JPH02139B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、壁鉄筋工事における壁鉄筋の継手
部に使用するすだれ鉄筋の製作装置に関するもの
である。

〔この発明が解決すべき問題点〕

すだれ鉄筋は、壁鉄筋工事用のプレハブ化した
各鉄筋ユニツト間の接続を省力化するための継手
ユニツト等とするものである。

しかしこのすだれ鉄筋の製作を効率よく行わな
ければ完全に省力化されているとは言えない。

この発明は前述した事情に鑑み創案されたもの
で、その目的はすだれ鉄筋を効率よく製作できる
製作装置を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明によれば製作装置に、鉄筋が傾斜ガイ
ドの上端面を自重によつて移動することを利用し
て、傾斜ガイドの上端面に複数の鉄筋を所定間隔
で保持可能な間隔保持具、即ち移動して来た鉄筋
を載置可能な鉄筋載置部と、この鉄筋載置部への
鉄筋載置時に新たに移動してくる鉄筋に当接する
ストツパ部とからなり、鉄筋載置部への載置鉄筋
と、ストツパ部への当接鉄筋との各鉄筋を所定間
隔で保持する間隔保持具を装備する。

また各鉄筋の軟質線材への結束位置下端面に当
接可能に付勢されており、上方から結束作業を容
易に行えるよう、鉄筋と軟質線材とを結束する結
束クリツプを鉄筋へ押圧して支持できるようにし
た結束クリツプ用受け具を装備する。

そして自動的に各鉄筋の間隔を所定間隔に保持
できるようにすると共に、鉄筋と軟質線材との結
束を上方から容易に行えるようにして、すだれ鉄
筋の製作を効率よく行えるようにしたものであ
る。

〔実施例〕

以下この発明を第１図〜第６図に示す実施例に
よつて説明する。

製作装置１は、基台２の上部に形成されてお
り、鉄筋３の自重による移動を上端面４ａにおい
てガイドする傾斜ガイド４と、この傾斜ガイド４
の上端面４ａに鉄筋３を所定間隔で保持する間隔
保持具５と、鉄筋３の軟質線材６への結束位置下
端に当接可能に付勢されている結束クリツプ用受
け具７とを備えてなつている。

なおここで符号１１は、軟質線材６が巻かれて
いる供給ドラム、１２は傾斜ガイド４の上端面４
ａを最初に移動してきた鉄筋２が当接するストツ
パ、１３は軟質線材６を固定するクランプであ
る。

傾斜ガイド４は、複数本並設されており、その
長手方向に向かつて傾斜していると共に、長手方
向に複数の間隔保持具５が取付けられている。

間隔保持具５は、傾斜ガイド４に揺動自在に軸
着されており、傾斜ガイド４の上端面４ａより突
出自在な鉄筋載置部８と、この鉄筋載置部８より
重く形成されて鉄筋載置部８に設けられており、
鉄筋載置部８への鉄筋載置時にのみ傾斜ガイド４
の上端面より突出するストツパ部９とからなつて
いる。（第４図参照） なおこの実施例では、鉄筋載置部８とストツパ
部９とが略逆ヘ字状に一体的に形成されていると
共に、ストツパ部９が鉄筋載置部８よりも重くな
るように大面積形状に形成されており、ストツパ
部９の重さによつて鉄筋載置部８が常時傾斜ガイ
ド４の上端面４ａから突出するようになつてい
る。

そしてヘ字状頂部において傾斜ガイド４の側面
４ｂに軸着されている。またこの軸着位置は、傾
斜ガイド４の高部側となる間隔保持具５の鉄筋載
置部８上の鉄筋３が、傾斜ガイド４の低部側とな
る間隔保持具５のストツパ部９に当接できる位置
である。

結束クリツプ用受け具７は、間隔保持具５の鉄
筋載置部８上である鉄筋３の下端に当接可能とな
るように、各傾斜ガイド４…の近接位置に並設さ
れている支持バー１０に上方へ付勢されて複数取
付けられている。（第６図参照） このような構成からなる製作装置１によつて、
第９図に示すすだれ鉄筋１５を製作するに際して
は、まず鉄筋３を１本毎傾斜ガイド４の上端面４
上に移動させる。

次に傾斜ガイド４の上端面４ａ上となつた鉄筋
３は、自重により傾斜面である上端面４ａ上を移
動していく。この時に上端面４ａより突出してい
る各間隔保持具５の鉄筋載置部８に当接し、上端
面４ａの下方に押し下げながら移動していく。そ
してこの鉄筋３がストツパ１２に当接すると、鉄
筋載置部８上に載置した状態となり、間隔保持具
５のストツパ部９が上端面４ａより突出した状態
となる。（第４図、第７図参照） 次に新たに傾斜ガイド４の上端面４ａ上を移動
して来た鉄筋３′が、上端面４ａより突出してい
るストツパ部９に当接して、別の間隔保持具５′
の鉄筋載置部８上に載置した状態となる。そして
ストツパ部９が上端面４ａより突出した状態とな
る。

