JPH02133584A - 硬質膜を被覆したアルミニウム合金部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は気相合成法により硬質膜を被覆したアルミニウ
ム合金部材に関する。

〔従来の技術〕

アルミニウム合金はその加工性、怪量であること、高熱
伝導性、安価であること、残留放射能が少ないなどの利
点から各種機械構成部品、電子機器部品をはじめとする
産猶分野や住宅関連分野、核虫合などのエネルギー・関
連分野、さらには家庭生活用品にいたるまで幅広い範囲
で用いられている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、アルミニウム合金自体の硬度はステンレ
ス鋼に比べ、著しく低いため、高硬度、耐摩耗性、耐傷
性、耐衝撃性などの機械的強度や耐久性を要求される用
途への応用には問題がある。

これを解決するものとしてアルミニウム合金累月表面へ
各種の硬質膜を被覆処理する方法が提案されているが、
素材表層の低硬度のためにｌＩＳ部からの力によって素
材が変形し、その応力によって硬質膜が剥離してしまう
、あるいは硬質膜被覆処理時のアルミニウム合金素材自
身の硬度低下、もしくは変形の発生のために機械的強度
、耐久性に関していまだ充分な効果は得られていない。

本発明の目的は機械的強度、耐久性に優れたアルミニウ
ム合金部材を提供することである。

〔課題を解決するための手段〕

そのため、本発明陀おいてはアルミニウム合金素材を陽
極酸化処理し、素材表層硬度を増加させた後、前処理を
施し、物理的気相成長法（以下、ＰＶＤ法と略す）、化
学的気相合成法（以下、ＣＶＤ法と略す）などの各種気
相合成法により、チタン、ジルコニウム、ハフニウムな
どの■、族、バナジウム、ニオブ、タンタルなどのｖＡ
族、あるいはクロム、モリブデン、タングステンなどの
■□族元累の窒化膜、炭化膜、炭窒化膜、酸化膜、もし
くはダイヤモンド膜および硬質カーボン膜などの硬質膜
な被覆処理し、アルミニウム合金部材の機械的強度、耐
久性を大幅に向上させた。

ここで陽極酸化処理はシェラ酸、硫酸、クロム酸水溶液
などの電解液中でアルミニウム合金素材を陽極酸化して
、耐食性酸化被膜を形成する方法であり、素材表面硬度
および耐熱性の著しい向上が可能であり、酸化被膜層の
厚さにより、その制御も可能である。通常、陽極酸化後
の酸化被膜層は多孔質のγ−Ａ１２０３であるが、沸騰
水処理や過熱蒸気処理を行い、封孔処理を行う。

次に前処理として、アルミニウム合金素材上に形成した
酸化被膜層表面を機械的な研磨法あるいは真空装置中で
のアルゴンイオンのような不活性イオンによるドライエ
ツチング法で平滑にし、その後、クロム、チタン、シリ
コン、アルミニウムなどのｒｖ、　、　ＶＴ、　、　ｍ
、　、ｒｖ、族元素からなる単一あるいは化合物の単一
層あるいは２層以上の積層膜をメツキ法やＰＶＤ法、Ｃ
ＶＤ法により被覆する。形成された薄膜はアルミニウム
合金素材上に形成した酸化被膜層と酸素を介した共有結
合により、酸化被膜層上に強固に密着性良く形成され、
さらにこの上に形成される各種硬質膜とも共有結合によ
って密着性良く結合するという効果がある。

なお、前処理を施さずに硬質膜を形成したものはすべて
剥離する現象が観察された。

そして、このような前処理す施した後、チタン、ジルコ
ニウム、ハフニウムなどの■え族、バナジウム、ニオブ
、タンタルなとのＶ、族、あるいはクロム、モリブデン
、タングステンなどの■え族元素の窒化膜、炭化膜、炭
窒化膜、酸化膜もしくはダイヤモンド膜および硬質カー
ボン膜な各種ＰＶＤ法やＣＶＤ法により形成する。

以上のような方法によって陽極酸化処理したアルミニウ
ム合金素材上に気相合成法により硬質膜を被覆すること
により、機械的強度、耐久性に優れたアルミニウム合金
部材の形成が可能となる。

