JPH02147397A

JPH02147397A - 感熱転写記録媒体

Info

Publication number: JPH02147397A
Application number: JP63302739A
Authority: JP
Inventors: Yuichi Ko; 高　裕一; Shuhei Shiraishi; 白石　修平
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1988-11-30
Filing date: 1988-11-30
Publication date: 1990-06-06

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、感熱転写記録媒体に関し、特に表面平滑性の
悪い記録紙に対しても良好な印字品質を与える感熱転写
記録媒体に関する。

〔従来の技術〕

近年、サーマルヘッドを用いる感熱転写記録法が、無騒
音であること、装置が比較的安価で且つ小型化できるこ
と、保守が容易であること、印字画像が安定であること
等の利点が多く用いられるようになっている。このよう
な感熱転写記録法に用いる感熱転写記録媒体としては、
例えばポリエステルフィルム等の基材の一方の面に、天
然ワックス、合成ワックス等のワックス類、着色剤、熱
可塑性樹脂等を混合或いは積層した、熱溶融性インク層
が設けられている。

ただ、このような感熱転写記録媒体は、その解像度が被
転写紙（即ち記録紙）の平滑性に大きく影響されるとい
う欠点を有する。即ち、平滑性の高い記録紙に対しては
良好な印字が行なわれるが。

平滑性の劣る記録紙（即ちラフ紙）に対しては、紙の凹
部にインクが付着せず、所謂白抜は現像が発生し、良好
な印字品質が得られない。

このような点を解決するために１例えばブリッチ効果に
よりラフ紙の白抜けを改善すること（特開昭５９−１９
６２９５公報）、ブリッチ効果の定着性の近年、サーマ
ルヘッドを用いる感熱転写記録法が、無騒音であること
、装置が比較的安価で且つ小型化できること、葆−守が
容易であること、印字画像が安定であること等の利点が
多く用いられるようになっている。このような感熱転写
記録法に用いる感熱転写記録媒体としては、例えばポリ
エステルフィルム等の基材の一方の面に、天然ワックス
、合成ワックス等のワックス類、着色剤、熱可塑性樹脂
等を混合或いは積層した、熱溶融性インク層が設けられ
ている。

ただ、このような感熱転写記録媒体は、その解像度が被
転写紙（即ち記録紙）の平滑性に大きく影響されるとい
う欠点を有する。即ち、平滑性の高い記録紙に対しては
良好な印字が行なわれるが、平滑性の劣る記録紙（即ち
ラフ紙）に対しては、紙の凹部にインクが付着せず、所
謂白抜は現像が発生し、良好な印字品質が得られない。

このような点を解決するために、例えばブリッチ効果に
よりラフ紙の白抜けを改善すること（特開昭５９−１９
６２９５公報）、ブリッチ効果の定着性の悪さを三層積
層により改善すること（特開昭６０−１８３１９２号公
報）、熱分解性発泡剤によりラフ紙の白抜は及び定着性
を改善すること（特開昭５９−２０１８９３号公報）、
低沸点溶剤の体積膨張によりラフ紙の白抜は及び定着性
を改善すること（特開昭６２−１０４７８７号公報）等
が提案されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところが、このようなこれまで提案されている感熱転写
記録媒体には、白抜は防止効果はあるというものの、以
下に述べるような欠点を有している。即ち、例えば特開
昭５９−１９６２９５号公報記載の感熱インク付素子は
、ブリッチ効果により白抜けを防止しているので、イン
クは紙と点でしか接しておらず、従って定着性に劣ると
いう欠点がある。

また、特開昭６０−１８３１９２号公報記載の感熱転写
材は、ブリッチ効果で、インク最上層に接着層を設は定
着性を向上させてはいるものの、結局点での接触のため
、不充分な定着しか得られない、しかも、接着層を設け
たことにより、地肌汚れやパンケーキ状のブロッキング
が生じ易いという欠点もある。

