JPH0216955B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0216955B2
JPH0216955B2 JP59170981A JP17098184A JPH0216955B2 JP H0216955 B2 JPH0216955 B2 JP H0216955B2 JP 59170981 A JP59170981 A JP 59170981A JP 17098184 A JP17098184 A JP 17098184A JP H0216955 B2 JPH0216955 B2 JP H0216955B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
carbon black
feed oil
conversion
carbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP59170981A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60143834A (ja
Inventor
Pii Hetsuteingaa Juniaa Uiriamu
Ii Ruisu Jeemuzu
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ashland LLC
Original Assignee
Ashland Oil Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ashland Oil Inc filed Critical Ashland Oil Inc
Publication of JPS60143834A publication Critical patent/JPS60143834A/ja
Publication of JPH0216955B2 publication Critical patent/JPH0216955B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J29/00Catalysts comprising molecular sieves
    • B01J29/04Catalysts comprising molecular sieves having base-exchange properties, e.g. crystalline zeolites
    • B01J29/06Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof
    • B01J29/08Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof of the faujasite type, e.g. type X or Y
    • B01J29/082X-type faujasite
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J29/00Catalysts comprising molecular sieves
    • B01J29/04Catalysts comprising molecular sieves having base-exchange properties, e.g. crystalline zeolites
    • B01J29/06Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J29/00Catalysts comprising molecular sieves
    • B01J29/04Catalysts comprising molecular sieves having base-exchange properties, e.g. crystalline zeolites
    • B01J29/06Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof
    • B01J29/08Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof of the faujasite type, e.g. type X or Y
    • B01J29/084Y-type faujasite
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J37/00Processes, in general, for preparing catalysts; Processes, in general, for activation of catalysts
    • B01J37/0009Use of binding agents; Moulding; Pressing; Powdering; Granulating; Addition of materials ameliorating the mechanical properties of the product catalyst
    • B01J37/0018Addition of a binding agent or of material, later completely removed among others as result of heat treatment, leaching or washing,(e.g. forming of pores; protective layer, desintegrating by heat)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G11/00Catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils
    • C10G11/02Catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils characterised by the catalyst used
    • C10G11/04Oxides
    • C10G11/05Crystalline alumino-silicates, e.g. molecular sieves
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G11/00Catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils
    • C10G11/14Catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils with preheated moving solid catalysts
    • C10G11/18Catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils with preheated moving solid catalysts according to the "fluidised-bed" technique
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J2229/00Aspects of molecular sieve catalysts not covered by B01J29/00
    • B01J2229/30After treatment, characterised by the means used
    • B01J2229/42Addition of matrix or binder particles

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
技術分野 本発明は高分子量(重質)の炭化水素を含む石
油供給原料の転化における改良触媒、その製造方
法およびその使用法に関するものである。さらに
具体的には、本発明はゼオライト質成分への反応
剤およびそれからの反応生成物を運ぶための大き
いフイーダー細孔をもつマトリツクス成分の内部
に均一に分散した触媒的に活性の結晶性アルミノ
珪酸塩ゼオライトから成る触媒組成物に関するも
のである。 発明の背景 一般的には、ガソリンおよび他の炭化水素液状
燃料は約100〓から650〓の範囲の沸点をもつてい
る。しかし、これらの燃料がつくられる原油は広
い温度範囲にわたる沸点の炭化水素混合物を含
み、各炭化水素の沸点はその分子量に依存する。
廃棄あるいはさもなければ高沸点炭化水素を使用
することの代りに、石油精製工業は炭化水素燃料
の上記沸点内の沸点をもつより小さい分子へ高分
子量の大分子を破壊または分解する各種の方法を
開発してきた。現在この目的のために最も広く使
用されているクラツキング方法は流動接触分解
(FCC)として知られ、逆混合を伴なう流動床反
応器および/または漸進流を伴なわないライザー
反応器を用いてよい。代表的FCC法においては、
供給原料油は粒状触媒と昇温下で「ライザー」と
よぶ細長い反応容器の下方部において混合され
る。この熱触媒と油との接触は急速に大容積のガ
スを発生し、それが供給油と触媒の流れを懸濁体
として反応帯中を高速度で推進し、比較的短かい
接触時間を与える。 初期の推進用ガスは蒸発した油から成り、それ
の大部分は1025〓以下の沸点であり、ライザーに
高温で入る熱触媒との接触によつて直ちに蒸発さ
れる。懸濁体がライザーを昇るにつれて、供給油
炭化水素の大部分は接触分解によつて低沸炭化水
素へ転化され、これらの分解生成物が推進用ガス
の部分を形成する。懸濁体の速度はときには稀釈
物質をライザー中へ原料油と一緒かまたは別途に
かのいずれかで導入することによつてさらに増
す。ライザー下部において開始される転化反応は
触媒とガスが分離されるまで続き、この分離は懸
濁体がライザー反応器を放れるとき、あるいは触
媒を捕集するための上部のより大きい直径の容器
の中においておこる。触媒を分離すると、ガスは
通常は「生成物蒸気」とよぶ。 天然状態にある原油は、クラツキング反応前に
除去しておかないとFCC工程に面倒な影響をも
つ傾向がある各種の物質を含む。これらはコーク
前駆物質例えばアスフアルテン、多環芳香族およ
び高沸窒素含有分子;および金属例えばナトリウ
ムおよび少量のアルカリまたはアルカリ土類金
属、ニツケル、バナジウム、鉄、および銅、を含
み、これらは転化工程および/または触媒に対し
て有害である。 クラツキング操作中において、コーク前駆物質
はいくらかの残留水素をもつ固体の芳香族構造体
として沈着する傾向があるかあるいは高沸点であ
つて蒸発せずに液体として触媒上に残留する。こ
れらのコーク沈着物は触媒の触媒的に活性な酸点
を閉塞しそれによつてその転化活性を低下させ
る。コークのこの固体成分および液体成分はとも
に酸性点を蔽いかつそれによつて閉塞するものと
信じられているが、液状成分はまたマトリツクス
の細孔を満たしそれによつて低沸点成分のゼオラ
イトへの拡散をおくらせる。転化工程によつて形
成される炭素質物質はコークとよばれるが、それ
は1.0またはそれ以上の水素対炭素比をもつてい
てよく、水素のほかに各種の量の他元素を供給油
組成物に応じて含んでいてよい。形成されるコー
クは触媒粒子上に沈着しそれによつて触媒の転化
活性を低減させる。転化活性を回復させるため
に、汚染触媒は触媒粒子を比較的高温において空
気のような酸化性ガスと接触させることによつて
コークを燃焼除去することにより再生される。再
生触媒は次に新しい供給油と接触する次の貫流ま
たは転化サイクルのために反応帯へ戻すことがで
きる。 一般的に、供給油のコーク形成傾向またはコー
ク前駆物質含有量は供給油試料を加熱分解する際
に残る残渣の重量%を測定することによつて確か
めることができる。工業によつて現在認められて
いる二つの試験はASTM D189―76に記載する
コンラドソン炭素残留物テストおよびASTM
D524―76に記載するラムスボトム炭素テストで
ある。慣用的FCCにおいては、約0.05から1.0の
コンラドソン炭素残留物が比較的不純物を含まな
いガスオイル供給油の指標と見なされる。 原油の注意深い脱塩によつて除かないかぎり、
ナトリウム、および他のアルカリまたはアルカリ
土類金属は触媒の活性点すなわち酸性点へ拡散し
触媒活性を被毒させあるいは殺すことができる。
バナジウム、および程度は低いがニツケルおよび
他の金属もまた酸性点へ移行しかつ被毒させる。
これらの金属は従つてとりまとめて毒性金属とよ
ぶ。ニツケル、バナジウム、銅および鉄も「重金
属」として知られており、望ましくない脱水素反
応を触媒し、これらの反応は触媒上の沈着コーク
量および水素と処理設備によつて取扱うべき通常
はガス状の炭化水素の量を増す。クラツキング工
程中においては、重金属はほとんど定量的に供給
油から触媒粒子へ移りかつ粒子の内外面上に沈着
する傾向があり、そこでそれらが活性点を閉塞し
そして/またはそれへの拡散をおくらせる。 各種の重金属は触媒酸性点に関して被毒活性能
は等しくないので、これらの金属の一つまたは一
つ以上を含む油の被毒活性能を、等価被毒活性能
をもつと評価される単一金属の量に関して表現す
ることが便利である。このように、重金属含量は
次式で示すことができ、その式において、存在す
る各金属の量は油重量を基準に重量ppmで表現さ
れる: ニツケル当量=Ni+V/4.8+Fe/7.1+Cu/
1.23慣用的FCCの実際においては、原油は注意深
く分溜されて比較的低水準、すなわち0.25ppmま
たはそれ以下の重金属不純物を含むガス油を提供
する。 上記の式はまたクラツキング触媒自身上に蓄積
する重金属の尺度として用いることができ、式中
で用いる金属量は水分を含まない触媒の重量を基
準にしている。FCCの実際においては、平衡触
媒を取出し、新しい不純物を含まない触媒を触媒
の重金属含量を比較的低い水準、例えば
1.000ppmまたはそれ以下のニツケル当量に制御
する十分に大きな割合で添加する。 ある種の原油は大気圧で約1025〓以下では沸と
うしない重質炭化水素を約10から約30容積%で含
む。常圧蒸溜および真空蒸溜の塔底物はこの最高
沸点溜分をさらに高割合で含むかもしれない。原
油のコーク前駆物質および毒性金属の成分は大部
分はこの溜分の中に集中される。従つて、これら
の成分によつて提示される問題の多くはこの最高
沸点溜分の分解から潜在的に得られる液体燃料溜
分の収率を犠性にして回避されてきた。さらに具
体的にいえば、慣用的FCCの実際においては、
原油は真空で分溜されて約650〓と約1000〓の間
のFCC供給油を提供し、この溜分は真空ガス油
とよばれコーク前駆物質と毒性金属を比較的含ま
ない。真空ガス油は一般には原油から大気圧下で
約650〓以下の沸点の溜分を溜去しかつ真空蒸溜
によつて約1025〓以上の沸点の最高溜分から約
650〓と約1025〓の間の一つ以上の溜分を分離す
ることによつてつくられる。この最高溜分は普通
は接触的転化供給油源としては使用せずに、アス
フアルト製造のような他の目的に用いられるが、
このことは液体燃料源としての原油のこの部分の
潜在的価値を廃棄することを意味する。 重質液体燃料に比べてガソリンに対する需要が
継続的に増加しており、同時に通常使用されるガ
ス油クラツキング原料の供給が減少しているの
で、最近では最高沸点溜分を分離しなかつた残油
のようなより重質の装填原料油の接触分解に注意
が向けられてきた。さらに、原油の液体燃料への
総体的転化率を増すために最重質または「残油」
溜分を各種の低沸点溜分と混合する考慮がなされ
てきている。原油重質溜分の高い潜在的価値から
見て過去において、金属およびコーク前駆物質で
以て汚染された供給油のクラツキングに関連する
問題を克服し、それによつて原油の与えられた量
からのガソリンおよび他の炭化水素燃料の総体的
収率を増す、多くの方法が提唱されてきた。汚染
供給油を余備処理して金属含量を4ppmニツケル
当量以下そしてコンラドソン炭素残留物を約1以
下に減らす提案がなされたことがある。各種の脱
金属技法もまた金属不純分が触媒上へ一旦沈着し
たときにそれらを除くために提案された。これら
の従来技法の大部分はしかし、高価な追加設備と
物質を必要とし経済的観点からは正当化できな
い。 不純分の多い供給油を分解する改良された触媒
を開発することにも関心が払われた。しかし、残
油溜分を含む供給油を分解するための従来法触媒
を使用する際には多くの問題に出会つた。 より大きいマトリツクス粒子の中に埋込んだ結
晶性ゼオライト粒子から成る触媒はマトリツクス
粒子の外周面からこのマトリツクス内に担持され
たより小さいゼオライト粒子へ通ずる多数の通路
をもつている。本明細書においては、これらのマ
トリツクス通路は「フイーダー細孔」とよぶ。フ
イーダー細孔は実際には各触媒粒子表面からマト
