JPH02157205A - 抗真菌剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はサポニンを同効成分とする抗真菌剤に関し、さ
らに詳しくは、食用植物から抽出した天然サポニンを主
成分とする人体に安全な抗真菌剤の提供に関するもので
ある。

〔従来の技術〕

従来、抗真菌剤（抗カビ剤ともいう）は食品、化粧品、
繊維、医薬品など様々な分野において使用されている。

各分野において使用される抗真菌剤は、それが使用され
る対象物の種類によってそれぞれ主成分が異なっている
。

食品分野で使用される抗真菌剤としては、例えば特開昭
０１−８３１０４号公報「抗菌・抗黴剤」にアミノエチ
ルアルコールを主成分とする抗菌剤が開示されているほ
か、食品防腐剤の主成分として使用される、ＴＢＺ、安
息香酸、プロピオン酸等の化学合成品が知られている。

また、医療分野で使用される抗真菌剤としては、特開昭
６３−３０４２４号公報「白鼾菌治療剤」に開示されて
いるような、天然フィトンチッド成分を同効成分とする
白廚菌治療剤なども知られているが、ポリエン系化合物
やイミダゾール系化合物などの化学合成品を主成分とす
る抗真菌剤が主流を占めている。

これに対し、本発明で使用するサポニンは、従来植物や
動物中に含まれていることは公知であったが、抗真菌剤
の主成分たらしめる目的に有効な物質であることは知ら
れていなかった。一般にサポニンとは、複雑な脂環式化
合物をアグリコンとする配糖体であり、その水溶液が起
はう性、魚毒性、溶血性などを示す−４の植物成分の総
称である。

今日までの研究によりサポニンの持つ種々の性質が判明
し、それらの種類は分類上、ステロイドサポニンやトリ
テルペノイドサポニンに大別されるようになった。これ
らサポニンは現在、主としてステロイドホルモンの原料
や生薬として用いられている。

ところで、前述の公知の各種抗真菌〃１のうち、現在食
品用として使用されているものは主として化学合成品で
ある。それらは直接体内に摂取される食品に添加される
ため人体への悪影響が懸念される。一方、医療分野にお
いては、真菌症を押さえる為などの目的に、毒性の強い
抗真菌剤が使用されているのが現実である。

〔発明が解決しようとする課題〕

前述の如く、従来使用されてきた抗真菌剤は化学合成品
が多かったため、もっと人体に安全なもので、コスト的
にも安く生産でき、より母性が低く、しかも従来の化学
合成品に匹敵する抗真菌活性を持つ化学合成品でない抗
真菌剤の出現が望まれていた。

〔課題を解決するための手段〕 本発明者等は、前述の課題を解決する為鋭意研究を行な
い、天然抽出物、特に日常摂取されている食物材料から
の抽出物として抗真菌活性を有する物質を得ることがで
きれば、安全性の高い抗真菌剤として広く利用できるの
ではないかと考え、様々な食物材料より抗真菌活性物質
を検索したところ、ホワイトアスパラガス中に存在する
サポニン成分が、強い抗真菌活性をも−することを見い
出し、本発明の抗真菌剤を開発することができた。

即ち、本発明はサポニン、好ましくはホワイトアスパラ
ガスから抽出した天然サポニンをＨ効成分とすることを
特徴とする抗真菌剤を提供するものである。

〔作　　用〕

本発明の抗真菌剤の有効成分として使用されるサポニン
は、特願昭６３−２７９３４９号「アスパラガス廃棄物
からのサポニン回収方法」に開示されているように、食
物としてのホワイトアスパラガスを原料とし、特に廃棄
物とされるアスパラガスの根部や茎部中から分離回収し
たものである。これは数種類のサポニン成分の集合体で
あり、その中の特定の一種に抗真菌作用があるのかある
いは全体として抗真菌作用があるのかは現在のところ未
だ完全に解明されていないが、後述の実施例１に示され
るように粗サポニン全体としては、勿論有効な抗真菌活
性を有するものであることが確認されている。

抗真菌剤としてのサポニンの液中８　’＊　＝は、実施
例２に示されるように、５　ｇｇ　／　ｍ１以上とすべ
きであり、さらに５〜ｌ　Ｏｔｔｇ　／　ｍｌの範囲と
することが好ましい。この範囲で菌の生育を最も有効か
つ経済的に阻止することができるからである。５μｇ／
ｍｌ以下では、菌の生育力が強く、逆にｌＯμｇ／ｍ１
以上だと菌の生育は完全に止められるがサポニン自体の
値段が高い為コスト的に問題がある。