また、特開昭５９−２０１８９３号公報記載の感熱転写
材あるいは特開昭６２−１０４７８７号公報記載のサー
マルインクリボンは１発泡剤又は低沸点溶剤の膨張によ
り、ラフ紙の凹部にもインクを接触させて、画像の白抜
けを防止しているが、化学的に不安定な物質を使用して
いるため、経時的に性能が低下する恐れがある。

従って、本発明の目的は、画像定着性を低下させること
なく、且つ経時的性能低下をもたらすことなしに、ラフ
紙に対しても白抜けのない、良好な印字品質を与える感
熱転写記録媒体を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明によれば、基材の一方の面に熱溶融性インク層を
設けてなる感熱転写記録媒体において、該インク層が形
状記憶樹脂の壁材からなる圧縮変形された微小中空体を
含有することを特徴とする感熱転写記録媒体が提供され
、また基材の一方の面に熱溶融性インク層を設けてなる
熱転写記録媒体において、該インク層と基材との間に、
形状記憶樹脂の壁材からなる圧縮変形された微小中空体
を含有する中間層を設けたことを特徴とする感熱転写記
録媒体が提供される。

即ち、本発明の感熱転写記録媒体は、基材上に設けられ
た熱溶融性インク層中に形状記憶樹脂からなる圧縮変形
された微小中空体を含有させるか、又は該微小中空体を
含有する中間層を前記インク層と基材との間に設けたも
のであるが、上記構成としたことから１画像室着性の低
下や経時的性能低下をもたらすことなしに、勿論地肌汚
れやパンケーキ状ブロッキング生成等をもたらすことも
なしに、ラフ紙に対する印字品質の優れたものとなる。

次に本発明を図面により説明すると、本発明の具体的構
成及び作用は以下の通りである。

第１図において、本発明の感熱転写記録媒体は基材１．
熱溶融性インク層２及び圧縮変形された形状記憶樹脂微
小中空体３から構成されている。即ち、基材１の上面に
熱溶融性インク層２が設けられ。

更に該インクＮｚ中に圧縮変形された形状記憶樹脂微小
中空体３が含有されている構成となっており、転写時に
は、基材１の裏面からサーマルヘッドにより加熱され、
インク層２のインクの一部が溶融剥離し、記録紙へ転写
される。この際インクと同時に微小中空体の一部も記録
紙に転移され。

転写画像中に微小中空体が含まれるので、表面が梨地で
ツヤ消しの落ち着いた色相になる。

本発明の感熱転写記録媒体は上記の構成としたことから
、転写時の加熱によって、圧縮変形された形状記憶樹脂
微小中空体が本来の球状に膨張する（戻る）ことにより
、記録紙としてラフ紙を用いた場合でも、ラフ紙の凹部
まで抑圧によりインクが入り込み、白抜けのない良好な
印字品質が得られる。しかも画像定着性も優れている。

また、本発明の白抜は防止機構は、前記形状記憶樹脂微
小中空体の物理的体積変化によるものなので、経時的に
も安定している。勿論、地肌汚れやパンケーキ状ブロッ
キング生成等ももたらさない。

また、本発明においては、圧縮変形された形状記憶樹脂
微小中空体を、熱溶融性インク層に含有させるのではな
く、該微小中空体を含有する中間層を、熱溶融性インク
層と基材との間に設けた構成とすることもできる。

圧縮変形された形状記憶樹脂微小中空体を含有する中間
層を設けた場合については、第２図で示される。即ち、
第２図においては、第１図における圧縮変形された形状
記憶樹脂微小中空体３が熱溶融性インク層ｚ中ではなく
、基材ｌと熱溶融性インク層２との間に設けられた中間
ＦｔＩＪ４中に含有されている点が第１図の場合と異な
っている。この場合には、圧縮変形された形状記憶樹脂
微小中空体３が、転写画像に転移されず、画像中に存在
しないので、画像表面がでこぼこしないという効果が加
わる。

本発明において用いられる基材としては、厚み３〜１０
−程度のプラスチックフィルム、例えば、ポリエステル
フィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィ
ルム、ポリスルフォンフィルム、全芳香族ポリアミドフ
ィルム、ポリエーテルエーテルケトンフイルム等が好適
である。

