JPH02169887A - スクロール型流体装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、冷凍装置の圧縮機などに用いられるスクロー
ル型流体装置に関し、特に、油分離機構に係るものであ
る。

（従来の技術） 一般に、スクロール型流体装置には、特開昭５７−２１
２３８９号公報に開示されているように、密閉ケーシン
グ内を高圧状態にした高圧ドーム型のものがあり、該ケ
ーシング内には各々境膜の前面に渦巻状のラップが立設
されて成る固定スクロールと公転スクロールとが互いに
両ラップを噛合して並設収納される一方、該公転スクロ
ールの鏡板前面には電動機が連結されたクランク軸が偏
心して連結されて構成されている。そして、上記クラン
ク軸の回転により公転スクロールが固定スクロールに対
して自転することなく公転し、低圧流体が吸入管より直
接側スクロール間に導入され、該両スクロール間で圧縮
された後、固定スクロールの鏡板中央部よりケーシング
内に吐出され、この高圧流体は固定スクロールの背面（
上方）より公転スクロールの背面（下方）側に流動し、
上記ケーシング側面の吐出管より吐出するようにしてい
る。

（発明が解決しようとする課題） 上述したスクロール型流体装置において、低圧流体にク
ランク軸等の潤滑油が混入するので、該潤滑油を含んだ
高圧流体を公転スクロールの背面側に設けられた電動機
側に導き、該電動機のステータ等に衝突させて潤滑油を
分離し、高圧流体のみを吐出管より吐出させる一方、分
離した潤滑油はケーシング底部の油溜めに戻すようにし
ている。

しかしながら、この油分離機構においては、公転スクロ
ールと電動機との間に吐出管が開口しているため、公転
スクロールの背面側に導かれた高圧流体がそのまま吐出
管側に流動することになり、潤滑油を十分に分離するこ
とができないという問題があった。また、上記電動機の
ロータにより潤滑油が掻き乱されることになり、高圧流
体からの潤滑油の分離効率が悪いという問題があった。

本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもので、圧縮され
た高圧流体をケーシング底部の油溜めに衝突させて潤滑
油を分離回収した後、電動機の上方に導き、吐出させる
ことにより、電動機の掻き乱し作用の影響を受けること
なく確実に潤滑油を分離できるようにすることを目的と
するものである。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本発明が講じた手段は、第
１図に示すように、先ず、各々鏡板（１１）、　　（１
２）の前面にラップ（１３）、　　（１４）が立設され
て成る固定スクロール（７）と公転スクロール（８）と
が互いに各ラップ（１３）（１４）を噛合して並設され
て高圧の密閉ケーシング（２）内に収納され、該固定ス
クロール（７）の鏡板（１１）にはケーシング（２）内
に開口する吐出口（２０）が設けられると共に、上記公
転スクロール（８）の鏡板（１２）背面には電動機（９
）に連結されたクランク軸（１０）が該クランク軸（１
０）の軸心より偏心して連結されている。そして、上記
電動機（９）のステータ（９ｂ）はケーシング（２）の
内周面に嵌合支持され、該ステータ（９ｂ）とケーシン
グ（２）とのステータ（９ｂ）の上下面に亘る高圧流体
の流通路（５１）、　　（５１）、・・・が複数形成さ
れている。更に、上記ステータ（９ｂ）下方のケーシン
グ（２）底部には油溜め（４２）が形成される一方、上
記ステータ（９ｂ）上方のケーシング（２）側面には吐
出管（６）が連結され、該吐出管（６）と上記１つの流
通路（５１）の上端とが吐出通路（５３）こよって接続
された構成としている。

（作用） 上記（１′４成により、本発明では、電動機（９）を駆
動すると、クランク軸（１０）を介して公転スクロール
（８）が固定スクロール（７）に対して自転することな
く公転する。そして、両スクロール（７）、（８）のラ
ップ（１３）、（１４）間で流体は圧縮されて吐出口（
２０）よりケーシング（２）内に吐出され、吐出管（６
）が接続された電動機（９）側に流動する。

その後、高圧流体は電動機（９）のロータ（９ａ）とス
テータ（９ｂ）とのエアギャップ（９ｃ）及び流通路（
５１）を通り、ケーシング（２）底部の油溜め（４２）
に衝突して高圧流体内の潤滑油が分離回収される。更に
、この潤滑／ｌｈが分離された高圧流体は１つの流通路
（５１）及び吐出通路（５３）を通り、吐出管（６）よ
りケーシング（２）外に吐出される。

