JPH0213280Y2 - - Google Patents

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JPH0213280Y2
JPH0213280Y2 JP1982123215U JP12321582U JPH0213280Y2 JP H0213280 Y2 JPH0213280 Y2 JP H0213280Y2 JP 1982123215 U JP1982123215 U JP 1982123215U JP 12321582 U JP12321582 U JP 12321582U JP H0213280 Y2 JPH0213280 Y2 JP H0213280Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、船体に装着されたスタンドライブ本
体を流体圧シリンダ機構によつて旋回せしめるス
タンドライブ本体のチルト機構に関する。
〈従来の技術〉 従来例えば小型船舶等においては、プロペラを
有するスタンドライブ本体は、使用時には海中に
不使用時には海面上に、また浅瀬等を航行する時
には海底に接触しないように少し持ち上げた状態
に夫々保持されるように、トランザムへの取付基
盤に上下方向に旋回自在に装着されている。そし
て、このスタンドライブ本体を旋回せしめるため
の機構、即ちスタンドライブ本体のチルト機構と
して、例えば取付基盤と、プロペラを有するスタ
ンドライブ本体と、一端部が取付基盤に上下方向
に旋回自在に連結され、他端部が横方向に旋回自
在にスタンドライブ本体に連結された、スタンド
ライブ本体を支持するスイーベルフオークと、取
付基盤に旋回自在に装着された、ピン部材が固定
されているレバー部材と、取付基盤とこのレバー
部材との間に介在せしめられた、スタンドライブ
本体を旋回せしめるための流体圧シリンダ機構と
を具備するものが提案されている。
かかる公知のスタンドライブ本体のチルト機構
においては、使用時には流体圧シリンダ機構が収
縮されて、スタンドライブ本体が海中に保持さ
れ、また不使用時(又は浅瀬等を航行する時)に
は流体圧シリンダ機構が伸長され、レバー部材、
レバー部材に固定されたピン部材及びスイーベル
フオークを介して旋回されてスタンドライブ本体
が海面上(又は少し持ち上げた状態)に保持され
る。そして、更に、スタンドライブ本体が海底、
岩等の障害物に衝突したり或いはスタンドライブ
本体をで持上げた場合には、流体圧シリンダ機構
に関係なく、レバー部材に固定されたピン部材と
スイーベルフオークとの当接状態が解除されて、
スイーベルフオークと共にスタンドライブ本体が
旋回せしめられる。
ところが、上記スタンドライブ本体が障害物に
衝突して上流旋回したり或いはスタンドライブ本
体を手で持ち上げた場合、障害物との衝突後或い
は手を離して、その自重及び推進力によつてスタ
ンドライブ本体が下方に旋回(自動復帰)した
際、レバー部材に固定されたピン部材に衝突する
ために、この衝突時に大きな衝撃力が発生し、こ
の衝撃力によつてピン部材、レバー部材、流体圧
シリンダ機構等が破損するおそれがあつた。
上記に関連して特開昭56ー160296号公報には、
液圧供給源と、この液圧供給源から伸長側液圧室
と短縮側液圧室のいずれか一方に選択的に供給さ
れる液圧により伸縮作動して船体に上下方向へ揺
動可能に装着された推進器を上下両方向へ揺動さ
せる液圧シリンダと、前記短縮側液圧室の液圧が
前記伸長側液圧室の液圧よりも所定値以上高くな
つた時その前者の圧液をその後者に流す減衰バル
ブとを備えた船舶用推進器昇降装置において、前
記液圧シリンダの前記短縮側液圧室の圧液が前記
減衰バルブを通つて前記伸長側液圧室へ流れる
際、前記短縮側液圧室から供給される高圧液によ
り開作動して前記伸長側液圧室をリザーバと連通
