JPH02142598A - ドライクリーナの蒸留装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はパークロルエチレン、フロンＲ１１３等の沸点
の異なる有機溶剤を２種以上混合して使用するドライク
リーナに関するものである。

（従来の技術） パークロルエチレンとフロンＲ１１３等の互いに溶解し
、かつ沸点の異なる２種類以上の溶剤を同時に保有でき
るようにしたドライクリーナにおける蒸留システムは従
来も提案されているが、これを第３図を用いて説明する
と、１５０は蒸留器で、蒸発ガス温度を測定する温度セ
ンサー３２が装着されている。また蒸留器１５０の底部
には、蒸気を熱源にした加熱槽３１が設けられている。

加熱槽３１には、低沸点溶剤用と高沸点溶剤用の２系統
の蒸気供給配管３４０．３５０が設けられており、専用
の自動バルブ３４．３５により開閉される。

低沸点溶剤用蒸気供給配管３４０は低圧力、若しくは管
内にオリフィス等を設けて小流量の蒸気が流れる様にさ
れており、高沸点溶剤用蒸気供給配管３５０は高圧力で
大流量の蒸気が流れる様になっている。なお、３６はス
チームトラップである。

さて、衣料を洗浄し遠心分離された混合溶剤３０は、ポ
ンプ１０により配管１１を通りバルブ１２から蒸留器１
５０に排液される。蒸留が始まると第３図の例では、混
合溶剤３０の蒸発ガス温度で蒸留状況が温度センサー３
２により検出され、その蒸発ガス温度に応じてコントロ
ーラ３３により、低温時は低沸点用バルブ３４が開とさ
れ、高温時には高沸点用バルブ３５が開とされて溶剤組
成に応じた加熱がなされ、突沸事故等もなく最短時間で
混合溶剤の蒸留が行なわれるようにしている。一方蒸発
した溶剤ガスはコンデンサ２７で凝縮され、冷却器２６
を経由して分配配管に導かれる。

蒸発ガス温度が低温時は、コントローラ３３からの信号
によりバルブ２３は間とされて低沸点溶剤用の水分離器
２２へ、また蒸留が進むにつれである一定温度以上（以
下分留温度と云う）にガス温度が上昇すると、バルブ２
３は閉とされて高沸点溶剤用の水分離器２２ａに切換え
られ、各々の溶剤は図示しない専用タンクに分別回収さ
れる。

（発明が解決しようとする課題） 以上の如く沸点の異なる２種類以上の混合溶剤の蒸留分
離においては、低沸点成分から蒸発が始まるため、温度
センサー３２により必ず低沸点溶剤用蒸気供給バルブ３
４が最初に開くことになる。しかしクリーニング作業開
始時は、それまでのドライクリーナ休止中に生成した蒸
気ドレンが、多量に蒸留器加熱室及び配管内に存在して
いるため、低沸点溶剤用の低圧蒸気が供給されても、ス
チームトラップの出入口側の圧力差が小さいため、蒸気
ドレンの排出速度が小さくなることと相俟って、蒸留開
始が極端に遅れるこ七があった。また客先では省エネル
ギーを目的とした蒸気ドレン回収配管を取付けることも
あり、この場合は蒸気ドレン排出側に更に背圧がかかる
ことになり、蒸留の遅れは一層顕著なものとなっていた
。

このため従来の蒸留方法では、蒸留器への排液溶剤の一
部を使用して配管１３から供給することにより温度セン
サー３２を一旦冷却し、その後の溶剤蒸発初期から正確
に低沸点溶剤の沸点を検出できるようにした蒸留システ
ムであっても、かかる理由で蒸留開始が遅れると、その
間蒸留器の壁温の輻射熱により検出温度は高くなり、あ
たかも正常な蒸留で溶剤組成の変化に伴い沸点上昇した
ものと誤検知する場合があった。

その結果、蒸留時間が長びくだけでなく、−定温度以上
で高沸点溶剤用の高圧蒸気が供給された場合は突沸を招
き、また温度センサー３２が正確に溶剤ガス温度を検出
しないことによる回収溶剤の組成悪化をもたらす等の問
題があった。

