JPH0215593B2 - - Google Patents

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JPH0215593B2
JPH0215593B2 JP59164607A JP16460784A JPH0215593B2 JP H0215593 B2 JPH0215593 B2 JP H0215593B2 JP 59164607 A JP59164607 A JP 59164607A JP 16460784 A JP16460784 A JP 16460784A JP H0215593 B2 JPH0215593 B2 JP H0215593B2
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Japan
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wax
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polyvinyl alcohol
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Nobuo Yokoyama
Takashi Higaki
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Eneos Corp
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Mitsubishi Electric Corp
Nippon Oil Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の技術分野〕 この発明は、硬質材に被膜を形成することによ
り硬質材を保護するために使用する保護用塗布剤
に関する。 〔従来技術〕 従来、硬質材を保護する被膜形成型塗布剤とし
て、剥離タイプのもの(例えば、特開昭57−177
号公報、特開昭57−178号公報、特開昭55−46431
号公報、特公昭55―39189号公報など)が提案さ
れている。このタイプのものは、硬質材が複雑な
形態であると被膜が剥離し難く、また経時的に被
膜が劣化すると剥離困難になるという欠点を有す
る。 また、例えば、ポリビニルアルコール等の水溶
性高分子溶液を硬質材に塗布して保護被膜を形成
し、水あるいは洗浄剤に浸漬することにより被膜
を除去する方法(特開昭48―54134号公報、特開
昭49―10492号公報)や酸性またはアルカリ性に
可溶な保護被膜を形成し、酸性またはアルカリ性
浴中に浸漬することにより被膜を溶解させて除去
する方法(特公昭53―22954号公報)が提案され
ている。しかし、例えば換気扇のように油汚れの
付着しやすいものにこれらの保護被膜を形成した
場合、この表面に油汚れが付着し油層に被われる
と洗浄液(水、アルカリ浴、酸性浴)に浸漬して
も洗浄液が保護被膜中に浸透し難いため、被膜が
溶解除去されるまでに長時間を要するという欠点
がある。 これらの欠点を除去するためにこの発明者らは
温水により容易に保護被膜を除去できる低融点ワ
ツクス乳液を提案した(特願昭58―173752号明細
書)。この乳液から得られる被膜は低融点ワツク
スの被膜であるので表面が複雑な形態であろう
と、また汚れの程度によらず、ワツクスの融点以
上の温水により容易に溶融除去できるという特徴
を有している。ところがこの低融点ワツクスの被
膜は(1)被膜強度がやや弱い、(2)ある種の油、例え
ば植物性油などに長期の間におお侵され、油が被
膜中に拡散し溶融除去がやや困難になる。(3)被塗
材の種類によつてはワツクス被膜が完全に溶融除
去できず被塗材表面に一部残留する、などの欠点
があつた。 〔発明の概要〕 この発明は、上記従来のものの欠点を除去する
ためになされたもので、融点40〜85℃のパラフイ
ンワツクス(A)100重量部、および融点45〜90℃で
酸素含有量2〜15重量%の含酸素ワツクス(B)3〜
100重量部を水に乳化させてなるワツクス乳液1、
並びに重合度1000以上、けん化度96%以上のポリ
ビニルアルコールの水溶液2を必須成分とし、上
記ワツクス乳液1の固形分100重量部に対してポ
リビニルアルコール水溶液2の固形分が10〜40重
量部になるように混合して得られるものを用いる
ことにより、被膜強度、耐久性および除去性に優
れた硬質材の保護用塗布剤を提案するものであ
る。 〔発明の実施例〕 この発明でいうワツクス乳液1の(A)成分とは融