また、本発明における熱溶融性インク層は、従来から公
知のインク層構成でよく１着色剤、熱可塑性樹脂及びワ
ックスを主成分とするものである。

この場合、着色剤としては、印刷インキ、染料等に用い
られている無機及び有機の染料及び顔料を使用すること
ができ、例えば、カーボンブラック、二酸化チタン、ベ
ンガラ、レーキレッドＣ、ファーストスカイブルー、ベ
ンジジンイエロー、フタロシアニングリーン、フタロシ
アニンブルー、直接染料、油性染料、塩基性染料等が挙
げられる。

熱可塑性樹脂としては、アクリル系、ケトン系、キシレ
ン系、スチレン系、エチレン／酢酸ビニル共重合体系、
ポリエステル系、塩化ビニル／酢酸ビニル共重合体系、
エポキシ系、ポリビニルブチラール系の樹脂類のほか、
各種の樹脂エマルジョン、各種水溶性高分子等が挙げら
れる。これらは単独あるいは二種類以上の混合で使用す
ることが出来る。また、ワックスとしては、パラフィン
ワックス、カルナバワックス、マイクロクリスタリンワ
ックス、キャンデリラワックス、ポリエチレンワックス
、ポリプロピレンワックス等が挙げられる。

本発明においては、圧縮変形された形状記憶樹脂微小中
空体が、熱溶融性インク層又は中間層に含有されるが、
この形状記憶樹脂としてはポリノルボルネン、トランス
ポリイソプレン、スチレン−ブタジェン複合樹脂、ウレ
タン系形状記憶ポリマー等が挙げられる。該樹脂を壁材
とした微小中空体としては、粒径が０．１〜１０／Ｊ１
１（好ましくは１〜５−）で壁膜厚が粒径の１／１００
〜１１５のものが好ましい。

本発明においては、該微小中空体を圧縮して、好ましく
は長短比率１０：１〜２：１の円盤状に変形して使用さ
れる。

なお、本発明における中間層を構成する成分としては、
基材との接着性が良好で且つ印字の際の加熱によっても
転移しないものが使用され、例えば、尿素−メラミン系
、尿素−ホルマリン系等の熱硬化性樹脂や軟化点が１５
０℃以上であるアクリル系、スチレン系等の熱可塑性樹
脂を用いるのが好ましい。

〔発明の効果〕

請求項（１）の感熱転写記録媒体は、熱溶融性インク層
中に形状記憶樹脂の壁材からなる圧縮変形された微小中
空体を含有する構成としたことから、印字の際の加熱に
よって、前記微小中空体が本来の球状に膨張する（戻る
）ことにより、表面平滑性の悪い記録紙に対しても、白
抜けのない良好な印字品質の記録を行なうことができ、
且つ画像定着性にも優れている。しかも、その機構が前
記微小中空体の体積変化に基くものなので、経時的にも
安定である。

また、請求項（２）の感熱転写記録媒体は、前記微小中
空体を含有する中間層を熱溶融性インク層と基材との間
に設けた構成としたことから、前記微小中空体が転写画
像中に転移されず１画像中に存在しないので、画像表面
がでこぼこしないという効果が更に生じる。

〔実施例〕

次に本発明を実施例により更に詳細に説明する。

なお以下において示す部は何れも重量基準である。

工Ｚ久１几１基下記組成の混合物をボールミル中で２４時間溶解微分散
させ、インク層用塗液を調製した。

カルナバワックス　　　　　　　　　　　５０部エチレ
ン／酢酸ビニル共重合体樹脂　　　５０部カーボンブラ
ック　　　　　　　　　　　３０部トルエン　　　　　
　　　　　　　　　　ｔｏｏｏ部恵皿歴汎１履下記組成の混合物を充分溶解して、中間層用塗液を調製
した。

