JPH021441B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、誘電性支持体上にプリント回路技術
によりプレーナー構造に形成した高周波能動素子
をバイアスするため、電源回路を備え、主伝送線
路と直列に配設した高周波能動素子を前記電源回
路および主伝送線路の間に配設した伝送線路部分
を介して前記電源回路によつてバイアスし；前記
主伝送線路に接続した接続部において、有用な高
周波信号が前記主伝送線路を介して前記電源回路
へ伝送されるのを阻止するに充分な高い値を有す
る一方、前記電源回路によつて発生した直流電流
の伝送を可能ならしめるインピーダンスを有する
高周波能動素子用バイアス装置に関するものであ
る。かかるバイアス装置は、ダイオードまたはト
ランジスタの如き高周波能動素子をバイアスする
のに使用することができ、特に誘電性支持体上に
プリント回路技術によりプレーナー構造にて形成
した電界効果トランジスタの如き高周波能動素子
をバイアスするのに使用することができる。

米国ゼネラル・エレクトリツク社により1975年
10月17日に出願され、1977年５月10日に特許され
た米国特許第4023125号明細書には、有用な高周
波信号を伝送線路との接続部において高いインピ
ーダンスを有する伝送線路部分を備えた高周波素
子用バイアス回路が開示されている。このバイア
ス回路では、一連の直列接続伝送線路セグメント
によつて通過帯域を増大しようとしているが、そ
の結果回路の占有容積がきくなり、伝送線路部分
の共振周波数からの間隔が増大するに従つて寄生
反射が増大して重大な影響を及ぼすのが増大する
ことを阻止できない。

本発明の目的は、極めて小形で広い周波数帯域
を有するバイアス装置を提供するにある。

この目的のため、本発明は、誘電性支持体上に
プリント回路技術によりプレーナー構造に形成し
た高周波能動素子をバイアスするため、電源回路
を備え、主伝送線路と直列に配設した高周波能動
素子を前記電源回路および主伝送線路の間に配設
した伝送線路部分を介して前記電源回路によつて
バイアスし；前記主伝送線路に接続した接続部に
おいて、有用な高周波信号が前記主伝送線路を介
して前記電源回路へ伝送されるのを阻止するに充
分な高い値を有する一方、前記電源回路によつて
発生した直流電流の伝送を可能ならしめるインピ
ーダンスを有する高周波能動素子用バイアス装置
において、有用な高周波信号に対する帯域通過形
式のフイルタ装置を備え、前記フイルタ装置を、
前記主伝送線路に前記伝送線路部分を接続した前
記接続部の両側において対称に前記主伝送線路に
並列に接続され、かつ前記接続部から有用な高周
波信号の波長の約８分の１だけ離間した２個の導
電ストリツプで構成したことを特徴とする。

本発明によれば、有用な周波数において２個の
導電ストリツプに発生する反射は、同一振幅およ
び反対位相を有するので互に打消される。この有
用な周波数より低い周波数においては、容量性で
ある導電ストリツプによる残留反射が、これら導
電ストリツプのキヤパシタンスの値を適切に選定
することにより、伝送線路部分（この部分自体は
有用な周波数より低い周波数では誘導性）による
反射を補正する。この補正はかなりの周波数帯域
例えば１オクターブより広い周波数帯域にわたり
良好に行われる。

図面につき本発明を説明する。

従来の高周波能動素子用バイアス装置の一例を
第１図に示し、このバイアス装置は高周波主伝送
線路１と、これに直列に合体した電界効果トラン
ジスタ２を備える。電源回路３を設け、電源回路
３および主伝送線路１の間に配設した伝送線路部
分４を介してトランジスタ２にバイアス電圧を供
給する。伝送線路部分４が主伝送線路１に接続さ
れる接続部６において伝送線路部分４は高インピ
ーダンスを有する一方、トランジスタ２に対しバ
イアス電流を供給できるようにすることにより主
伝送線路１を伝送される有用な高周波信号が電源
回路３の方へ反射されるのを防止する。その場合
この高いインピーダンスは、伝送線路部分４の長
さを有用な高周波信号の波長の４分の１に等しく
することと、電源回路３の出力端および伝送線路
部分４の端部Ｅの間に、端部Ｅにおいて特殊かつ
精密な態様で短絡面を規定することができ従つて
伝送線路部分４の他端における接続部６を極めて
高い値のインピーダンスに調整することができる
装置を配設することとによつて得ている。バイア
ス電流がトランジスタ２を逆方向に流れるのを防
止するため主伝送線路１には容量性素子５を設け
ている。

