JPH0214889B2 - - Google Patents

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JPH0214889B2
JPH0214889B2 JP57194134A JP19413482A JPH0214889B2 JP H0214889 B2 JPH0214889 B2 JP H0214889B2 JP 57194134 A JP57194134 A JP 57194134A JP 19413482 A JP19413482 A JP 19413482A JP H0214889 B2 JPH0214889 B2 JP H0214889B2
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JP
Japan
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vinyl chloride
resin
composite material
plasticizer
chloride resin
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JP57194134A
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JPS5983656A (ja
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Tsutomu Sawada
Masakyo Yuino
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Mitsubishi Kasei Vinyl Co
Mitsubishi Kasei Polytec Co
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Vinyl Co
Mitsubishi Monsanto Chemical Co
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、通気性複合材の製造方法に関するも
のであり、更に詳しくは、布製基材の片面に塩化
ビニル系樹脂よりなる多数の通気性の小孔を有す
る樹脂層の形成された通気性複合材の製造方法の
改良に関するものである。 合成樹脂よりなるフイルム又はシートは、広く
各種の製品に対する装飾用および耐摩耗性カバー
として広く使用されている。これらのフイルム又
はシートは、例えば壁、床および卓上カバー、ブ
ツクカバー、内張り、衣類および自動車内部用の
クロース用として広く使用されている。多くの場
合、合成樹脂よりなるフイルム又はシートは、繊
維品、紙、フエルト、金属、木等のような裏地上
に被覆される。これら裏地物質は多くの目的を有
し、その最も普通の目的は、製品の強度及び効用
を増加し、フイルム又はシートを固定する接着剤
を受け入れることにある。合成樹脂よりなるフイ
ルム又はシートとこれらを支持する裏地物質と
を、接着剤によつて接着すると、裏地物質の特徴
を損ない、接着剤使用による欠点が表われるとい
つた問題があつた。 本発明者は、合成樹脂よりなるフイルム又はシ
ートと布製基材とよりなる複合材とする際に、裏
地となる布製基材の通気性、クツシヨン性、手ざ
わりを余り犠牲にしない、工業的有利な製造方法
を提供することを目的として鋭意検討した結果、
本発明を完成するに至つたものである。 しかして本発明の要旨とするところは、懸濁重
合法によつて (1) 乳化重合法、又は微細懸濁重合法によつて得
られた重合体乳濁液を乾燥して得られた平均粒
子径が5〜50ミクロンの塩化ビニル系樹脂を、
可塑剤とともに水に分散し、この分散液を表面
離型性を有する基材に塗布して塗布膜を形成