リツクス内部に位置するそれらのゼオライト粒子
への接近通路を提供する。マトリツクス表面に露
出されるゼオライト粒子の少ないが限定数のゼオ
ライト粒子も存在できる。 一般には、ゼオライト篩の細孔は4から13Åの
範囲内に入る。従つて、13Åより大きい細孔はい
ずれも通常はマトリツクス内にある。この種類の
従来法の触媒においては、新しい触媒中のフイー
ダー細孔の平均直径は約30Åから約400Åの範囲
内に通常入る。アルミナ・シリカマトリツクスに
一般にはこの範囲内の細孔をもち、ただし大きい
方は比較的小割合である。しかし、長時間使用後
は、これらの従来法触媒の有効平均細孔直径はコ
ークと金属の蓄積のために著しく減少する。これ
らの従来法触媒はゼオライト利用率の低さと望ま
しくない反応拡散制約の両者を含めた数多くの理
由から、残油含有供給油のクラツキングに対して
非効率的になつた。ゼオライト利用率の低さはゼ
オライトの作用細孔の口の中および/またはそれ
をさし渡してコークおよび重金属の両者が沈着す
ることが主体の結果である。これらの成分は実際
には未使用あるいは不完全使用の酸性点を含むゼ
オライト細孔容積を閉塞する。 「ゼオライト細孔容積」とはマトリツクスでは
なくゼオライト成分の中の微孔の自由容積のこと
をいう。全体として触媒組成物へ適用される用語
「細孔容積」はマトリツクスおよびゼオライトの
組合せ中の自由容積のことをいい、これはマクロ
ポアー(約30Åより大きい最小直径をもつ細孔)
とミクロポアー(30Åまたはそれより小さい最小
直径をもつ細孔)の両者によつて提供される。直
径が30Åより大きい細孔についての細孔容積画分
は米国特許第3853789号の方法のような水銀ポロ
シメトリー法によつて測定できる。 0から30Åの範囲にある細孔容積画分はブルナ
ウエル、エメツト、およびテラーにより
American Chemical Society,60,309(1938)
に記載のBET窒素吸着法によつて測定できる。
新しい炭化水素転化触媒の細孔容積はマトリツク
ス中の細孔の寸法と、使用する場合には、ゼオラ
イトのような触媒促進剤の量およびその細孔の寸
法、に応じて広く変り得る。 拡散の制約は多数の異なる機構がら生ずる。一
つのその種の制約は供給油中の高分子量分子と、
触媒酸性点へこれらの大きい分子を輸送するのに
必要とする寸法範囲のフイーダー細孔の十分な数
が存在しないこととの、結果であり、酸性点のい
くらかはマトリツクス中にあるかもしれないが、
その大部分はゼオライト中にある。常圧蒸溜残油
または他の残油含有供給油の処理におけるもう一
つの拡散制約は「細孔閉塞」とよばれるものに基
因している。細孔閉塞は触媒細孔中の不揮発性炭
化水素の吸着によつておこされ、従つてそれらの
炭化水素は再生前のストリツピング操作によつて
除去することは実際的でない。慣用的ストリツピ
ング操作によつて除き得ない重質炭化水素の捕捉
は過度のコークおよび再生温度と空気消費量の増
大に通ずることができる。細孔閉塞と細孔内また
は細孔上のコークおよび/または重金属の沈着は
また酸性点への反応剤の拡散およびそれからの生
成物の拡散を減らすことになる。遅い拡散速度は
接触的クラツキングにまさる熱的クラツキングを
もたらし、これが選択性の低下をひきおこす。こ
のように、比較的小さくあるいは制約されたフイ
ーダー細孔を保持する触媒は残油含有供給油を分
解するときに比較的悪いクラツキング特性を示す
ものであり、それは、低転化率、低選択率、再生
中の空気消費量の増加、および高い再生温度を含
む。ホツトスポツトも再生中に一層容易におこ
り、マトリツクスの焼結による触媒脱活性化とゼ
オライト結晶構造および酸性度の損失をひきおこ
す。さらに、触媒利用率の低さと拡散制約はとも
に高い触媒対油の比を必要とし、これは比較的低
い油供給速度を必要とする。 残油溜分中に見出されるきわめて耐火性の炭化
水素を処理する際に必要とする経済的水準の転化
活性度およびさらに重要なのは選択率を提供する
ためには、ライザーを比較的高い温度で運転する
ことが望ましい。さらに、大量のコークが触媒上
に蓄積する。このコーク生成増加に伴なう主な問
題はコークを一酸化炭素および二酸化炭素へ転化
する再生容器中の反応はきわめて発熱的であると
いうことである。再生反応が発熱的であるので、
再生工程は通常はライザー中のクラツキング温度
よりずつと高い温度で実施される。このことは、
コークを触媒からその活性回復に必要とされる比
較的低い水準へ焼却するために再生器を最高温度
において運転することを必要とする。残油分解に
おけるバランスを達成するには、再生器をきわめ
てきびしい水熱的条件において運転することがそ
れゆえに必要であり、これらの条件は多くの従来
技術触媒の急速劣化をひきおこし得る。 高い再生温度においては、過剰の熱および局在
ホツトスポツトが触媒内で、特に細孔閉塞がおこ
りあるいは過度のコーク沈着が蓄積した場所にお
いて発生する。これらの局在的ホツトスポツトは
マトリツクス細孔構造の焼結と崩壊をおこし、従
つてマトリツクス中の酸性点の大部分を反応剤の
その後の接触に利用できなくさせる。触媒促進剤
を用いる場合に、その促進剤は必然的にマトリツ
クスの崩壊細孔内にとぢこめられその後の反応剤
との接触を妨げられる。残油分子からのコークは
またマトリツクスおよびゼオライトの両者の細孔
入口表面を蔽いかつ閉塞することができる。 ゼオライトの結晶構造は高い再生温度自体によ
つて劣化を受けやすい。ゼオライトは酸素原子を
通じて珪素原子と配列結晶構造として協同する四
配位アルミニウム原子から形成された結晶性アル
ミノ珪酸塩である。ゼオライト粒子内また近傍の
局在ホツトスポツトは少くともゼオライトの入口
領域を破壊する程度にまでアルミノ珪酸塩構造の
破壊をひきおこすことができ、その触媒的作用の
低下をもたらす。さらに、ナトリウムとバナジウ
ムとはマトリツクスとゼオライトの成分の両者に
おいて細孔構造の焼結と崩壊を促進する。このよ
うな劣化は触媒を永久的に不活性化し、従つて系
から除去せねばならず、高い補給率をもたらし、
触媒中のゼオライトの高コストのために不経済な
ものとなる。それゆえ、酸性点の改善された総括
的利用性と最低の拡散制約をもつ、残油含有油供
給原料のクラツキングにおいて使用するのに適す
る耐熱性ゼオライト触媒を求める必要性が存在し
ている。 過去においては、触媒粒子の物理的構造がそれ
らの有効性における重要な役割を果たすことが認
識されてきたが、そのような構造が重要である程
度は接触的クラツキングにおいて関係する複雑な
機構を分離する分析技法の欠除によつて一般的に
はぼかされてきた。これに関連して、従来当業に
おいては触媒マトリツクスの細孔寸法を増すこと
へ関心が払われてきた。例えば、1000Åをこえる
直径をもつような極度に大きい細孔は、除去可能
物質を混入し触媒調整中にその物質を除去するこ
とによつて触媒中に導入し得ることが提唱され
た。例えば、アンダーソンらの米国特許第
2890162号およびミツチエルらの米国特許第
3944482号に記載の触媒を見られたい。しかし、
この目的に対して提案された除去可能物質は制御
容易ではなくうまく規定されない細孔構造と広い
範囲の細孔径をもたらし、その細孔直径の比較的
少数しか残油クラツキングに必要な実際的寸法範
囲に存在しなかつた。 発明の開示 本発明は重質炭化水素の選択的転化のための触
媒と方法を提供するものである。それゆえ本発明
の主目的はきびしい水熱的条件とコーク前駆物質
および被毒性金属の蓄積による脱活性化に抵抗性
をもつ特別の炭化水素転化触媒を提供することで
ある。本発明のもう一つの目的は比較的高濃度の
コーク前駆物質および毒性金属を含む高沸の炭
素・金属質油供給原料の接触転化のための改良方
法を提供することである。本発明の触媒と方法は
約1025〓をこえる沸点の残油炭化水素のかなりの
量、例えば少くとも10%とかなりの量、例えば約
4ppmのニツケル当量の重金属を含む油供給原料
を分解するのに特に有用である。大きい最小直径
と大きい口もをつフイーダー細孔は高分子量分子
がマトリツクスから篩粒子の入口表面領域へ拡散
するのを容易にするように、本発明の触媒の中に
与えられる。触媒マトリツクスはまた油供給原料
の不揮発化部分を吸い上げるために比較的大きい
細孔容積をもつ。マトリツクス全体にわたるフイ
ーダー細孔はかなりの数の炭化水素分子がマトリ
ツクス中および篩中の両者の活性触媒部位へ拡散
できるよう十分に大きい。一方、これらのフイー
ダー細孔の開放通路は多少曲りくねつたものであ
り、またはそれより大きい分子量と200Åまたは
それより大きい分子(例えば、アスフアルテン、
ポルフイリンおよび多環芳香族類)を捕捉する傾
向がある。これらのきわめて大きい分子はゼオラ
イト篩の比較的小さい細孔を有効に蔽いかつ閉塞
することができる。本発明のフイーダー細孔の寸
法と構造は、マトリツクス表面と細孔通路壁とが
きわめて大きいアスフアルテン型分子で充填され
るようになるときでも、拡散制約もなく開放状態
のままであるようなものである。 触媒マトリツクス中のフイーダー細孔用の最適
平均直径は400から6000Å、好ましくは1000から
6000Åの範囲にあることが発見されたのである。
また、これらの細孔寸法範囲は約100から1000Å
の範囲の断面直径と約2:1好ましくは約5:1
より大きい長さ対直径比とをもつカーボンブラツ
ク粒子の使用で以て容易に得ることができる。こ
れらのカーボンブラツク粒子を含む触媒組成物を
焼成するとき、例えばクラツキング工程の再生サ
イクル中のときに、この炭素はマトリツクスから
焼失し、所望寸法範囲内の大きいフイーダー細孔
を残す。カーボンブラツクは最終触媒複合体の乾
燥前の触媒調製中のほとんど任意の時点で添加し
てよい。焼成触媒は所望寸法範囲内のフイーダー
細孔の比較的大きく制御された数をもち、これら
の細孔の数と寸法分布は未焼性複合体がつくられ
る水性懸濁液中にカーボンブラツクを懸濁させる
のに使用する分散剤の種類と量によつてかなりの
程度に変えることができる。 本発明の大きいフイーダー細孔はマトリツクス
粒子の表面から内部へひろがりそのマトリツクス
物質によつて担持されているずつと小さいゼオラ
イト粒子への接近通路を提供する。カーボンブラ
ツクはそれを複合触媒スラリーへゼオライト成分
と一緒にスラリーの噴霧乾燥の前に添加すること
によつて混入させてマトリツクス担持ゼオライト
の最終微球状体を形成させることができる。カオ
リン粘土組成物を噴霧乾燥し、〓焼し、次いでゼ
オライト結晶をその場に生成させるよう処理する
ときには、カーボンブラツクはスプレードライヤ
ーへ供給される粘土スラリーへ添加し、マトリツ
クス物質内のゼオライトの現場形成中またはそれ
の後において組成物中に存在するようにさせる。 残油供給油のクラツキングにおいて望まれる選
択性についての競合する考え方は、接触的クラツ
キングが転化反応を支配するよう十分な酸性点が
存在せねばならないということである。例えば、
平均の細孔寸法と細孔容積が増加するにつれて触
媒的表面積は減少するかもしれない。表面積のこ
の減少を補うために、ゼオライト促進剤の量を増
しそして/またはより小さいゼオライト粒子(結
晶)を用いてこの成分の入口表面積を増すことが
できる。本発明の好ましい触媒はそれゆえアルミ
ナ、シリカおよび/またはアルミナ・シリカのマ
トリツクス内に担持されるきわめて小さいゼオラ
イト篩粒子を比較的高濃度で含む。この篩とマト
リツクスは良好なスチーム安定性と熱的安定性を
もつべきである。比較的ナトリウムが存在せずか
つ水素および/またはアンモニウムイオンおよ
び/または稀土類イオンで以て安定化された
「Y」型ゼオライト篩が好ましい。本発明の好ま
しい具体化によると、カーボンブラツクを含む噴
霧乾燥微球体は部分的に稀土類で以て交換し、〓
焼してカーボンブラツクを除きゼオライトを安定
化し、そしてさらに稀土類で以て交換して、すぐ
れた水熱的安定性をもつ触媒を提供する。 酸性点は、液状または揮発性の両者の重金属炭
化水素の少くともいくらかがマトリツクスの表面
上または通路の中で分解されて篩細孔より大きい
分子が篩の中に入りかつ分解されるのに十分に小
さい寸法のより小さい分子へ転化できる手段を提
供するように、マトリツクス物質中に与えること
もまたできる。例えば、アルキル断片はそれらが
ゼオライトの高度活性細孔に入り得るように大き
い芳香族分子から分断させることができる。 本発明の大きいフイーダー細孔と工程条件は常
圧蒸溜残油および他の残油を含む油供給原料のク
ラツキングにおいて転化率を増しかつ選択率を改
善する。これに関連して、これらのより大きい細
孔は反応剤および反応生成物の適切な拡散を保つ
ことができ、一方、毒性金属、コーク、および不
揮発生炭化水素の吸収と保持のための十分な細孔
容積と表面積をマトリツクス中に与えることがで
きる。本発明によつて与えられる改善についての
理由に関するいかなる特定理論または仮説にも束
縛されることを望むものではないが、次の事柄が
その成功に寄与しているかもしれない。 文献によると、ノルマルC45炭化水素分子は
1500〓をこえる沸点、約4Åの断面直径、および
約50Åの最大長をもつ。それゆえ、平衡時に50Å
より小さい有効細孔径をもつ慣用的触媒マトリツ
クスの場合、この重い分子はその最小断面寸法を
基準にして平均細孔の中に入ることができるがそ
の長さ寸法を基準にして入ることができない。従
つて、残油溜分の重質分子がマトリツクスの細孔
を通り抜けてゼオライトの酸性点へ到達するのに
は正味のいくらかの配向が必要とされる。統計的
には、1000から10000の範囲にある分子量をもつ
ような重質分子は比較的不整状態で存在し分子の
いくらかは相対的に小さいフイーダー細孔をもつ
触媒マトリツクスの中へ入り得ないようになる。
接触的転化の反応剤と生成物は必然的に同じフイ
ーダー細孔通路を使用しかつ反対方向に拡散せね
ばならないので、細孔中への拡散速度は拡散流出
速度と定常状態下において等しくなければならな
い。それゆえ、本発明の大きいフイーダー細孔は
特定分子配向の必要を減らし従つて、有効細孔直
径が必然的に細孔通路壁上でコークおよび重金属
の沈着を招く平衡状態において特に、これらの細
孔を通る拡散速度を増すものと信じられる。 マトリツクスのより大きいフイーダー細孔は触
媒粒子表面の近くに細孔閉塞を伴なうことなくコ
ークおよび金属の沈着をおこさせかつ細孔閉塞を
おこすことなく重質液状炭化水素の吸収をおこさ
せる。大きい揮発した炭化水素分子は平衡状態に
おいて特別な配向なしにこれらの細孔を出入する
ことができ、そしてそれゆえゼオライト中に集中
しているがまたマトリツクス中にもより少ない程
度に存在し得る酸性点へ一層容易に到達し得る。
ある意味においては、大きい細孔は金属毒物およ
び液状コーク前駆物質の両者を吸収することがで
き、そして実際にこれらの不純物の少くとも一部
を中和することができる。この大きい細孔容積は
これらの種類の不純物を部分的焼結の存在下にお
いてすら拡散を不当に制約することなく「装填」
する物理的空間を提供する。これらの大きい細孔
はまたマトリツクス上に蓄積した毒性金属を不働
態化するために捕捉物質とライザーまたは再生器
へ添加できる元素または化合物との反応を容易に
する。 残油含有供給原料を分解するには従来与えられ
ている理由から異常に高い温度を必要とする。し
かし、提唱される高温においては、熱分解反応は
接触分解反応と競合する。熱的反応の生成物分布
(選択率)は接触反応とは全く異なりかつ極めて
望ましくない、熱的反応は多くの軽質ガス、より
多くのコーク、高コンラドソン炭素値をもつ高沸
ガス油、および比較的低オクタン価のガソリン範
囲生成物、を生ずる。接触分解用活性化エネルギ
ーは熱分解よりはかなり低い。従来法の触媒の場
合、触媒上のコークおよび金属沈着物および液状
アスフアルテン成分は比較的小さいマトリツクス
細孔を満たすので、ゼオライト酸性点への炭化水
素反応剤の拡散はマトリツクスを通しての拡散が
律速となる程度におくらされる。これがおこると
き、接触分解の見掛活性化エネルギーは上昇して
拡散が律速となり、これがおこると、一定のまま
である熱分解活性化エネルギーは望ましくない熱
的生成物分布をより大きい割合で生成することに
なる。常圧蒸溜残油供給油の炭化水素分子は開示
される触媒中のゼオライトへ比較的容易に接近す
るので、この接触反応は熱的反応よりもずつと早
く、より高い転化率と所望の接触生成物分布を与
える。 さらに、粒子内の再生ガスおよび燃焼生成物に
ついての改善された拡散速度は触媒再生中のホツ
トスポツト回避を助け、それによつてマトリツク
スおよび促進剤物質の両方の焼結を減少する。コ
ークはまた粒子表面へより近く沈着する傾向をも
ち、そこで再生ガスがより一層容易に到達できか
つより低い温度において焼失される。 細孔容積は大きいが、それに応じてマトリツク
スの表面積は小さい。この比較的小さい表面積
は、大きいフイーダー細孔と一緒に、揮発性炭化
水素分子の物理的および/または化学的保持を最
小化しこれらの分子を触媒からおい出し再生器中
にもち込まれるコーク量を減らすことを容易にす
