JPH02146210A

JPH02146210A - ブローバイガス還元装置

Info

Publication number: JPH02146210A
Application number: JP30278888A
Authority: JP
Inventors: Koichi Fukunaga; 浩一福永
Original assignee: Fuji Heavy Industries Ltd
Current assignee: Subaru Corp
Priority date: 1988-11-29
Filing date: 1988-11-29
Publication date: 1990-06-05

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、車両に搭載されるエンジンを対象として、該
エンジン本体内部に発生したブローバイガスを吸気系に
還流する際のブローバイガス還元装置に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

一般に車両（自動車）搭載用のエンジンにおいては、機
関作動中、吸排気弁のバルブガイド部における間隙やピ
ストンとピストンリングとの間の間隙から燃焼ガスが漏
れ出てくることがその構造上やむを得ない。このガス（
ブローバイガス）の中にはＣＯをはじめ有害物質を多く
含み、これを大気中に直接、放出することは大気汚染に
つながることより、そのブローバイガスを、エンジン吸
気行程時に生ずる負圧を利用して吸気系に還流し燃焼室
で再燃焼させる方式を採っている。

この場合、ブローバイガスには、エンジン内部を通過す
る際、クランク機構や動弁機構による撹拌で多量のオイ
ルミストを含んでおり、これをそのまま吸気系に還流し
たのでは、エンジンオイルの消費量が増大してしまう。

また、吸入空気中にオイルを含むことは、オイル消費量
が増大するばかりでなく排気ガス中にタール等の不燃性
物質を含み、触媒作用を劣化させて排気ガス浄化作用に
も悪影響を与える。

そこでブローバイガスの還流に際しては、例えば実開昭
５６−４５１１２号公報に示すように、その還流経路に
おいてガス中に含まれるオイルを分離するオイルセパレ
ータを備えると共に、吸気負圧の大きさに応じてブロー
バイガス量を抑制するポジティブ・クランクケース・ベ
ンチレーション（Ｐ　ＣＶ）バルブを介設した先行技術
が知られているが、このオイルセパレータの設置にあた
って、次のような問題点があった。

〔発明が解決しようとする課題〕

すなわち上述のブローバイガスのオイル分離用セパレー
タは、ブローバイガスの取出し経路となるエンジン本体
のロッカ室近くに設置することが望ましく、この場合に
、直列エンジンやＶ型エンジンでは、そのロッカ室その
ものがエンジン本体の上部位置に位置している関係から
、そのロッカカバーの近辺に格別の配慮をすることなく
ブローバイガスの成田口を開口し、そこにオイルセパレ
ータ室を設置しても、そのセパレータ室がエンジン本体
のオイル溜り部（オイルパンやエンジン内部の潤滑系）
に対して直接影響する問題が少ない。

ところが実開昭５７−５５１０号公報に示すように水平
対向形エンジンにおけるブローバイガス還流装置の場合
、第４図に示すようにシリンダブロック１．１が左右に
向き合って配置され、その横方向の外側にシリンダヘッ
ド２．２が接合されて、シリンダヘッド外側に位置する
ロッカ室３゜３が幅方向の最外側に配置され、吸気マニ
ホールド５にブローバイガスの吸入量を自動的に調整す
るＰＣＶバルブ６を設けて、ブローバイガスを直接吸気
マニホールド５に導入するようにした構成であるため、
そのロッカ室３．３の近くにおいてブローバイガスのオ
イルを分離する場合、オイル戻りの経路４，４がエンジ
ン本体側のオイルパン７に対してヘッド差が少なく、し
かもエンジンの低速回転域では、ブローバイガスの発生
量が少ないにもかかわらず吸気管負圧が大であるから、
ブローバイガスと共にオイルが引かれるため、ロッカ室
３，３内のオイル戻りが悪くなるだけでなく、これによ
り車両の傾斜時にはオイルパン７内の油面がこのオイル
戻りに対して一層悪い影響を与えるという不都合がある
。