し、この塗布膜の上に布製基材を重ね、ついで
これらを、次の()式、すなわち Tg+(150−可塑剤添加部数) …() 〔()式において、Tgは塩化ビニル系樹脂の
ガラス転移点を、可塑剤添加部数は塩化ビニル
系樹脂100重量部に対する可塑剤の添加部数を
それぞれ意味する。〕 で表わされる温度以下で加熱、溶融して樹脂粒
子表面同志を溶着させ、かつ、布製基材と付着
させたのち、冷却することを特徴とする通気性
複合材の製造方法に存する。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明において塩化ビニル系樹脂とは、ポリ塩
化ビニル及び塩化ビニルを主体とする共重合体を
意味する。塩化ビニルと共重合しうるモノマーと
しては、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、
アクリル酸又はメタクリル酸及びこれらのエステ
ル類、マレイン酸又はフマール酸及びこれらのエ
ステル類、ならびに無水マレイン酸、芳香族ビニ
ル化合物、ハロゲン化ビニリデン化合物、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、エチレン、プ
ロピレンなどがあげられる。これらモノマーに微
量の多官能基含有化合物を添加し、部分架橋させ
たものであつてもよい。 上記塩化ビニル系樹脂は、乳化重合法又は微細
懸濁(マイクロサスペンジヨン)重合法によつて
製造したものを用いる。これら方法で製造した塩
化ビニル系樹脂は、平均粒子径が小さく、布製基
材上に通気性樹脂層を形成するのに好適である。 本発明によるときは、上記方法で製造した塩化
ビニル系樹脂の乳濁液を乾燥して粉末とし、この
粉末を用いる乳化重合法によつて得られる樹脂乳
濁液を、例えば噴霧乾燥法により乾燥すると、平
均粒子径が2ミクロン以下の微小粒子が多数凝集
しあい、平均粒子径が15ミクロンないし40ミクロ
ンの多孔質の粒子が形成される。微細懸濁重合法
によつて得られる樹脂は、平均粒子径が20ミクロ
ンないし40ミクロンで、この樹脂も乾燥時に数個
の粒子が凝集し合うが、凝集する性質は乳化重合
法によつて製造したものほど強くはない。 本発明によるときは、上記乾燥した塩化ビニル
系樹脂粉末のうち、平均粒子径が50ミクロン以下
のものを用いる。平均粒子径が50ミクロン以上で
あると、最終的に得られる複合材の通気性樹脂層
の強度、通気性を好ましく調節するのが難かし
く、これら性質が均衡した樹脂層を安定して得る
ことができない。最終的に得られる樹脂層の通気
性は、使用する塩化ビニル系樹脂粒子の平均粒子
径によつて変わる。塩化ビニル系樹脂は、平均粒
子径が50ミクロン以下で5ミクロン以上のものか
ら選択使用可能であり、ほぼ均一な平均粒子径の
ものを用いても、異なる平均粒子径のものを二種
以上組み合せて用いてもよい。なお、原料の塩化
ビニル系樹脂は、最終的に得られる通気性樹脂層
の通気量、強度、感触などによつて、一種類とし
たり二種類としたり、単一樹脂(ホモポリマー)
としたり、共重合樹脂としたり、種々選ぶことが
できる。 本発明によるときは、上記塩化ビニル系樹脂粉
末を、可塑剤とともに水に分散し、可塑剤を塩化
ビニル系樹脂粉末に吸収させる。 この際用いることができる可塑剤としては、ジ
オクチルフタレート、ジベンジルフタレート、ブ
チルベンジルフタレート、ジベンジルフタレー
ト、ジイソデシルフタレート、ジドデシルフタレ
ート、ジウンデシルフタレート等のフタル酸エス
テル類;アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジ−
n−ブチル、セバシン酸ジブチル等の脂肪族二塩
基酸エステル類;ペンタエリスリトールエステ
ル、ジエチレングリコールジベンゾエート等のグ
リコールエステル類;アセチルリシノール酸メチ