るようにする。炭素燃焼量はより少なく再生に必
要とする空気量がそれによつて減少する。 開示するカーボンブラツク(CB)触媒は広い
範囲の接触設備を用いる各種の転化方法において
使用してよいが、本発明の接触分解装置と方法に
おいて特に有用である。開示する装置は漸進流の
ライザーから成り、このライザー上端の衝撃分離
器をもち触媒粒子を生成物蒸気から急激かつ実質
上瞬間的に分離する。触媒は次いで高温スチーム
および/または他のストリツピング用ガスの存在
下において除去可能である残留炭化水素の除去の
ために、ストリツピング塔へ移される。ストリツ
ピングを受けた触媒は次に、第一段階において炭
素を全部二酸化炭素へ転化するのに不十分な酸素
をもち、かつ第二段において第一段階後に残る炭
素をほとんど完全に燃焼させる過剰の酸素をも
つ、二段階燃焼器へ移される。この再生された触
媒粒子は約1300〓から1500〓の範囲の比較的高温
になり、きわめて低水準、すなわち0.05重量%ま
たはそれ以下の残留炭素をもつ。再生触媒粒子は
次にライザーの底へ戻され、そこで新しい供給油
と接触する。 本発明の転化方法は上述の残油含有の炭素・金
属質供給油を分解するためのCB解媒を用いる際
に特に有効である。新しい供給油とスチームのよ
うな稀釈剤は再生された熱クラツキング触媒とラ
イザーの底またはそれの近くで混合され、供給油
と稀釈剤を実質上瞬間的に蒸発および/または流
動化して迅速に衝撃分離器へ向けて上向きに流れ
る蒸気状懸濁体を形成する。この懸濁体中の温度
と触媒・油比は炭素・金属質油の約50から90%を
一貫流あたりで転化するよう十分にきびしいもの
であり、比較的高水準のコークを触媒上に生成す
る。衝撃分離器と組合せた懸濁体の速度はきわめ
て短かい接触時間を与えかつ、高温ときわめて活
性な触媒にもかかわらず生成物の所望分子種の過
剰分解を回避するような速度である。再生器はま
た迅速かつ効果的なコーク除去と吸熱的ライザー
反応に必要な熱を提供する比較的高温で操作す
る。高温であることから考えて、再生器の構造は
平均の触媒保持時間が比較的短かく、すなわち、
3分から5分またはそれ以内の程度のものである
ような形態である。比較的少量の触媒が系の他の
部分において保持されるので、総体的触媒保有量
は著しく少ない。 比較的高い酸素分圧を再生器中において、多段
再生器の最終段階においてかあるいは単一段再生
器からの排出導管のすぐ上流の帯域中においてか
のいずれかにおいて保持して、触媒上の重金属を
それらのより不活性な酸化物形に保持する。供給
油の実質上瞬間的な流動化および用いられるきわ
めて短かい滞溜時間はこれらの金属がライザー中
でそれらのより触媒的に活性の遊離金属状態へ還
元されるのを妨げる傾向がある。アンチモンのよ
うなある種の元素を再生器またはライザーへ添加
して蓄積した重金属を一層永久的に結合させ得る
ことも考えられている。CB触媒の大きい細孔と
より小さい表面積はこの種の金属の脱活性化反応
を助ける。現在では経済的に禁止的ではあるが、
脱金属技法もCB触媒で以てより有効であること
がわかるはずである。 この触媒は劣化に対して抵抗性があり、工程装
置と変数はそれの効果的利用のために適合させる
ので、新しい触媒を系中へ導入せねばならない補
給速度は許容限度内に十分あり、1バレルの新供
給油あたり触媒が約0.1から3.0ポンドである範囲
にある。より特定的な本発明の工程変数は触媒お
よび装置上の特定性と一緒に、本発明実施の最良
様式についての下記の記述において与えられてい
る。 図面の簡単な説明 本発明は付属図面に関連して採用する最良様式
についての記述を参照することによつてさらに理
解できる。 第1図は本発明の触媒組成物中で用いるカーボ
ンブラツクの一つの種類の網状構造の線図的図解
である。 第2図は本発明によつてつくられる触媒粒子の
線図的表現である。 第3図は第2図に関して拡大した本発明のフイ
ーダー細孔の線図的表現である。 第4図は本発明の触媒のマトリツクス内の多環
芳香族炭化水素の分解の線図的表現である。 第5図は本発明の触媒のゼオライト成分の中に
おける第4図の脂肪族断片の分解の線図的表現で
ある。 第6図は本発明の触媒をつくるときに用いるカ
ーボンブラツク量の変化に相対的な細孔容積範囲
の変化を示すグラフである。 第7図は本発明の触媒を利用し、本発明の方法
を実施するための装置の模型的線図である。 第8図は本発明の触媒を利用し本発明の方法を
実施するための別の装置の模型的線図である。第
9A,10A,11A、および12A図は走査電
子顕微鏡(SEM)によつてつくつた顕微鏡写真
であつて本発明の触媒組成物中で用いる種類の網
状カーボンブラツク粒子を示す。 第9B,10B,11B、および12Bは写真
測量的地形図からの輪郭ププロツトと他のデータ
ーであり、第9A図から第12A図にそれぞれ相
当する。 第13図は本発明に従つてつくつた触媒マトリ
ツクスを示SEM顕微鏡写真である。 第14図は容積%MAT転化の減少に伴なう触
媒の相対的活性の変化を示すグラフである。 本発明実施の最良方式 供給油 本発明の触媒は低沸点成分への分解あるいはリ
ホーミングまたはその他の炭化水素転化方法に適
した炭化水素供給油を処理するのに用いることが
できる。この触媒はかなりの量の高分子量成分を
含む供給油、例えば、少くとも5重量%、好まし
くは少くとも10重量%の沸点1025〓以上の溜分を
もつ供給油を分解するのに特に有用である。拡散
制約問題は一般には供給油中の高分子量成分溜分
の増加とともにますます面倒になつている。関係
するその他の因子は分子形態などを含む。用語
「高分子量」および/または「重質」成分とは通
常の沸点が少くとも1025〓である炭化水素溜分の
ことをいい、非沸とう炭化水素、すなわちいかな
る条件下においても沸とうしない物質を含む。 これらの重質成分は比較的大きい分子寸法をも
ち、各成分の最大の平均寸法はここではそれの
「平均直径」とよぶ。最適の最も頻繁なフイーダ
ー細孔寸法と分布をもつ触媒を選ぶ目的には、供
給油の平均直径範囲についてのいくらかの知識が
望ましい。大きい有機分子の分子寸法の一つの評
価方法は、J.J.ハーマンらの方法であり、その方
法においては、オングストローム(Å)で示す平
均の有効分子直径は7.4N1/2に等しく、この式に
おいてNは分子中の炭素原子の数である。各種の
分子は各種の構造と形状をもつので、この方式は
分子寸法の相対的指標を与え、供給油中の平均的
な分子寸法とひろがりを評価する有用な道具を提
供する。この種のデーターは、与えられた種類の
供給油のために製造すべき触媒の支配的なフイー
ダ細孔寸法と寸法分布の特性を選ぶのに有用であ
る。この方法はそれゆえ重質供給油について平均
の分子直径と直径分布を計算する基礎として用い
ることができる。一般的に、高沸炭化水素供給油
はかなりの頻度で以て存在する分子について比較
的広い範囲の分子直径をもつ。例えば、低い方と
高い方の顕著な直径の間の平均的な差は250Å程
度に大きい。触媒の平均的フイーダー細孔寸法と
供給油の1025〓部分の平均分子直径との比は少く
とも約2、好ましくは少くとも約5であることが
好ましい。 開示される複合体触媒は金属とコーク前駆物質
の両者に対して大きい許容度をもち、これらの触
媒はこの種の不純物の高濃度を含む供給油を経済
的に分解する。本発明の目的のための高金属供給
油は少くとも約4ppmのニツケル当量の重金属含
量をもつものである。本発明の目的のための高コ
ーク発生供給油はコンラドソン炭素残渣値が約1
より大きいものである。本発明が特に有用である
供給油は少くとも約5ppmのニツケル当量の重金
属含量と少くとも約2のコンラドソン炭素残留物
をもつ。重金属含量とコンラドソン炭素残留物が
多いほど、本発明の触媒と方法はさらに有利とな
る。本発明の方法による処理にとつて特に好まし
い供給油は常圧蒸溜残油を含む。大気圧下1025〓
以上の沸点の溜分が20%より多い650〓+物質の
70%またはそれ以上、5.5ppmニツケル当量以上
の金属含量、および4より大きいコンラドソン炭
素残留物、から成り立つ。この供給油は約1.8よ
り小さい水素対炭素比と新しい供給油を基準にし
て重量で約4から14%のコークを生ずるのに十分
な量のコーク前駆物質をもつことができる。もし
金属および/またはコンラドソン炭素がこれらの
値より多いときには、供給油はあるハイドロトリ
ーテイング工程によつて前処理(ただし好ましく
は使用せず)して不飽和炭化水素を飽和させ、そ
して/または吸着剤粒子を接触させて毒性金属と
炭素前駆物質の一部を除くことによつて前処理す
ることができる。 本発明に関して使用することが考えられる代表
的供給油は全原油、トツピング残油、常圧蒸溜残
油、真空分溜ボトムおよびその他の重質残油含有
溜分のような原油の溜分、石灰誘導油、頁岩油、
ワツクス、非処理または脱アスフアルト残油、並
びにこの種の溜分とガス油などとの混合物を含
む。 供給油自体のほかに、添加する稀釈剤物質もま
たライザーへ油供給物の蒸気圧を下げるために装
填してよい。稀釈剤は油の速度を加速しかつ触媒
接触時間を減らすことによつて工程の空間速度を
増す。転化帯域中の条件下で蒸気でありあるいは
蒸気となる稀釈剤はどれでも使用できる。稀釈剤
が炭化水素である場合には、約650〓以下の沸点
をもつべきであり、さらに好ましくはガソリン範
囲炭化水素例えばナフサまたはより軽質油である
べきであり、それらの溜分の沸点は約430〓また
はそれ以下である。もし添加する炭化水素の沸点
が650〓をこえる場合には、それ自身が分解供給
油の一部と考えられる。その他の稀釈剤は水素、
窒素、メタン、およびエタン、および水であり、
これは液体またはスチームとして装填できる。こ
のような稀釈剤はライザー転化帯域の底またはそ
の近傍あるいは転化帯域に沿う一つまたは一つよ
り多くの位置において添加して、触媒の分散と流
動化、液状供給油の分散と蒸発化、触媒および/
または油懸濁体の急冷、を助けるようにし、そし
て、ある条件下では、クラツキング速度を増し、
そして/またはクラツキング工程の選択率を改善
することができる。 触媒自体の許容水準に関しては、重金属は約
3000から約20000ppmのニツケル当量の範囲の水
準まで触媒上に蓄積できる。供給油の約4から14
%がコークへ添加される場合、コークは一般には
触媒上に触媒重量基準で約0.3から3.0%の範囲の
量で沈着する。 触 媒 本発明は100Å以上、好ましくは400から6000
Å、より好ましくは1000から6000Åの範囲の寸法
の細孔を比較的大きいパーセンテージでもつ触媒
をつくる方法を含む。この触媒は常圧蒸溜残油お
よび他の重質供給油の処理に特に有用である。こ
の方法は比較的大量の選ばれたカーボンブラツク
固体を触媒マトリツクス物質中に混入させること
を含む。カーボンブラツクを次に昇温下の酸化に
よつてガス状炭素酸化物へ変えることによつて除
く。その除去により、400Åより大きい細孔の中
の0.10c.c./gより大きい細孔容積、好ましくは
0.15c.c./gであつて少くとも0.10c.c./g、が1000
Åより大きい細孔の中にあり、さらに好ましくは
少くとも0.20c.c./gであつて少くとも0.15c.c./g
が1000Åより大きい細孔の中にある、細孔容積が
提供される。従来法と比べて、本発明はこれらの
大きい細孔径から成る細孔容積を信頼性高くかつ
予言的に増加させる。 カーボンブラツクはゼオライトおよび粘土のよ
うな他の固体と一緒に触媒マトリツクス物質形成
中に添加してよい。あるいはまた、カーボンブラ
ツクは基本的触媒組成物が調製されたのち、ただ
し最終的乾燥前に、例えば調製した触媒組成物の
スラリーを形成し次いでカーボンブラツクをスラ
リー内に分散させ得られた懸濁体を噴霧乾燥させ
ることによるような方法で、添加してよい。カー
ボンブラツクはまたアルミノ珪酸塩結晶の形成前
または形成中のいずれかにゼオライト成分へ添加
することもできる。 カーボンブラツクは木炭のような他の種類の炭
素、および小麦粉またはセルローズ繊維のような
他の種類の充填剤とは、それがきわめて小さい網
状粒子として存在しその形態は大部分が実質上非
孔質であるという点において、異なつている。
各々の網状粒子はそれ自体がより小さい「一次」
カーボンブラツク粒子から成り立つている。一次
カーボンブラツク粒子は本質的には球状であり、
球の直径は製造法に応じて変動する。これらの一
次粒子はこんどは無作為的に一緒に積重なつた数
千の微結晶束から構成され、各束はいくつかの多
環芳香族小板から成り、この小板は全く平行でな
い様式で積重つている。本発明のカーボンブラツ
クは「構造」とよばれる基本性質を大なり小なり
保有している。構造とは一次粒子が三次元の一次
鎖網目として一緒に結ばれて網状粒子を形成する
度合のことをいう。カーボンブラツクの理想化さ
れた網状粒子は第1図に描かれている。何らかの
理論に束縛されるつもりではないが、一次粒子が
一緒に熔融しあるいは共通の微結晶束または微結
晶板を共有して一次鎖を形成することができると
信じられている。この一次網状構造は個々の網状
化粒子の間のフアンデアワール力から生ずる二次
的構造または可逆的構造とは区別されるべきであ
る。一次カーボンブラツク構造はほとんどすべて
の媒体中で分散させるときに二次的網状化構造へ
凝集する顕著な傾向を示す。 本発明のカーボンブラツクは耐火物内張り炉反
応器中で高芳香族質精油所副生油の火熱分解によ
つてつくられるのが好ましい。これらの油は、芳
香族質炭化水素分子から原子状水素を分断して芳
香族炭素核をのこす吸熱反応をつくり出す条件に
保つた反応帯中で約1400から1650℃の温度にさら
される。ブラツク「スモーク」の形の得られる網
状化粒子は下向き流トンネル中で、反応帯から数
フイートの点において水を注入することによつて
急冷される。カーボンブラツクのこの製造法にお
いては、一次粒子系は精密に制御でき約200から
900Åの範囲内の粒径を生成する。これらの一次
粒子は同時に一緒に結合して500から30000Åの範
囲にある長さをもつ一次網状鎖を形成する。構造
と粒子径の両者は油注入ノズル、反応室の幾何形
状、火熱温度、滞溜時間、およびガス状じよう乱
の強さ、を通じて精密に制御できる。 カーボンブラツクのもう一つの重要な特色は、
多環芳香族小板の縁部分の全部を結合させるのに
理論的に必要とされる水素量の約半分以下を含む
ことであり、粒子が多くの不飽和原子価または遊
離基を含むものと信じられる。酸素および硫黄の
ような多くの元素がこれらの顕微鏡写真的小板の
周辺位置のいくらかと相互作用して有機化合物の
官能基に一般的に類似の錯体を形成するようにな
る。カーボンブラツク上の主要な表面基はカルボ
ン酸、フエノール性水酸基、およびキノン基とし
て、そして恐らくはパーオキサイド基またはラク
トン基として、文献において同定されてきた。遊
離基を受容または捕捉することのほかに、カーボ
ンブラツク表面における官能基はまた遊離基を発
生することができ、あるいは少くとも遊離基反応
を開始させることができることが暗示されてき
た。これらの有機官能基は本発明の未焼成および
焼成触媒組成物の両者を形成する助けになり得る
と信じられる。 また、カーボンブラツクが黒鉛とは逆に非晶質
形であり、黒鉛は非晶質炭素と性質が大いに異な
る炭素の軟かい結晶形態であることは認めるべき
である。非晶質炭素の熱伝導度は比較的高くいく
つかの金属に等しい。カーボンブラツクはまたき
わめて低い熱膨脹係数と熱衝撃に対する高い抵抗
性をもつている。これらの特色は比較的早い炭素
焼却速度と実質上約一の直径の大きいフイーダー
細孔に寄与すると信じられる。 カーボンブラツクの好ましい種類はASTM
No N―219の規格を満たす。これらのブラツク
は比較的低構造であり、中間的なスーパー・アブ
レージヨン・フアーネスを使用してつくられる。
この種のブラツクはアシユランド・ケミカル(ユ
ーナイテツドN―219)、キヤボツト(リーガル
600)、コロンビアン(ネオテークス130)、コンチ
ネンタル(コンチネツクス ISAF―LS)、およ
びフイリツプス(フイルブラツク N―219)か
ら入手できる。ユーナイテツドN―219Lはペレ
ツト状または圧縮状ブラツクと比較して比較的低
い嵩密度で圧縮されずバラ状で供給されるので好
ましい。このブラツクの平均的一次粒子直径は約
300Åであり、約115のASTM沃素価をもつてい
る(フアーネスブラツクについての窒素吸着測定
とかなりよく相関する重量あたりの窒素吸着測
定)。このブラツクの比較的低構造は約0.78c.c./
gの低いDBP吸着値によつて示される(DBP吸
着値は一次カーボンブラツク間の結合度を表わ
す)。 本発明の主要目的の一つはカーボンブラツクを
触媒形成媒体中に十分に分散させて一次CB構造
の凝集による二次的CB構造の形成を著しく制御
できるようにすることである。水性媒体中のカー
ボンブラツク用のより有効な分散剤のいくつか
は、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマ
