JPH02136249A - 熱転写方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱転写型記録装置、とくに薄膜型サーマルヘ
ッドを用いた熱転写型記録装置による熱転写方法に関す
る。

〔従来の技術〕

たとえば、熱転写方式の複写機における要部構造は、第
４図に示すようなものとなっている。

同図において、供給ロール１１と巻取り口〜ル１２との
間に転写シートとしてのインクドナーフィルム１０が巻
き掛けられており、供給ロール１１から弓き出され１こ
インクドナーフィルム１０が順次巻取りロール１２に巻
き取られて回収されるようになっている。供給ロール１
１から引き出されたインクドナーフィルムｌＯは、ロー
ル１’８．　１９を介し、別系統から供給される記録シ
ート２０と密着した状態となってサーマルヘッド２１位
置に至っている。そして、プラテンローラ１３によって
インクドナーフィルム１０と記録シート２０とがサーマ
ルヘッド２１０発熱体２３に押圧され、画像情報に基づ
く印字パターンに従った発熱体２３の発熱によってイン
クドナーフィルム１０のインクが流動化あるいは昇華し
て記録シート２０側に転写される構造となっている。

サーマルヘッド２重位置を通過したインクドナーフィル
ム１０及び記録シート２０は剥離バー１４の位置におい
てその密着状態が解かれ、記録シート２０は他の搬送系
に送られ、一方、インクドナーフィルム１０は、ドライ
ブロール１６．　　ロール２４を介シて巻取りロール１
２に回収されるようになっている。前記ドライブロール
１６は、ステッピングモータ２５の回転により駆動する
駆動プーリ２６にベルト２７によって連結された従動ブ
ー’Ｊ１５と同軸になっており、ステッピングモータ２
５の回転に伴って回転するようになっている。そして、
このドライブロール１６と押圧ローラ１７とによってイ
ンクドナーフィルム１０が挟まれており、ドライブロー
ル１６の回転によってインクドナーフィルム１０が巻取
りロール１２側に搬送される。

なお、サーマルヘッド２１には冷却用のヒートシンク２
２が接触配置されている。また、インクドナーフィルム
ｌＯは、たとえば、厚さ２．５　μｍ程度のＰＥＴ（ポ
リエチレンテレフタレート）の耐熱フィルムの片面に融
点７０℃程度の流動性インクを２．５ｇ／ｍ″程度塗布
した構造、あるいは、昇華性インクを塗布した構造とな
っている。

このような熱転写方式の複写機において、前記サーマル
ヘッド２１は、ヘッドの発熱抵抗体の製造方法により、
厚膜型サーマルヘッドと薄膜型サーマルヘッドに大別さ
れる。厚膜型サーマルヘッドは、セラミック基板にスク
リーン印刷及び焼成からなる厚膜製造技術によって形成
したものである。

薄膜型サーマルヘッドは、基板にスパッタ法あるいはＣ
ＶＤ（化学的蒸着）法により形成した抵抗膜を、その上
に積層付着するリード層と一緒にホトエツチングにより
形成したものである。

ところで、熱転写においては、サーマルヘッドの形状が
画質に大きな影響を及ぼし、インクドナーフィルムの溶
融インクを記録シートへ浸透させ定着性を向上させるた
めには、サーマルヘッドの形状は凸型である方がよい。

従来の薄膜型サーマルヘッドは、凹型であったため、画
質特性の点から厚膜型サーマルヘッドが有利であったが
、近年、薄膜型においても、部分グレーズを用いて発熱
抵抗体を凸型に形成させ、インクドナーフィルムと記録
シートの密着性を向上させたサーマルヘッドが実用化さ
れている。

第５図は薄膜型サーマルヘッドの発熱部の構造を示す図
である。

同図に示すように、サーマルヘッド１は、セラミンク基
板２上に、部分グレーズ４を介して発熱抵抗体３が設け
られており、発熱抵抗体３は、部分グレーズ４により凸
型に形成されている。なお、図中５は電極層、６は保護
層であり、図中ａで示す部分がインクドナーフィルムを
加熱する部分である。

〔発明が解決しようとする課題〕

第５図に示したような薄膜型サーマルヘッド１に対して
プラテンローラが押圧されて熱転写が行われるのである
が（第４図参照）、このとき、一般にプラテンローラの
中心位置は、サーマルヘッドｌの発熱抵抗体３の中心位
置に対してシート搬送方向に若干ずれて設けられている
。これは、プラテンローラが回転しながらインクドナー
フィルムを介してサーマルヘッドｌに圧接するとき、プ
ラテンローラがサーマルヘッド１０発熱抵抗体３の位置
に関して非対称的に変形し、シート搬送方向とは反対側
、すなわち、上流側に圧力の最大点が存在するからであ
る。

しかしながら、プラテンローラの中心位置を、発熱抵抗
体３の中心位置に対してシート搬送方向に単純にずらし
ただけでは、インクドナーフィルムに皺が発生し易いこ
とが判った。