ル等の脂肪酸エステル類;トリクレジルホスフエ
ート、トリフエニルホスフエート等のりん酸エス
テル類;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油
等のエポキシ化油;アセチルトリブチルシトレー
ト、アセチルトリオクチルシトレート、トリーn
−ブチルシトレート等のクエン酸エステル類;ト
リアルキルトリメリテート、テトラ−n−オクチ
ルピロメリテート、ポリプロピレンアジペート、
その他ポリエステル系等の種々の可塑剤があげら
れる。これら可塑剤は一種類でも、二種類以上を
組み合せて用いてもよい。可塑剤の量は、塩化ビ
ニル系樹脂100重量部に対して、20〜70重量部の
範囲内で選ぶことができる。 塩化ビニル系樹脂粉末と可塑剤とを水に分散さ
せるためには、分散剤を用いる。分散剤として使
用可能なものは、通常界面活性剤として知られて
いるものでよい。例えば、脂肪酸石けん、アルキ
ル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩のよう
なアニオン界面活性剤;第1級アミン塩、第2級
アミン塩、第3級アミン塩のようなカチオン界面
活性剤;アルキルベタインのような両性界面活性
剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリ
オキシエチレンアルキルアミン等の非イオン界面
活性剤があげられる。 上記分散剤は、塩化ビニル系樹脂と可塑剤との
合計量に対して、0.1〜5.0重量%の範囲で使用す
ればよい。 塩化ビニル系樹脂粉末と可塑剤とを、水に分散
させるには、これら二成分を分散剤を溶解した水
に加え、撹拌混合する。この際、水と固形分(塩
化ビニル樹脂と可塑剤との和)との比率は、固形
分の濃度を分散液(水と固形分との和)の20〜80
重量%の範囲とする。固形分の濃度が、この範囲
より低かつたり、逆に高いときは、得られる通気
性樹脂層の厚さを調節するのが困難であり、好ま
しくない。固形分の濃度は、上記範囲のうち40〜
60重量%の範囲が、特に好ましい。 分散液の撹拌混合は、可塑剤を塩化ビニル系樹
脂粉末に吸収させるために行なう。撹拌混合する
際の温度は、50〜80℃の温度とするのがよい。塩
化ビニル系樹脂粉末に、配合した可塑剤の全量を
吸収させてしまうと、最終的に得られる通気性樹
脂層表面に亀裂が生ずる。従つて、塩化ビニル系
樹脂粉末に吸収させる可塑剤量は、配合した可塑
剤の一部、望ましくは約半分とし、残りは吸収さ
れずに水に分散している状態とするのがよい。こ
のようにするには、水に可塑剤の全量を加えて撹
拌強度、撹拌時間等を変えて、塩化ビニル系樹脂
粉末へ吸収させる量を調節する方法、まず可塑剤
の約半分を加えてこれを塩化ビニル系樹脂粉末へ
加えた可塑剤のほぼ全量を吸収させ、次に残りの
可塑剤を加えて分散させる方法等をとればよい。 水に塩化ビニル系樹脂と可塑剤を分散させる際
に使用しうる撹拌混合機は、液体に固体を分散す
る目的で従来から使用されている撹拌混合機であ
つてよい。 分散液を調製する際に、樹脂安定剤、紫外線吸
収剤、充填材、染料、顔料、難燃剤、防カビ剤、
香料等を少量添加、混合することができる。 上記分散剤を撹拌混合機で調製する際、分散液
には、気泡、ゲル、塊状物等が含まれることがあ
るので、これらは真空脱泡機、ホバートミキサ
ー、ロールミル、フイルターを用いて除去するの
が好ましい。 本発明によるときは、上記方法で調製した分散
液を、表面離型性を有する基材に塗布して塗布膜
を形成する。この基材は、分散液にもとづく塗布
膜を支持する機能を果すものである。表面剥離性
基材としては、金属薄板、紙、耐熱樹脂板等より
構成するのがよい。これら基材の塗布膜を形成す
る面には、塗布膜に布製基材を重ねて加熱し、樹
脂を溶融したのちに、通気性複合材が剥離しやす
いように、離型剤を塗布するなどにより、表面離
