JPH0215802A - 溝形鋼の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は孔型熱間圧延加工と冷間加工とを組み合わせて
、ビレットより平行なフランジ部を有する溝形鋼を製造
する方法に関する。

［従来の技術］ 一般に普通鋼などを素材として溝形鋼を製造する場合、
孔型熱間圧・延によって所望の最終形状の溝型鋼に形成
していた。しかしステンレス鋼、中でも５Ｏ３３０４な
どのオーステナイト系ステンレス鋼などにおいては、前
記鋼に比較して変形能が悪く、高温での変形抵抗が大き
く、焼ｆ寸きが発生し易いため、前記熱間圧延において
成形した場合、製品に表面疵が多く発生すると共に圧延
ロールが早期に串耗するなどの欠点があり、実用に供し
得ないものであった。

したがって、従来５ＵＳ３０４などのステンレス鋼を素
材として溝形鋼を製造する°場合、−鍛に大変非能率的
ではあるが、２本のマングルを長手方向に平行に並べ、
突合溶接を行い、ついで表裏に形成されたビードを切削
によって除去し、溝形鋼を製造している。

このように、従来ステンレス溝形鋼の製造においては生
産性が悪く、かつコスト的にも非常に高いものになるに
も拘わらず溶接により装造されており、近年ステンレス
溝形鋼が建築用材料、装飾材料としての需要が増加して
いることと併せて、安価なステンレス溝形鋼の製造方法
の開発が要望されていた。

［発明が解決しようとする課題］ 本発明は従来の５ＵＳ３０４などの高温での変形抵抗の
大きい材料の孔型圧延、ユニバーサル圧延における上記
欠点に鑑みてなされもので、孔型熱間圧延を行っても焼
付きが発生せず、表面疵の発生がなくかつ圧延ロールの
摩耗の少ない溝形鋼の製造方法を提供することを目的と
する。

［課題を解決するための手段］ 本発明者等はオーステナイト系ステンレス鋼が他鋼種に
比べて変形能が悪く、かつ高温での変形抵抗が高く、容
易に焼付きが発生し易いという材料的要因と、圧延時フ
ランジ部においてロール周速に大きな差が生じ、フラン
ジ部に焼付きが発生し易い成形上の要因について考慮し
、本発明を完成した。

本発明の溝形鋼の製造方法は、フランジ部とウェブ部と
より形成される溝形鋼の製造において、所定の孔型を形
成した複数組の圧延ロールでもって、所定温度に加熱さ
れた素材に圧延加工を施し、一対のフランジ部をそれぞ
れ垂線に対して外側に１５〜７５°傾斜させ、かつウェ
ブ部を凸状の形状とし、かつフランジ部およびウェブ部
の肉厚が製品寸法とほぼ同一の厚さである第１の中間製
品を形成し、この第１の中間製品をさらに熱開成形によ
りフランジ部とウェブ部の角度がほぼ直角になるように
成形した第２の中間製品を形成し、ついでこの第２の中
間製品を複数組の冷間成形ロールでもって、前記中間製
品の凸部形状のウェブ部を冷間成形し、平行なフランジ
部と平坦なウェブ部を有する溝形鋼を形成することを特
徴とする。

［作用］ そして、本発明はビレットなどの圧延素材から横断面が
Ｗ形状の第１の中間製品を孔型圧延によって成形するに
、互いに平行に配設され、少なくとも一方が駆動装置に
よって回転させられる複数組のロールを用い、フランジ
部におけるロール周速差を小さくするため、フランジ部
を垂線に対して外側に傾斜させ、第１図に示したような
パススケジュールによって熱間圧延加工するものである
。

ついで本発明ではこの第１の中間製品をさらに熱間成形
しフランジ部の傾斜およびウェブ部の凸状を少なくした
第２の中間製品を形成する。この第２の中間製品を形成
する熱間成形により、冷間の仕上圧延における中間焼鈍
が省略できると共に、冷間圧延におけるパス回数を減ら
すことができる。

第２の中間製品のフランジ部の傾斜角はウェブ部に対し
てほぼ直角にする。また、溝形鋼に成形する際にフラン
ジ部がスプリングバックすることを考慮して、第２の中
間製品を成形する熱間成形において、フランジ部とウェ
ブ部のなす角度は９０°以下にする。かくすることによ
り、溝形鋼に成形後にスプリングバックが生じても、正
確に９０°の角度を保つことができる。