点40〜85℃、好ましくは45〜75℃のパラフインワ
ツクスである。パラフインワツクスとしては精製
パラフインワツクスでも、未精製パラフインワツ
クスでもよく、例えばスケールワツクスなども使
用できる。この融点範囲のパラフインワツクスは
安全性、安定性、経済性、その他多くの面でこの
発明の目的に好適な素材である。 (A)成分として融点が40℃未満のものは耐熱性と
膜強度の点で不十分であり、一方融点が85℃を越
えるものは温水による洗浄除去が困難になるため
好ましくない。 一方、この発明でいうワツクス乳液1の(B)成分
とは融点45〜90℃好ましくは50〜80℃、酸素含有
量2〜15重量%、好ましくは3〜10重量%の含酸
素ワツクスである。含酸素ワツクスとして上記条
件に適合するものであれば特に限定されず、任意
のものが使用できる。具体的には例えばカルナバ
ろう、キヤンデリラろう、蜜ろう、木ろう、およ
びモンタンろうなどの天然含酸素ワツクス、酸化
パラフインワツクス、酸化マイクロワツクス、お
よび酸化ポリオレフインワツクスなどの酸化ワツ
クス、オレフインと不飽和脂肪酸との共重合ワツ
クス、テロメリゼーシヨンによつて酸素を導入し
たポリオレフインワツクス、および炭化水素ワツ
クスと無水マレイン酸とを反応させて得られる含
酸素ワツクスなどの合成含酸素ワツクス並びにこ
れらの混合物などがあげられる。 これらの中でも炭化水素ワツクス(パラフイン
ワツクス、マイクロワツクスなどの鉱油系ワツク
スおよびポリオレフインワツクスなどの合成ワツ
クス並びにこれらの混合物など)に無水マレイン
酸を反応させ、付加または共重合させることによ
り得られる含酸素ワツクスは融点が低いにもかか
わらず硬く、含有している酸素がすべてカルボン
酸の形として含まれている。従つてこの含酸素ワ
ツクスはこれ自身極めて乳化性が高く、パラフイ
ンとの相溶性が良好なため、形成される被膜の透
明度が向上し、強度も高くなる。また耐水性にも
優れ、温水による除去性を向上させる作用もあ
り、配合する(B)成分として特に好適である。含酸
素ワツクス(B)はパラフインワツクス(A)の乳化を助
け、ワツクス乳液1の安定性を向上させ、形成被
膜の透明性を増し、均一緻密な膜形成により美観
を向上させるとともに被膜の強度を増加させ、さ
らに温水による除去性を向上させる働きをしてい
る。 (B)成分として融点が45℃未満のものは耐熱性と
被膜強度が劣り、一方90℃を越えるものは温水に
よる洗浄除去が困難になるため好ましくない。ま
た酸素含有量が2重量%未満のものは乳化性が劣
り、一方15重量%を越えるものは形成被膜の硬
さ、耐水性、およびワツクス乳液1の安定性など
の面で劣るため好ましくない。 また含酸素ワツクス(B)の配合量はパラフインワ
ツクス(A)100重量部に対して3〜100重量部、好ま
しくは4〜80重量部である。(B)成分の配合量が3
重量部に達しない場合は乳化性が不十分でワツク
ス乳液1が不安定になつたり、形成被膜の温水に
よる除去は不完全となる。一方配合量が100重量
部を越えると、主成分であるパラフインワツクス
(A)の良好な性状が十分発現されなくなり、形成被
膜の耐水性、安定性などが低下する。 この発明に係わるワツクス乳液1は前記パラフ
インワツクス(A)と含酸素ワツクス(B)を必須成分と
して所定量水に乳化させることにより得られる
が、乳化の際に必要に応じて乳化剤を添加しても
よい。乳化剤としては前記(A),(B)成分を良好に乳
化し、ワツクス乳液1の安定性を高め、粘度、濡
れなどを好適にし、形成される被膜の外観を美し
くするものであればどのような種類のものでも使
用できる。乳化剤として具体的には例えば脂肪酸
塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エス
テル塩などのアニオン系乳化剤、第四級アンモニ
ウム塩複素環アミンおよびアミン誘導体などのカ
チオン系乳化剤、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテルおよびポリオキシエチレンアルキルエステ
ルなどのノニオン系乳化剤並びにこれらの混合物
などがあげられる。乳化剤は通常、パラフインワ
ツクス(A)100重量部に対して30重量部以下、好ま
しくは0.5〜20重量部の割合で使用される。添加
量が30重量部を越える場合には形成被膜の耐水
性、耐酸化性、耐熱性などが低下し、被膜の劣
化、脆化、硬化、変色などを引きおこすため好ま
しくない。 (B)成分として前記炭化水素ワツクスと無水マレ
イン酸を反応させて得られる含酸素ワツクスを使