型性を付与しておくのがよい。 分散液を表面剥離性を有する基材に塗布して塗
布膜を形成するには、スプレイコート法、ロール
コート法、グラビアコート法、リバースコート
法、デイツプコート法、ナイフコート法等のそれ
自体公知の各種塗布方法のいずれかによればよ
い。 表面離型性を有する基材の片面に形成する塗布
膜の厚さは、次の加熱、溶着、付着工程終了後に
得られる通気性複合材の樹脂層の厚さ(次の工程
で重ねる布製基材の孔部分に浸透した場合でも、
基材表面部分に形成される樹脂層の厚さをいう。)
が0.03〜1.0mmの範囲となるように、調節するの
がよい。塗布膜を、次の加熱工程で加熱すると、
水分が揮散するので、得られる通気性複合材の樹
脂層の厚さは、もとの塗布膜の厚さに較べて、こ
れに含まれている水分に相当する割合で薄くな
る。通気性樹脂層は、余り薄すぎると強度が充分
でなく実用性が劣るので好ましくなく、逆に余り
厚すぎると充分な通気性を発揮しえなくなる。こ
のため、厚さ0.03〜1.0mmの範囲とするのがよく、
中でも0.05〜0.5mmの範囲とするのがよい。 本発明によるときは、上記方法で形成した塗布
膜の上に、布製基材を重ねる。この布製基材は、
フエルト状シート、織つたり、編んだ繊維製品を
いう。織り方は、平織、あや織、朱子織、斜丈
織、紗織、絽織等のいずれであつてもよい。編み
方は、メリヤス編み、レース編み等のいずれであ
つてもよい。繊維の原料は、植物性繊維のほか、
動物性繊維、合成繊維及びこれらの混合物であつ
てもよい。また、アスベストのような鉱物性繊維
であつてもよい。特に好ましい基材は、直径の細
い糸によつて、平織、あや織、朱子織、紗織、絽
織等によつて織つたものである。 本発明によるときは、上記方法で形成した重ね
合わせ体(表面離型性を有する基材、塗布膜及び
布製基材の三者よりなる)を、加熱して塗布膜中
の水分を揮散させ、ついで樹脂粒子の表面を溶融
させて粒子相互を溶着させ、同時に、布製基材に
も付着させる。 塗布膜中の水分の揮散、樹脂粒子の表面付着を
急激に行なうと最終的に得られる複合材の通気性
樹脂層表面に多数の小さな亀裂が生ずることが多
い。この小さな亀裂の生成を防止するために、樹
脂粒子表面を溶融させるための加熱を行なう前
に、40〜100℃の温度範囲で、5分以内の加熱を
行なう予備乾燥を行ない、塗布膜中の水分のかな
りの割合を揮散させるのがよい。 塗布膜は、上記予備乾燥を行ない、又行なわず
に、加熱し、水分をほぼ完全に揮散し、樹脂粒子
表面を溶融させて、相隣り合う粒子同志を溶着さ
せ、更には布製基材にも付着させる。この際の加
熱温度は、余り低すぎると長時間加熱しても、樹
脂粒子表面が溶融しないので、強度の優れた通気
性樹脂層が得られず、好ましくない。他方、この
際の加熱温度が余り高すぎるときは、加熱時間が
短かくても、樹脂粒子が完全に溶融し、粒子形状
がくずれてしまうので、通気孔が形成できず、好
ましくない。 本発明者らの実験によれば、加熱、溶融する際
の最適温度は、樹脂の二次転移点、樹脂に配合す
る可塑剤の量によつて変わることがわかつた。 すなわち、加熱、溶融する際の温度は、次の
()式、 Tg+(150−可塑剤添加部数) …() 〔()式において、Tgは塩化ビニル系樹脂のガ
ラス転移点を、可塑剤添加部数は塩化ビニル系樹
脂100重量部に対する可塑剤添加部数をそれぞれ
意味する。〕 で表わされる温度以下とするのがよいことが分つ
た。なお、加熱する温度が余り低すぎるときは、
長時間加熱しても樹脂粒子表面が溶融しないの
で、強度の優れた通気性樹脂層が得られない。加
熱、溶融する際の下限温度は、上記()式で表
わされる温度より約50℃低い温度である。 加熱、溶融の操作は、上記()式で表わされ
る上限温度より若干低い温度で、2〜3分間程度
の短時間加熱するのがよいが、加熱を高温で急激
に行なうと、最終的に得られる通気性樹脂層に多
