液の粘度を増加させ該電解質溶液を
ゲル化させるポリマーとを含有することを特徴と
する電気発消色装置を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
電極基板は、ガラス又はプラスチツク等の基板
表面上にSnO2、In2O3又はインジウムチンオキサ
イド(ITO)等の導電性透明被膜を塗布、蒸着、
スパツタ等の公知の方法で形成し電極としたもの
等を用いる。なお調光ミラー等の、光が当該電気
発消色装置を透過することを要しない用途に用い
るものにおいては、基板の一方は透明であること
を要さずセラミツク又はAlなどの金属を用いて
も良いし、電極としてはTiN、ZrN、HfN等の
反射性の電極を用いても良い。更に、調光ミラー
として用いる場合には、電極基板を2枚とも透明
のものを用い、一方の電極基板の裏面に鏡面を形
成しても良い。
EC物質は、WO3、MoO3、TiO2、Ir2O3等の公
知の物質が用いられるが、WO3系の物質が望ま
しい。
電解質溶液のレドツクス剤としてはヨウ素イオ
ン源物質が用いられ、ヨウ素イオン源物質として
は、LiI、NaI等の金属ヨウ化物や、NH4I、
(C2H54NI等のアンモニウム系ヨウ化物等が用い
られる。EC物質層を発色させるカオチンを含ま
ないアンモニウム系ヨウ化物等を用いる場合に
は、EC物質層を発色させるH+やLi+等のカチオ
ンを該EC物質層へのイオン注入のために添加す
る必要がある。
このようなレドツクス剤は、対向電極を透明又
は反射性電極としなくてはならず、通常の表示素
子のように不透明の対向電極を形成することがで
きない調光ミラー、調光窓等の電気発消色装置に
用いて特に有効な結果が得られる。また、本発明
の電気発消色装置は、小型の透過型デイスプレー
として用いた場合に106回以上の発消色のサイク
ル寿命を有し、デイスプレーとしても駆動方式の
工夫により十分に実用に耐え得る。
レドツクス剤を溶解する溶媒としては、β−ラ
クトン、γ−ラクトン、δ−ラクトン等のラクト
ン系物質が用いられる。この溶媒に対して上記ヨ
ウ素イオン源物質を0.001M/から飽和まで添
加して電解質溶液を作成する。なお、これらのラ
クトン系物質の中では、沸点が高く高温での使用
が可能となること、誘電率が大きく溶質を多く溶
解しかつ伝導性が良好なこと、凝固点が低く低温
での使用が可能となること、毒性がないこと等の
溶媒として望ましい特性を全て兼ね備えている点
でγ−ブチロラクトン(以下γ−BLと略記する)
が特に望ましい。
以上のようにして作成した電解質溶液にゲル化
剤を重量パーセンテイジで5%から飽和量まで添
加して該電解質溶液の粘度を増しゲル化させる。
ゲル化剤としては、耐侯性が良く、溶媒に対して
安定に溶解し、電気化学的に安定なもので電極基
板に接着性があるものが望ましく、このようなゲ
ル化剤としては、ポリマー、特にはポリビニルア
セタール系のポリマー(代表的にポリビニルブチ
ラール)、ウレタン、アクリル系ポリマー等が望
ましい。
[実施例] 以下、本発明の一実施例の電気発消色装置を第
1図の断面図を参照しながら説明する。
10cm角のガラス製裏基板3上に蒸着法により
ITO膜を膜厚1500Åにコートし透明電極4を形成
する。更に、該裏基板3上の透明電極4上に膜厚
5000ÅのWO3膜を蒸着しEC物質層5を形成する。
また、10cm角のガラス製の表基板1上にITO膜
を膜厚1500Åに蒸着し透明電極2を形成する。
電解質6として、γ−BLに0.5M/のLiIを
溶解しポリビニルブチラール(PVB)を重量パ
ーセンテイジで50%となるように混合したゲル状
物質を用い、該電解質層6の厚さが50μmとなる
ように、前記EC物質層5と透明電極2との間に
挿入し圧着固定する。
このようにして作成した調光素子7は、80%か
ら20%着色までの応答速度は0℃で10秒間であ
り、第2図ないし第4図に示すサイクルテスト、
耐熱性等のテストに対しても優れた特性を示し
た。
即ち、第2図は、±1Vの電圧を各1分間調光素
子の電極に印加して着消色を繰り返すサイクルテ
スト後のデータを示すグラフであり、縦軸は電極
に±1Vの電圧を1分間印加したときの注入電気
量、横軸は着消色のサイクル回数を示し、〇印の
データは上述の実施例のデータ、△印のデータは
溶媒としてPCを用いPCに0.5M/のLiIを溶解
した電解質溶液を用いた調光素子のデータ、□印
のデータは溶媒としてBuOHを用いBuOHに
0.5M/のLiIを溶解した電解質溶液を用いた調
光素子のデータである。なお、測定は室温で行い
注入電気量の単位は[mC/cm2]である。
図から明らかなように、レドツクス剤として
LiI、溶媒としてγ−BL、ゲル化剤としてPVB
を用いた本実施例の調光素子は、他の溶媒を用い
たものに比べて、安定した高速の応答特性を示
し、105回のサイクルテストにも耐えた。
第3図は、屋外に調光素子を放置し、紫外線、