（発明の効果） 従って、本発明のスクロール型流体装置によれば、潤滑
油を含む高圧流体を電動機（９）下方に導き、油溜め（
４２）に衝突させるようにしたために、潤滑油を含む高
圧流体が直接吐出管（６）に流れることがなく、確実に
油溜め（４２）に衝突するので、潤滑油を確実に分離し
て回収することができ、油切れを防止することができる
。

また、潤滑油を分離した流体を再び電動機（９）の上方
に導き、吐出管（６）より吐出させるので、電動機（９
）のロータ（９ａ）による掻き乱し作用の影響を受ける
ことがないことから、油分離効率の向上を図ることがで
きる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図に示すように、（１）はスクロール型流体装置で
あって、冷凍装置における圧縮機に用いられ、冷媒ガス
（流体）を高圧に圧縮して吐出するものである。

該スクロール型流体装置（１）は、高圧ドーム型で、密
閉ケーシング（２）内にスクロール機構（３）と駆動機
構（４）とが収納されて構成され、該ケーシング（２）
の側面上部には吸入管（５）が、側面下部には吐出管（
６）が連設されている。

上記スクロール機構（３）は固定スクロール（７）と公
転スクロール（８）とより成り、また、上記駆動機構（
４）は電動機（９）とクランク軸（１０）とより構成さ
れている。

上記固定スクロール（７）及び公転スクロール（８）は
各々鏡板（１１）、　　（１２）の前面にラップ（１３
）、　　（１４）が渦巻状に立設されて成り、両スクロ
ール（７）、　　（８）は鏡板（１１）。

（１２）の前面を対面させて上下に並設され、互いに両
ラップ（１３）、（１４）が噛合されている。上記固定
スクロール（７）は鏡［（１１）の外周縁にフランジ（
１１ａ　）が連設され、該フランジ（１１ａ　）にてケ
ーシング（２）に固定され、また、上記公転スクロール
（８）の鏡、Ｅ（１２）の背面中央部にはスクロール軸
（１２ａ）が突設されている。一方、上記クランク軸（
１０）はクランク主軸（１０ａ）の上端に凹状のスクロ
ール軸受孔（１０ｂ）を有するボス（１０ｃ）が連接さ
れて成り、上記固定スクロール（７）のフランジ（１１
ａ）に連接固定された支持フレーム（１５）に嵌挿され
て支持されている。更に、上記クランク主軸（１０ａ）
には電動機（９）が連結されており、スクロール軸受孔
（１０ｂ）はその軸受中心（ｏｌ）がクランク主軸（１
０ａ）の軸心（０２）より偏心して設けられ、該スクロ
ール軸受孔（１０ｂ）に上記公転スクロール（８）のス
クロール軸（１２ａ）がスタブ軸受（１６）を介して嵌
合されている。そして、該スクロール軸受孔（１０ｂ）
の偏心により公転スクロール（８）が固定スクロール（
７）に対して公転し、このスクロール軸受孔（１０ｂ）
の中心（０＋）（スクロール軸（１２ａ）の中心）が公
転スクロール（８）の可動支点、クランク主軸（１０ａ
　）の軸心（０２）が公転中心となっている。

上記固定スクロール（７）と公転スクロール（８）は両
ラップ（１３）、　　（１４）が側面にて多点接触（１
７）するように設けられると共に、各ラップ（１３）、
　　（１４）の端面が他方の各スクロール鏡板（１２）
、　　（１１）に接し、接触（１７）間に密閉室（１８
）が形成されている。

また、上記固定スクロール（７）のフランジ（ｌｌａ）
とラップ（１３）との間は下面が公転スクロール（８）
の鏡板（１２）にて閉鎖されると共に上記吸入管（５）
が連通ずる吸入口（１つ）に構成される一方、上記鏡板
（１１）のほぼ中央部には吐出口（２０）が穿設され、
該吸入口（１つ）より低圧冷媒ガスが密閉室（１８）に
供給されると共に、該密閉室（１８）より高圧冷媒ガス
か吐出口（２０）を介してケーシング（２）内に吐出さ
れるように成っている。

