JPH02149661A - 薄膜形成方法およびその装置 - Google Patents

薄膜形成方法およびその装置

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JPH02149661A
JPH02149661A JP23636189A JP23636189A JPH02149661A JP H02149661 A JPH02149661 A JP H02149661A JP 23636189 A JP23636189 A JP 23636189A JP 23636189 A JP23636189 A JP 23636189A JP H02149661 A JPH02149661 A JP H02149661A
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ion
forming
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Takahiro Miyano
宮野 孝広
Keimei Kitamura
啓明 北村
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、真空蒸着により基材表面に薄膜を形成する
方法およびその装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、基材の表面にII膜を形成することが行われてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
たとえば、TiNは、高硬度で耐蝕性に優れ、かつ、特
有の金色をしているため、このTiNの薄膜を基材表面
に形成させることにより、基材の硬度を上げたり、基材
に耐蝕性を付与したり、金色の装飾を施したりすること
ができる。
゛基材の表面にTiN薄膜(0,1〜10μl)を形成
する方法としては、従来から、CVD法あるいはPVD
法(イオンブレーティング、スパッタリング等)が用い
られている。
ところが、これらの方法には、次のような問題があった
。すなわち、CVD法では基材温度を一般に1000℃
程度の高温に加熱する必要があり、たとえば、鉄系の合
金板などを基材として用いた場合、基材が熱処理効果に
よって変形してしまうという問題である。他方、PVD
法では、通常200〜400℃で処理されるので、基材
の変形といった問題はないが、HCD (ホロカソード
)法、RF励起法、ARE (活性化反応蒸着)法など
のイオンブレーティング法では、101〜10’Tor
rの真空中で処理されるようになっており、真空槽中の
不純物ガス、槽壁の付着物、蒸発粒子等の散乱等によっ
て、得られる膜の緻密性が損なわれて、耐蝕性、密着性
に問題が生じる場合がある。さらに、基材にバイアス電
圧をかける必要があり、特に、連続処理を行う場合に設
備が複雑化する問題もある。スパッタリング法では、比
較的緻密な膜が得られるのであるが、生成速度が遅く、
膜の色が黒ずみやすい。色調調整にやはり、バイアス電
圧をかけねばならなかった。
他方、干渉フィルタや反射防止膜となる高屈折率の誘電
体等として、T i Ox II膜が広く用いられてい
る。このT i Ox薄膜を形成する方法としては、酸
素ガスの雰囲気中で基材を高温加熱した状態でTiO□
薄膜を加熱基材に蒸着する方法がある。しかし、この方
法では、基材を高温加熱する必要があるので、たとえば
、アクリル樹脂等のプラスチックを基材として用いた場
合、約70℃付近の温度でさえ、その表面が変質してし
まうというような問題がある。この問題を解決するため
に、真空槽内に基材を配置して、基材を高温加熱しない
状態で、基材に酸素イオンビームを照射しながら、Ti
またはその酸化物を基材の方へ飛ばして、基材表面にT
iO□薄膜を反応蒸着する方法が特許公開されている(
特開昭55−65358号公報)。
しかしながら、これらの方法により得られた薄膜は、緻
密性に欠け、基材との密着力が充分でない等の問題が生
じる場合があった。
以上の事情に鑑み、この発明は、基材表面に緻密性の高
い薄膜を安価に効率良く形成する方法およびその装置を
提供することを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、この発明にかかる薄膜形成方
法は、真空蒸着により基材表面にII膜を形成する方法
であって、真空中に基材を配置し、活性化イオンビーム
を基材に照射してボンバード処理を行った後、蒸発粒子