イド、商標名トライトン100として販売されるエ
トキシル化アルコールサルフエート、商標名マラ
スパーズCBO―3として販売されるナトリウム
リグノスルホネート、およびそれらの混合物であ
る。これらの分散剤は添加カーボンブラツク重量
に一般的に比例する量で使用され、好ましい割合
はカーボンブラツクの重量で約0.05から1.0重量
%の範囲より好ましくは約1.0%である。クオー
タナリOのような四級界面活性剤、エアロゾルの
ようなコハク酸塩、および他のエトキシル化アル
コールサルフエートも使用できる。 カーボンブラツクに関して、最も支配的なフイ
ーダー細孔径はカーボンブラツク使用量とカーボ
ンブラツクを水性媒体中に分散させるのに用いる
分散剤の有効さの両者によつてかなりの程度に制
御できることが発見された。分散度対網状化CB
一次粒子凝集度は支配的フイーダー細孔が500か
ら6000Åの好ましい細孔径範囲の下方部から上方
部であるかをきめる制御因子であると信じられ
る。このように、最も有効な分散剤と組合せた低
濃度カーボンブラツクは約300Åの平均直径をも
つ一次カーボンブラツク粒子を用いるときに400
から1000Åの範囲の有効直径をもつ細孔の数を増
すことができる。高濃度のカーボンブラツクと低
濃度および/またはより有効でない濃度のカーボ
ンブラツク分散剤とは1000Åをこえる範囲にある
支配的フイーダー細孔径を与える。この現像は二
個または二個以上の個々の網状化CB粒子の凝集
によつるフイーダー細孔の形成に基因すると信じ
られる。 未焼成触媒の調製において用いるカーボンブラ
ツク量は大きいフイーダー細孔が最終触媒構造に
おいて望まれる程度にそれゆえ依存する。その他
の要因は望まれる最終的耐磨耗抵抗を含む。一般
には、カーボンブラツク量は未焼成生成物の重量
で1から35%の範囲にあるべきである。カーボン
ブラツクが少なすぎると十分な数の大細孔が生成
せず、多すぎると比較的磨耗抵抗の低い触媒を生
ずる。従つて、カーボンブラツクの好ましい量は
未焼成生成物の重量で約2から30%、より好まし
くは5から15%である。 カーボンブラツクの量と種類を運ぶ際に考える
べきもう一つの要因は供給油中の炭化水素分子の
平均有効直径である。ここでいう平均直径とは
1025〓以上の沸点の分子の最大有効直径の統計的
平均である。フイーダー細孔はこの平均供給油寸
法に少くとも等しい平均有効直径をもつべきであ
るが、不当に表面積を減らさず従つてクラツキン
グ反応に利用できる接触部位の数を減らさないよ
うに、この寸法の約10倍をこえるべきでない。従
つて、平均フイーダー細孔直径対平均炭化水素直
径の比は2から10、より好ましくは4から8、最
も好ましくは5から8の範囲にあるべきである。 本発明のもう一つの重要な特色は、カーボンブ
ラツク懸濁体、好ましくは水性媒体、は触媒スラ
リーと均一に混合することができ、得られた組成
物懸濁液を噴霧乾燥して下記にのべる粒径の好ま
しい範囲内で実質上均一な微球体を形成させるこ
とである。比較をして見ると、マトリツクス中に
大きい細孔を導入するために分解可能固体を使用
する従来法は粘稠ペーストの形成と押出を含み、
次にこれを乾燥および破砕しなければならない。
このことは広範な範囲の形状をもつ触媒粒子を生
じ、これらはある均質性をもつ触媒を提供するた
めに篩にかけねばならない。さらに、従来法にお
いて使用する分解可能固体の種類は過度に大きい
細孔をもつ低活性度触媒を生成し、ある与えられ
た混合物における細孔寸法範囲は事実上制御不能
である。 マトリツクス物質および他のいずれかの成分例
えばゼオライトおよび/または充填剤成分と均密
に混合したのち、組成物を賦形し乾燥して未焼成
触媒組成物を生成する。この賦形複合体は次に加
熱してカーボンブラツクを焼失させ所望寸法範囲
内の大きいフイーダー細孔の顕著な容積を含む最
終触媒生成物を生ずる。触媒粒子が受ける温度は
ゼオライトまたは担持用マトリツクスのいずれか
の構造の中に有害な変化をおこすべきではない。
カーボンブラツクを製造中に除く場合には、焼去
は約500〓において開始され、焼成時間は選んだ
温度に従つて変動し、温度が高いほど焼成時間は
短かくてすむ。カーボンブラツクが再生中に処理
装置中に焼去される場合には、温度はゼオライト
への損傷をさけるのに約1500〓をこえるべきでは
ない。好ましい焼成温度は約1000から1450〓の範
囲にあり、相当する焼成時間は約3時間から例え
ば再生器中の触媒保持に関連するような数分とい
う程度の短時間である。カーボンブラツクをゼオ
ライトのその場形成前に組成物から焼去する場合
には、2000〓程度の高温が許容される。 本発明は特定のマトリツクス成分または触媒促
進剤のいずれかを含む接触剤の使用に制約されな
い。従来法のマトリツクスおよび/または促進剤
はいずれもカーボンブラツクと組合せて固体触媒
中にフイーダー細孔の製造に使用してよく、この
固体触媒は任意の適当な形状と寸法であつてよ
い。例えば、カーボンブラツクはブレイスウエイ
トらの米国特許第3034994号に記載の種類の合成
シリカ・アルミナ触媒の中にフイーダー細孔を与
えるのに使用でき、この特許は文献として本明細
書に組入れられている。しかし、このあるいは類
似のシリカ・アルミナ組成物を超活性ゼオライト
成分を支持するマトリツクスとして使用すること
が好ましい。触媒的に活性な金属または金属化合
物のようなその他の促進剤がゼオライト促進剤の
代りあるいは一緒に使用できることはさらに理解
されるはずである。本発明の好ましい触媒はそれ
ゆえ三つの主要成分、すなわち、触媒的に活性ま
たは不活性マトリツクス物質、このマトリツクス
物質中に分散された超活性触媒的促進剤、および
マトリツクス中にはじめに分散されただし燃焼に
よつてそれから除き得るカーボンブラツク、から
成る。 実際上、安定な細孔特性を維持し得る耐火性酸
化物質はどれでも本発明の触媒についてのマトリ
ツクスとして使用できる。好ましいマトリツクス
組成物は、特に供給油の高分子量成分に対する顕
著なクラツキング活性を与えるのに十分な酸性点
をもつものである。それゆえ本発明のさらにもう
一つの目的は、1025〓をこえる沸点の重質炭化水
素分子の顕著な触媒反応がフイーダー細孔中で行
なわれる触媒マトリツクスを用いることである。
これらのマクロポア中の触媒反応はマトリツクス
自体の中かあるいは超活性ゼオライトの露出外部
表面上のいずれかの酸性点によつて行なわれる。
これらの供給油成分がはじめにマトリツクス中で
ずつと小さいゼオライト細孔の中に入り得る小さ
い寸法の分子へ分解される場合には、転化率と選
択率は著しく改善されると信じられる。これらの
種類の反応に対する熱的キラツキングにあまりた
よらないことは改良された生成物分布とガソリン
収率、並びにより良好な総括的製品品質、すなわ
ち、より少ないメタン、エタン、エチレン、サー
マルコーク、サーサルガス油、およびサーマルガ
ソリン、を与える。 本発明によつてつくられる触媒微球体は第2図
に描かれている。マトリツクスフイーダー細孔中
の重質液状アスフアルテンを捕促する機構は第3
図に描かれている。第4図はマトリツクス中の酸
性点(H+)における重質多核芳香族のクラツキ
ングを線図的に抽いている。第4図のマトリツク
スクラツキングからの直鎖断片は次に第5図に描
く通りゼオライトによつて分解および改質され
る。 マトリツクス物質は良好な水熱的安定性を保有
すべきである。比較的安定な細孔特性を示すマト
リツクスの例はアルミナ、シリカ・アルミナ、シ
リカ、シリカ・マグネシア、マグネシア・アルミ
ナ、シリカ・ジルコニア、カオリン、メタカオリ
ン、ハロイサイト、アノーキサイト、デイツカイ
トおよび/またはマクライトのような粘土、並び
にこれらの物質の組合せである。天然モンモリロ
ナイト、合成雲母モンモリロナイト(SMM)、
および/または柱状層状粘土(PLC)のような
その他の粘土をマトリツクスの酸性度を増すよう
添加することができる。粘土はその天然状態また
は熱変性状態で使用できる。米国特許第3034994
号の好ましいマトリツクスは粘土とシリカ・アル
ミナとの半合成的組合せである。この合成成分は
重量で焼成触媒の約15から75%、より好ましくは
約20から25%、を形成する。粘土の割合は焼成後
において重量で約10から75%、さらに好ましくは
約30から50%の粘土を含む。マトリツクスの最も
好ましい組成物は合成的に誘導されるシリカ、ア
ルミナあるいはシリカ・アルミナの約2倍の粘土
を含む。合成的に誘導されるシリカ・アルミナは
55から95重量%のシリカ(SiO2)、さらに好まし
くは約75%のシリカを含むべきである。ゼオライ
トおよび/または他の促進剤を導入後、組成物を
好ましくはスラリー化し、噴霧乾燥して触媒微球
を形成させる。噴霧乾燥マトリツクスの粒子径は
一般には約5から160ミクロン、好ましくは40か
ら80ミクロンの範囲にある。 米国特許第3034994号に記載のような各種の方
法が合成シリカ・アルミナをつくるのに用いるこ
とができる。これらの方法の一つはアルカリ金属
珪酸塩をPHをアルカリ側に保ちながら無機酸で以
てゲル化することを含む。酸性アルミニウム塩の
水溶液を次に均密にそのシリカヒドロゲルと混合
してアルミニウム塩溶液がシリカヒドロゲルの細
孔を満たすようにする。アルミニウムをその後ア
ルミナ水和物としてアルカリ性化合物の添加によ
つて沈澱させる。 この沈澱法の特定例として、シリカヒドロゲル
は硫酸をはげしく攪拌しながら温度と濃度条件を
制御して珪酸ナトリウム溶液へ添加することによ
つてつくられる。水中の硫酸アルミウムを次には
げしく攪拌しながらシリカヒドロゲルへ添加して
ゲル細孔をアルミニウム塩溶液で以て満たす。次
にアンモニウム溶液をはげしく攪拌しながらゲル
へ添加してアルミニウムを水和アルミナとして沈
澱させ、これはシリカと結合してシリカヒドロゲ
ル表面上でシリカ・アルミナを生成し、その後ヒ
ドロゲルを例えば真空フイルター上で水の一部を
分離し次いで乾燥することにより、あるいはさら
に好ましくはヒドロゲルを噴霧乾燥して微球体を
生成させることにより、処理する。乾燥生成物を
次に水またはきわめて弱い酸溶液のいずれかで以
て洗滌してナトリウムイオンと硫酸塩イオンを除
去する。得られる生成物を次に低水分含有量、通
常は25重量%以下、例えば10から20%へ乾燥して
最終触媒生成物を提供する。 シリカ・アルミナ ヒドロゲルスラリーはゲル
状態で過および洗滌し、溶解塩を除することに
よつてゲルを精製を行うことができる。これは噴
霧乾燥微球状粒子中の連続相の形成を増進するこ
とができる。スラリーを事前過し洗滌し、その
フイルターケーキを噴霧乾燥することが望まれる
場合には、フイルターケーキを十分な水で以て再
スラリー化して噴霧乾燥用のポンプ移送可能混合
物をつくつてよい。噴霧乾燥生成物を次いで再び
洗滌し前述のように最終的乾燥を与える。カーボ
ンブラツクを添加することができる噴霧乾燥可能
の組成物と本発明に関して用い得る噴霧乾燥技法
はまたエリオツトらの米国特許第3867308号およ
びフラハーテイらの米国特許第4126579号に記載
されており、これらの特許は文献として本明細に
組入れられている。 ゼオライト以外に適当な触媒的活性促進剤を用
いることができ、Pb、Sn、Bi、Ge、Sc、Ti、
Cr、Mn、Co、Zn、Y、Nb、Mo、Ma、Ru、
Rh、Pd、La、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、
Zr、Ac、Th、Pa、およびUなどのような金属ま
たはその触媒性化合物を含むことができる。マト
リツクス用の追加の接触剤は金属酸化物および硫
化物、セレン化物、テルル化物、ハロゲン化物、
燐酸塩、マンガン酸塩、モリブデン酸塩、クロム
酸塩、重クロム酸塩、などを含む。これらの成分
は単独でかあるいは超活性ゼオライトに加えて使
用することができる。後者の場合には、これらの
元素および/または化合物はマトリツクス中で利
用できる触媒活性点を増すことができる。これら
の追加的促進剤は焼成触媒の重量で約0.5から約
20%、より好ましくは約1から5%の範囲に一般
的にある。 好ましい触媒組成物についての触媒的活性促進
剤は普通は分子篩として知られる結晶性アルミノ
珪酸塩ゼオライトである。分子篩ははじめはアル
カリ金属アルミノ珪酸塩として形成され、これは
結晶性水和シリカ質ゼオライトの脱水型である。
しかし、そのアルカリ型は大した活性能をもた
ず、アルカリ金属イオンはクラツキング工程に対
して有害であるので、このアルミノ珪酸塩はイオ
ン交換してナトリウムイオンを例えばアンモニウ
ムおよび/または稀土類金属イオンのような他の
イオンで以て置換する。ゼオライトの構造を形成
するシリカとアルミナはより小さい均一の通路ま
たは細孔によつて相互に連結されるきわめて小さ
い均一空洞を含む一定の結晶パターンで以て配列
している。これらの細孔の有効径は通常は約4Å
から13Åの間にある。 本発明に従つて使用できるゼオライトは天然お
よび合成の両方のゼオライトを含む。天然産ゼオ
ライトはグメリナイト、クリノプチオライト、チ
ヤバツアイト、デイアルダイト、フオージヤサイ
ト、ヒユーランダイト、エリオナイト、アナルサ
イト、レビナイト、オフレタイト、メソライト、
モルデナイト、ブリユーステライト、フエリエラ
イト、などを含む。適当な合成ゼオライトはゼオ
ライトY,A,L,ZK―4A,B,E,F,H,
J,M,Q,T,W,X,Z,ZSM型、アルフ
ア、ベーターおよびオメガを含む。ここで用いる
用語「ゼオライト」はアルミノ珪酸塩だけでな
く、アルミニウムがガリウムによつて置換された
物質および珪素がゲルマニウムによつて置換され
た物質も意図している。 本発明の好ましい具体化において用いられるゼ
オライトはシリカ対アルミナ比が約2.5から7.0、
好ましくは3.0から6.0、最も好ましくは4.5から
6.0の範囲にある合成フオージヤサイトである。
結晶性アルミノシリケートゼオライトと合成フオ
ージヤサイトの普通の例はW.R.グレース・アン
ド・コンパニーのデビソン・デイビジヨンとユニ
オンカーバイド・コーポレーシヨンのリンデ・デ
イビジヨンから商業的に入手できるX型およびY
型である。Z―14XSおよびZ―14US(デビソン
からの)のような超安定性水素交換ゼオライトは
特に適している。フオージヤサイトのほかに、ゼ
オライト物質の他の好ましい型はモルデナイトお
よびエリオナイトである。 好ましい合成フオージヤサイトはゼオライトY
であり、これは米国特許第3130007号および第
4010116号に記載されており、これらの特許は文
献としてここに組入れられている。この後者の特
許のアルミノ珪酸塩は高いシリカ(SiO2)対ア
ルミナ(Al2O)のモル比、好ましくは4以上を
もち、高い熱安定性を与える。 以下は粘土の珪酸塩化によつてつくられるゼオ
ライトの例である。反応組成物は珪酸ナトリウ
ム、水酸化ナトリウム、塩化ナトリウムの混合物
からつくられ、5.27モル%のSiO2、3.5モル%の
Na2O、1.7モル%の塩素、および残りの水を含む
よう調合される。この溶液の12.5部を重量で1部
の焼成カオリン粘土と混合した。この反応混合物
を約60〓から75〓に約4日間保持する。この低温
消化段階後、混合物を生スチームと一緒に約190
〓へ物質の結晶化が完了するまで、例えば約72時
間、加熱する。結晶性物質を過・洗滌してシリ
カ対アルミナ比が約4.3でありかつ揮発性物質無
しの基準で約13.5重量%のNa2Oを含む珪酸塩化
粘土ゼオライトが与えられる。商業的運転におい
て普通である成分、時間、および温度の変動はシ
リカ対アルミナモル比が約4から約5に変動する
ゼオライトを生成する。5以上のモル比は反応混
合物中でSiO2量を増すことによつて得られる。
ゼオライトのナトリウム型は次に多価カチオンで
以て交換してNa2O含量を約5重量%、好ましく
は1.0重量%以下へ減らす。アルカリ金属を除去
しゼオライトを適切形態に置く方法は米国特許第
3293192;3402996;3446727;3449070;および
3537816号に記載の通り当業において周知である。
これらの特許は文献として本明細書に組入れられ
ている。 前記の通り、本発明のカーボンブラツク成分は
ゼオライト形成組成物とゼオライト結晶化前に混
合し、カーボンブラツクはその後焼去して得られ
る凝集体中でゼオライト結晶間に大きいフイーダ
ー細孔が形成される。 ゼオライトおよび/またはその他の促進剤はク
ラツキング触媒として使用するマトリツクス物質
中に適切に、プランクらの米国特許第3140249号
および第3140253号;ブラゼツクらの米国特許第
3660274号;セコールらの米国特許第4010116号;
ミツチエルらの米国特許第3944482号;およびシ
エルツアーらの米国特許第4079019号;に開示さ
れているような当業周知の方法によつて分散させ
ることができる。これらの特許は文献として本明
細書中に組入れられている。 最終の焼成生成物を基準にしたマトリツクス中
に分散させたゼオライト物質の量は少くとも約10
