JPH0215765Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 垂下する円筒とフオーマによりシート状の包装
フイルムを筒状成形し、縦シーラーと、横シーラ
ーの作動で筒状フイルムを袋成形した後その袋の
中に被包装物を充填し、袋口のシールカツトを行
い袋詰包装体を作る自動包装機に於いて、円筒内
を落下する被包装物を円筒内に置いて縦方向に揃
え、その落下を一時保留させるシヤツター装置に
関する。

（従来の技術） 縦型の製袋充填包装機では、円筒とフオーマに
よりシート状包装フイルムを筒状成形し、縦シー
ラー、横シーラーで袋成形した後その袋の中に被
包装物を充填する時、その被包装物は円筒内落下
による衝撃で損傷することと、袋の横シールの破
損防止のため円筒内落下を一時保留することがあ
る。その装置として円筒上に備えたホツパーの下
部、あるいは円筒上部に横方向に往復作動するシ
ヤツター板を設け、ホツパー内に投入された被包
装物をシヤツター板の閉じ作動でホツパーの下
部、あるいは円筒上部に一時保留させる装置があ
る。又、円筒下方に近接した位置に双方より筒状
フイルムを挟み開閉作動する一対のシヤツター板
を設け、そのシヤツター板の閉じ作動で円筒内を
落下する被包装物を円筒下部に一時保留する装置
もある。更に、円筒内を落下する被包装物を円筒
内に一時保留させる装置として、本出願人の提供
する特公昭51−42543号公報「充填装置」があり、
この装置は円筒内に円筒状の布を吊り下げ、下端
部を回動させて円筒状の布を捩じり、閉止したと
ころに青果物等の被包装物を円筒布内に投入し、
円筒布の中に一時保留させることにより、落下距
離を短縮し、被包装物の落下充填による損傷を防
止するものである。

（考案が解決しようとする問題点） 前記に示した各装置は、ホツパー内に投入した
被包装物をホツパー内部、円筒上部、円筒下部、
円筒下方位置などにその落下を一時保留させ、次
の包装タイミングによつてその保留を解いて落下
させ、袋内に被包装物を充填するもであるが、被
包装物の性状によつては、これら従来の装置は使
用できないことがある。例えば円形の煎餅などは
袋の中に縦方向に揃えて充填するには不適であ
る。その理由は、従来装置の一時保留では煎餅を
縦方向に揃えて保留することが出来ないため、袋
の中に乱方向に煎餅が充填されるため袋形態が不
均一になる。このような不均一な形態の袋詰包装
体を函詰する時、又は、小売店の店頭に出す時は
袋形態を整えなければならず、割れやすい煎餅で
はその取扱いに注意を要し多くの手間がかかる難
点を有していた。

この考案装置は前記の難点を解消し、煎餅を破
損させずに袋の中に並べるように充填することを
目的とするものである。

（問題題を解決するための手段） この考案装置は前記の目的を達成するために、
ホツパー内下部から円筒内下部にかけて、上部は
半円状で下部になるに従い次第に巾を狭く扁平状
の舌形とし、上部を回動支点として円筒内を可動
するシヤツターを設け構成する。

更に好ましくは前記シヤツターの下部に係合部
と、前記円筒下部に切欠部を備え、それら係合部
と切欠部を係止するように設ける。

（作用） ホツパー内下部から円筒内下部にかけて設けた
シヤツターの上部を回動させて円筒内を斜めに閉
じ、閉じた時点でホツパー内に被包装物を投入し
円筒内に落下した被包装物を縦方向に揃えるよう
にして一時保留させ、包装タイミングに従つてシ
ヤツターの上部を元の位置に回動させて円筒内部
を開き、一時保留した被包装物を下方の袋の中に
並べるように落下させる。

（実施例） 第１，２図は、縦型製袋充填自動包装機の要部
のみを示すもので、投下孔１９を有する取付台５
の上面にホツパー６を取付け、下面に円筒１を取
付け垂下固定する。図示していないが取付台５は
包装機の機枠に固設されている。円筒１の上部
に、シート状包装フイルムの筒状成形器であるフ
オーマ７を嵌込む。このフオーマ７も機枠に固設
される。円筒１の側面と下方には開閉作動する縦
シーラー１０と切断機構を有する一対の横シーラ
ー１１が備えてあり、フオーマ７、縦シーラー１
０、横シーラー１１は公知構造のものを用いる。

ホツパー６内から円筒１内の下部にかけて、上
部３ａは第３図に示すように半円状に湾曲し、下
部３ｂ方向に下がるに従い次第に巾を狭く扁平状
の舌形をしたシヤツター３を設ける。このシヤツ
ター３はある程度の柔軟性を有する半剛性材料で
作られ、上部３ａを回動基点とし円筒１内で傾斜
した時は、図示のように隙間のないように円筒１
内を閉じる。シヤツター３を構成する材質、形状
は被包装物の性状によつて決定されるもので、異
なる材質を用いることと細部の形状の変更はあり
得るもので限定はしない。

被包装物の性状により、円筒１内での一時保留
を安定させるための構造としては、シヤツター３
が回動して傾斜しシヤツター先端４が円筒１内下
端部に接する箇所に略角形の切欠部２を設け、第
４図に示すようにシヤツター先端４に近接した下
部３ｂの両縁に突起を有する係合部１４を設け、
シヤツター３が円筒１内を閉じた時に切欠部２の
上角隅と両係合部１４が係止するように構成す
る。