次にさらに新たな鉄筋３″がストツパ部９に当
接する。このような工程を順次繰り返すことによ
り、複数の鉄筋３の所定間隔保持が完了する。

次に供給ドラム１１から軟質線材６を繰り出
し、所定間隔に保持された各鉄筋３上に載置す
る。そして繰り出し方向側端部と、供給ドラム側
との基台２に、クランプ１３によつて各鉄筋３上
に載置した状態で固定する。

次に結束クリツプ用受け具７の付勢力を利用し
て結束クリツプ１４を鉄筋３に密着させた状態で
支持する。そして結束クリツプ１４と、軟質線材
６とをカシメることにより、鉄筋３と軟質線材６
とが結束される。

この結束作業を詳しく説明すると、結束クリツ
プ１４は、Ｕ字状の鉄筋係止部１４ａと、この鉄
筋係止部１４ａの両上端から外方に折曲している
カシメ部１４ｂとからなつている。（第８図参照） そして受け具７を押し下げながら、鉄筋３と受
け具７との間に結束クリツプ１４を通し、その係
止部１４ａに鉄筋３を係止させると共に、両カシ
メ部１４ｂ上に軟質線材６が載置される状態にす
る。この時に受け具７の付勢力により、係止部１
４ａが確実に鉄筋３へ係止した状態で自動的に支
持される。（第６図参照） その後、第８図に示したようにカシメ部１４ｂ
を折曲すると共に、カシメることで鉄筋３と軟質
線材６とが結束クリツプ１４によつて結束され
る。

この結束作業を、鉄筋３と軟質線材６との当接
部において全て行い、すだれ鉄筋１５が完成す
る。

なおこの発明のすだれ鉄筋製作装置である間隔
保持具は、前述した実施例のものに限らずに、鉄
筋載置部と、鉄筋載置部への鉄筋載置時にのみ突
出するストツパ部とからなり、高部側間隔保持具
の鉄筋載置部上の鉄筋が低部側間隔保持具のスト
ツパ部に当接可能に構成されているものならば、
どのようなものでもよい。

また結束クリツプも前述した実施例のものに限
らずに、鉄筋の軟質線材への結束位置下端に当接
可能に付勢されているものならば、どのようなも
のでもよい。

〔発明の効果〕

鉄筋載置部およびストツパ部によつて、傾斜ガ
イド上を自重で移動する鉄筋の自重力を利用し
て、複数の鉄筋の間隔保持を行うことにより、複
雑な構造の装置等を必要とすることなく、容易か
つ確実に間隔の保持を行うことができる。

また鉄筋下端面に当接可能に付勢されている受
け具により、結束クリツプを鉄筋へ押圧してぐら
付くことなく確実に支持することが可能となる。
そのため鉄筋と軟質線材との結束クリツプを使用
しての結束作業を、上方位置から簡単に行うこと
ができる。

このようにこの発明の製作装置によれば容易か
つ確実に効率よくすだれ鉄筋を製作できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の製作装置を示す平面図、第
２図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第３図は第１図
のＢ−Ｂ線断面図、第４図は第２図のＣ部拡大
図、第５図は第４図のＥ−Ｅ線断面図、第６図は
第３図のＤ部拡大図、第７図は鉄筋の傾斜ガイド
上の移動状態図、第８図は結束クリツプの斜視
図、第９図はすだれ鉄筋を示す正面図である。 １……製作装置、２……基台、３……鉄筋、４
……傾斜ガイド、４ａ……上端面、４ｂ……側
面、５……間隔保持具、６……軟質線材、７……
結束クリツプ用受け具、８……鉄筋載置部、９…
…ストツパ部、１０……支持バー、１１……供給
ドラム、１２……ストツパ、１３……クランプ、
１４……結束クリツプ、１４ａ……係止部、１４
ｂ……カシメ部、１５……すだれ鉄筋。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数の鉄筋を所定間隔に軟質線材へ結束クリ
   ツプにより結束してなるすだれ鉄筋の製作装置で
   あり、 前記各鉄筋の自重による移動を上端面において
   ガイドする傾斜ガイドと、この傾斜ガイドの上端
   面に各鉄筋を所定間隔で保持する複数の間隔保持
   具と、前記各鉄筋の軟質線材への結束位置下端に
   当接可能に付勢されている前記結束クリツプ用受
   け具とを備えてなり、 前記各間隔保持具は、前記傾斜ガイド上の鉄筋
   が載置可能な鉄筋載置部と、この鉄筋載置部への
   鉄筋載置時にのみ傾斜ガイドの上端面より突出す
   るストツパ部とからなり、傾斜ガイド高部側とな
   る間隔保持具の鉄筋載置部上の鉄筋が、傾斜ガイ
   ド低部側となる間隔保持具のストツパ部に当接で
   きるように設けられていることを特徴とするすだ
   れ鉄筋製作装置。