用する場合は、該含酸素ワツクスが高酸価である
ため、アルカリ金属水酸化物やモルホリン、アル
カノールアミンなどのアミン類を組合わせること
により乳化剤としての機能を有する。従つてその
場合は乳化剤の使用量を低くすることが好まし
い。また、特に透明な美しい被膜を形成するため
にはノニオン系乳化剤を併用するのが望ましい。
ワツクス乳液1の製造法は任意であり、公知の方
法が使用できるが、代表的な方法としては機械乳
化法と転相乳化法があげられる。これらの方法は
単独でもよく、また併用してもよい。さらに機械
乳化法としては例えばホモミキサー、ホモジナイ
ザー、コロイドミル、超音波法などがある。しか
しながらこの発明に係わるワツクス乳液1はその
製造方法に何ら制限を受けるものではなく、均一
な乳液が製造できる方法であればよい。 一方、この発明でいう2成分とは重合度1000以
上、けん化度96%以上、好ましくは重合度1500以
上、けん化度98%以上のポリビニルアルコールの
水溶液である。 ポリビニルアルコールはワツクス乳液1の造膜
性を助長し、被膜の美観を向上させると共に被膜
強度を高める作用がある。さらに被膜の耐油性を
向上させるとともに温水による洗浄時、硬質材に
被膜が残留しにくくする作用がある。 2成分のポリビニルアルコールとして重合度
1000未満のもの、およびけん化度が96%未満のも
のは形成被膜の耐湿性、耐水性が劣るため好まし
くない。 またポリビニルアルコール水溶液2の配合量は
ワツクス乳液1の固形分100重量部に対してポリ
ビニルアルコール水溶液2の固形分が10〜40重量
部、好ましくは15〜35重量部である。ポリビニル
アルコール水溶液2の固形分が10重量部未満の場
合は、形成被膜の強度、耐油性、洗浄性において
十分な効果が得られない。一方、40重量部を越え
ると塗布剤の粘度が上昇して塗布しにくくなつた
り、形成被膜の耐湿性、耐水性が悪くなる。 重合度1000以上、けん化度96%以上のポリビニ
ルアルコールは比較的水に溶解しにくい。この水
溶液はポリビニルアルコール粉末を所定量の水に
分散させた後、80〜100℃で6〜10時間撹拌しな
がら加温することにより得られる。 この発明の実施例の硬質材の保護用塗布剤は前
記ワツクス乳液1とポリビニルアルコール水溶液
2を混合して得られる。この時1成分、2成分は
ともに水性の液体であるため、混合は極めて容易
で簡単な撹拌装置により短時間で均一になる。 この際、ワツクス乳液1およびポリビニルアル
コール水溶液2の固形分濃度および混合後の固形
分濃度については、混合後のワツクス固形分とポ
リビニルアルコール固形分の配合比が前記請求範
囲に入つておれば任意であり何ら制限されるもの
ではないが、実用上はワツクス乳液1の固形分濃
度は20〜40重量%、好ましくは25〜35重量%であ
る。 またポリビニルアルコール水溶液2の固形分濃
度は5〜20重量%、好ましくは10〜15重量%であ
る。 また混合後の固形分濃度は10〜35重量%、好ま
しくは15〜30重量%である。 これらの固形分濃度が前記の下限値未満の場合
は塗布剤の濃度が低くなりすぎて所定の膜厚を得
るために多数回塗布することが必要となり、上限
値以上の場合は粘度が高くなりすぎて混合や塗布
が困難になつたり、液の安定性が悪くなる。 なお、ここではワツクス乳液1とポリビニルア
ルコール水溶液2を各々別個に作製し混合した塗
布剤について述べたが所定濃度のポリビニルアル
コール水溶液中で前記ワツクスを乳化する方法に
よつて得られる塗布剤についても同様の効果が得
られることは言うまでもない。 このようにして得られた塗布剤にさらに保護用
塗布剤としての機能を向上させるため、必要に応
じて種々の物質を単独で、または数種類組合わせ
て少量配合しても良い。これらの物質としては具
体的には例えばぬれ性を改善するための乳化剤、
塗布剤の安定性を向上させるためのアミドなどの
安定剤、塗布時の乾燥性を向上させるためのエチ
ルセロソルブ、アルコール類などの溶剤、形成さ
れる被膜の柔軟性を向上させるためのエチレング
リコール、プロピレングリコールなどの可塑剤、
形成被膜の安定性を向上させるための酸化防止
剤、塗布剤の粘度や色を調整するための充てん
剤、顔料、染料などがあげられる。 この発明の塗布剤の硬質材への塗布はスプレー
塗り、ハケ塗り、デイツピングなどの通常の塗料
の塗布方法により可能である。特にスプレー塗り
の場合、均一で美しい被膜が得られる。また、一
度に多量塗布すると均一な被膜が形成されにく
く、また乾燥もおそくなるので2〜5回重ね塗り
して所定の膜厚を得ることが望ましい。例えば換
気扇材料として用いられるポリプロピレン樹脂は