さらに、本発明は横断面がＷ形状の第２の中間製品から
互いに平行なフランジ部と直角で平坦なウェブ部を有す
る溝形鋼を冷間ロール加工するに、被加工材であるオー
ステナイト系ステンレス鋼は冷間加工により著しく加工
硬化する特性があり、かつ１パスで所望の加工量が得ら
れないことを考慮し、互いに平行に配設させられた冷間
ロールによるパス回数を少なくとも２パス以上とし、凸
部形状のウェブ部を段階的に成形し、平坦なウェブ部と
なすもので、不適当な加工により中間製品が部分的に厚
み変化を生じたり、製品にきすが生じるのを防止するも
のである。

また、孔形熱問加工において横断面がＷ形状に加工した
第１の中間製品にフランジ部の傾斜角を、垂線に対して
外側に１５°以上傾斜させることが好ましい、これは圧
延時、フランジ部における口−ル周速差を小さくし、フ
ランジ部に焼付きが発生するのを防止するためである。

、ｔた第１の中間製品のフランジ部の傾斜角は７５°以
上とすることが好ましい、これはフランジ部が外側にこ
れ以上開くとウェブ部でのロール周速差が大きくなり、
ウェブ部に焼付きが生じるためである。

さらに第１および第２の中間製品のフランジ部内側に形
成された凸部状のウェブ部の曲率半径を少なくともウェ
ブ部の板厚の２倍以上とすることが好ましい、ウェブ部
の曲率半径がこれ以下では冷間ロール加工においてウェ
ブ部を平坦に加工する時に、成形初期に局部的に加工硬
化が生じ、良好な平坦部が得られないためである。

また、冷間ロール加工において、必要に応じて冷間ロー
ルの前後をピンチローラを設けるものである。これは中
間製品の噛み込みを改善したり、成形ロールのスリップ
を防止するもである。

［実施例］ 以下に本発明をその一実施例に基づいて説明する。

本発明は、はじめに互いに平行に配設され、少なくとも
一方が駆動装置に情って回転させられる所定の孔型を形
成した複数組の圧延ローラを用いて、第１図に示したよ
うなパススケジュールにしたがってビレットから中間製
品を成形するものである。

第１図において、１はビレットで、２ａは横断面がＷ形
状の第１の中間製品で、３は中間製品２のフランジ部で
、４は両フランジ部間に形成された凸部形状のウェブ部
である。第２図は横断面がＷ形状の第１の中間製品２ａ
を成形する、互いに平行に配設され、下方が図示しない
駆動装置によって回転させられる所定の孔型を形成した
最終圧延ロールを示したもので、５は上ロールで、６は
駆動ロールで、７は孔型である。

第１の中間製品２ａはさらに熱間加工し、第３図に示す
ようにフランジ部３．３の傾斜およびウェブ部４の凸状
を減少せしめフランジ部とウェブ部の角度がほぼ直角に
なるようにぬる。

第４図はフランジ部３の傾斜とウェブ部４の凸状を減少
した横断面がＷ字形状の第２の中間製品２ｂを冷間ロー
ル加工するに用いる、互いに平行に配設され所望のロー
ル形状をした複数組の成形ロールを配設した概略図であ
り、１１は入側のピンチローラ、１２は出側のピンチロ
ーラで、１３は上方に設けたつづみ型ロールで、１４は
下方に設けたたいこ型ロールである。第５図は第２の中
間製品２ａを冷間加工している状態の冷間圧延ロールの
側面図である。

そして、初めに断面が５０φ、長さ１０００＋＊ａのビ
レット１を１０５０℃に加熱し、ついでビレット１を圧
延ロール５．６まで移送し、ビレット１を第１図に示し
たようなパススケジュールでフランジ部３に焼付きが発
生することなく順次加工し、フランジ部３およびウェブ
部４の肉厚が製品寸法と同一の厚さで一対のフランジ部
３がそれぞれ垂線に対して４５°外側に開いた形状で、
かつ凸状のウェブ部の曲率半径がウェブ部の板厚の３倍
であり、その横断面がＷ形状の第１の中間製品２ａを製
造した。