数の小さな亀裂が生ずることが多い。この小さな
亀裂を生じないようにするためには、加熱、溶融
の操作を行なう前に、40〜80℃の温度で5分以内
加熱する予備乾燥操作を行なつて、塗布膜に含ま
れる水分の一部を揮散させたのち、加熱、溶融の
操作を行なうとよい。 本発明によるときは、上記方法で得られる通気
性複合材を、常温付近まで冷却し、表面離型性を
有する基材から剥離して、ロール状に巻き取る。 なお、通気性複合材を冷却したのちに、この複
合材の片面又は両面に、シリコーンオイル、シリ
コーンエマルジヨン等の撥水性物質を塗布する
と、通気性複合材に撥水性を付与することができ
る。 本発明方法によつて得られる通気性複合材の樹
脂層には、通常の軟質プラスチツクフイルムと同
様に、グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ
印刷、発泡印刷、谷染め印刷等それ自体公知の各
種印刷法で印刷が可能である。なお、表面離形性
を有する基材の表面に凹凸模様を形成しておき、
この模様を樹脂層に転写することもできる。本発
明方法によつて得られる通気性複合材は、例えば
卓上カバー、ブツクカバー、物品収納箱内張り、
椅子張り用クロス、自動車内部用クロス、オムツ
カバー、雨具等の用途に好適である。 本発明は、次のように特別に顕著な効果を奏
し、その産業上の利用価値は、極めて大である。 (1) 本発明方法によるときは、0.01〜0.5mmの範
囲の厚さを通気性塩化ビニル系樹脂層をもつた
複合材を、容易に製造することができる。 (2) 本発明によつて得られた複合材は、通気性樹
脂層が布製基材に接着剤を介さずに一体に付着
されているので、製作が容易である。 (3) 本発明方法によつて得られる複合材は、樹脂
層が軟質で、かつ、これを構成する樹脂粒子が
相隣り合う粒子との間で空隙を形成し、この空
隙が樹脂層の一方の側から布製基材の側に連通
している。よつて、このままオムツカバー、雨
具等の用途に使用しても湿気が飛散されやす
く、蒸れることがない。 以下、本発明を実施例にもとづいて更に詳細に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、
以下の例に限定されるものではない。 実施例 1 乳化重合法によつて製造し、噴霧乾燥法で乾燥
した塩化ビニル系樹脂粉末(平均重合度1100、ガ
ラス転移点約80℃、平均粒子径10ミクロンのも
の)を50重量%、水47重量%及びドデシルベンゼ
ンスルホン酸ソーダ(DBS)3重量%の割合よ
りなる三成分を混合し、混合液Aを調製した。 一方、ジオクチルフタレート65重量%、水32重
量%及びDBS3重量%の割合よりなる三成分を混
合し、混合液Bを調製した。 混合液Aと混合液Bとを重量比で2.6対1の割
合で混合し、分散液を得た。この分散液の固形分
は55.8重量%、ポリ塩化ビニル100重量部に対す
る可塑剤添加部数は、50重量部である。 上記分散液を、市販されている離型紙(紙の表
面に離型剤が塗布されている紙)の表面に、ナイ
フコート法により塗布し、塗布膜を形成した。 次いで、この塗布膜上に、ナイロン織布(直径
70ミクロンの糸で平織りした織布。孔の大きさ
200ミクロンのもの)を重ねて押圧し、重ね合せ
体とした。 この重ね合せ体を、金属板に載置し、80℃に調
節した熱風炉にとどめて、塗布膜の予備乾燥を行
なつた。続いて、この重ね合せ体を金属板に載置
したまま、170℃に調節した熱風炉に1分間とど
めて、水分をほぼ完全に揮散させたのち、ポリ塩
化ビニル粒子表面を溶融させて、隣接する粒子表
面同志を溶着させ、同時にナイロン織布表面とも
一体に付着させた。 上の加熱、溶融の操作終了後、冷却し、離型紙
を剥し、片面に厚さ(布製の基材の孔部分に浸透
した部分は無視し、基材の上に形成された樹脂層
の厚さをいう。)約0.1mmの通気性樹脂層の形成さ