を基材へ飛ばすと同時に反応イオンビームを基材に照射
することにより、基材表面に薄膜を形成するようにする
ことを特徴とする。
また、前記課題を解決するため、この発明にかかる薄膜
形成装置は、真空蒸着による基材表面への薄膜形成装置
であって、真空槽を備え、この真空槽の中には巻き取り
巻き出しプーリが設置されていて、これにフープ状の基
材が配置されるようになっており、真空槽内の、前記基
材と対面する位置には電子ビーム蒸発源が設置されてい
るとともに、前記基材に銃口を向けるようにした第1の
イオン銃および第2のイオン銃を真空槽の壁面に装備し
ていることを特徴とする。
すなわち、この発明の方法は、基材に対し、薄膜形成に
先立って、表面のボンバード処理(イオンクリーニング
)を行うようにしている。また、この発明の装置は、こ
のボンバード処理のために、真空槽壁面に反応イオンと
一ム照射用とは別に活性化イオンビーム照射用のイオン
銃を備えるようにしているのである。
この発明者らの見出したところによると、前記従来の方
法において、薄膜に緻密性が欠け、かつ、薄膜の基材に
対する密着性の不良が起きるのは、つぎのような理由に
よる。すなわち、蒸着膜は基材に付着した初期の膜の性
質に従って成長する、ところが、従来は、基材表面に対
して薄膜形成の前処理が行われていなかった。そのため
、形成初期の膜質が不安定となり、信頼性の低い膜とな
らていたのである。
以下に、この発明にかかる薄膜形成法およびその装置の
具体例を、薄膜がTiN薄膜の場合について説明する。
装置としては、第1図にみるようなものを用いる。この
装置においては、真空槽(真空チャンバー)1内に巻き
取り巻き出しプーリ9a、9bが設置され、これらプー
リ間にフープ状基材2が配置されるようになっている。
このフープ状基材2を矢印Aの方向へ一定速度で巻取り
、巻き出すことにより、連続処理ができるようになって
いる。
真空槽1内の、基材2と対面する位置には、電子ビーム
蒸発源3が設けられている。この蒸発源3には、金属チ
タン4が載せられ、電子ビームによる加熱によって蒸発
させられるようになっている。真空槽1の壁面には、基
材2に銃口を向けるようにして第1のイオン銃5および
第2のイオン銃6がそれぞれ独立して設けられている。
第1のイオン銃5は、A r+イオンビームを基材2に
照射してボンバード処理を行うようになっており、基材
2の進行方向(矢印Aの方向)に対して比較的後方の基
材2表面に照準が合わせられている。
方、第2のイオン銃6は、一般に、窒素ガスをN1イオ
ンビームとして基材2に照射するようになっており、前
述の第1のイオン銃5より基材2の進行方向に対して前
方の基材2表面に照準が合わせられている。このように
第1のイオン銃5および第2のイオン銃6の照準を合わ
せることにより、基材の表面をボンバード処理した後で
N2+イオンビームを基材表面に照射するという処理を
連続的に行うことが可能となる。さらに、真空槽1内に
は、水晶振動子(レートセンサ)7が前述のAr“イオ
ンビームおよびN!′イオンビームが当たらない位置に
設けられている。この水晶振動子7は、レートコントロ
ーラ (IC−6000)8との組み合わせによって金
属チタン4の蒸発量を制御するものである。第1図には
示していないが、この薄膜形成装置には、真空槽1内を
真空にするための排気手段が設けれているのは言うまで
もない。
次に、上記装置を用いてTiN薄膜を形成する方法は、
以下のようである。
■ 真空槽1内の所定位置にフープ状基材2をセットす
るとともに、電子ビーム蒸発源3上に金属チタン4を載
せる。
■ 真空槽1内を排気手段で排気して1×10弓Tor
rにする。
■ 基材2を一定速度で矢印Aの方向に徐々に巻き取り
、巻き出す。これと同時に、Ar+ イオンビームおよ
びNz+イオンビームを加速電圧0.3〜2. OKe
Vで基材2表面へそれぞれのイオン銃56から照射する
この結果、蒸発した金属チタンは、たとえば、以下のよ
うな式、 2Ti+Nx”+e−−*2TiN で表されるように、TiNに変化する。そして、イオン
ビームエネルギーによって、密着性、緻密性、耐摩耗性
に優れるTiNII膜が基材2表面に連続的に形成され
る。この際の基材の温度は、200℃以下が好ましい。
薄膜は、電子ビーム蒸発源またはイオン銃と基材との間
の距離、電子ビーム蒸発源およびイオンビームのパワー
をそれぞれ適切な値に設定することにより、1〜30人
/Sの速度で成長させることができる。イオンビームの
パワーをあまり強くしすぎると基材内に食い込んでしま