重量%、好ましくは約25から40重量%、最も好ま
しくは約35から40重量%、の範囲にあるべきであ
る。機能および/または選択率が異なるゼオライ
トのような一種以上のゼオライト粒子と金属また
は他の触媒物質の粒子と組合せたゼオライト粒子
を一緒に用いて全体の促進剤成分のこれらの量を
埋め合せしてよい。例えば、米国特許第3770617
号におけるような水添脱硫触媒粒子を第4010116
号のようにクラツキング触媒粒子と混合してよ
い。ゼオライト濃度の上限は、はるかに低いがし
かし顕著に活性のあるマトリツクスと一緒にし
て、大きい細孔容積と比較的小さい表面積におい
てすら超高クラツキング活性を触媒へ与えること
が好ましい。 結晶性アルミノ珪酸塩ゼオライトは内部表面積
および外部表面積上で酸性点を示し、合計表面積
およびクラツキング部位の最大割合は結晶性ミク
ロポアー内で粒子内部にある。これらのゼオライ
トは約0.1から10ミクロンの規則的形状の個別粒
子として通常結晶化され、従つて、これが商業的
触媒供給者によつて通常提供される寸法範囲であ
る。外部(入口)表面積を増すには、本発明のた
めのゼオライトの粒径は0.1以下から約1ミクロ
ンの範囲にあるのが好ましく、さらに好ましくは
0.1ミクロン以下の範囲にある。好ましいゼオラ
イトは少くとも1000〓の温度へ加熱することによ
つて熱的に安定化され、次いでその後水素イオン
および/あるいは稀土類イオンで以て交換する。
これらのゼオライトは約1650〓までスチーム安定
性がある。 約400から6000Åの寸法範囲内の触媒のフイー
ダー細孔が本発明の製造方法によつて主体として
提供される。400Åより小さいマクロポアーはこ
の方法によつて生成させることができ、そしてま
たこの種のマトリツクスを製造する従来法によつ
ても触媒マトリツクス中に導入することができ
る。20Å以下の寸法範囲にある触媒のミクロポア
ーは主としてゼオライト自体によつて提供され
る。使用するゼオライトの量は広く変動し得るの
で、触媒のミクロポアーは同じ量だけ変動し得
る。20Åまたはそれ以下のミクロポアーによつて
提供される合計細孔容積の割合はカーボンブラツ
ク成分によつて導入される大きいフイーダー細孔
の割合に応じて変動する。 触媒中のゼオライト成分の表面積は純ゼオライ
トの表面積(通常は約800から900m2/g)に最終
触媒中のゼオライトのパーセンテージをかけるこ
とによつて推定できる。マトリツクスのフイーダ
ー細孔を含む全細孔容積は少くとも0.2c.c./g好
ましくは0.4c.c./g以上であるべきである。全マ
トリツクス細孔容積の上限は最終触媒マトリツク
ス中に与えられる接触表面積の量として最もよく
表現される。一般に、満足できる触媒マトリツク
スの最小表面積は約20m2/g、好ましくは少くと
も30m2/g、さらに好ましくは少くとも40m2/g
である。これらの変数は大きいフイーダー細孔の
形で拡散制約効果を合理的に最小化するのに十分
な容積を提供し、しかも酸性点の利用率を不当に
減らしあるいは物理的性質例えば触媒の磨耗抵抗
に悪い影響を与えるほど大きくない容積を提供す
る。 CBフイーダー細孔の導入は、実際問題として、
ゼオライト中のミクロポアーと他の機構によるマ
トリツクス中に生成されるマクロポアーとの容積
および寸法分布に認むべき変化をおこさない。従
つて、本発明のカーボンブラツクによつて生成さ
れる触媒粒子のマクロポアーは、マトリツクスの
著しい焼結がないかぎり、未焼成触媒組成物と焼
成触媒組物との間の細孔容積の差によつて容易に
得られる。フイーダー細孔容積の測定は上記引用
の慣用的水銀ポロシメトリーによる。 触媒の活性能を試験するには、ベンチスケール
試験による触媒活性能を測定することが石油クラ
ツキング技術の慣行である。各種の試験が提唱さ
れているが、現在工業によつて広く受け入れられ
ている一つの試験はマイクロアクテイビテイ・テ
ストあるいは“MAT”として知られる。マイク
ロアクテイビテイ・テストおよび「MAT活性
能」を得るための標準的手法は下記の通りであ
る。MAT試験範囲は新(未使用)触媒ではなく
平衡(使用ずみ)ゼオライト触媒にとつて適切で
あるので、本発明の未使用触媒は97―100%のス
チームで以て1450〓において5時間処理して、そ
れをMAT法によつて試験する前にその活性能の
標準的低下をおこさせる。 本発明の触媒を上記の通り広く説明してきた
が、以下の実施例はそれの製造法をより詳細に解
説するために提示されている。 実施例 1 2.1gのカーボンブラツク・ペレツト(アシユ
ランドケミカル・カンパニーからのN―339)を
0.03のヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロ
マイドと0.03gのトライトンX―100分散剤を含
む脱塩水350mlの中に入れた。この混合物をアル
テツクス・ソニツク・プローブで以て300ワツト
において30分間超音波的に撹拌し、得られたカー
ボンブラツク懸濁液を700mlの水へ22.2gのカオ
パーク10カオリナイトと一緒に添加した。このス
ラリーを30分間、プレミエ・ハイ・ビスコシテイ
分散器で以て混合し、次いで23.4gの稀土類ゼオ
ライトを粘土およびゼオライトの分散剤としての
PQN―ブランドのメタ珪酸ナトリウムの5mlと
一緒に添加した。得られたスラリーをさらに30分
間この分散器で以て混合し、次に120mlのメタ珪
酸ナトリウムと200mlの水とを撹拌しながらさら
に10分間添加した。11.5重量%の硫酸溶液の180
mlを混合を継続しながらゆつくりと添加してスラ
リーを一部中和しシリカゲルを沈澱させた。この
シリカゲルは均質に分散したカーボンブラツクと
粘度を含み、1時間110〓において熟成してゲル
内の介在空洞の寸法を増加させた。混合を次に再
開し、108.4gのAl2(SO43・18H2Oと200mlの水
とから120〓で調製した硫酸アルミニウムの18重
量%溶液をシリカゲルへ添加し、混合を15分間
110〓において継続した。このスラリーを次に68
mlの濃NH4OHを添加することによつて中和して
アルミナゲルを沈澱させた。シリカおよびアルミ
ナゲル混合物を過し、得られるゲルのケーキを
150〓の3の水で以て3回洗滌した。洗滌した
ゲルのケーキを次に500〓で16時間洗滌し、乾燥
ケーキを小さい固形粒子に粉砕した。これらの粒
子を次に200〓において1時間1の1.0M塩化稀
土類溶液で以て交換させた。交換させた粒子は
過し、150〓の2の水で以て3回洗滌し、500〓
において16時間乾燥した。乾燥後、カーボンブラ
ツクを、触媒粒子を空気中で1000〓において触媒
が白色になるまで(約3時間)焼成することによ
つて焼失させた。この方法により、約75重量%の
SiO2を含む60%のシリカ・アルミナマトリツク
スの中に実質上均質に分散した20%のゼオライト
と20%の粘土から成る乾燥触媒粒子約100gが生
成した。 実施例 2―5 上記実施例1において使用したカーボンブラツ
クの量は未焼成触媒組成物中で約2重量%のカー
ボンブラツクを与えた。実施例2―5において
は、同じ製造手順に従つたがしかし、カーボンブ
ラツクの量は4.3,11.6,27.1,および44.6gへ変
更して未焼成組成物中でそれぞれ4,10,20およ
び30%のカーボンブラツクを与えた。これらの実
施例において、他の成分の量はカーボンブラツク
分散剤の量を使用ブラツク量に比例して変動させ
た以外は同じままであつた。このように、これら
の実施例において使用したヘキサデシルメチルア
ンモニウムブロマイドの重量は脱塩水へ添加した
カーボンブラツクの重量の各々約1%であつた。 実施例1から5のカーボンブラツクによつてつ
くられる細孔容積の変化はカーボンブラツクを含
まない焼成した対照標準試料と比べて第1表に示
す。細孔径分布に及ぼす焼成のみの効果を示すた
めに、カーボンブラツクなしの対照標準試料をま
た焼成し、この試料についての得られた細孔容積
変化は「対照標準」の見出しで第1表の第1欄に
示されている。 第1表に示すデーターは、カーボンブラツクを
含まない対照標準試料の焼成が細孔径全域におい
て細孔容積の僅かな減少をひきおこすことを示し
ている。対照的に、カーボンブラツクを含む試料
の焼成が400Å以上および1000Å以上の両者の範
囲において気孔率の著しい増加をもたらす。いく
つかの組成物はまた60Å近傍において気孔率の顕
著な増加を示したが、その理由は未だ説明されな
いが、それはヒドロゲル熟成における違いを意味
し得る。試料No.5は30重量%のカーボンブラツク
を含むが、過および乾燥時に接着性のケーキを
形成せず、未焼成生成物として微細粉末を生成し
た。
【表】 実施例 6―9 実施例6から9の触媒試料は、粘土の量を増し
シリカおよびアルミナゲルの量を減らして粘土と
シリカ.アルミナゲルの量が焼成最終生成物中で
ほぼ等しくなり得られるシリカ・アルミナマトリ
ツクスが約75重量%のSiO2を含むようにした以
外は、実施例1から5の同じ基本手順に従つた。
さらに、過乾燥してゲルケーキを生成させる代
りに、最終的中和スラリーを噴霧乾燥して触媒の
微球体を形成させた。これらの微球体を次に洗滌
し、稀土類塩化物溶液で以て交換し、再洗滌し、
300〓において16時間、実施例1―5のゲルケー
キおよび粉砕粒子と類似の方式で乾燥した。噴霧
乾燥により粉砕ゲルケーキよりも小さくかつ均一
の粒径が得られ、より均一でかつ流動可能の触媒
を提供するのに好ましい。噴霧乾燥粒子の平均径
は好ましくは約40から80ミクロンの範囲にある。 実施例6から9のカーボンブラツクによつてつ
くられる細孔容積の変化は第2表に示されてい
る。この比較において、細孔容積変化は、第1表
の比較について基準を形成した未焼成型対照標準
ではなくカーボンブラツクを含まない焼成対照標
準試料と比較して測定された。第2表の試料によ
つて示される気孔率変化は、カーボンブラツクの
使用が400Å以上と1000Å以上の範囲において触
媒気孔率を増すという点において第1表のものと
一致している。しかし、40から80Åの範囲におい
て顕著な気孔率増加がおこらず、第1表のデータ
ーとのこのちがいの理由は現時点では確かでな
い。 第6図において、細孔容積における変化が第2
表における細孔直径範囲のいくつかについてカー
ボンブラツク含量に対してプロツトされている。
第6図の曲線は第2表のデータに次の通りに相当
する:曲線A―7は郡Aの7番目の細孔直径範囲
における細孔容積範囲を表わし;曲線A―8は群
Aの8番目の細孔直径範囲における細孔容積範囲
を表わし;曲線D―2は群Dの第2番目の細孔直
径範囲における細孔容積変化を表わし;曲線C―
3は群Cの3番目の細孔直径範囲における細孔容
積変化を表わす。
【表】 第6図の曲線は、約100から6000Åの範囲にお
ける直径をもつフイーダー細孔の最大数は未焼成
触媒組成物中のカーボンブラツクが18から19%の
場合におこることを暗示している。未焼成組成物
中の乾燥シリカ・アルミナゲルの約50重量%に等
しいこのカーボンブラツク量は100Åより大きい
直径をもつ細孔の容積を約0.3c.c./gだけ増す。
同様に、未焼成組成物中の約12重量%のカーボン
ブラツク濃度は、これは存在するシリカ・アルミ
ナゲルの約30重量%であるが、100から1000Åの
範囲においてフイーダー細孔の最大数を与える。
これは約0.1c.c./gの細孔容積の増加に相当する。
また第2表において明らかなように、12重量%の
カーボンブラツクにおける気孔率増加の大部分は
400から1000Åの範囲にあるフイーダー細孔に基
づく。それらのフイーダー細孔は細孔容積を約
0.07c.c./gだけ増し、これは試料から焼去された
カーボンブラツクの容積にほぼ等しい。200から
400Åにおける最大の気孔率増加は約10重量%の
カーボンブラツクにおいておこつた。 第6図の曲線はさらに、与えられた細孔径範囲
における最高気孔率を達成する最適のカーボンブ
ラツク濃度が存在し、かつ小さい方の直径の細孔
について最大気孔率を与えるには低い濃度が必要
とされる、ことを示している。これは、カーボン
ブラツクで以て達成し得る細孔の寸法形成は個々
の網状化カーボンブラツク粒子が相互に分離され
かつシリカ・アルミナマトリツクス内に分散され
る程度と密接に関係することを暗示しており、完
全な分散はゲルスラリー中のカーボンブラツク濃
度が増すにつれて達成および維持が困難となる。
カーボンブラツクの低濃度を使用することのほか
に、より有効なカーボンブラツク分散剤もまたフ
イーダー細孔の中の小さい方の直径範囲の細孔寸
法の割合を増す。カーボンブラツクについてのよ
り有効な分散剤の一つの例はリグノスルホン酸ナ
トリウムであり、これはヘキサデシルトリメチル
アンモニウムブロマイドおよび/またはトライト
ンX―100の分散剤の代りに、特にカーボンブラ
ツク一次粒子の直径にほぼ近いより多くのフイー
ダー細孔直径を望む場合に、使用できる。 リグニンは木材パルプから誘導され1000と
50000の間で分子量が変動する。それの基本的な
構造単位は置換されたフエニルプロパンである。
リグニン分散剤は商業的にはマラスパーズの名前
で入手でき、それは比較的スルホン酸化が低いリ
グノスルホン酸ナトリウムである。何かある理論
または仮説に束縛されるつもりはないが、分散剤
としてのリグニンの作用は性質上電気化学的であ
ると信じられる。リグニン分子が固体のカーボン
ブラツクまたは粘度の粒子上に水性懸濁体中で吸
着されるとき、それらは粒子へ負の電荷を付与
し、相互に反撥させる。粒子上のリグニン分子の
吸着はまた一つの皮膜を形成し、これは粒子とシ
リカコロイドを含めたとりかこむ水性媒体との間
の直接的接触を妨げる物理的障壁として作用す
る。これらの効果は網状化一次カーボンブラツク
粒子の横断直径に一般的には相当するフイーダー
細孔寸法の生成に寄与しかつ細孔寸法制御を改善
するものと信じられる。リグノスルホン酸ナトリ
ウムは本発明の触媒組成物中のカーボンブラツク
のための好ましい分散剤であり、固形触媒粒子を
噴霧乾燥しあるいはその他の賦形を行う工程に先
立つてカーボンブラツクと一緒にマトリツクスス
ラリーへ添加される。リグニンを含む触媒組成物
およびそれらの組成物をつくる方法はウイリアム
P.ヘツテインガー、Jr.,ジエームスE.ルイスお
よびH.ワイン ベツク(すべてアシユランドオ
イル社)によるものである。 実施例 10―11 ケーデイ・ミル・ホモジナイザーの中で、12
の水道水を960gの水和硫酸アルミニウムおよび
1.2のH2SO4と混合した。200ml/分の添加速度
で、9の“N”ブランドのメタ珪酸ナトリウム
をこの酸溶液へ撹拌しながら添加してシリカヒド
ロゾルをつくる。マラスパーズと呼ぶリグニン分
散剤10gとN―219カーボンブラツク800gとをホ
モジナイザーへ添加し5分間混合してカーボンブ
ラツクをシリカヒドロゲル中に分散させた。別の
容器において、10gのピロ燐酸ナトリウムを
H2SO4で以てつくつたPH2の水11へ添加した。
激しく撹拌しながら、11Kgのカオリナイト粘土を
添加して粘土スラリーを形成させた。この粘土ス
ラリーをシリカヒドロゾルとホモジナイザー中で
組合せて5分間混合した。 PH2のH2O4と4Kgのゼオライトからつくつ
たNaYゼオライトのスラリーをホモジナイザー
へ急速添加し10分間混合した。得られたスラリー
を直ちに、入口温度400℃、出口温度125℃でニロ
ーアトマイザーV型スプレードライヤーの中で噴
霧乾燥して触媒微球体を形成させた。空気圧力は
30psigであつた。スプレードライヤーからの1Kg
の微球体を4の150〓の水で以て4回洗滌して
過した。フイルターケーキを3の1.25モルの
NH4Clで以て3回、毎回15分間、150〓において
交換した。再び過後、ケーキを150〓で3回、
毎回30分間、3の0.33N混合稀土塩化物で以て
交換した。固体粒子を次に3の150〓の水で以
て4回最終的に洗滌し、300〓において16時間乾
燥して試料No.10をつくつた。この試料の一部を空
気中で1000〓において浅い床として4時間酸化
し、カーボンブラツクを焼去し試料No.10をつくつ
た。 この試料の一部を空気中で1,000〓において
浅い床として4時間酸化し、カーボンブラツクを
焼去し試料No.10Rをつくつた。 試料11および11Rを同じ手順によつてつくつた
が、ただし、2倍量のカーボンブラツクを使用し
た。記号“R”は再生(焼成)してカーボンブラ
ツク粒子を焼去させたことを意味する。 本発明の好ましい具体化においては、焼成した
微球体をさらに150〓において30分間0.5Nの混合
稀土塩化物溶液で以て焼成後に交換し、次いで
150〓の水で以て4回洗滌し、300〓において16時
間乾燥した。カーボンブラツクを除去する焼成工
程はまた組成物中のゼオライトを焼成する。この
焼成はその後のイオン交換と組合せて超安定の水
熱的抵抗性のゼオライト触媒を提供する。試料
11Rの一部はさらにこの方式で交換して第5表に
示す試料11REを生成させた。 第3表は試料10Rと11Rの組成物の分析値をW.