〔実施例１〕 以下に本発明の実施例を第１図を用いて説明する。

第１図は本発明による硬質膜を被覆したアルミニウム合
金製の時計バンドを示す断面図である。

アルミニウム合金製時計バンド１をシーウ酸水溶液中で
陽極酸化処理により厚さ約２０μｍの酸化被膜層２を形
成する。前処理として湿式研磨装置により時計バンド上
な平滑にし、表面粗さ最大値５ミクロン以下とする。そ
して、スパッタリング法によりクロム層３、シリコン層
４を形成する。

これらの膜形成はイオンブレーティング法、プラズマＣ
ＶＤ法などによっても可能である。その後、シリコン層
４上にプラズマＣＶＤ法により硬質カーボン膜５を形成
した。

なお、以上の条件で得られた硬質カーボン膜５はＸ線回
折およびＲＨＥＥＤの分析結果からアモルファス構造で
あり、また、赤外吸収スペクトル結果から膜中に少量の
水素を含有していることが判った。また、硬質カーボン
膜被覆処理においてアルミニウム合金製時計バンド１自
体の硬度低下、変形などは全（観察されなかった。

本発明の効果を確認するため、以上のようにして得られ
たアルミニウム合金製時計バンドを用いて耐摩耗試験を
行った結果、極めて優れた耐摩耗性が認められた。

〔実施例２〕 第２図は本発明による硬質膜を被覆したアルミニウム合
金製ドアハンドルを示す断面図である。

実施例１と同様にアルミニウム合金製ドアノ・ンドル６
上に陽極酸化処理により、酸化被膜層２を形成し、前処
理として平滑処理した後、スパッタリング法あるいはイ
オンブレーティング法によりチタン層７を形成すて）。

そして、反応性イオングレーティング法により硬質膜で
ある窒化チタン膜８を形成する。

本実櫂例の効果を確認するため、以上のようにして得ら
れたアルミニウム合金製ドアハンドル６を用いて砂落し
摩耗試験（ＪＩＳ規格Ｈ８６８０）を行った結果、２０
分間の試験後、未処理のアルミニウム合金製ドアハンド
ル６は表面がかなり粗ｔまたが、本実帷例：（よって処
理したドアハンドルは膜の剥離も観察されず、外観上、
はとんど変化はなかった。

〔発明の効果〕

以にの実施例から明らかなよ５；（本発明によってアル
ミニウム合金素材を陽極酸化処理し、さら；こ硬質膜を
コーティングすることにより加工性の良さ、軽量、高熱
伝導性、安価、残留放射能が少ないなどのアルミニウム
合金独自の利点に加えて、機械的強度および耐久性に優
れたアルミニウム合金部材を提供することが可能となり
、実施例で挙げた製品の他にもコンプレッサ一部品、ビ
デオボール、金型、航空機用部品、住宅用建材、半導体
用機器などの各種構造部品への広範囲の応用が期待でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図はそれぞれ本発明の実施例における硬質
膜を被覆したアルミニウム合金製品の断面図である。 １・・・・・・アルミニウム合金製時計バンド、２・・
・・・・酸化被膜層、 ６・・・・・・クロム層、 ４・・・・・・シリコン層、 ５・・・・・・硬質カーボン膜、 ６・・・・・・アルミニウム合金製ドアハンドル、７・
・・・・・チタン層、 ８・・・・・・窒化チタン膜。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. アルミニウム合金からなる基台と、その表面に陽極酸化
   処理により形成された酸化被覆層と、クロム、チタニウ
   ム、シリコン、アルミニウムの中から選ばれる少なくと
   も一種の金属からなる中間層と、チタニウム、ジルコニ
   ウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、ク
   ロム、モリブデン、タングステンの中から選ばれる少な
   くとも一種の元素の窒化物、炭化物、炭窒化物あるいは
   酸化物、もしくはダイヤモンド膜あるいは硬質カーボン
   膜からなる硬質膜の最外層とからなることを特徴とする
   硬質膜を被覆したアルミニウム合金部材。