また、上記支持フレーム（１５）は、公転スクロール（
８）の鏡板（１２）背面側に延びる略ドーナツ状の円盤
部（１５ａ）と、該円盤部（１５ａ）の内端下部より下
方に延びる略筒状の円筒部（１５ｂ）とより構成されて
いる。そして、上記円盤部（１５ａ）は上部外周縁にて
固定スクロール（７）のフランジ（１１ａ　）に固定さ
れると共に、公転スクロール（８）の鏡板（１２）が位
置する段差部（１５ｄ）が上部に形成されている。

上記円筒部（１５Ｌ＋）には、クランク軸（１０）のボ
ス（１０ｃ）が嵌入される大径孔（１５ｅ）と、クラン
ク主軸（１０ａ）が嵌入される小径孔（１５ｆ’）とが
穿設され、該大径孔（１５ｅ）に上部クランク軸受（２
１）が、小径孔（１５１の下部に下部クランク軸受（２
２）がそれぞれ装着されてクランク軸（１０）が嵌合支
持されている。

更に、上記公転スクロール（８）の鏡板（１２）と支持
フレーム（１５）の段差部（１５ｄ）との間にはスラス
ト軸受（図示省略）及び公転スクロール（８）の自転阻
止機＋：４（３１）が介設されていて、公転スクロール
（８）のスラスト力が受は止められると共に、自転阻止
機構（３１）によって公転スクロール（８）が固定スク
ロール（７）こ対して公転のみ行うように構成されてい
る。

一方、上記支持フレーム（１５）における円盤部（１５
ａ）の内周側はバランサ室（３２）に構成されており、
該バランサ室（３２）内に位置して主バランサ（３３）
が上記クランク軸（１０）のボス（１０ｃ）上端部に突
設されると共に、上記電動機（９）のロータ（９ａ）の
下部に副バランサ（３４）が設けられ、該両バランサ（
３３）。

（３４）により公転スクロール（８）の慣性バランスを
保つようにしている。

また、上記固定スクロール（７）のフランジ（１１ａ）
及び支持フレーム（１５）の円盤部（１５ａ）には外周
縁に固定スクロール（７）の背面（上面）から電動機（
９）側に連通ずる連通路（４１）が形成されていて、高
圧冷媒ガスが電動機（９）側に案内されるように構成さ
れている。

更に、上記ケーシング（２）の底部には潤滑浦の油溜め
（４２）が形成され、該油溜め（４２）にクランク軸（
１０）の下部が浸漬されて潤滑油がクランク軸（１０）
内を通って各軸受（１６）。

（２１）、　　（２２）等に供給されている。

次に、本発明の特徴である１１１滑浦の油分離機構につ
いて説明する。

先ず、上記電動機（９）のステータ（９ｂ）はケーシン
グ（２）の下部内周面に固定されており、該ステータ（
９ｂ）は、第２図に示すように、中央部に上記クランク
軸（１０）が嵌合されたロータ（９ａ）が嵌挿されてい
て、該ロータ（９ａ）との間にエアギャップ（９Ｃ）が
形成されている。

また、上記ステータ（９ｂ）の外周面は平坦な４つの側
面（９ｄ）、　　（９ｄ）、・・・と各側面（９ｄ）（
９ｄ）、・・・を繋げる円弧状の４つの隅角面（９ｅ）
　　　（９ｅ）、・・・とより形成され、該隅角面（９
ｅ）、　　（９ｅ）、　・＝にてステータ（９ｂ）が上
記ケーシング（２）に固定されている。そして、上記各
側面（９ｄ）、　　（９ｄ）、・・・とケーシング（２
）内周面との間には間隙が形成されていて、ステータ（
９ｂ）の上下面に亘る流通路（５１）が４つ形成され、
該流通路（５１）を介して高圧冷媒ガスが流通自在に構
成されている。

一方、上記吐出管（６）はステータ（９ｂ）の上方で且
つ１つの流通路（５１）の上方に開口されており、上記
ステータ（９ｂ）の１側ｌ１ｉ（９ｄ）に連続して仕切
板（５２）が支持フレーム（１５）における円盤部（１
５ａ）下面に亘って連設されている。そして、該仕切板
（５２）によってケーシング（２）との間には上記流通
路（５１）と吐出管（６）とを接続する吐出通路（５３
）が区画形成されている。