ポリメチルメタクリレート　　　　　　　１０部トルエ
ン　　　　　　　　　　　　　　　１００部杉　記憶樹
脂の　小中空体ポリノルボルネンを壁材とした平均粒径３ρの微小中空
体を押圧締して、直径約５癖、厚さ約１μｌに変形させ
た。

実施例１前記インク層用塗液１０００部に前記微小中空体１０部
を分散させ、これを厚さ４．５部ｍのポリニスチルフィ
ルム上に塗布し乾燥して、乾燥塗膜厚４μｍのインク層
を形成して、本発明の感熱転写記録媒体を作成した。

実施例２前記中間層用塗液１００部に前記微小中空体３部を分散
させ、これを厚さ４　、５　ｐｍのポリエステルフィル
ム上に塗布し乾燥して、乾燥塗膜厚２ｐＩＩ＋の中間層
を形成させた。次に、該中間層上に前記インク層用塗液
を塗布し乾燥して、乾燥塗膜厚３ｐｍのインク層を形成
して、本発明の感熱転写記録媒体を作成した。

比較例１前記インク層用塗液１０００部だけを厚さ４．５μｍの
ポリエステルフィルム上に塗布し乾燥して、乾燥塗膜厚
４１ｍのインク層を形成して、比較用の感熱転写記録媒
体を作成した。

比較例２前記インク層用塗液のエチレン／酢酸ビニル共重合体樹
脂量を１００部に増やして、ブリッチ効果を持たせたイ
ンク層用塗液を、厚さ４．５４のポリエステルフィルム
上に塗布し乾燥して、乾燥塗膜厚４−のインク層を形成
して、比較用の感熱転写記録媒体を作成した。

比較例３アゾビスイソブチロニトリルからなる有機発泡剤を３−
にマイクロカプセル化したものを、前記インク層用塗液
１０００部中に１０部混合し、これを厚さ４．５１Ｒａ
のポリエステルフィルム上に塗布し乾゛燥して、乾燥塗
膜厚４趨のインク層を形成して、比較用の感熱転写記録
媒体を作成した。

以上のようにして作成した感熱転写記録媒体を用イテ、
ワードプロセッサー：ＭＹＲＩＰＯＲＴ　ＪＰ９０ＦＸ
〔■リコー製〕にて、ベック平滑度３７秒のラフ紙に印
字を行ない、その際の白抜けの有無を観察した。

また、画像定着性及び経時性に関する試験を併せ行なっ
た。それらの結果を第１表に示す。なお、試験法は下記
によった。

画像白抜け・・・ベタ印字し、白抜けの有無を目視で判
断する６無かったものをＯ印で且つ目立ったものをＸ印
で表示。

画像定着性・・・セロハンテープでベタ印字を剥離し、
濃度低下が３０％未満のものを０印で且つ３０％以上の
ものをｘ印で表示。

経時性・・・５０℃で１０日日間時後、印字を行ない、
画像の白抜けの有無を目視で判断する。無かったもの０
印で且つ目立ったものをｘ印で表示。

第１表体の模式断面図である。

ｌ・・・基材、２・・・熱溶融性インク層、３・・・圧
縮変形された形状記憶樹脂微小中空体、４・・・中間層
。

特許出願人　株式会社　リ　　コ　− 代理人弁理士　池　浦敏明（ほか１名）第１表から明ら
かなように、本発明の感熱転写記録媒体は、ラフ紙に対
しても白抜けのない良好な印字品質の記録を行なうこと
ができ、且つ画像定着性にも優れており、その上経時的
にも安定していることが判る。

【図面の簡単な説明】

Claims

【特許請求の範囲】

（１）基材の一方の面に熱溶融性インク層を設けてなる
感熱転写記録媒体において、該インク層が形状記憶樹脂
の壁材からなる圧縮変形された微小中空体を含有するこ
とを特徴とする感熱転写記録媒体。
（２）基材の一方の面に熱溶融性インク層を設けてなる
熱転写記録媒体において、該インク層と基材との間に、
形状記憶樹脂の壁材からなる圧縮変形された微小中空体
を含有する中間層を設けたことを特徴とする感熱転写記
録媒体。