れた複合材を得た。 得られた複合材につき、樹脂層の平均孔径、複
合材の平均通気量、複合材の透湿度等を、次の方
法に従つて測定した。測定結果を、第1表に示
す。 樹脂層の平均孔径……電子顕微鏡により測定し
た。 複合材の平均通気量……複合材の一方の側から窒
素ガスを0.5Kg/cm2の圧力で送り、1平方セン
チメートル当り1分間の通気量を算出した。
300mm幅の複合材につき、幅方向に5カ所測定
し、平均したもの。 複合材の透湿度……JIS Z0208に準拠した。 実施例 2 実施例1に記載の例におけるポリ塩化ビニル
を、乳化重合法によつて製造し、噴霧乾燥法で乾
燥した塩化ビニルと酢酸ビニルとの共重合体(平
均重合度1000、酢酸ビニル含有量5重量%、ガラ
ス転移点約70℃、平均粒子径25ミクロン)に代え
たほかは、同例記載の方法と同様の手順で、分散
液を調製した。 得られた分散液を、実施例1で用いたと同種の
ナイロン織布に、同例に記載したと同様にして塗
布し、塗布膜の予備乾燥を行なつた。続いて、こ
の塗布膜付きのナイロン織布を、金属板上に載置
し、80℃に調節した熱風炉に3分間放置して、塗
布膜の予備乾燥を行なつた。続いて、この塗布膜
付きのナイロン織布を、金属板に載置したまま、
160℃に調節した熱風炉で1分間留めて、水分を
ほぼ完全に揮散させたのち、ポリ塩化ビニル粉末
の粒子表面を溶融させて、隣接する粒子表面同志
を付着させ、同時にナイロン織布表面とも一体に
付着させた。 上の加熱、溶融の操作終了後、冷却し、片面に
厚さ(定義は、実施例1の場合に同じ)約0.1mm
の通気性樹脂層の形成された通気性複合材を得
た。 得られた通気性複合材につき、実施例1に記載
の方法で、諸性質を測定した。結果を、第1表に
示す。 比較例 1 実施例1に記載の例において、塗布膜の加熱、
溶融の操作条件を200℃の温度としたほかは、同
例に記載の方法と同様の操作手順で、複合材を製
造した。 得られた複合材につき、実施例1に記載の方法
で、諸性質を測定した。結果を第1表に示す。 比較例 2 実施例2に記載の例において、塗布膜の加熱、
溶融の操作条件を、190℃としたほかは、同例に
記載の方法と同様の操作手順で、複合材を製造し
た。 得られた複合材につき、実施例1に記載の方法
で諸性質を測定した。結果を、第1表に示す。
【表】
【表】 第1表より、本発明方法によつて得られた複合
材は、通気量、透湿度ともに大きな値を示すが、
加熱、溶融の操作条件を前記()式で表わされ
る上限温度以上とすると、得られる複合材は、通
気性、透湿度ともに小さな値を示すことが、明ら
かである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 乳化重合法、又は微細懸濁重合法によつて得
    られた重合体乳濁液を乾燥して得られた平均粒子
    径が5〜50ミクロンの塩化ビニル系樹脂を、可塑
    剤とともに水に分散し、この分散液を表面離型性
    を有する基材に塗布して塗布膜を形成し、この塗
    布膜の上に布製基材を重ね、ついでこれらを、次
    の()式、すなわち Tg+(150−可塑剤添加部数) …() 〔()式において、Tgは塩化ビニル系樹脂のガ
    ラス転移点を、可塑剤添加部数は塩化ビニル系樹
    脂100重量部に対する可塑剤の添加部数をそれぞ
    れ意味する。〕 で表わされる温度以下で加熱、溶融して樹脂粒子
    表面同志を溶着させ、かつ、布製基材と付着させ
    たのち、冷却することを特徴とする通気性複合材
    の製造方法。
JP57194134A 1982-11-05 1982-11-05 通気性複合材の製造方法 Granted JPS5983656A (ja)

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