雨等の自然環境下での使用に対する耐性を調べる
試験のデータを示すグラフであり、屋外曝露サイ
クルテストと称するものである。標本、テスト方
法等は第2図のサイクルテストと同様である。
本テストに於いては、BuOHを溶媒として用い
た調光素子は103回のサイクルで発泡し消色しな
くなつてしまつた。また、PCを溶媒として用い
た調光素子は102〜103回のサイクルから注入電気
量が極端に減少し、105回のサイクルでは発泡し
てしまつた。これらに比し、γ−BLを溶媒とし
て用いた本実施例の調光素子は、105回のサイク
ルでの注入電気量の減少もわずかであり、発泡も
なく十分実用に耐え得る特性を示した。
第4図は、ウエーザー・O・メータ(以下
WOMと略記する)による耐侯性の試験データを
示し、横軸はWOMのテスト時間、縦軸は±1V、
1分間の電圧印加時の注入電気量を示す。本テス
トにおいては、BuOH、PCを溶媒として用いた
調光素子は、500時間のテストでいずれも発泡し
消色しなくなつてしまつた。これらに比し、γ−
BLを用いた本実施例の調光素子は、2000時間の
テストにも耐え発泡もなく、十分な実用性を示し
た。
第5図は耐熱性の試験データを示すグラフであ
り、横軸は60℃の環境下に放置した日数を示し、
縦軸は±1V、1分間の電圧印加時の注入電気量
を示す。
本テストにおいては、PCを溶媒とした調光素
子は、10日間の放置で白色粉末を析出し使用不可
能となつた。本テストに於いてもγ−BLを溶媒
として用いた本実施例の調光素子は、高速の応答
特性を示し30日間の加熱にも耐え十分な実用性を
示した。
もちろん、以上のテストの最中において、本実
施例の調光素子はガラス基板に膨らみ等の変形も
起らず、石片により意図的にガラス基板を破損し
た場合にも、他の溶液型の電解質を用いた調光素
子のガラス基板と電解質溶液が飛散したのに比べ
て、本実施例のゲル状電解質はガラス基板に接着
し該基板を固定している為、ゲル状電解質自身は
もとより、ガラス基板も飛散することがなかつ
た。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明になる電気発消色
装置においては、ラクトン系溶媒にヨウ素イオン
源物質をレドツクス剤として溶解した電解質溶液
を用い該電解質溶液をポリマーによりゲル化させ
たので、応答速度が速く、光、紫外線等の照射、
高温等の悪影響下でも発泡、応答速度の低下等が
なく、また、106回のサイクルテストにも耐え、
十分な耐侯性、耐久性を有し、面積の大きい電気
発消色装置として用いても、スペーサを必要とせ
ず、電極基板の変形、シヨート等の事故の発生も
なく、電極基板の破損時にも、電解質、電極基板
が飛散することもなく、電解質溶液の液漏れ防止
のために電気発消色装置をセル化する必要もな
く、従つて製造原価も安い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す断面図、第2
図ないし第5図は第1図の実施例の各種試験結果
を示すグラフである。 1,3…基板、2,4…透明電極、5…EC物
質層、6…電解質、7…調光素子。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 対向する電極基板間にエレクトロクロミツク
    物質層と該エレクトロクロミツク物質層を発色さ
    せるカオチンを含む電解質とを介在させて成る電
    気発消色装置において、電解質が少くともラクト
    ン系溶媒とヨウ素イオン源物質と電解質溶液の粘
    度を増加させ該電解質溶液をゲル化させるポリマ
    ーとを含有することを特徴とする電気発消色装
    置。 2 ポリマーはポリビニルアセタール系のポリマ
    ーである特許請求の範囲第1項記載の電気発消色
    装置。 3 ポリマーはポリビニルブチラールである特許
    請求の範囲第2項記載の電気発消色装置。 4 ポリマーはウレタンである特許請求の範囲第
    1項記載の電気発消色装置。 5 ポリマーはアクリル系ポリマーである特許請
    求の範囲第1項記載の電気発消色装置。
JP15204184A 1984-07-24 1984-07-24 電気発消色装置 Granted JPS6132036A (ja)

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JP15204184A JPS6132036A (ja) 1984-07-24 1984-07-24 電気発消色装置
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DE8585108595T DE3584271D1 (de) 1984-07-24 1985-07-10 Elektrooptische vorrichtung.
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