JPH02160176A - 抵抗溶接時における通電電流の制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は１例えばフラッシュバット溶接、スポット溶接
、およびプロジェクション溶接等、抵抗溶接を行なう際
の通電電流の制御方法に関する。

〔従来の技術〕

エンジンバルブは、耐熱性や耐摩耗性が要求されるため
、耐熱性に優れるオーステナイト鋼を傘部側に、また耐
摩耗性に優れるマルテンサイト鋼を軸部側に使用した軸
溶接弁としたり、バルブステム部の軸端に、耐摩耗性の
あるマルテンサイト系のチップを溶接したりすることが
ある。

これらの溶接には１通常、突合せ抵抗溶接が用いられ、
前者の軸溶接弁はフラッシュバット溶接機により、また
後者のチップ溶接はプロジェクション溶接機により、そ
れぞれ行なわれている。

突合せ抵抗溶接は、２部材の端面を突合わせて通電し、
接触部が溶接温度に達したと同時に加圧して接合するも
ので、従来、上記フラッシュバット溶接機等における通
電電流（負荷電流）（１）は、第３図に示すように、所
要大きさの一定電流を所定時間流したのち、急激に遮断
するように制御されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

上述のように、溶接直後に負荷電流を急激に遮断すると
、局部的に加熱された溶接部の冷却が比較的速やかに進
行するので、熱ひずみが発生し易く、また完全冷却後に
溶接残留応力が生じたり、溶接変形が生じたりするなど
の恐れがある。

もし、これらの現象がエンジンバルブに生じると、そり
等が発生して、製品の仕上がり精度を低下させるばかり
でなく、金属組織の変化や強度等、機械的性質にも悪影
響を及ぼすこととなる。また。

そり等の変形の矯正には、大きな労力と時間を要すると
ともに、矯正時に材質劣化を起こすことも懸念される。

本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので
、熱ひずみや溶接変形、残留応力等の生じるのを防止し
、仕上がり精度の高い製品を得ることのできる抵抗溶接
時における通電電流の制御方法を提供することを目的と
している。

〔課題を解決するための手段〕 上記目的を達成するために１本発明の方法は、金属素材
同士に通電し、互いの接合面を局部的に加熱して溶接す
る抵抗溶接時において、前記金属素材への負荷電流を、
時間とともに漸次減少させることを特徴としている。

〔作　　用〕

本発明の方法によると、溶接部は、溶接終了後において
も引続き予熱され、るため、冷却は緩やかに進行し、溶
接熱による熱ひずみや残留応力等の発生を防止しうる。

〔実　施　例〕

以下、本発明を、フラッシュバット溶接機に適用した実
施例について説明する。

第１図は、軸溶接弁を製造する際のフラッシュバット溶
接機と、その電気回路を示し、フラッシュバット溶接機
（Ｗ）における基台（１）上には、固定プラテン（２）
および可動プラテン（３）が、軸線を整合させて載置さ
れている。

各プラテン（２）（３）上には、エンジンバルブ（４）
の傘部側（４ａ）と軸部側（４ｂ）を、１対の電極（５
）（５）を介して水平に保持するワークホルダ（６）（
６）が、互いに相対して取付けられている。

両ワークホルダ（６）（６）は、可動プラテン（３）が
カム（７）等の駆動手段により水平移動させられること
により相対的に接近し、このとき、傘部側（４ａ）と軸
部側（４ｂ）の端面同士が接触することにより通電され
るようになっている。

（８）は変圧器で、その二次コイル（９）は上記画電極
（５）（５）に、また−次コイル（１０）は交流電源（
１１）に、それぞれ接続されている。

（１２）は、−次コイル（１０）に接続された、両方向
３端子の制御整流素子、すなわちトライアックである。

トライアック（１２）のゲート端子（１２ａ）は、点弧
角制御回路（１３）に接続され、また点弧角制御回路（
１３）への制御信号は、プログラムタイマー（１４）か
ら与えられるようになっている。

トライアック（１２）による点弧時期制御（位相制御）
は、プログラムタイマー（１４）から点弧角制御回路（
１３）へ発せられる時間情報に基づいてなされ。

点弧時期を１時間とともに段階的に遅角制御すると、電
極（エンジンバルブ）（５）に流れる負荷電流（１）は
、第２図示のように段階的に減少する。

従って、通電初期の電流値（工、）を、接合部の温度が
短時間で溶接可能な温度まで達するように予め高めに設
定し、その後、溶接終了時までの電流値（工２）〜（工
４）を、時間（１）とともに一定の割合で減少させると
、溶接が終了した後の溶接部に予熱が与えられ、その温
度降下並びに冷却が緩やかに進行する。

その結果、焼なましと同様の効果が生じて、溶接熱によ
り発生した変形やひずみ、残留応力等が除去され、機械
的性質や金属組織等を劣化させたり、仕上がり寸法精度
にばらつきが生じたりするのが防止される。

なお、上記実施例において、点弧時期を時間とともに連
続的に遅角制御すれば、負荷電流（Ｉ）を、時間ととも
に連続的（例えば直線的）に減少させることができ、上
記と同様の作用効果を奏する。

本発明は、上記フラッシュバット溶接以外にプロジェク
ション溶接、スポット溶接等、他の抵抗溶接にも適用し
つるのは勿論である。

〔発明の効果］ 本発明によれば、溶接部の温度変化が緩やかであるため
、従来のように、熱ひずみや変形、残留応力等を生じる
のが防止され、仕上がり精度の高い製品を提供しうる。

【図面の簡単な説明】

第１図は１本発明の方法の実施に使用するフラッシュバ
ット溶接機及びその制御回路図、第２図は、本発明の方
法により得られる負荷電流と時間との関係を示す線図、 第３図は、従来の負荷電流と時間との関係を示す線図で
ある。 （１）基台　　　　　　　（２）固定プラテン（３）可
動プラテン　　　（４）エンジンバルブ（金属素材）（
５）電極　　　　　　　（６）ワークホルダ（７）カム
　　　　　　　（８）変圧器（９）二次コイル　　　　
（ｌＯ）−次コイル（１２）　トライアック　　　（１
３）点弧角制御回路（１４）プログラムタイマー（Ｗ）
フラッシュバット溶接機第１図 第２図 第３図 時間 時間

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）金属素材同士に通電し、互いの接合面を局部的に
   加熱して溶接する抵抗溶接時において、 前記金属素材への負荷電流を、時間とともに漸次減少さ
   せることを特徴とする抵抗溶接時における通電電流の制
   御方法。
2. （２）通電初期の負荷電流が、接合面が短時間で溶接可
   能な温度に達しうる電流値であり、かつその後、時間と
   ともに漸次減少するものである請求項（１）記載の抵抗
   溶接時における通電電流の制御方法。