以下、本発明を実施例によって、より詳細に説明する。

〔実施例１〕 真菌としてトリコヒートン　ルブルム （ＴｒｉｅｈｏｐｈｙＬｏｎ　ｒｕｂｒｕｍ）　Ｉ　Ｆ
　Ｏ５８０８、マイクロスプラム　ジブセウム（Ｍｉｃ
ｒｏｓｐｒｕｍ　ｇｙｐｓｅｕＩＩｌ）Ｉ　Ｆ　Ｏ８３
０７、エビデルモヒートン　フロツコサム（Ｅｐｌｄｅ
ｒｍｏｐｈｙＬｏｎ　Ｎｏｃｃｏｓｕａ＋）　　Ｉ　Ｆ
　０９０４５及びカンジダ　アルビカンス（Ｃａｎｄｌ
ｄａ　ａｌｂｉｃａｎｓ）ＩＦＯＩ０６１を選び、これ
らの真菌をＭＹ寒天培地（酵母エキス３ｇ、麦芽エキス
３ｇ１ペプトン５ｇ１グルコースｌＯｇ、寒天ｔｏｇ／
Ｉ）プレート上で十分増殖させ、その胞子或いは菌体を
白金耳によってかき取り、０，０５％ツイーン（Ｔｖｅ
ｃｎ）を含む０．９％ＮａＣ（ｌ溶液に十分懸濁させて
、血球計算盤により１〜ｌ当りの胞子数或いは菌数を計
１１ＦＩ　Ｌだ。

これを胞子懸濁液とする。

別に、前述と同様のＭＹ培地をオートクレーブにて滅菌
した後、５０℃に冷却しておき、このＭＹ培地に前述の
胞子懸濁液を加えて、培地中の胞子濃度が５　Ｘ　１０
’個／ｍｌになるように調整した。次いで該ＭＹ培地を
滅菌プラスティックシャーレに流して固化させ、含胞子
ＭＹ寒天プレートを作製し、このプレート上に泪紙円板
（ワットマン社製ＡＡｄｌｓｃ、　　φ６ｍ１１）を置
床した。

上記の手順により用意した多数のン戸紙円板上に、（１
）アスパラガス廃棄物から分離回収した粗サポニンを６
０％ＥｔＯＨ（エチルアルコール）に溶解して濃度を１
０ｍｇ／ｍｌに調整したサポニン溶液を２０μＱ７ｆｊ
下し、一方、　（２）別に、空試験液としてサポニンを
含有しない６０％ＥｔＯＨを調製し、これを用いて上記
と同じ条件の下で滴下して、各場合における真菌の生育
阻害活性を調べた。その結果を第１表に示した。

第　　　１　　　表 これらの結果によってアスパラガスから分離回収した粗
サポニン成分は十分なる抗真菌活性を何することが確認
された。

〔実施例２〕 実施例１で用いた真菌に対するサポニンの最小生育阻ｌ
−濃度（ＭＩＣ）を以下の方法で調べた。

実施例１と同様な方法で調製した胞子懸？ＩＡ液を、寒
天を含まないＭ　Ｙ　７［ｋ体培地（酵母エキス３ｇ、
麦芽エキス３ｇ１ペプトン５に１グルコ一スｌＱｇ／Ｒ
）５ｍｌを注入した試験管に添加し、該培地中の胞子ａ
度が５Ｘ１０’ｇ／ｍｌとなるように調製した。

上のようにして用意した多数の培地の各々に実施例１に
示すサポニン溶液または、現在抗真菌剤として使用され
ているＴＢＺ、あるいはアンフオテリシンＢ溶液をそれ
ぞれの抗！Ｌｉ菌剤成分が、１゜５　、１０．２５．５
０．　　ｌｏｎｇ／　ｍｌの各濃度となるように各試験
管中の試験液を調整し、次いで、これらを３０℃１週間
培養した後、各試験管中の菌糸、菌体等の生育を肉眼で
観察し、どの程度の濃度レベルで菌の生育が阻止される
かを調べた。その結果を第２表に示す。

以上の結果から明らかであるように、アスパラガス廃棄
物から回収したサポニン成分は、ＴＢＺ。

アンフォテリシンＢと同様に、白廚菌や真菌感染症原因
菌たるカンジダ　アルビカンス（ｅａｎｄｌｄａａｌｂ
ｉｃａｎｓ）等に対して、非常に強い生育阻害活性を示
し、有効な抗真菌剤であることが確認された。

〔発明の効果〕

本発明のサポニンを主成分とする抗真菌剤は、サポニン
が食用植物から回収した天然物である為、化学合成品か
らなる抗真菌剤と異なり人体への悪影響が少ない。また
、これらの天然サポニンは５Ｌ１！ｇ〜ｌＱｕｇ／ｍｌ
で十分に抗真菌剤としての薬効を示す為コスト的にも安
価なものである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. サポニンを有効成分とする抗真菌剤。