また、エンジンの高速回転域では、ブローバイガスの発
生量が多いにもかかわらず吸気管負圧が低いので、十分
なブローバイガスの吸入量を還元できない。

さらに、ブローバイガスの吸入量を調整するＰＣｖバル
ブが寒冷地などで凍結することがあると、作動不良を引
起すなどの問題がある。

本発明は、上述の問題点を課題として提案されたもので
、エンジン本体内部に発生したブローバイガスの吸入量
を調整するＰＣｖバルブを用いることなく、吸気管内を
流れる吸気流速を利用してエンジンのクランクケース内
部よりブローバイガスを吸気管内に吸引することにより
、上述した問題点を全て解消できるように改善されたブ
ローバイガス還元装置を提供することを目的とするもの
である。

〔課題を解決するための手段〕

この目的を達成するため、本発明は、エンジン本体内に
発生したブローバイガスを、ブローバイガス還元通路を
介して吸気系に還流するブローバイガス還元装置におい
て、上記エンジンの吸気管の所定位置に翼形からなるセ
パレータによって２つの通路が形成された吸入ダクトを
設置し、上記セパレータに中空部を形成すると共に、上
記セパレータの凸側背面に上記中空部と連通ずるブロー
バイガス導出孔を形成し、上記セパレータの中空部と上
記エンジンのクランクケース上面に開口するブローバイ
ガス取出口との間を、ブローバイガス還元通路により連
通してなることを特徴とするものである。

〔作　　　用〕

このような構成では、エンジン本体内で発生したブロー
バイガスを、吸気系に還流する装置において、吸気管の
所定位置に翼形断面を有するセパレータで２つの通路を
形成した吸入ダクトを設け、上記吸入ダクトの一方の通
路内に生ずる負圧によってブローバイガスを吸引するよ
うに構成したので、エンジン本体内で発生したブローバ
イガスは、吸入ダクトの通路内に生ずる負正によって吸
引され、吸気マニホールドからシリンダ内に還流される
。

このため、吸気マニホールド内にＰＣＶバルブを設けた
従来例と異なり、ブローバイガス還流システムが簡素化
されると共に、吸引力も低速回転域では小さく、高速回
転域では大となるので、エンジンが高速回転するにした
がって発生量が増大するブローバイガスの吸引効果を向
上させることができる。

〔実　施　例〕

以下、本発明の具体的な実施例を例示の図面に基いて説
明する。

第１図は本発明を適用した水平対向形エンジンの１例を
示すもので、このエンジン本体は在来のものにみられる
ようにシリンダブロック１０．１０ａが互いに向き合っ
て水平に対向配置され、その各外側にそれぞれシリンダ
ヘッド１１．　ｌｌａが接合されていて、そのシリンダ
ヘッド１１．　ｌｌａの頭部に位置してロッカ室１３．
１３ａを囲むロッカカバー１２゜１２ａが幅方向の最外
側に配置された構成となっている。

また左右に対向するシリンダヘッド１１．　ｌｌａに跨
って、エンジン本体の上部には、中央部から左右のシリ
ンダヘッド１１．　ｌｌａの各燃焼室１４．１４ａに混
合気を供給する鞍形の吸気マニホールド１５が架設され
ており、上記吸気マニホールド１５は２つの通路１５ａ
　、　１５ｂに分岐されて吸気マニホールド１５の左右
端部がそれぞれ左右の燃焼室１４．１４ａへの吸気ボー
ト１Ｂ、　１ｌｌｆａと連通ずるように上記吸気マニホ
ールド１５の左右各端部は、これが下向きに弯曲されて
シリンダヘッド１１．　ｌｌａの各吸気ボー）　１Ｂ、
　ｌｅａと接続するように架設されている。