本発明は前記従来の課題を解決するために提案されたも
のである。

（課題を解決するための手段） このため本発明は、汚れた溶剤を蒸留再生するための蒸
留器、コンデンサ、冷却器、水分離器からなる１留装置
と、前記蒸留器の加熱室に接続した低沸点溶剤用蒸気供
給配管、又は低沸点及び高沸点溶剤用の２系統の蒸気供
給配管と、蒸気ドレン排出側に低沸点溶剤用蒸気を供給
して蒸留を開始する一定時間だけ開けるように制御し、
スチームトラップと並列に取付けた自動弁とよりなる構
成を備え、これを課題解決のための手段とするものであ
る。

（作用） 低沸点溶剤用の低圧蒸気を供給する度に一定時間、スチ
ームトラップと並列に取付けた自動弁を開け、スチーム
トラップの排出能力に無関係に蒸気ドレンを排出し、か
くして直ちに蒸留を開始することにより、突沸事故等も
なく、最短時間で混合溶剤を正確に低沸点溶剤と高沸点
溶剤に分留することができる。

（実施例） 以下本発明を図面の実施例について説明すると、第１図
は本発明の実施例を示し、図中符号１０〜１３．２２〜
２３．２６〜２７．３０〜３６．１５０，３４０，３５
０の各部材は、前記従来の第３図のものと同一のため詳
細なる説明は省略する。第１図ではスチームトラップ３
６と並列した配管３７０上に自動弁３７を設けた点で第
３図と異なる。

さてフロンＲ１１３とパークロルエチレンの沸点の異な
る溶剤を同時に保有できるようにしたドライクリーナで
の混合溶剤の蒸留分離の過程は、第２図に示したパーク
ロルエチレンとフロンＲ１１３の気液平衡線図からも明
らかなように、蒸留初期の低沸点域（図示ではフロン８
５ｍｏ　１％、パークロルエチレン１５ｍｏ１％）から
蒸留が進み、低沸点溶剤が回収されるのに伴って沸点は
上県し、例えば設定した分留温度７６℃　（図示ではフ
ロン３０ｍｏ１％、パークロルエチレン７０ｍｏ１％）
までに達する。この分留温度までの低沸点区間は、突沸
等の事故を防止するために低圧１気を供給して安定した
蒸留を行なう必要がある。

第１図の実施例では、混合溶剤３０がポンプ１０により
バルブ１２から蒸留器１５０に排液される時に、一部の
溶剤は配管１３を通って温度センサー３２の検温部も冷
却するようにしである。また温度センサー３２の温度が
下がることにより、コントローラ３３からの指示により
必ず低沸点溶剤用蒸気バルブ３４が開き、蒸留を始める
ようにしである。

一方藤留器加熱室３１の蒸気ドレン排出側には、スチー
ムトランプ３６と並列に、配管３７０で接続した自動弁
３７が取付けてあり、低沸点溶剤用蒸気バルブ３４が開
く度に一定時間（例えば９０秒）だけ開くようにしであ
る。

（発明の効果） 以上詳細に説明した如く本発明は構成されており、低沸
点溶剤用の低圧蒸気が供給される度に、蒸気ドレン排出
用の自動弁が一定時間開くため、蒸留器加熱室及び配管
内に多量の蒸気ドレンがあっても、スチームトラップの
排出能力に無関係に速やかに排出できる。このことによ
り、直ちに蒸留が始まり、正確に温度センサーで沸点を
検知でき、突沸事故等もなく安定した組成に蒸留分離が
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す蒸留装置のシステム図、
第２図はフロンＲ１１３とパークロルエチレンの気液平
衡線図、第３図は従来の蒸留装置のシステム図である。 図の主要部分の説明 ３０−溶剤 ３２−・温度センサー コントローラ 低沸点溶剤用蒸気バルブ ・高沸点溶剤用蒸気バルブ スチームトラップ 自動弁 ・蒸留器 配管

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 汚れた溶剤を蒸留再生するための蒸留器、コンデンサ、
   冷却器、水分離器からなる蒸留装置と、前記蒸留器の加
   熱室に接続した低沸点溶剤用蒸気供給配管、又は低沸点
   及び高沸点溶剤用の２系統の蒸気供給配管と、蒸気ドレ
   ン排出側に低沸点溶剤用蒸気を供給して蒸留を開始する
   一定時間だけ開けるように制御し、スチームトラップと
   並列に取付けた自動弁とよりなることを特徴とするドラ
   イクリーナの蒸留装置。