次に、このスクロール型流体装置の作用について説明す
る。

先ず、冷媒ガスは吸入管（５）より固定スクロール（７
）の吸入口（１９）に流入して密閉室（１８）に導入す
る。一方、公転スクロール（８）は電動機（９）のロー
タ（９ａ）の回転によってクランク軸（１０）を介して
回転し、該公転スクロール（８）は自転阻止機ｆＭ（３
１）により固定スクロール（７）に対して自転すること
なく公転する。この公転スクロール（８）の公転により
密閉室（１８）が両ラップ（１３）、　　（１４）間で
順次形成されて収縮し、冷媒ガスを圧縮し、吐出口（２
０）よりケーシング（２）内に吐出する。

また、油溜め（４２）の潤滑油はクランク軸（１０）内
を通って各軸受（１６）、　　（２１）。

（２２）に供給されており、この潤滑浦は低圧の吸入口
（’１９）に浸入して冷媒ガス中に混入することになる
。そして、・この潤滑油を含む冷媒ガスは、上述したよ
うに圧縮されて吐出口（２０）より吐出される。

その後、高圧の冷媒ガスは連通路（４１）を通って電動
機（９）側に流動した後、電動機（９）のエアギャップ
（９Ｃ）及び３つの流通路（５１）を通ってケーシング
（２）の底部に流動する。その際、上記冷媒ガスは油溜
め（４２）の潤滑油に衝突することになり、冷媒ガス中
の潤滑油が分離して回収されることになる。

続いて、冷媒ガスのみが１つの流通路（５１）及び吐出
通路（５３）を通り、吐出管（６）よりケーシング（２
）外に吐出される。

従って、潤滑油を含む高圧冷媒ガスを電動機（９）下方
に導き、油溜め（４２）に衝突させるようにしたために
、潤滑油を含む高圧冷媒ガスが直接吐出管（６）に流れ
ることがなく、確実に油溜め（４２）に衝突するので、
潤滑油を確実に分離して回収することができ、油切れを
防止することができる。

また、潤滑油を分離した冷媒ガスを再び電動機（９）の
上方に導き、吐出管（６）より吐出させるので、電動機
（９）のロータ（９ａ）による掻き乱し作用の影響を受
けることがないことから、油分離効率の向上を図ること
ができる。

尚、本実施例において、流通路（５１）は４つ形成した
が、２つ或いは３つ又は５つ以上形成してもよく、その
形状は実施例に限られるものではない。

また、本発明のスクロール型流体装置（１）は、冷凍装
置の圧縮機の他、送風機などに適用してもよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図はスクロール型
流体装置の縦断面図、第２図は第１図■−１■線におけ
る断面図である。 （１）・・・スクロール型流体装置、（２）・・・ケー
シング、（６）・・・吐出管、（７）・・・固定スクロ
ール、（８）・・・公転スクロール、（９）・・・電動
機、（９ａ）−ｏ−夕、（９ｂ）−・・ステータ、（９
Ｃ）・・・エアギャップ、（１１）、　　（１２）・・
・鏡板、（１３）、　　（１４）・・・ラップ、（１８
）・・・密閉室、（２０）・・・吐出口、（４１）・・
・連通路、（４２）・・油溜め、（５１）・・・流通路
、（５３）・・・吐出通路。 特許出願人　　ダイキンコ一業株式会社　　：・代　　
理　　人　　弁理士　前　１）　　弘、二貫ばか２名 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）　各々鏡板（１１），（１２）の前面にラップ（
   １３），（１４）が立設されて成る固定スクロール（７
   ）と公転スクロール（８）とが互いに各ラップ（１３）
   ，（１４）を噛合して並設されて高圧の密閉ケーシング
   （２）内に収納され、該固定スクロール（７）の鏡板（
   １１）にはケーシング（２）内に開口する吐出口（２０
   ）が設けられると共に、上記公転スクロール（８）の鏡
   板（１２）背面には電動機（９）に連結されたクランク
   軸（１０）が該クランク軸（１０）の軸心より偏心して
   連結される一方、上記電動機（９）のステータ（９ｂ）
   はケーシング（２）の内周面に嵌合支持され、該ステー
   タ（９ｂ）とケーシング（２）との間にはステータ（９
   ｂ）の上下面に亘る高圧流体の流通路（５１），（５１
   ），・・・が複数形成され、上記ステータ（９ｂ）下方
   のケーシング（２）底部には油溜め（４２）が形成され
   る一方、上記ステータ（９ｂ）上方のケーシング（２）
   側面には吐出管（６）が連結され、該吐出管（６）と上
   記１つの流通路（５１）の上端とが吐出通路（５３）に
   よって接続されていることを特徴とするスクロール型流
   体装置。