上記吸気マニホールド１５には、エアクリーナ１７より
吸入された清浄な空気を導入する吸入管１８が連通され
ており、上記吸入管１８と吸気マニホールド１５とは吸
気量を制御するスロットルボディ１９を介して連通され
ている。

そして上記吸気マニホールド１５の各通路１５ａ　。

１５ｂにおけるエンジンの各吸気ポート１Ｂ、　ｌｅａ
の近傍には、燃料を噴射するインジェクタ２０．２０ａ
が設けられている。

さらに、上記左右に対向するシリンダヘッド１１゜１１
ａには、υＦ気マニホールド２２が連通されており、各
燃焼室１４．１４ａから排気ボート２１．２１ａを介し
て排出された排気ガスは、排気マニホールド２２を介し
て排気管２３で合流した後、触媒などの浄化装置２４を
通って図示しないマフラーより外部に排出されるように
なっている。

一方、上記左右に対向するシリンダヘッド１１゜１１ａ
のロッカ室１３．１３ａ内には、エアクリーナ１７より
吸入された清浄な空気の一部が導入される空気通路２５
．２５ａが連通されている。

そして上記シリンダブロック１０．　ｌＯａのクランク
室２Ｂの上面には、ブローバイガス取出口２６ａが開口
されており、このブローバイガス取出口２８ａと吸入管
１８の所定位置に設置されている吸入ダクト２７の後述
するブローバイガス取入口２７ａとが、ブローバイガス
還流通路２８によって連通されている。

ここで上記吸入ダクト２７の内部には、第１図。

第２図に示すように中空部２９ａを有する翼形からなる
セパレータ２９によって通路３０．３１が分割形成され
、セパレータ２９の凸側背面２９ｂは通路３１側へ、凹
側腹面２９ｃは通路３０側へ面するようになっている。

そして上記通路３０の断面積Ｓ１とブローバイガス取入
口２７ａが開口する通路３■の断面積Ｓ２とは、Ｓｌ　
＞３２の関係にあり、しかも上記通路３０゜３１の断面
積Ｓ１と８２との和が、吸入管１８の断面積Ｓｏとほぼ
同一（Ｓｌ　＋８２触Ｓｏ）の関係になるように設定さ
れている。

そして第２図、第３図（ａ）に示すように、ブローバイ
ガス取入口２７ａはセパレータ２９の中空部２９ａに連
通し、セパレータ２９の凸側背面２９ｂには複数のブロ
ーバイガス導出孔２９ｄがセパレータ２９の前縁近傍か
ら後縁近傍にかけて穿孔されている。

しかも、セパレータ２９が翼形に形成されているタメ、
第３図（ｂ）に示すようにセパレータ２９の表面の圧力
分布は、凹側腹面２９ｃに比し、凸側背面２９ｂが低圧
となり、この圧力差は吸入管１８を流れる空気流量に比
例して増大する。

このように構成された実施例によると、機関作動中にエ
ンジン本体内部で発生したブローバイガスは、吸入ダク
ト２７の通路３１内に配設されたセパレータ２９の凸側
背面２９ｂに生ずる圧力降下によって、クランク室２６
の上面に開口しているブローバイガス取出口２６ａから
ブローバイガス還元通路２８゜ブローバイガス取入口２
７ａ、セパレータ２９の中空部２９ａを介してブローバ
イガス導出孔２９ｄから通路３１へと吸引され、吸気マ
ニホールド１５を通って各燃焼室１４．１４ａ内に還流
される。

また上記ロッカ室１３．１３ａ内のブローバイガスは、
空気通路２５．２５ａからの新気と共に一部クランク室
２Ｂ内に集合し、ガス中に混入するオイルミストは図示
しないオイルセパレータによって気液分離され、オイル
のみが自重落下して、クランク室２６内からオイルパン
３２内に戻り、ブローバイガスのみがクランク室２Ｂの
ブローバイガス取出口２６ａより吸入ダクト２７の通路
３１内より吸気系に吸引される。このとき、ロッカ室１
３．　ｌｌａおよびクランク室２Ｂ内は、エアクリーナ
１７より吸入された空気の一部が空気通路２５．２５ａ
を介して導入され、クランク室２Ｂ内の換気が行なわれ
、オイルの劣化が防止される。