R.グレース・アンド・カンパニーのデビソン・
デイビジヨンから入手できる商業的スーパーDX
触媒と比較して示している。このデビソン触媒は
試料触媒と比較して匹敵し得る全細孔容積および
全表面積をもつている。第4表は各種の細孔直径
範囲にわたる試料10、10R、11および11Rについ
ての気孔率測定値を示している。この表はまた、
試料10および11からのカーボンブラツクを焼失さ
せて試料10Rおよび11Rを生成させるときの細孔
容積変化を、c.c./gと%変化の両者において示し
ている。 第5表は試料10R、11R、および11REの触媒的
性質のいくつかをデビソン触媒と比べて示してい
る。与えられたデーターは以下にさらに詳細に説
明するASTM試験法No.D―3908―80にある方法
に基づくマイクロ・アクテイビテイ・テスト
(MAT)によつて測定した。この標準試験にお
いてはFCC型の供給油を使用し従つて炭素・金
属質供給油に関する触媒試料性能の完全な指標で
はないが、データーは炭素形成を減らす際の本発
明の利点を示すものと信じられる。このように、
カーボン形成係数(以下で定義する通りのCPF)
と重量%コーク(供給油重量に対して相対的)と
は第5表に見る通り、デビソン触媒に比べて本発
明の試料10R、11Rおよび11REについては著しく
低い。試料10Rで以て得られるMAT転化率はデ
ビソン触媒で以て得られる73に比べて80であつた
ことはまた意味がある。第3表に言及すると、ゼ
オライトが少ない場合、すなわち、スーパーDX
について13.1%であるのに対して試料10Rについ
て6.6%の強度である場合に、より高い転化率が
得られたことが見られる。試料10Rの比較的高い
転化率と低いコーク形成係数はMAT供給油の重
質炭化水素でも本発明触媒により分解されより効
果的に追い出され得ることを明らかに示してい
る。試料11Rと11REで以て経験する低転化率は
それらの試料について測定されるゼオライトが極
めて低水準、すなわち3.8%の強度であつたこと
による。
【表】
【表】
【表】 使用ずみ触媒に似せた。
第5表に関して比較のために、試料No.12および
No.13の記号の2個の追加試料を実施例10について
上述した製造法に従いただしカーボンブラツクな
しでつくつた。これらの試料はそれぞれ73.5およ
び79.7のMAT容積%転化率とそれぞれ0.92およ
び0.84のカーボン形成係数とを、それぞれ7.3お
よび12.5のゼオライト強度について得られた。 本発明の触媒は比較的高水準のクラツキング活
性能をもち、ライザー中の短かい滞溜時間におい
て高水準の転化率と選択率を提供することができ
る。触媒の転化能力はRCCクラツキング法ある
いは他の転化方法の実際的運転中に生成される転
化率、および/または標準の触媒活性能テストに
おいて生成される転化率に関して表現することが
できる。 例えば、支配的工程条件下における長時間運転
の過程において少くとも約50%、さらに好ましく
は少くとも約60%の転化率水準を維持するのに十
分に活性である触媒を用いることが好ましい。こ
れに関連して、転化率は新しい供給油の容積を基
準にした液体容積として表現される。転化率は
430〓終点ガソリンより軽質の生成物およびコー
クへ転化される供給油の容積%であり、回収生成
物中に残るガソリンより重い生成物の容積%を
100から差引くことによつて計算される。 また、例えば、好ましい触媒は、その未使用状
態または平衡状態において、MAT(マイクロア
クテイビテイ・テスト)転化率に関して%として
表現される特定された活性能を示す触媒として定
義してもよい。本発明の目的のためには、前記パ
ーセンテージは、ASTM D―32 MATテストD
―3908―80によつて規定される設備と方法並びに
適切な標準的FCC供給油を使用して、430〓終点
ガソリン、軽質生成物およびコークへ900〓、
16WHSV(重量時間空間速度)および3C/O(触
媒対油重量比)において、評価中の触媒が転化し
得る標準的供給油の容積%である。WHSVは、
1100〓において乾燥し、秤量し、次いで少くとも
8時間約25℃および50%関係湿度において、供給
油との接触前に約1時間または1時間以内まで調
整した清浄触媒を使用して、無水ベースで計算さ
れる。供給油は好ましくはW.R.グレースのデビ
ソン・デイビジヨンが使用し次の通り規定される
ようなスイート軽質一次ガス油である。 API比重(60〓において) 31.0 比重(60〓において)、g/c.c. 0.8708 ラムスボトム・カーボン、重量% 0.09 コンラドソン・カーボン、重量%(推定) 0.04 カーボン、重量% 84.92 水素、重量% 12.94 硫黄、重量% 0.68 窒素、ppm 305 粘度(100〓)、センチストーク 10.36 ワトソンKフアクター 11.93 アニリン点 182 臭素価 2.2 パラフイン、容積% 31.7 オレフイン、容積% 1.8 ナフテン、容積% 44.0 芳香族、容積% 22.7 平均分子量 284 ニツケル 痕 跡 バナジウム 〃 鉄 〃 ナトリウム 〃 塩化物 〃 BS&W 〃 蒸 溜 ASTM D―1160 IBP 445 10% 601 30% 664 50% 701 70% 734 90% 787 FBP 834 MAT転化テストにおいて生成する生成物のガ
ソリン終点および沸点温度容積パーセンテージ関
係は近似させた蒸溜法、例えばASTM D―2887
―73のガスクロマトグラフ的「Sim―D」法の変
形によつて測定することができる。この種のシミ
ユレーシヨンの結果は物質の大量試料を標準の実
験室的蒸溜技法にかけることによつて得られる結
果と合理的に一致している。 触媒は本発明の方法の中へその未使用形態かあ
るいは未使用形態以外の形態で導入することがで
き、例えばFCC供給油のクラツキングにおいて
使用した触媒のような別の装置から抜出した平衡
触媒を使用してもよい。MAT活性能を基準にし
ても相対的活性能を基準にするとしても好ましい
触媒は本発明の方法の中へ「導入」されたままの
それらの活性能を基準にするか、あるいは本発明
の方法において「抜出したまま」または平衡の活
性能を基準にするか、あるいはこれらの両方を基
準にして記述してよい。 本発明の方法の中へ導入されたままの未使用触
媒または非未使用触媒の好ましい活性能水準は
MAT転化によつて少くとも50%、好ましくは少
くとも約60%である。しかし、高添加速度で供給
される非未使用触媒においては特に、より低に活
性能水準が許容されることは理解される。本発明
の方法において使用した触媒の「抜出したまま」
または平衡の許容できる活性水準は少くとも約50
%であり、MAT転化基準で60%またはそれ以上
の活性水準もまた考えられている。さらに好まし
くは、装置内使用条件下で指摘水準またはそれ以
上の平衡活性能を確立する触媒を用いることが望
まれる。触媒活性能は0.01以下のコークをもつ触
媒、すなわち、十分に再生された触媒で以て測定
される。 第5表において、「CPF」はカーボン形成係数
を表わし、試験触媒によつて生成されるコーク量
と同じ転化率水準の標準的触媒によつて形成され
るコーク量との比として定義される。「HPF」は
水素形成係数を表わし、試験触媒によつて生成さ
れる水素量と同じ転化水準の標準触媒によつて生
成される水素量の比として定義される。標準触媒
は例えばゼオライト流動分解触媒のような慣用的
FCC触媒から選ばれ、そしてMAT転化テストに
ついての前記の記述並びにASTM D―32の
MATテストD―3907―80において示される温
度、WHSV(重量時間空間速度)、触媒対油比お
よびその他の条件の下の標準テストにおいて予め
決めた水準の転化率をもたらす能力について選ば
れる。標準供給油としては、上述の軽質一次ガス
オイル、あるいは等価のFCC供給油を用いてよ
い。引用MATテストに用いる設備はFCC供給油
を処理できないけれども、出願人らはRCC型供
給油を用いてRCC触媒を評価する等価テストの
開発を行ないつつある。 ハウゲンとワトソンの“Chemical Process
Principles”(ジヨン・ワイリー・アンド・サン
ズ社、N.Y.)(1947)の935―937頁においては、
「活性能係数」の概念が論じられている。この概
念は標準触媒に対する運転触媒の有効性を比較す
る「相対的活性能」の使用に連がる。相対的活性
能の測定は各種触媒の量的要請が相互にいかに異
なるかの認識を助ける。例えば、相対的活性能
は、与えられた水準の転化をもたらすのに必要で
ある標準または参照用の触媒の重量を、同一また
は等価条件下で同一または等価の供給油における
同一転化率をもたらすのに必要とする運転触媒
(提唱されるものであつても実際に使われるもの
であつても)の重量と比べて、割ることによつて
得られる比である。この触媒重量比は数比として
表現してもよいが、好ましくはパーセンテージ基
準へ転換される。 相対的活性能測定を実施するには、「標準触媒
曲線」、すなわち、標準触媒および供給油につい
て転化率(上記定義の通り)対WHSV逆数のチ
ヤートまたはグラフ、をつくることができる。各
種水準のWHSVにおいて標準供給油を使用して
ASTM D―3907―80の条件(上記の通り修正)
の下で十分な数の実験を行なつて標準供給油につ
いての転化率対WHSVの正確な「曲線」をつく
る。この曲線は、運転触媒が試験されることが予
想される転化率範囲を含む各種水準の転化率のす
べてまたは実質上すべてを含むべきである。この
曲線から、試験比較用の標準WHSVと、標準触
媒における100%相対活性能を表わすよう選択し
た転化水準に相当する逆WHSVの標準値とを確
立することができる。本明細書の目的には、前述
の逆WHSVと転化率水準は、それぞれ0.0625と
75%である。未知相対活性能の運転触媒の試験に
おいては、その触媒で以てD―3907―80条件下に
おいて十分に多くの数の実験を行なつて標準的逆
WHSVにおいて運転触媒で以てもたらされる転
化水準を確立する。 次に、上述の標準触媒曲線を使用し、標準
WHSVにおける運転触媒によつて示された同一
水準転化率を得るのに標準触媒を使用して必要と
されたであろう逆WHSVを構成する仮説的逆
WHSVを確立する。相対的活性能を次に、標準
触媒の仮説的逆WHSVを試験触媒の実際的逆
WHSVによつて割ることにより計算することが
できる。その結果は小数で表現される相対活性能
であり、これは次に100倍して相対活性能%へ転
換される。相対的活性能はまた次の通り表現する
こともできる:一定転化率における相対的活性能
は試験触媒のWHSVの標準触媒のWHSVによつ
て割つた比に等しい。この計算を単純化するに
は、MAT転化率対相対的活性能曲線を75容積%
転化率の標準触媒を利用して100%相対活性能を
表わすよう展開する、このような一つの曲線を第
14図に示す。この測定の結果を適用する際、
0.5または60%の相対的活性能は、標準触媒と同
じ転化率を与えるには運転触媒すなわち試験触媒
の量の2倍が必要であり、すなわち、生産触媒は
参照用触媒の50%活性である、ことを意味する。 本発明の方法の中へ「導入されたままの」未使
用触媒および非未使用触媒の相対的活性水準は少
くとも約20%、好ましくは少くとも約40%、さら
に好ましくは少くとも約60%である。しかし、高
添加速度で供給される非未使用触媒の場合には特
に、低い方の活性能水準を許容できることが理解
できる。本発明の方法において使用した触媒の許
容できる「抜出したまゝ」あるいは平衡の相対的
活性能水準は少くとも約20%またはそれ以上、好
ましくは約40%またはそれ以上、さらに好ましく
は約60%またはそれ以上である。さらに好ましく
は、装置内使用条件下において上記水準またはそ
れ以上の平衡活性能を達成する触媒を用いること
が望まれる。 第1図に描いた理想化カーボンブラツクについ
て言及すると、個々の網状化CB粒子“R”は原
子的および/あるいは界面結合力によつて保持さ
れた大ざつぱに球状の一次粒子“P”の系列で構
成されている。中央の鎖C―Cに多数の側鎖S
1,S2およびS3が結合し、側鎖の実際の数は
粒子毎に変り、そしてこの種の分枝程度は第9B
から12B図にあるような「分枝係数」につて示
される。粒子Pの直径は中央鎖C―Cの横断直径
を決定し、通常は約100から1000Å、好ましくは
約300から600Åである。第1図における点Lから
点Mのような最長鎖の長さは通常は約500から
30000Å、好ましくは1000から10000Åである。こ
のような粒子についての平均の長さ対直径比は好
ましくは2から5またはそれ以上の範囲にある。
このような網状化粒子は第1図のフイーダー細孔
Fの点線輪廓によつて描かれるのと大約同じ寸法
をもつフイーダー細孔を生ずる。 中央鎖およびこれらの側鎖は隣りの網状化粒子
のものと重なり合いそれによつて、中に担持され
ているゼオライト粒子へ通ずるマトリツクス中の
相当して曲りくねつた通路とフイーダー細孔分枝
を提供する。さらに、2個または2個以上の網状
化粒子は一緒に密接して凝集塊を形成し従つて得
られる細孔径はこの塊の寸法に相当するこのよう
な凝集体は1000Åまたはそれより大きい細孔径を
生成するものと信じられる。凝集度は特定の使用
分散剤に依存するだけでなく、使用混合手段およ
びカーボンブラツク懸濁体および得られる触媒ス
ラリーへ付与される混合エネルギーにも依存す
る。400から600Åの範囲にある細孔径の比較的大
きい割合のものは実施例1から9に類似の触媒組
成物で以て、ただし分散剤としてリグノスルホン
酸塩を組合せて撹拌を増す場合に、実現すること
ができる。 走査電子顕微鏡を本発明の触媒において有用で
あるカーボンブラツク粒子のいくつかの顕微鏡写
真をつくるために用いた。それらの顕微鏡写真の
コピーは第9A、10A、11A、および12A
に示されている。写真測量地形図からコンピユー
ター読出しへとりつけたX―Y記録計で以て粒子
輪廓をプロツトすることによつて、これらの網状
化カーボンブラツク粒子について輪廓プロツトも
つくつた。これらの輪廓プロツトは各粒子につい
ての地形的測定値の表と一緒に第9B,10B,
11Bおよび12B図に示されており、これらは
それぞれ、第9A―12A図に示すカーボンブラ
ツク、タイプN―339、N―550、N―220および
N―326に相当する。 第13図はカーボンブラツクを除去した触媒マ
トリツクスを示す写真であり、触媒組成物は本発
明の教示に従つてつくり焼成したものである。写
真は水平座標1から10と垂直座標A―Hで以て
印がつけられている。写真の暗い領域は細孔であ
り、水平および垂直の座標はそれらの細孔の位置
を同定するのに使用できる。カーボンブラツク細
孔のいくつかの小さい方の横断面積の位置と大約
の寸法は次の通り同定される:D1―2、300Å;
G4,1500Å;B6―7,250Å;C7―8,700Å;
D9,600Å。第13図の上部左側の隅に示す通
り、この写真の尺度はマイクロメートル(ミクロ
ン)であり、マイクロメートルの1/10は1000オン
グストローム単位に等しい。第13図の寸法単位
は第9から第12図のものに匹敵し、それらの図
においては尺度はナノメートル(nm)であり、
1ナノメートルは10オングストローム単位に等し
い。 転化装置 上述の触媒は本発明の意図の内にある接触運転
の各種の中で使用できるが、この触媒は残油また
は炭素・金属質供給油の接触分解において特に有
用である。この接触的分解の運転は固定床系また
は流動床系のような各種の反応器および関連設備
の中で実施できる。この触媒は流動床型の運転に
おいて特に有用であり、その場合、触媒は微細分
割流動状態で揮発化供給油中に懸濁し、触媒と供
給油との懸濁体は細長いライザー中を上向きに漸
進流配列で著しい逆混合を伴なうことなく通過せ
しめられる。一般的に、ライザー運転は所望の改
善結果を達成する助けとなる条件において、特定
の供給油、触媒組成物、および使用する工程設備
を頭において実施される。工程は水素の添加なし
で実施するのが好ましい。 第7図は本発明の方法を実施するための一つの
装置の模型的線図である。炭素・金属質供給油を
調節弁11をもつ供給油供給管10を通してY字
部12へ供給し、その中で供給油は弁14によつ
て調節される触媒供給管13を経て送られる触媒
流と混合される。使用するときには、水または他
のある稀釈剤を稀釈剤供給管9を経てY字部へ導
入してよい。追加的稀釈剤の存在または非存在下
において、触媒と供給油との混合物は次に上向き
にライザー反応器18を通つて流れる。ライザー
18は長さ対直径比が広く変動し得る細長い導管
である。比較的細いライザー導管は25から90フイ
ート/秒の範囲にあるような高い線速度を提供す
る。このライザーの長さ対直径比は好ましくは10
から30の範囲、さらに好ましくは20から25の範囲
にある。 ライザー18の上端には室19があり、これは
ライザーから触媒を受けとる。室19は慣用的な
分離および捕集室であつてよく、しばしば反応器
塔とよばれるが、ライザー出口において、生成物
蒸気に触媒粒子によつて運ばれる方向と相対的に
迅速な方向変更を受けさせる手段が備えられてい
て、蒸気が突然または衝撃的に触媒粒子から分離
されるようになることが好ましい。第7図の分離
室19の内部には、開放頂部21をもつライザー
管18の上向き延長部20があり、開放頂部21
を通して触媒粒子が排出される。生成物蒸気はラ
イザー延長部20の側面における水平方向ポート
22の中へ突然の方向変換を受けさせられ、触媒
粒子はその運動量のために大部分はポート22の
中へ生成物蒸気に追随し得ない。クラツキング装
置のこの具体化はマイヤーらの米国特許第
4066533号および第4070159号に記載の排気
(vented)ライザーの概念を利用するものであ
る。これらの文献は文献として本明細書に組入れ
られている。排気(vented)ライザはこのよう
に分離塔19の中で炭化水素と触媒との間の実質
上瞬間的の分離を与えるものである。炭素・金属
質供給油の一層耐火性の成分を分解するのに要す
る比較的高い苛酷度のために、衝撃的分離による
分解炭化水素からの触媒の迅速分離はガソリンの
ような望ましい液状生成物の、水素およびメタン
ガスのような軽質の望ましくない生成物および炭
素への過剰クラツキングを妨げる。 生成物蒸気とそれに随伴する比較的少量の触媒
は横管23によつてサイクロン分離器24へ送ら
れて随伴触媒を除去する。サイクロン分離器24
は移送管17を経て任意的に設ける第二のサイク
ロン分離器25へ連結される。生成物蒸気は分離
室19から塔頂生成物排出管26を経て排出され
る。 ライザー管延長部20の開放頂部21から排出
する触媒粒子、および、一次および二次サイクロ
ン24および25の浸漬脚27および28から排
出される随伴触媒粒子、はそれぞれ分離室19の
底へ落ちる。分離室19の底からこぼれる触媒は
落下脚(drop leg)を経て邪摩板33とスチーム
ジエツト34を備えたストリツピング室32の中
に通る。その他の当業既知のストリツピング用ガ
スをジエツト34を経て導入してスチームの代り
に用いることができる。 蓄積された炭素は調節弁40を備えた下降管3
9を経てストリツピングを受けた触媒を受け入れ
る燃焼器38中で触媒から燃焼される。燃焼空気
は、一般的には44で示されかつブロワー41と
42およびフイルターバンク43を含む空気供給
系から燃焼器の底の燃焼空気ジエツト48並びに
燃焼器の中の上方部のフフツフイング(fluffing)
エア・ジエツト49へ供給される。大部分のカー
ボンを燃焼させた再生触媒は上部出口50と横管
51を通つて第二燃焼室52へ通り、そこで邪摩
板53によつて室52の下方部へ向けられる。こ
の二段再生の使用が考えられていてかつ好ましい
ものであるが、この特定の具体化においては、第
三室52は主として分離室として、燃焼ガスから
再生触媒を分離するよう操作される。追加の酸素