次にシヤツター３の上部３ａを回動させる構造
は、取付台５上でホツパー６の垂直側面に隣接し
た位置に取付板２０を固設し、その上面の回動基
台１５に保持具１６を回動支軸９により回動自在
に取付け、保持具１６の上端はエアシリンダー８
の作動軸先端の連結片１７と接続し、保持具１６
の側方はホツパー６内に延長し二股の板状となつ
て半円形に湾曲し、その湾曲部分にシヤツター３
の上部３ａが取付けられ固定される。

図ではエアシリンダー８を用いた作動機構を示
したが、従来公知のカム、レバー機構、ソレノイ
ドの作動機構を用いてもよい。又、図示の作動構
造以外、半円形に湾曲した保持具をホツパー６の
内側に蝶番などで回動自在に取付け、その保持具
にシヤツター３を装着し、保持具の一部を上方に
延長してホツパー６の上縁より突出させ、その突
出先端を各種作動機構と接続してシヤツター３を
作動させることも可能である。

次にシヤツター３の作動を説明すると、まず、
第１図に示すようにエシリンダー８の作動で保持
具１６が回動してシヤツター３を傾斜させ、シヤ
ツター先端４が円筒１内の下部に接すると円筒１
内はシヤツター３で斜めに閉じられる。閉じた時
点で定量の煎餅の被包装物１８をホツパー６内に
投入すると、投入孔１９から円筒１内に入りシヤ
ツター３の傾斜面に接して縦状態になりながら滑
り落ち、シヤツター先端４から上方の円筒１内に
被包装物１８は縦方向に並べるような状態で詰め
られて袋内落下が一時保留される。一方、シート
状の包装フイルムはフオーマ７と円筒１によつて
筒状成形され、円筒１の外周に沿つて筒状フイル
ム１２になりフイルム両縁の重なり合せ部分を縦
シーラー１０の作動で縦シールし、一対の横シー
ラー１１の作動で横シール２１を形成し、図示さ
れていないが、公知の筒状フイルム下方送りベル
ト、あるいは一対の横シーラー１１の開閉上下作
動により所定の長さを下方に引き出して袋状フイ
ルム１３となり、その袋状フイルム１３が急速に
下方に引き出される時、エアシリンダー８が作動
し連結片１７、保持具１６を経てシヤツター３の
上部３ａが回動し、シヤツター３は垂直になつて
円筒１内を開き、一時保留されていた被包装物１
８は縦方向に揃えられた状態で袋状フイルム１３
内に落下し、図示のように袋内に並べるように充
填される。充填が終わるとエアシリンダー８が作
動し、シヤツター３の上部３ａを回動させて円筒
１内をシヤツター３で閉じ、同時に一対の横シー
ラー１１の開閉作動で袋上部はシールカツトさ
れ、完成した袋詰包装体は落下し次の工程に移行
する。

以上は比較的に被包装物１８が軽量の場合であ
るが、ある程度の重量を有する時は第４図に示す
ように円筒１の下部に切欠部２を、シヤツター３
の下部３ｂに係合部１４，１４を設ける。このよ
うに構成するとシヤツター３の閉じ作動で係合部
１４，１４は、切欠部２の上角隅部と係止してシ
ヤツター先端４は一時的に円筒下部に固定される
ようになる。この係止で被包装物１８を円筒１内
に投入してもシヤツター３の下部３ｂは、円筒１
より離れることがなく円筒１内の被包装物１８は
安定して一時保留することができる。次にシヤツ
ター３の開き作動で係合部１４，１４は、切欠部
２との係合が解かれシヤツター３は円筒１内で垂
直となり、今まで保留した被包装物１８は下方に
落下し袋内に充填されるのである。

尚、シヤツター３の材質が多少柔軟性を有する
ためその補強として、上部３ａから下部３ｂの背
面中央にかけて細長状の補強板を取付けて使用す
ることも可能である。

（効果） 以上説明したように円筒１内に長い舌状のシヤ
ツター３を設け、上部３ａを回動させて下部３ｂ
を円筒１内で移動することにより、従来充填困難
であつた割れやすい煎餅などの被包装物１８を、
破損することなく袋状フイルム１３の中に揃えて
並べるように充填することが可能となつたもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例に係る自動包装機の
要部を示す正面図、第２図は同じく右側面図、第
３図は第１図における平面図、第４図は円筒下部
の部分拡大図。 １……円筒、２……切欠部、３……シヤツタ
ー、３ａ……上部、３ｂ……下部、６……ホツパ
ー、７……フオーマ、１０……縦シーラー、１１
……横シーラー、１２……筒状フイルム、１４…
…係合部、１８……被包装物。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 垂下する円筒とフオーマによりシート状の包
   装フイルムを筒状成形し、縦シーラーと、横シ
   ーラーの作動で筒状フイルムを袋成形した後そ
   の袋の中に被包装物を充填し、袋口のシールカ
   ツトを行い袋詰包装体を作る自動包装機におい
   て、ホツパー内下部から円筒内下部にかけて、
   上部は半円状で下部になるに従い、次第に巾を
   狭く扁平状の舌形とし、上部を回動支点として
   円筒内を可動するシヤツターを設け構成した自
   動包装機のシヤツター装置。 (2) 前記シヤツターの下部に係合部と、前記円筒
   下部に切欠部を備え、それら係合部と切欠部が
   係止するように設けた実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の自動包装機のシヤツター装置。