この場合、上記エアクリーナ１７より空気通路２５２５
ａを介して空気が導入されるので、ロッカ室１３゜１３
ａのオイルミストは、空気通路２５．２５ａからの空気
と共にクランク室２６内に戻されるため、ブローバイガ
ス中のオイルがオイルパン３２へ戻る。いわゆるオイル
戻りが有効に行なわれる。

また上述の構成によれば、吸気マニホールド■５にＰＣ
ｖバルブを設置する必要がなくなり、従来の問題点が全
て解消されると共に、ブローバイガス還流システムの簡
素化が図られる。

なお、本発明による実施例では、水平対向形エンジンを
例にして説明しているが、これに限定するものではなく
、ｖ形、直列形エンジンにも適用することが可能であり
、上述したと同様の作用効果が期待される。

さらに、セパレータ２９を形成する翼形の背面と腹面と
の位置関係は本実施例に限定されるものではない。

〔発明の効果〕

本発明は、以上に説明したように、本発明のブローバイ
ガス還元装置では、翼形からなるセパレータによりて２
つの通路が形成された吸入ダクトを設け、セパレータに
中空部を形成すると共に、セパレータの凸側背面に中空
部と連通ずるブローバイガス導出孔を形成し、セパレー
タの凸側背面に生ずる負正によってエンジン本体内に発
生するブローバイガスを吸引するように構成したので、
ＰＣｖバルブなどが不要になり、ブローバイガス還流シ
ステムの簡素化が図られる。

さらに、セパレータの凸側背面の負圧は吸入空気量に比
例して増大するので、ブローバイガスの還流量は部分的
負荷時には少なく、全開時には多く還元されるため、ブ
ローバイガスの還流によるエンジン性能への影響が防止
される。

また上記ブローバイガスは、クランク室の上面に開口し
たブローバイガス取出口より吸引されるので、ロッカ室
からのオイル戻りが良好に行なわれ、高出力化に伴ない
ブローバイガス量が増加しても、十分にブローバイガス
とオイルミストとの気液分離が達成できる等の効果が得
られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を適用した水平対向形エンジンの一例を
示す構成図、第２図は要部となる第１図の■−■断面図
、第３図は本発明の原理を示す説明図、第４図は従来例
を示す水平対向形エンジンの説明図である。１０、　１０ａ・・・シリンダブロック、１１．　　ｌ
ｌａ・・・シリンダヘッド、１３．１３ａ・・・ロッカ
室、１５・・・吸気マニホールド、１７・・・エアクリ
ーナ、１８・・・吸入管、２５゜２５ａ・・・空気通路
、２６・・・クランク室、２６ａ・・・ブローバイガス
取出口、２７・・・吸入ダクト、２７ａ・・・ブローバ
イガス取入口、２８・・・ブローバイガス還流通路、２
９・・・セパレータ、２９ａ・・・中空部、２９ｂ・・
・凸側背面、２９ｄ・・・ブローバイガス導出口、３０
．３１・・・通路。

Claims

【特許請求の範囲】エンジン本体内に発生したブローバイガスを、ブローバ
イガス還元通路を介して吸気系に還流するブローバイガ
ス還元装置において、上記エンジンの吸気管の所定位置に翼形からなるセパレ
ータによって２つの通路が形成された吸入ダクトを設置
し、上記セパレータに中空部を形成すると共に、上記セパレ
ータの凸側背面に上記中空部と連通するブローバイガス
導出孔を形成し、上記セパレータの中空部と上記エンジンのクランクケー
ス上面に開口するブローバイガス取出口との間を、ブロ
ーバイガス還元通路により連通してなることを特徴とす
るブローバイガス還元装置。