含有ガスを配管59を経て導入してよく、第二室
52は過剰酸素で以て運転して0.05重量%または
それ以下の残留炭素水準へ炭素沈着物を除去する
ことを保証する。 触媒は任意操作として第二室52から三つの異
なる方向へ移動し得る。十分に再生された触媒は
底部出口69を経て触媒供給管13へ排出され、
それを通じて触媒はY字部12へ循環されて前述
の通り新鮮な触媒と接触する。この熱触媒の一部
は調節弁56をもつ触媒循環配管55を経て燃焼
室38へ循環させて燃焼器中の熱調節を行ないか
つ熱触媒と一緒に入つてくる空気の温度を上げ、
コーク付着触媒の燃焼が適切に開始されることを
保証する。触媒のいくらかは燃焼ガス例えば炭素
の燃焼によつて生成する炭素酸化物中に随伴する
ので、一般には57と58によつて示される一次
および二次のサイクロンの二組を室52中に設け
てこれらの触媒微粉を燃焼ガスから分離する。サ
イクロン57,58において捕集された触媒はそ
れらの浸漬脚を経て室52の底へ排出されそこで
触媒は配管59からの空気、不活性ガスおよび/
またはスチームによりかつ邪摩板設備54によつ
て懸濁状に保たれる。触媒の再生によつて生成し
かつ随伴触媒微粒から分離された燃焼生成物ガス
は流出物配管61,62および熱交換器60,6
3を通じて排出される。この種のガスが十分な量
の一酸化炭素を含む場合には、それらはガス供給
管64を経て任意的のCOボイラーへ送られ、そ
の中でスチームボイラー67と連結する加熱コイ
ル66を加熱するためにCOが燃焼される。 再生器からライザーへ戻される熱量は少くとも
一部には、触媒スタンドパイプ13を通る触媒流
を調節弁14によつて制御することによつて調節
することが好ましく、調節弁14はライザー出口
22の下流の生成物蒸気の温度に応答する適当な
自動制御設備(図示せず)によつて操作されるス
ライドバルブのタイプであることが好ましい。燃
焼室からの追加的熱除去を必要とする場合には、
慣用的な直接的または間接的冷却技法を再生器の
設計および運転に関する当業熟練者につつて既知
の方式で用いてよい。 好ましい転化反応器は漸進流タイプのものであ
りかつ触媒濃厚床がライザー内で蓄積しないよう
に運転されるので、ライザー中の空間速度は通常
は大きく、一般的にはライザー容積を占める瞬間
的触媒重量あたり毎時約100から600重量の炭化水
素の範囲に入る。著しい触媒の蓄積が存在しない
場合においては、ライザー容積内の瞬間的触媒保
有量は供給油と一緒に懸濁する触媒粒子によつて
表わされる。 特に好ましい具体化は第8図に記載されてお
り、参照番号80は原料油供給管82中の供給調
節弁を示す。供給管83は(使用するときには)
供給油中へ液体の水を導入する。供給管82中の
熱交換器81は供給油予熱器として作用し、それ
によつて予熱供給油物質はライザー型反応器91
の底へ送られる。触媒は触媒スタンドパイプ86
を通して反応器へ送られ、触媒の流れは調節弁8
7とライザー型クラツキング装置の設計および運
転の技術の熟練者に馴染みの深い適当な自動調節
設備(図示せず)によつて制御される。 反応器には第7図の反応器の分離室19と類似
の分離室92が設けられている。触媒は分離室9
2をストリツパー94を経て出る。使用ずみ触媒
はストリツパー94から再生器101へ流量調節
用スライドバルブ98を経て送られる。 再生器101は再生器の上端と下端の中間にあ
る分割パネル104によつて上方室102と下方
室103に分割される。移送管97からの使用ず
み触媒は上方室102に入り、そこで触媒は一部
再生される。斜め切断上縁をもつ漏斗状捕集器は
上方室102中の触媒濃厚相の上面から部分的に
再生された触媒を受けとり、それを下方室103
中の触媒濃厚相表面の下方に出口110をもつ落
下脚107を経て送る。内部にある触媒落下管1
07の代りに外部落下脚を使用することもでき
る。この種の外部落下管の中のバルブ手段は上方
室と下方室の中および間の滞溜時間と流速を調節
できる。 空気は空気供給管113を通して再生器へ供給
する。空気の一部は分岐供給管114を通して充
気室111の内部において上向きにその中心軸に
沿つてのびる差込み115へ送られる。室103
中の触媒は充気室内部のその壁と差込み115と
の間の空気への通路をもつている。前記空間中の
小さい差込み(図示せず)は触媒を散らし水平配
置のリング分配器(図示せず)へ向けて上向きに
押し上げ、その分配器において充気室111の開
放頂部が室103の中へ開いている。空気供給管
113を通過する空気の残りは空気加熱器117
において(少くともVGOによる始動時の間)加
熱され、次いでリング分配器の入口118の中へ
導入され、この分配器にはガスの上向き流を生成
して室103中で部的再生された触媒を流動化さ
せる孔、ノズルあるいはその他の開口が設けられ
ている。 室103中の空気は落下管107を経て受入れ
る部分再生触媒の再生を完了させる。空気の供給
量は生成する燃焼ガスが室103の頂部に達する
ときに燃焼をまた支持するよう十分なものであ
る。落下脚107はパネル104中のひろがつた
開口を通してのびており、これへ落下脚と連がり
それをとりかこむガス分配器120がとりつけら
れている。一部酸素が消費された燃焼支持ガスは
ガス分配器120,を経て上方再生室の中へ入
り、そこでコーク付着触媒移送管97からのコー
ク付着触媒と接触する。ガス分配器120中の開
口プローブ(apertured probe)は一部酸素が消
費された燃焼支持ガスの上方室102中への均一
分配を達成する助けとなる。補充空気または冷却
用流体を供給管122を経て上方室102の中へ
導入してよく、ガス分配管120を通して排出す
る。 約0.25%、好ましくは約0.1%、さらに好まし
くは約0.05%以下の炭素をもつ完全再生触媒は下
方再生室103から再生触媒ストリツパー128
を通して排出され、それの出口は触媒スタンドパ
イプ86の中へ供給している。このようにして、
再生触媒は追加する新鮮な供給油との接触のため
にライザー91へ戻される。 再生器を上方および下方の再生室102と10
3に分割することは触媒再生器滞溜時間をならす
だけでなく、独特な姿で、新しい供給油へ付与さ
れる再生熱量を制約し一方ライザーへ戻すための
コークおよび/またはカーボンブラツクの水準が
低い再生触媒を生成させることを助ける。 再生器の配列のために、移送配管97からのコ
ーク付着触媒および/または添加配管99からの
炭素充填量の多い新しいカーボンブラツク触媒は
室102において、下方室103中で部分再生触
媒からの炭素燃焼によつて既に少くとも一部酸素
が少なくなつた燃焼支持ガスと接触する。このた
め、上方再生室102中で炭素の燃焼と生成二酸
化炭素量の両方を制御することが可能である。空
気供給管113と分岐導管114を通して導入さ
れる再生用ガスは比較的大量の酸素を含んでいる
けれども、下方室103中でそれが接触する部分
再生触媒はすでにその炭素の大部分が除去された
ものである。室103中の高い酸素濃度と温度は
組合さつて触媒中の残留炭素を迅速に除去し、そ
れによつて放出熱を最小にして清浄な再生触媒を
得る。このようにここでも、下方室中の温度およ
びCO/CO2比は容易に制御される。再生オフガ
スはガス配管123、調節弁124、触媒微粒ト
ラツプ125および出口126を経て上方室から
排出される。 分離室92からの蒸気生成物は蒸気配管131
を通つて分溜塔132へ排出するようないずれか
の慣用的方式で処理することができる。分溜塔1
32は底部出口133、横出口134、フラツシ
ユオイルストリツパー135、およびフラツシユ
オイル排出用ポンプ137へ連結したストリツパ
ー塔底配管を含んでいる。ストリツパー135か
らの塔頂生成物は配管138を経て分溜塔132
へ戻る。 分溜塔の主塔頂物排出配管139はガソリン生
成物排出用ポンプ144の中へ入る塔底物配管1
43をもつ受槽142へ接続される。この生成物
の一部は循環配管145を経て分溜塔へ戻すこと
ができ、流れは弁146によつて制御される。受
槽はまた水受槽147と水排出配管148を含
む。塔頂物受槽のガス出口150は主としてC5
以下でありただしいくらかのC5,C6およびC7
質を含む流れを排出する。所望の場合には、ガス
流中のC5およびC5以上物質は圧縮、冷却および
分溜によつて分離して受槽142へ循環させるこ
とができる。 配管114を経て再生帯103の中へ導入する
空気のような酸化性ガスは導管109からの水の
冷却用スプレーと混合することができる。酸化性
ガスと霧状化水との混合物は差込み115を通し
て流れ、このようにして触媒粒子の下方床の中に
入る。 分配器120の開口は上向きに流れるガスが容
易にそれを通過して帯域102の中へ通るような
十分な大きさである。しかし、上方帯と下方帯と
の間の圧力差が触媒粒子がこの分配器を通つて下
向きに通過することを妨げないように孔の寸法が
とられる。差込み115と分散器は同じ寸法であ
る。再生器を出るガスは燃焼生成物、窒素、燃焼
反応および/または酸化用ガスと一緒に添加した
蒸発水から形成されるスチーム、および硫黄酸化
物とその他の痕跡元素から成る。これらのガスは
懸濁触媒粒子からサイクロン分離器(図示せず)
によつて分離されて次に排出導管123を経て再
生器から出る。 本発明は単一段再生器あるいは第7図の多段再
生器で以て使用することができ、それは基本的に
は向流でなく並流であるが、CO対CO2の比が高
い燃焼生成ガスをつくるのによく適している第8
図のタイプの再生器において特に有用であり、高
炭素水準の存在下における低い再生温度に役立
つ。 転化方法 本明細書に記載の触媒は共願中の米国特許願No.
94091;94092;94092;94216;および94277(いず
れもアシユランドオイル社)に記載の炭素・金属
質油転化のための方法と装置において用いること
ができ、これらの特許願の各々は1979年11月4日
に登録されたものであり、特別に文献としてここ
に組入れてある。その上、触媒上の沈着バナジウ
ムの悪影響は1981年3月19日登録のアシユランド
オイル社の共願中の国際特許願No.PCT/US81/
00356に記載され「炭素・金属質油転化中の触媒
物質上に沈着したバナジウムの不動化」という標
題で記載されている通りに制御できる。その特許
願は文献としてここに組入れられている。 特に普通の有用な炭素・金属質供給油に関する
常圧常溜残油転化法(RCC)とよばれる、重質
溜分をもつ供給油の好ましいクラツキング方法
は、「炭素・金属質油転化」として、1979年11月
14日登録の共願中の特許願S.N.94216に記載され
ており、その特許願は文献としてここに組入れら
れている。この方法によつて分解できる好ましい
供給油は前述の650〓+物質の100%またはそれ以
下から成る。S.N.94216に開示の方法に従うクラ
ツキング反応は十分に苛酷であつて炭素・金属質
油供給油の50から90%を一貫流でガソリンへ転化
し新しい供給油の重量基準で4から14%の量でコ
ークを生成する。このコークはライザー中の触媒
対油比(触媒重量対供給油重量)に応じて触媒の
重量で約0.3から3%の範囲の量で触媒上に沈着
する。 供給油は、予備処理を行う場合も行なわない場
合も、第7図に示す通りにライザー底部の中へ本
発明に従つてつくつた熱クラツキング触媒と一緒
に導入する。スチーム、ナフサ、水および/また
はある他の稀釈剤をライザー中へ供給油と一緒に
導入するのが好ましい。これらの添加剤は新規の
源からのものであつてもよく、精油所内のプロセ
ススチームから循環させてもよい。循環添加物流
を使用する場合には、それらは触媒上に蓄積する
重金属による悪い触媒活性を不働態するのに役立
つ硫化水素および他の硫黄化合物を含んでいる。
水の添加は液体またはスチームとしてのいずれか
で添加してよい。所望の蒸気速度と滞溜時間を達
成するために供給油と触媒を加速する主な蒸気源
として水を添加する。その他の稀釈剤はそれ自体
は添加する必要はないが、使用する場合には、規
定される稀釈剤合計量は使用する水の量を含む。
外部稀釈剤は蒸気速度をさらに増しさらにライザ
ー中の供給油分圧を下げる。 供給油はライザーを上昇移動するにつれて、接
触的に分解されて、ドライガス、ウエツトガス、
キヤツトナフサ、軽質サイクル油、重質サイクル
油および/またはスラリー油として工業において
知られる基本的に5種の生成物を形成する。ライ
ザー上端において、触媒粒子は前述の通り生成物
蒸気から衝撃的に分離される。ライザー中で形成
されるコークをそこで含む触媒は再生器へ送られ
てコークを燃焼させ、分離された生成物蒸気はさ
らに分離並びに処理して五つの上記基本生成物を
提供するために分溜塔へ送られる。ライザー転化
反応についての好ましい工程条件は第3表に示し
てあるが、この中で、使用略字は次の意味をもつ
ものである:温度は「Temp.」、稀釈剤は「Dil」、
分圧は「pp」、重量は「wgt」、蒸気は「V」、滞
溜は「Res」、触媒対油比は「C/O」、触媒は
「Cat」、バレルは「bbl」、標準デビソン供給油を
使用するMAT試験によるマイクロ・アクテイビ
テイは「MAT」、速度は「Vel」、装填は「cge」、
密度は「d」そして再生は「Reg.」。
【表】
【表】 S.N.94216の方法による炭素・金属質供給油の
分解においては、再生用ガスは酸素を提供して炭
素を炭素酸化物へ転化することができるどのガス
でもよい。空気は入手し易さから見てこの目的に
対してきわめて適している。燃焼用のコークポン
ドあたりに必要とする空気量は流出ガス中の所望
の二酸化炭素対一酸化炭素比、並びに再生器条件
においてガス状酸化物を形成し得る水素、硫黄、
窒素およびその他の元素のような、コーク中に存
在する他の可燃物質、に依存する。 再生器は約1000から1600〓、好ましくは、1275
から1450〓の範囲の温度において運転して、触媒
温度を著しい触媒劣化がおこり得る温度以下に保
ちながら適切な燃焼を達成する。これらの温度を
制御するためには、燃焼速度を制御することが必
要であり、それはこんどは少くとも一部には、酸
化性ガスと再生帯中に導入する炭素との時間あた
りの相対量によつて制御できる。再生器中への炭
素導入速度は導管39中の弁40を通るコーク付
着触媒の流速、導管13中の制御弁による再生触
媒の取出し速度、およびブロワー41,42の運
転速度による酸化性ガスの導入速度、を調節する
ことによつて制御される。これらの因子は流出ガ
ス中の二酸化炭素対一酸化炭素の比が約4.0に等
しいかそれより小さく、好ましくは1.5またはそ
れ以下であるように制御される。その上、液体ま
たはスチームのいずれかの水は再生器へ添加され
て温度制御を助けそして二酸化炭素対一酸化炭素
の比に影響を与える。 再生器燃焼反応は再生触媒上に残る炭素量が実
質上無水の重量基準で約0.25、好ましくは約
0.05、最も好ましくは0.01%以下であるように実
施される。残留炭素水準は触媒を1100〓において
約4時間炭素測定前に乾燥することを含む慣用的
技法によつて確かめられる。 本発明の再生方法においては、酸化性ガスと触
媒の量は第二帯域中に入る酸化性ガス量がこの酸
素リツチ帯域に達する触媒上に残るコークのすべ
てを二酸化炭素へ転化するのに要する量より大き
いように制御される。一方、第一帯域中へ第二帯
域から通る酸化性ガス量と第8図の配管116お
よび分配管118を通るような第一帯域へ添加す
る追加の酸化性ガスの量はこの帯域中のコークの
すべてを二酸化炭素へ転化するには不十分であ
る。第一帯域はそれゆえ酸素が欠乏するので、第
一帯域中の顕著な後燃焼および過度の温度は妨げ
られ、それによつて触媒と再生装置が損傷を受け
るのを保護する。 工業的応用性 本発明は高沸の炭素・金属質原料油を液体燃料
範囲にある低沸炭化水素溜分へ接触分解する際に
特に有用である。これらの油の常圧蒸溜残油およ
びその他の原油または上記で規定した通りの残油
含有原油溜分である。しかし、本発明の触媒と方
法は慣用的な軽質および重質ガス油を含めてほと
んどすべての原油あるいは原油溜分に有用である
ことは理解される。 この方法は排気(vented)型のライザー反応
器において実施することが好ましいけれども、上
向き流または下向流のいずれかの他の種類のライ
ザーあるいは非ライザー型反応器を用いてもよ
い。このように、クラツキング運転は供給原料油
が圧力、温度および供給速度の適当な接触条件の
下で通される触媒流動床で以て実施してよい。あ
るいはまた、触媒は分解されるべき供給原料油物
質の中を通過するかあるいはそれと接触する移動
床の形で使用することができる。 好ましい接触的操作は接触分解であるけれど
も、本発明の触媒と方法はナフテン炭化水素の脱
水素環化、ハイドロクラツキング、ハイドロホー
ミングなど、オレフインの重合、ポリマーの解重
合、ナフサのアルキレーシヨン、脱アルキレーシ
ヨン、不均化反応、リホーミング、パラフインな
どの異性化、パラフインなどの芳香族化、水素添
加、脱水素、供給原料油の一つまたは一つ以上の
特性が触媒存在下で水素で以て処理することによ
つて改善される各種のハロドロホーミング操作、
空気のような酸化媒体による有機化合物の酸化、
吸着および吸収操作、および類似の種類のその他
の接触、転化および/または分離工程、において
使用できる。 本発明で以て、与えられた水準の転化に対する
ガソリン沸点範囲生成物へのより大きい分解選択
率とより少ないカーボン形成が、反応部位と反応
剤とより大きい接近能力および望ましくない副反
応の減少のために達成することができる。また、
工程はより大きい空間速度および/またはより低
い反応温度において運転して慣用的触媒を用いる
慣用的工程と比較して与えられた選択率、転化率
およびオクタン価が達成される。触媒は慣用的再
生方法による場合でも本発明の方法による場合で
も、触媒内の酸化反応上の拡散制約が最小化され
るので、従来法触媒より一般的に再生容易であ
る。 大細孔のOB触媒は金属およびコークの両者に
対する大きい許容度をもち、それゆえ金属不純物
および/またはコーク前駆物質を含むいかなる装
填原料にも高度に適している。「大きい許容度」
とは触媒が従来法触媒と比較して著しく多量の毒
性金属とコークを蓄積させることができ、そして
しかも本発明の工程において有効な触媒活性をも
つことを意味する。この転化反応中に、金属また
はコークはそれらが触媒的部位の実質的な数を塞
ぐことができるゼオライトの上ではなくて大きい
フイーダー細孔の壁の上で沈着することができ
る。大きいフイーダー細孔のマトリツクスはそれ
によつてゼオライト促進剤の有用寿命をのばさせ
る。大きいフイーダー細孔はまた反応器温度以上
の沸点をもつアスフアルテンおよびその他の液状
炭化水素をも、低沸点反応剤分子の拡散を著しく
おくらせる程度に充満されるようになることなし
に、吸収することができる。 大きいフイーダー細孔は大きい分子のより良好
な拡散を提供するので、それらの分子は触媒表面
または近傍における熱的分解ではなく酸性点にお
いて分解され得る。それゆえ、与えられた水準の
転化についてコーク沈着がより少ない。再生中の
拡散はまた局在ホツトスポツトの温度がかなり低
くそれに応じて燃結に基づくマトリツクスおよび
ゼオライトの細孔崩壊がより少ない。さらに、細
孔直径が大きい場合には、フイーダー細孔の部分
的崩壊は慣用触媒よりも小さい程度で炭化水素の
拡散を制約する。大きいフイーダー細孔はまた粒
子表面上の重金属およびコークの沈着によつて閉
塞されにくい。 再生器中で除去されるべきコーク量を減らす一
つの要因は未分解および分解した炭化水素がとも
に大きいフイーダー細孔から追い出され得ること
が比較的容易であることである。コーク沈着を減
らすもう一つの要因は、液体状態のままであるア
スフアルテンおよびその他の炭化水素がマトリツ
クス中かあるいはゼオライトの露出表面上のいず
れかにおいて酸性点に達することによつて分解さ
れることがよりおこり易いことである。 本発明のもう一つの工業的利点は触媒組成物の