表面自由エネルギーが低く、濡れ性が悪いので、
一般には塗装や接着が困難であるが、この発明の
塗布剤はつぎに述べる方法によりポリプロピレン
樹脂にも良好に塗布できる。すなわち、最初は塗
布剤をごく薄く塗布し、それが完全に乾燥する前
に塗り重ね、さらにその被膜が完全に乾燥する前
に塗り重ね所定の膜厚まで塗布した後、充分乾燥
することにより良好な保護用被膜が形成される。
なお、形成させる塗布被膜の厚さは任意である
が、経済性、塗布性、洗浄性の観点から30〜
100μmの範囲が望ましい。 以下、実施例により、この発明をより具体的に
説明するが、この発明はこれに限定されない。 まず1成分であるワツクス乳液を各々次に述べ
る配合で作製した。 ワツクス乳液() ・ 125〓パラフイン(日本石油KK製、融点52
℃)100部※ ・ POワツクス、H―10(日本石油KK製、炭化
水素ワツクスと無水マレイン酸とを反応させて
得られる含酸素ワツクス、融点70℃、酸素含有
量5.5%) 16.7部 ・ POワツクス、S―30(日本石油KK製、炭化
水素ワツクスと無水マレイン酸とを反応させて
得られる含酸素ワツクス、融点55℃、酸素含有
量6.0%) 16.7部 ・ モルホリン 3.3部 ・ エマルゲン909(花王アトラスKK製、ポリオ
キシエチレンノニルフエニルエーテル、
HLB12.4) 1.5部 ・ エマルゲン931(花王アトラスKK製、ポリオ
キシエチレンノニルフエニルエーテル、
HLB17.2) 1.9部 ・ 2,6―ジ―t―ブチルパラクレゾール(酸
化防止剤) 0.7部 ・ 水 250部 ワツクス乳液() ・ 125〓パラフイン 100部 ・ 蜜ろう(融点61℃、酸素含有量3.1%) 80
部 ・ ステアリン酸 9部 ・ トリエタノールアミン 11部 ・ 水 400部 ワツクス乳液() ・ 135〓パラフイン 100部 ・ 酸化ポリエチレンワツクスOA(BASF社製、
融点93℃、酸素含量3.5%) 25部 ・ モルホリン 8部 ・ オレイン酸 8部 ・ 水 340部 上記ワツクス乳液()〜()の配合物を
各々加熱撹拌した後、ホモジナイザーを用いて充
分乳化した。 つぎに2成分であるポリビニルアルコール水溶
液を各々次に述べる配合で作製した。 ポリビニルアルコール水溶液() ・ PVA―117H(クラレKK製、重合度1700、け
ん化度99.6%) 12.5部 ・ 水 87.5部 ポリビニルアルコール水溶液() ・ PVA―217(クラレKK製、重合度1700、けん
化度88.0%) 12.5部 ・ 水 87.5部 ポリビニルアルコール水溶液() ・ PVA―105(クラレKK製、重合度500、けん
化度98.5%) 12.5部 ・ 水 87.5部 上記ポリビニルアルコールを水に分散させた
後、90℃で8時間撹拌し溶解させた。その後室温
まで放冷し各々ポリビニルアルコール水溶液
()〜()を得た。 ただし、この配合比はすべて重量部である。 実施例 1 (1) ワツクス乳液() 100部 (2) ポリビニルアルコール水溶液() 56部
(ワツクス固形分:ポリビニルアルコール固形
分=100:20.6 総固形分濃度 26.3%) 実施例 2 (1) ワツクス乳液() 100部 (2) ポリビニルアルコール水溶液() 48部
(ワツクス固形分:ポリビニルアルコール固形
分=100:20 総固形分濃度 24.3%) 実施例 3 (1) ワツクス乳液() 50部 ワツクス乳液() 50部 (2) ポリビニルアルコール水溶液() 64部
(ワツクス固形分:ポリビニルアルコール固形
分=100:25 総固形分濃度 24.4%) 比較例 1 (1) ワツクス乳液() 100部 (2) ポリビニルアルコール水溶液() 56部 比較例 2 (1) ワツクス乳液() 100部 (2) ポリビニルアルコール水溶液() 56部 比較例 3 (1) ワツクス乳液() 100部 (2) ポリビニルアルコール水溶液() 48部 比較例 4 (1) ワツクス乳液() 上記実施例1〜3、および比較例1〜3の配合
物については各々室温において充分撹拌して得ら
れた塗布剤を、また比較例4のワツクス乳液はそ
のまま以下の実験に供した。 実験は10cm×10cmで厚さ3mmのポリプロピレン
樹脂板を用いて行つた。この板の片面に上記の方
法により調製したこの発明の実施例および比較例
の塗布剤を各々スプレーにより乾燥皮膜が約
80μmになるように塗布した後、室温で充分乾燥
した。 このように作製した試験板を用いて、洗浄性、
被膜密着性、耐湿性、耐水性および耐油性試験を
行つた。 洗浄性試験 試験板の塗布被膜上に、標準汚れとして大豆油