以下、この理由について説明する。

薄膜型サーマルヘッド１を使用した場合でも、対向する
電極層５．５の間の部分においては、保護層６が電極層
５の厚みだけ落ち込み、第５図に示すように、発熱抵抗
体３の中央部に対応する個所、すなわち、図中ａで示す
部分に僅かな凹部が形成される。薄膜型サーマルヘッド
ｌとプラテンローラとの間にインクドナーフィルムが挟
まれて搬送されるとき、インクドナーフィルムには張力
が加わるが、前記ａで示す部分の凹部ではインクドナー
フィルムの面が両側から押圧されていないため、この部
分に応力が集中し、皺が発生する。

一方、サーマルヘッド１の熱転写に作用するａの部分は
、サーマルヘッド１の製造時のバラツキにより、部分グ
レーズ４の頂点位置に対して右又は左に偏ることがある
。部分グレーズ４の頂点位置に対するａ部分の中心位置
のずれ量によって、画質が影響を受け、さらに、このず
れ量が前記のプラテンローラの適正配置位置に影響する
ことが本発明者等の解析結果から明らかになった。

そこで本発明は、部分グレーズを使用した薄膜型サーマ
ルヘッドを用いた熱転写において、プラテンローラの配
置位置を適正な範囲に設定することにより、インクドナ
ーフィルム等の転写シートの皺の発生を防止するととも
に、良好な画質を得ることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の熱転写方法は、その目的を達成するために、薄
膜型サーマルヘッドとプラテンローラの間に転写シート
と記録シートを密着した状態で搬送しながら熱転写する
にあたり、部分グレーズにより凸型とした発熱抵抗体の
頂点位置からシート搬送方向に０．４〜０．５１１１１
１１離れた範囲を除いた位置にプラテンローラの中心位
置がくるようにプラテンローラを配置して転写すること
を特徴とする。

〔作用〕

本発明の熱転写方法におけるプラテンローラの配置位置
は、発熱抵抗体の頂点位置とプラテンローラ中心位置と
の間の距離と、転写シート、たとえば、インクドナーフ
ィルムの皺の発生状況との関係にもとづいて、適正な位
置が設定されている。

本発明者等の解析結果により、プラテンローラの中心位
置が、発熱抵抗体の頂点位置からシート搬送方向に０．
４〜０．５＋ｎ＋ｎ離れた位置にあるとき、インクドナ
ーフィルムに許容限度以上の皺が発生することが明らか
になった。そこで本発明においては、前記範囲外にプラ
テンローラの中心位置がくるようにプラテンローラを配
置する。この場合、発熱抵抗体の頂点位置が、部分グレ
ーズの頂点位置に対してシート搬送方向または反対方向
に一定距離以上、たとえば、１８０μｍ以上離れると、
発熱抵抗体からの熱がインクドナーフィルムに充分供給
されなくなり、転写不良となり画質が不良となるので、
発熱抵抗体の頂点位置がこの範囲内にあることが好まし
い。

第１図は、部分グレーズの頂点位置に対する発熱抵抗体
のずれ量と画質との関係、及び、発熱抵抗体の頂点位置
に対するプラテンローラ中心位置のずれの距離とインク
ドナーフィルムの皺の発生の有無との関係について調査
した結果を示す図である。

同図において、横軸は、部分グレーズの頂点位置に対す
る発熱抵抗体のずれｌｉｅを示し、シート搬送方向を（
−）、反対方向を（＋）で表している。

また、縦軸は、発熱抵抗体の頂点位置に対するプラテン
ローラ中心位置のずれの距ｆｉｄを示し、シート搬送方
向を（−）、反対方向を（＋）で表している。

また、図中の■の領域は、ずれ量ｅ不適正により画質が
不良となる領域を示し、■の領域は、インクドナーフィ
ルムに皺が発生し易い領域を示し、■の領域は、インク
ドナーフィルムに許容限度以上の皺が発生する領域を示
し、■の領域は、画質が最良の状態となる領域を示す。

たとえば、発熱抵抗体の頂点位置が部分グレーズの頂点
位置に対して±１８０　μｍの範囲内にあるサーマルヘ
ッドを用いた場合、同図から明らかなように、プラテン
ローラの中心位置が発熱抵抗体の頂点位置からシート搬
送方向に０．４〜０．５ｍｍ離れた位置範囲外にあると
き、インクドナーフィルムに許容限度以上の皺が発生す
ることがない。さらに、距離ｄが０．４〜０．５＋ｎｍ
の範囲外で距ｆｉｄとずれ１ｅの組み合わせを図中■で
示す領域にすれば、インクドナーフィルムに許容限度以
上の皺が発生することがなく、かつ、最良の画質が得ら
れる。