次にこの第１の中間製品をさらに熱間加工し、第３図に
示すように、フランジ部３．３の傾斜およびウェブ部４
の凸状を減少し、第２の中間製品２ｂを得た。

ついで、第２工程で成形した第２の中間製品２ｂをピン
チローラ１１で挟持し、第５図に示すように上下に配設
したっづみ型ローラ１３と、たいこ型ローラ１４間に噛
み込ませて、凸部形状のウェブ部４を段階的に成形し、
厚み変化を生じることなく、平坦となし、よってフラン
ジ部３についても垂直となし、互いに平行なフランジ部
を有する溝形鋼を製造した。

［発明の効果］ 上述のように、本発明は孔型熱間圧延加工において横断
面がＷ形状の中間製品を製造することによって、オース
テナイト系ステンレス鋼のように変形能が悪く、かつ非
常に焼付きが発生し易い鋼においても表面疵が発生する
ことなく熱間圧延加工ができ、かつ冷間ロール加工にお
いてもつづみ型ローラと、ないこ型ローラを組み合わせ
て用いることにより横断面がＷ形状の中間製品に厚みに
変化を与えることなく平行なフランジ部を有する溝型鋼
を製造でき、従来のアングル溶接して溝形鋼としたもの
に比べて大幅に安価に製造し得るものである。

さらに、通常、普通鋼を素材として孔型圧延法により溝
型鋼を製造する場合、仕上孔型では肉の張り出しを良く
するため、フランジ部に側圧をかけるのが一最的である
が、この側圧によりフランジ部にかじりが発生し易くな
り、これを防止するため通常フランジ部に若干テーパを
つけて圧延しており、上記圧延法により製造された溝形
鋼のりフランジ部にはテーパがそのまま残っているもの
である。これに対して本発明法では、フランジ部を垂線
に対して１５°以上外側に傾斜させた状態で側圧をかけ
るものであり、フランジ部にかじりが発生する心配がな
く、従来法のようにフランジ部にテーパを付ける必要が
ないものであり、このように本発明法は高い実用性を有
するものである。

また、本発明では第１の中間製品のフランジ部の傾斜と
ウェブ部の凸状を減少した第２の中間製品を熱間加工に
より得ることによって、続いて行なわれる冷間加工にお
ける焼鈍を省略し、パス回数を減少できるという効果を
も合わせ持つものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はビレットから第１の中間製品を製造するバスス
ケジュールを示した図、第２図は第１の中間製品の最終
圧延ロールの側面図、第３図は第２の中間製品の側面図
、第４図は冷間ロール加工に用いるロールおよびピンチ
ローラを示したロール配列の概略図、第５図は第２の中
間製品を冷間加工している状態の冷間圧延ロールの側面
図である。 １・・・ビレット、２ａ・・・第１の中間製品、２ｂ・
・・第２の中間製品、３・・・フランジ部、４・・・ウ
ェブ部、５および６・・・圧延ロール、７・・・孔型、
１１および１２・・・ピンチローラ、１３・・・つづみ
型ローラ、１４・・　たいこ型ローラ 第 ｂ 第５図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）フランジ部とウェブ部とより形成される溝形鋼の
   製造において、所定の孔型を形成した複数組の圧延ロー
   ルでもって、所定温度に加熱された素材に圧延加工を施
   し、一対のフランジ部をそれぞれ垂線に対して外側に１
   ５〜７５°傾斜させ、かつウェブ部を凸状の形状とし、
   かつフランジ部およびウェブ部の肉厚が製品寸法とほぼ
   同一の厚さである第１の中間製品を形成し、この第１の
   中間製品をさらに熱間成形によりフランジ部とウェブ部
   の角度がほぼ直角になるように成形した第２の中間製品
   を形成し、ついでこの第２の中間製品を複数組の冷間成
   形ロールでもって、前記中間製品の凸部形状のウェブ部
   を冷間成形し、平行なフランジ部と平坦なウェブ部を有
   する溝形鋼を形成することを特徴とする溝形鋼の製造方
   法。
2. （２）第２の中間製品のフランジ部とウェブ部のなす角
   度を９０°以下とすることを特徴とする特許請求の範囲
   第１項に記載の溝形鋼の製造方法。