および牛脂(1:1重量比)の混合物を200℃、
20時間加熱劣化したグリース状のものをガラス棒
でほヾ均一に塗布し、さらに40℃で24時間放置
し、汚れの付着を強固にした。次いでこの試験板
を40度に傾けて固定し、上から各々60℃、80℃の
温水を50c.c./秒の割合で30秒間散水し汚れの洗浄
度を目視により観察した。評価はつぎのように行
つた。 ◎: 非常に良好(汚れが塗布被膜と共に完全に
除去される。) 〇: 良好(汚れは完全に除去されるが塗布被膜
が少し残留する) △: やや不良(汚れが少し残留し塗布被膜もか
なり残留する) ×:不良(汚れはほとんど除去されない) 被膜密着性試験 試験板の塗布被膜上にセロハン粘着テープを貼
り、再び剥してこの剥れ状態を目視により観察し
た。 評価はつぎのように行つた。 ◎:塗布皮膜は全くはがれない。 〇:試験板の端面だけ少し剥離する。 △:塗布被膜の一部が剥離する。 ×:塗布被膜の全面が剥離する。 耐湿性試験 試験板を40℃、95%RHの恒温恒湿槽中に240
時間放置し、塗布被膜の状態を目視により観察し
た。 評価はつぎのように行つた。 ◎:全く異状なし 〇:ほとんど変化はないがやや白濁する △:白濁し、一部が浮上がつたり剥離する ×:ほヾ全面的に浮上がつたり剥離する 耐水性試験 試験板を室温にて水道水中に720時間浸漬し、
塗布被膜の状態を目視により観察した。 評価は上記耐湿性試験と同様の方法で行つた。 耐油性試験 試験板を室温にて大豆油中に240時間浸漬し、
塗布被膜の状態を目視により観察した。 評価はつぎのように行つた。 ◎:全く異状なし 〇:ほとんど変化はないが一部が浮上がる。 △:被膜が全面的に浮上がる。 ×:被膜が油に溶解する。 これらの試験結果を表1にまとめる。
〔発明の効果〕
以上説明したとおり、この発明は、融点40〜85
℃のパラフインワツクス(A)100重量部、および融
点45〜90℃、酸素含有量2〜15重量%の含酸素ワ
ツクス(B)3〜100重量部を水に乳化させてなるワ
ツクス乳液1、並びに重合度1000以上、けん化度
96%以上のポリビニルアルコール水溶液2を必須
成分とし、上記ワツククス乳液1の固形分100重
量部に対して、ポリビニルアルコール水溶液2の
固形分が10〜40重量部になるように混合して得ら
れるものを用いることにより、被膜密着性並びに
耐湿性、耐水性および耐油性などの耐久性に優
れ、しかも汚れの付着した塗布被膜の表面からの
熱伝導により塗布被膜を軟化除去するので、硬質
表面が複雑な形態であろうとも、また汚れの付着
の程度によらず例えば温水で簡単に塗布被膜を汚
れとともに除去できるという除去性にも優れた硬
質材の保護用塗布剤を得ることができる。 さらに、この発明の塗布剤は水性であるため、
一般家庭において用いる場合にも火災の危険性が
全くなく、例えば換気扇材料に用いられているポ
リプロピレン樹脂等への塗布も容易であるという
効果もある。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明の実施例の塗布剤を使用した換
気扇を示す断面図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 融点40〜85℃のパラフインワツクス(A)100重
    量部、および融点45〜90℃で酸素含有量2〜15重
    量%の含酸素ワツクス(B)3〜100重量部を水に乳
    化させてなるワツクス乳液1並びに、重合度1000
    以上,けん化度96%以上のポリビニルアルコール
    の水溶液2を必須成分とし、上記ワツクス乳液1
    の固形分100重量部に対して、ポリビニルアルコ
    ール水溶液2の固形分が10〜40重量部になるよう
    に混合してなる硬質材の保護用塗布剤。 2 含酸素ワツクスが炭化水素ワツクスと無水マ
    レイン酸を反応させて得られる含酸素ワツクスで
    ある特許請求の範囲第1項記載の硬質材の保護用
    塗布剤。 3 硬質材が換気扇部品である特許請求の範囲第
    1項又は第2項記載の硬質材の保護用塗布剤。
JP16460784A 1984-08-06 1984-08-06 硬質材の保護用塗布剤 Granted JPS6142572A (ja)

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JPS6142572A (ja) 1986-03-01

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