うので好ましくない。
なお、この発明にかかる薄膜形成方法およびその装置は
、上記具体例に限定されない。たとえば、上記具体例の
ような連続処理でなく、バッチ処理でも構わない。バッ
チ処理の場合、イオン銃を一つにして、ガスの切り換え
によってAr+イオンビームおよびN z”イオンビー
ムをそれぞれ基材表面へ照射するようにしても構わない
。基材も板状に限らない。また、ボンバード処理に用い
られるガスは、Arなどの希ガス類に限らず、Ntなど
でも構わない。
〔作   用〕
この発明にかかる薄膜形成方法においては、基材表面に
薄膜を形成するにあたり、基材表面に目的物質を蒸着さ
せる前に活性化イオンビームにより基材表面をボンバー
ド処理(イオンクリーニング)するようにしているため
、この方法によって得られた薄膜は、緻密性・密着性の
高いものとなっている。
また、この発明にかかる薄膜形成装置においては、この
発明にかかる薄膜形成方法に従って基材表面に薄膜を形
成するにあたり、ボンバード処理用イオン銃を蒸着用イ
オン銃とは別に設置することにより、活性化イオンビー
ムおよび反応イオンビームを基材の進行方向に対してそ
れぞれ後方および前方の基材表面に同時に照射できるよ
うになるため、装置の複雑化を伴うことなく基材表面に
薄膜を安価に連続的に効率良く形成することができる。
〔実 施 例〕
以下にこの発明の具体的な実施例を示すが、この発明は
、以下の実施例に限定されない。
一実施例1− 第1図にみるように、電子ビームパワー6 KeVX2
00mAの電子ビーム蒸発源3を基材2からの距M34
0mに配置するとともに、イオンビーム源としての0.
5KeV X 40iAのイオン銃5.6をそれぞれ、
基材2からの距!It450 龍に配置して、基材2と
してのマルテンサイト系ステンレス材表面にTiN薄膜
を形成した。なお、基材2の温度は最高で80℃であっ
た。
このようにして得られたTiN薄膜形成基板と、従来の
形成法で得られたTiN薄膜形成基板とを、それぞれ、
40℃、3%NaC!水溶液に浸漬して放置したところ
、実施例1で得られりTiN薄膜形成基板は3日後でも
異常が検出されなかった。これに対し、従来の形成法で
得られたTiN薄膜形成基板は1日で錆の発生が検出さ
れた。
実施例1で得られたTiN薄膜形成基板はテープテスト
の結果でも密着性に異常がなかった。さらに、ビッカー
ス硬度は2000〜2500の高硬度であった。金色の
色度調整も容易であった。
〔発明の効果〕
この発明にかかる薄膜形成方法およびその装置によれば
、従来より高真空側で処理でき、ガス量が少なくてすみ
、かつ、基材にバイアス電圧をかける必要がなく、連続
処理の場合も装置が複雑にならない。したがって、基材
表面に緻密性および密着性の高い薄膜を安価に効率良く
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明にかかる薄膜形成法およびその装置
の一実施例の概略説明図である。 1・・・真空槽 2・・・フープ状基材 3・・・電子
ビーム蒸発源 4・・・金属チタン 5・・・第1のイ
オン銃6・・・第2のイオン銃 9a、9b・・・巻き
取り巻き出しプーリ 第1図 代理人 弁理士  松 本 武 彦

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)真空蒸着により基材表面に薄膜を形成する方法で
    あって、真空中に基材を配置し、活性化イオンビームを
    基材に照射してボンバード処理を行った後、蒸発粒子を
    基材へ飛ばすと同時に反応イオンビームを基材に照射す
    ることにより、基材表面に薄膜を形成するようにするこ
    とを特徴とする薄膜形成方法。
  2. (2)真空蒸着による基材表面への薄膜形成装置であっ
    て、真空槽を備え、この真空槽の中には巻き取り巻き出
    しプーリが設置されていて、これにフープ状の基材が配
    置されるようになっており、真空槽内の、前記基材と対
    面する位置には電子ビーム蒸発源が設置されているとと
    もに、前記基材に銃口を向けるようにした第1のイオン
    銃および第2のイオン銃を真空槽の壁面に装備している
    ことを特徴とする薄膜形成装置。
JP1236361A 1989-09-11 1989-09-11 薄膜形成装置 Expired - Lifetime JPH0686657B2 (ja)

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