これに対し本発明によるバイアス装置は、第１
図の破線枠内部分を拡大した第２図に示すよう
に、主伝送線路１に並列に配設した２個の導電ス
トリツプ１１および１２で構成した有用な高周波
信号用帯域通過フイルタを備える。伝送線路部分
４を主伝送線路１に接続する接続部６の両側に対
称に配置するこれらストリツプ１１および１２は
有用な高周波信号の４分の一波長に等しい距離だ
け互に離間して配置して、有用な周波数において
前記線路の一方に発生する信号の反射を、前記線
路の他方に発生する振幅等しく符号反対の反射に
よつて正確に打消すようにする。前記有用な周波
数より低い周波数ではストリツプ１１および１２
は常に、互に打消されない反射源となる。しか
し、これらストリツプは容量性であるので、その
容量値を適切に選定して、広い周波数帯域−オク
ターブ以上−においてはストリツプの容量性作用
により伝送線路部分の誘導性作用を補正するよう
にする（実際上、長さが４分の１波長の伝送線路
部分は有用周波数より低い周波数においてインダ
クタに匹敵し、有用周波数より高い周波数におい
てコンデンサに匹敵する）。

伝送線路部分４に並列に４分の１波長回路２１
を配設して伝送線路部分４と共に負荷を形成し、
有用周波数の２倍の周波数の場合この４分の１波
長回路２１により接続部６に発生するインピーダ
ンスによつて、接続部６における短絡を防止する
ようにすることができる（なお、有用周波数の２
倍の周波数に対しては、４分の１波長回路２１を
設けてない場合接続部６で短絡が起る）。この４
分の１波長回路２１は有用周波数の２倍の周波数
における波長４分の１（即ち有用周波数信号の波
長の８分の１）に等しい長さを有する導電ストリ
ツプとし、かつ接続部６から有用周波数の２倍の
周波数における波長の４分の１の距離に等しい点
Ｇ（即ち伝送線路部分４の中間点Ｇ）において伝
送線路部分４に接続する。

以上本発明を図示の実施例につき詳細に説明し
たが、本発明はかかる実施例に限定されず本発明
の範囲内で種々の変形が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のバイアス装置の平面図、第２図
は本発明のバイアス装置の要部を詳細に示す平面
図である。 １……高周波主伝送線路、２……電界効果トラ
ンジスタ、３……電源回路、４……伝送線路部
分、５……容量性素子、６……接続部、７……電
源回路３の出力端、１１，１２……導電ストリツ
プ、２１……４分の１波長回路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 誘電性支持体上にプリント回路技術によりプ
   レーナー構造に形成した高周波能動素子をバイア
   スするため、電源回路を備え、主伝送線路１と直
   列に配設した高周波能動素子を前記電源回路およ
   び主伝送線路の間に配設した伝送線路部分４を介
   して前記電源回路によつてバイアスし；前記主伝
   送線路に接続した接続部６において、有用な高周
   波信号が前記主伝送線路１を介して前記電源回路
   へ伝送されるのを阻止するに充分な高い値を有す
   る一方、前記電源回路によつて発生した直流電流
   の伝送を可能ならしめるインピーダンスを有する
   高周波能動素子用バイアス装置において、有用な
   高周波信号に対する帯域通過形式のフイルタ装置
   を備え、前記フイルタ装置を、前記主伝送線路１
   に前記伝送線路部分を接続した前記接続部６の両
   側において対称に前記主伝送線路に並列に接続さ
   れ、かつ前記接続部６から有用な高周波信号の波
   長の約８分の１だけ離間した２個の導電ストリツ
   プ１１および１２で構成したことを特徴とする高
   周波能動素子用バイアス装置。 ２ 有用な高周波信号の波長の８分の１に等しい
   長さを有する通常４分の１波長回路と呼ばれる形
   式の第２回路２１を備え、前記第２回路を、前記
   主伝送線路１に対し前記伝送線路部分４を接続し
   た前記接続部６から有用な高周波信号の波長の８
   分の１に等しい距離で前記伝送線路部分４に並列
   に配設する特許請求の範囲第１項記載のバイアス
   装置。