〔実施例〕

以下、実施例について説明する。

第２図は本実施例で用いた薄膜型サーマルヘッドの発熱
部の構造を示す図であり、第３図はサーマルヘッドとプ
ラテンローラの配置関係を示す図である。なお、これら
の図において、第５図に示した部材等に対応するものに
ついては、同一の符番で指示した。

本実施例のサーマルヘッドｌにおいて、第２図に示す寸
法は、ａが１１０　μｍ、　ｂ　カ１ｏ００μｍ、　ｃ
が５５μｍであり、発熱抵抗体３の頂点位置の部分グレ
ーズ４の頂点位置に対するずれ量ｅは±０であった。

第３図に示す発熱抵抗体３の頂点位置とプラテンローラ
７中心位置との間の距離ｄは、本実施例では−０，３＋
ｎ＋ｎである。なお、第３図にあけるプラテンローラ７
と発熱抵抗体３との関係は模１式的に示してあり、実際
の圧接状態を忠実に表すものではない。

このような条件で熱転写を行ったところ、インクドナー
フィルムに許容限度以上の皺が発生することなく、良好
な画質の転写が得られた。

なお、発熱抵抗体３と部分グレーズ４の頂点位置間のず
れｆｆ１ｅが±００サーマルヘッドの場合、発熱抵抗体
３の頂点位置とプラテンローラ７中心位置との間の距離
ｄがシート搬送方向に９．３＋ｍのとき、理由は明らか
ではないが、インクドナーフィルムに許容限度以上の皺
が発生することな（、最良の画質が得られることを多数
の実験結果から確認した。

また、第１図から判るように、前記ずれ量ｅによって前
記距離ｄの適正値は変わるが、実際上は、以下のように
３領域に分けて調整すれば充分である。すなわち、ずれ
量ｅが＋４０μｍの範囲のときは距離ｄを−０，２ｍｍ
とし、ずれ量ｅが＋４０μｍから＋１００μｍの範囲の
ときは距離ｄを±Ｏｍｍとし、ずれｌｅが一４０μｍか
ら−１００μｍの範囲のときは距離ｄを−０，６ｍｍと
すればよい。

さらに、本実施例においては、インクドナーフィルムの
バックテンションが０．５５〜１．１にｇｆとなるよう
にしている。本発明者等の解析結果によれば、このバッ
クテンションが０．５５にｇｆより小さいとインクドナ
ーフィルムに皺が発生し易くなり、一方、バックテンシ
ョンがｉ、ＩＫｇｆ　を超えて大きくなると画質が低下
することが判明した。そこで、前述の第４図に示したシ
ート搬送装置における供給ロール１１側にバックテンシ
ョンを制御するためのブレーキを設け、供給ロール１１
に装着されたインクドナーフィルム１０の巻装状態に応
じて、インクドナーフィルム１０のバックテンションが
０．５５〜１．１にｇｆ　となるように、前記ブレーキ
の駆動制御を行うことが好ましい。

〔発明の効果〕

以上に説明したように、本発明においては、薄膜型サー
マルヘッドを用いた熱転写装置において、プラテンロー
ラの配置位置を、特定の位置範囲に限定した。そして、
この位置範囲にプラテンローラを配置して熱転写を行う
ことにより、転写シートに皺を発生することなく、且つ
、良好な画質を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はサーマルヘッドの発熱抵抗体とプラテンローラ
の位置関係がインクドナーフィルムの皺発生と画質に与
える影響を示す図、第２図は本発明の実施例に用いたサ
ーマルヘッドの発熱部の構造を示す図、第３図はサーマ
ルヘッドとプラテンローラの配置関係を示す図であり、
第４図は熱転写型複写機の要部構造を示す図、第５図は
薄膜サーマルヘッドの発熱部の構造を示す図である。 １：サーマルヘッド　　　　２：セラミック基板３：発
熱抵抗体　　　　　　４：部分グレーズ５：電極層　　
　　　　　　６：保護層７：プラテンローラ ｌＯ：インクドナーフィルム １１：供給ロール １３ニブラテンローラ １５：従動プーリ １７：抑圧ローラ ２０；記録シート ２２：ヒートシンク ２５ニスチツピングモータ ２７：ベルト １２：巻取りロール １４：剥離バー １６：ドライブロール １８、１９．２４：ロール ２１：サーマルヘッド ２３：発熱体 ２６：駆動プーリ 特許出願人　　富士ゼロックス　株式会社代　　理　　
人　　　小　　堀　　　　　益　（ばか２名）第 図 第 図 筑 図 箪 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、薄膜型サーマルヘッドとプラテンローラの間に転写
   シートと記録シートを密着した状態で搬送しながら熱転
   写するにあたり、部分グレーズにより凸型とした発熱抵
   抗体の頂点位置からシート搬送方向に０．４〜０．５ｍ
   ｍ離れた範囲を除いた位置にプラテンローラの中心位置
   がくるようにプラテンローラを配置して転写することを
   特徴とする熱転写方法。