ゲルスラリーを噴霧乾燥し制御された流動化可能
の寸法の耐磨耗性微球体に形成することの容易さ
である。形成後、これらの微球体は容易に洗滌、
乾燥し、次いで焼成して、ゼオライトまたはマト
リツクスの担持構造のいずれかに著しい変化を与
えずにカーボンブラツクを除去し得る。本発明の
特に重要な姿は、カーボンブラツクが触媒製造中
の除去を必要とするのではなく運転中の転化装置
の反応器および再生器中を触媒が最初に循環する
間に除去され得ることである。
【図面の簡単な説明】
本発明は付属図面に関連して採用する最良様式
についての記述を参照することによつてさらに理
解できる。第1図は本発明の触媒組成物中で用い
るカーボンブラツクの一つの種類の網状構造の線
図的図解である。第2図は本発明によつてつくら
れる触媒粒子の線図的表現である。第3図は第2
図に関して拡大した本発明のフイーダー細孔の線
図的表現である。第4図は本発明の触媒のマトリ
ツクス内の多環芳香族炭化水素の分解の線図的表
現である。第5図は本発明の触媒のゼオライト成
分の中における第4図の脂肪族断片の分解の線図
的表現である。第6図は本発明の触媒をつくると
きに用いるカーボンブラツク量の変化に相対的な
細孔容積範囲の変化を示すグラフである。第7図
は本発明の触媒を利用し、本発明の方法を実施す
るための装置の模型的線図である。第8図は本発
明の触媒を利用し本発明の方法を実施するための
別の装置の模型的線図である。第9A,10A,
11A、および12A図は走査電子顕微鏡
(SEM)によつてつくつた顕微鏡写真であつて本
発明の触媒組成物中で用いる種類の網状カーボン
ブラツク粒子を示す。第9B,10B,11B、
および12B図は写真測量的地形図からの輪廓プ
プロツトと他のデーターであり、第9Aから第1
2A図にそれぞれ相当する。第13図は本発明に
従つてつくつた触媒マトリツクスを示すSEM顕
微鏡写真である。第14図は容積%MAT転化の
減少に伴なう触媒の相対的活性の変化を示すグラ
フである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 552℃(1025〓)以上で沸騰する少なくとも
    10%の重質炭化水素成分を含有する炭化水素供給
    油を触媒と接触させることからなる炭化水素供給
    油転化方法であつて、炭化水素転化条件が設定さ
    れた反応帯域中で炭化水素転化生成物を製造し、
    前記触媒にコークスを沈積し、前記炭化水素転化
    生成物を前記触媒からストリツピングし、前記触
    媒から沈積したコークスの少なくとも一部を除去
    するのに十分な酸化条件下に前記触媒を再生し、
    再生された触媒を前記反応帯域に戻すことからな
    る前記転化方法において、 前記触媒が100〜6000オングストロームの平均
    直径を有するフイーダー細孔により特徴づけら
    れ、前記触媒は500〜30000オングストロームの長
    さを有する一次網状粒子からなるカーボンブラツ
    ク、カーボンブラツク分散剤、炭化水素転化特性
    を有する賦形可能な触媒組成物を混合することに
    より製造され、前記混合中に、前記一次網状カー
    ボンブラツク粒子の凝集を前記分散剤の量および
    分散効果により制御し、前記分散剤を有効に分散
    させ、前記触媒組成物を1〜35重量%の前記カー
    ボンブラツクを含む炭化水素転化触媒の固体型に
    賦形し、前記カーボンブラツク粒子を取り除くの
    に十分な燃焼条件で酸素含有ガスの存在下、前記
    触媒を加熱し、前記固形触媒中に100〜6000オン
    グストロームの大きいフイーダー細孔がつくられ
    ることからなることを特徴とする、前記炭化水素
    供給油転化方法。 2 前記触媒と前記炭化水素供給油との懸濁体を
    長い漸進流れ型反応容器に通し、ここで、一回通
    過当たりの転化率が50〜90容量%となり、0.3〜
    3重量%のコークスを前記触媒に沈積するのに十
    分であるように、482〜760℃(900〜1400〓)の
    温度、7030.7〜35153.5Kg/m2(10〜50psia)の全
    圧力、0.1〜3.0秒の反応容器中の蒸気滞留時間お
    よび触媒対供給油比をもつて通し、 前記触媒を生成した転化生成物から分離し、 前記分離した触媒から吸収した炭化水素をスト
    リツピングし、前記触媒に沈積した炭素を0.25重
    量%以下にし、COおよびCO2の少なくとも一方
    からなる燃焼生成ガスを生成するのに十分な燃焼
    条件下に前記ストリツピングした触媒を酸素含有
    ガスで再生し、 前記再生した触媒を新しい供給油と接触のため
    前記反応器に循環することからなる、特許請求の
    範囲第1項記載の炭化水素供給油転化方法。 3 前記炭化水素供給油が343℃(650〓)以上で
    沸騰する物質を含み、この物質が熱分解時のコン
    ラドソン炭素残留物が少なくとも1%であり、重
    金属含量が少なくとも4.0ppmのニツケル当量で
    あり、前記カーボンブラツクの除去により前記転
    化触媒に提供されたフイーダー細孔の少なくとも
    一部が400〜6000オングストロームの有効細孔直
    径を有する、特許請求の範囲第2項記載の炭化水
    素供給油転化方法。 4 343℃(650〓)以上で沸騰する物質が熱分解
    時のコンラドソン炭素残留物が少なくとも2%で
    あり、重金属含量が少なくとも10ppmのニツケル
    当量であり、窒素含量が少なくとも0.1重量%で
    ある、特許請求の範囲第3項記載の炭化水素供給
    油転化方法。 5 343℃(650〓)以上で沸騰する物質が熱分解
    時のコンラドソン炭素残留物が少なくとも4%で
    あり、重金属含量が少なくとも20ppmのニツケル
    当量であり、窒素含量が少なくとも0.2重量%で
    ある、特許請求の範囲第3項記載の炭化水素供給
    油転化方法。 6 前記賦形可能な触媒組成物が結晶質アルミノ
    シリケートの固体からなる、特許請求の範囲第1
    項記載の炭化水素供給油転化方法。 7 前記結晶質アルミノシリケートの少なくとも
    一部が形成される前に、前記カーボンブラツクの
    少なくとも一部を添加する、特許請求の範囲第1
    項記載の炭化水素供給油転化方法。 8 前記接触が添加したガス状物質の存在下、お
    よび前記供給油および前記ガス状物質中に前記触
    媒の懸濁体を生成するのに十分な条件下、前記供
    給油の分圧に対する前記添加したガス状物質の分
    圧が0.25〜2.5の範囲内であり、前記方法が (A) 前記懸濁体を長い漸進流れ型反応容器に通
    し、ここで、一回通過当たりの転化率が50〜90
    容量%となり、0.3〜3重量%のコークスを前
    記触媒に沈積するのに十分であるように、482
    〜760℃(900〜1400〓)の温度、7030.7〜
    35153.5Kg/m2(10〜50psia)の全圧力、反応
    容器中の所定の蒸気滞留時間および触媒対供給
    油比をもつて通し、 (B) 前記触媒を生成した転化生成物から分離し、 (C) 前記分離した触媒から吸収した炭化水素をス
    トリツピングし、 (D) 前記触媒に沈積した炭素を0.25重量%以下に
    し、COおよびCO2の少なくとも一方からなる
    燃焼生成ガスを生成するのに十分な燃焼条件下
    に前記ストリツピングした触媒を酸素含有ガス
    で再生し、および 前記再生した触媒を新しい供給油と接触のため
    前記反応器に循環することからなる、特許請求の
    範囲第1項記載の炭化水素供給油転化方法。 9 前記触媒中の前記の大きいフイーダー細孔が
    400〜6000オングストロームの範囲にある、特許
    請求の範囲第1項記載の炭化水素供給油転化方
    法。 10 前記カーボンブラツクが酸素の存在下で加
    熱によりカーボンブラツク粒子を除去する前の重
    量で2〜30重量%の量で添加される、特許請求の
    範囲第1項記載の炭化水素供給油転化方法。 11 添加されるカーボンブラツクが約300オン
    グストロームの平均粒径および約115のASTMヨ
    ウ素番号を有する、特許請求の範囲第1項記載の
    炭化水素供給油転化方法。 12 前記カーボンブラツクがASTM第N―219
    の明細事項に合致する、特許請求の範囲第11項
    記載の炭化水素供給油転化方法。 13 前記触媒中の前記の大きいフイーダー細孔
    が1000〜6000オングストロームの範囲にある、特
    許請求の範囲第9項記載の炭化水素供給油転化方
    法。
JP59170981A 1983-08-16 1984-08-16 炭化水素供給油転化方法 Granted JPS60143834A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US06/523,811 US4536281A (en) 1981-05-05 1983-08-16 Large pore catalysts for heavy hydrocarbon conversion
US523811 1983-08-16

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60143834A JPS60143834A (ja) 1985-07-30
JPH0216955B2 true JPH0216955B2 (ja) 1990-04-18

Family

ID=24086548

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59170981A Granted JPS60143834A (ja) 1983-08-16 1984-08-16 炭化水素供給油転化方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US4536281A (ja)
EP (1) EP0138783A3 (ja)
JP (1) JPS60143834A (ja)
NO (1) NO843268L (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4851108A (en) * 1985-12-05 1989-07-25 Engelhard Corporation Hydrocarbon conversion-regeneration process using dilute and dense beds
US4888316A (en) * 1988-11-21 1989-12-19 Phillips Petroleum Company Preparation of hydrotreating catalyst from spent catalyst
US8864996B2 (en) * 2007-08-28 2014-10-21 Exxonmobil Research And Engineering Company Reduction of conradson carbon residue and average boiling points utilizing high pressure ultrafiltration
ES2904509T3 (es) * 2015-08-14 2022-04-05 Orion Eng Carbons Gmbh Métodos y sistemas para la eliminación de materia particulada procedente de una corriente de gas de escape de un proceso
JP7364467B2 (ja) 2016-09-16 2023-10-18 ラマス・テクノロジー・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー 軽質オレフィン収量を最大化するおよび他の適用のための流体接触分解プロセスおよび装置
TW202112436A (zh) 2019-07-02 2021-04-01 美商魯瑪斯科技有限責任公司 流體催化裂解方法及設備
MY197653A (en) 2019-07-15 2023-06-30 Lummus Technology Inc Fluid catalytic cracking process and apparatus for maximizing light olefin yield and other applications

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5691841A (en) * 1979-12-17 1981-07-25 Mobil Oil Catalyst supporter and cracking catalyst into which said supporter is mixed
JPS57123820A (en) * 1981-01-19 1982-08-02 Mitsubishi Chem Ind Ltd Production of formed body of porous activated alumina
JPS5899158A (ja) * 1981-12-09 1983-06-13 三菱化学株式会社 多孔性の耐火性無機酸化物成形体およびその製造法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2840530A (en) * 1954-07-20 1958-06-24 Houdry Process Corp Preparation of porous kaolin catalysts
US3706654A (en) * 1969-11-12 1972-12-19 Gulf Research Development Co Fluid catalytic cracking processes and means
US3676330A (en) * 1969-12-15 1972-07-11 Mobil Oil Corp Zeolite-containing catalyst, synthesis and use thereof
US3661799A (en) * 1970-01-26 1972-05-09 Standard Oil Co Oxidative fluidized regeneration of petroleum conversion catalyst in separate dilute and dense phase zones
US3985639A (en) * 1974-07-19 1976-10-12 Texaco Inc. Catalytic cracking process
US4356113A (en) * 1980-11-17 1982-10-26 Filtrol Corporation Substrates with calibrated pore size and catalysts employing the same
AU7326981A (en) * 1981-04-10 1982-11-04 Ashland Oil, Inc. Large pore catalysts for heavy hydrocarbon conversion

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5691841A (en) * 1979-12-17 1981-07-25 Mobil Oil Catalyst supporter and cracking catalyst into which said supporter is mixed
JPS57123820A (en) * 1981-01-19 1982-08-02 Mitsubishi Chem Ind Ltd Production of formed body of porous activated alumina
JPS5899158A (ja) * 1981-12-09 1983-06-13 三菱化学株式会社 多孔性の耐火性無機酸化物成形体およびその製造法

Also Published As

Publication number Publication date
EP0138783A3 (en) 1986-02-05
NO843268L (no) 1985-02-18
US4536281A (en) 1985-08-20
JPS60143834A (ja) 1985-07-30
EP0138783A2 (en) 1985-04-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4431749A (en) Large pore catalysts for heavy hydrocarbon conversion
JP5336480B2 (ja) 構造的に強化された分解触媒
US6656347B2 (en) Structurally enhanced cracking catalysts
US6943132B2 (en) Structurally enhanced cracking catalysts
RU2540859C2 (ru) Усовершенствованный сокатализатор улавливания тяжелых металлов для процесса флюид каталитического крекинга
US4624773A (en) Large pore catalysts for heavy hydrocarbon conversion
US4414098A (en) Upgrading carbo-metallic oils with used catalyst
US9675967B2 (en) Structurally enhanced cracking catalysts
US6942783B2 (en) Enhanced FCC catalysts for gas oil and resid applications
AU2001292971A1 (en) Structurally enhanced cracking catalysts
US4485184A (en) Trapping of metals deposited on catalytic materials during carbometallic oil conversion
EP0074945A1 (en) Immobilization of vanadia deposited on catalytic materials during carbometallic oil conversion
JP4463556B2 (ja) ニッケルとバナジウムを含有する供給材料用のfcc触媒
JPH0216955B2 (ja)
EP0076257A1 (en) Large pore catalysts for heavy hydrocarbon conversion
CA1244789A (en) Large pore catalysts for heavy hydrocarbon conversion
JPH0210694B2 (ja)
JP7123864B2 (ja) 炭化水素油用流動接触分解触媒
JP2004130193A (ja) 炭化水素接触分解用触媒組成物およびそれを用いた接触分解法
JP4818131B2 (ja) 炭化水素油の接触分解触媒及び該触媒を用いる炭化水素油の接触分解方法
JP4818132B2 (ja) 炭化水素油の接触分解触媒及び該触媒を用いる炭化水素油の接触分解方法