させる第1の弁装置と、前記液圧供給源から前記
伸長側液圧室に供給される液圧に応動して前記短
縮側液圧室から前記第1の弁装置に供給された液
圧をリザーバに流出させて前記第1の弁装置を閉
作動させる第2の弁装置とを備えた船舶用推進器
昇降装置が示されている。そしてこの装置では、
船の前進走行中に障害物が船外機に衝突した時、
液圧シリンダにこれを伸長させるように外力が加
わり液圧シリンダのロツド側に高液圧が発生する
ので、ロツド側の液が減衰バルブを経てピストン
側に流れ、液圧シリンダが伸長して船舶機を上方
向へ揺動する。その際、ロツド側の高圧液は管路
を経て第1弁装置(復帰バルブ)を押開してリザ
ーバへ流れる。
前記ロツド側の高圧液は船外機が障害物から外
力を受けなくなることに応じて消失するが、この
とき復帰バルブは開き続けるので、液圧シリンダ
のピストン側の液は復帰バルブを通つてリザーバ
へ流出し得る状態とする。従つて、船外機が障害
物から外力を受けなくなつたならば船外機の自重
や推力によつて液圧シリンダが短縮され、船外機
が下方向へ揺動して復帰しうる。
〈考案が解決しようとする課題〉 前記特開昭56ー160296号公報に示された船舶用
推進器昇降装置においても、船外機が障害物から
外力を受けなくなつて船外機の自重や推力によつ
て復帰する際液圧シリンダを短縮すれば、液が復
帰バルブを通過してリザーバへ流れるときの液体
抵抗によつて液圧シリンダのロツドの戻りが遅く
なり、前記衝撃力の発生が緩和されることが期待
されるが、上記特開昭公報記載の推進器昇降装置
の液圧シリンダは、周知のものと同様、1箇の大
径のシリンダ内に、ロツドをとりつけたほゞ同径
の1個のピストンが摺動自在に挿入されており、
従つて前記の如く船外機が海底の障害物に当接し
て上方に回動せしめられるとき、液圧シリンダの
ピストンの抵抗が大きく、減衰バルブの存在とも
あいまつて船外機を円滑に上方に回動することは
実際上困難である。
また、前記構成により液圧シリンダの伸張距離
は比較的短かく船外機の回動量を大きくしようと
すればレバー比を小として液圧シリンダの油圧を
高める必要があるが、これにも自ずから限界があ
る。
本考案は上記事実に鑑みてなされたもおであつ
て、その目的は、障害物との衝突時及び手で持上
げたときスタンドライブ本体が大きな抵抗なく旋
回でき、且つ衝突後或いは手から離した後にスタ
ンドライブ本体が旋回(自動復帰)せしめられる
時に発生する衝撃力を緩衝することができ、更に
流体圧シリンダ機構を大きく伸長しうる改良され
たスタンドライブ本体のチルド機構を提供するこ
とにある。
〈課題を解決するための手段〉 本考案スタンドライブ本体のチルト機構は、取
付基盤にスイーベルフオークを介してスタンドラ
イブ本体を液体圧シリンダ機構により上下方向へ
の旋回可能に装着したスタンドライブ本体のチル
ト機構における前記流体圧シリンダ機構が、船体
側に固定するシリンダ本体内の主シリンダ部内を
摺動するピストンを一端に取付けた主出力ロツド
と、該ロツドの他端側に形成され、底部が主シリ
ンダ部と連通する副シリンダ部内を摺動する前記
スイベルフオークと連結された副出力ロツドとを
有し、前記主シリンダ部の前記ピストン側から方
向制御弁及び流体供給源を経て流体溜に通ずる第
1の流体流路と、前記主シリンダ部のロツド側か
ら絞り部が形成された弁体を有する弁部材を介し
て前記流体溜に通ずる第2の流体流路が形成され
てなることを特徴とする。
〈作用〉 浅瀬等を航行するためにスタンドライブ本体を
上方向に旋回せしめるには、流体供給源を作動し
ておき、前記方向制御弁を作動すれば、前記流体
供給源によつて流体溜内の流体が前記第1の流体
流路を経て、前記流体圧シリンダ機構の主シリン
ダ部のピストンヘツド側に供給され、ピストンを
押すから主出力ロツド及び前記副出力ロツドが移
動して伸長し、流体圧シリンダ機構の主シリンダ
部のロツド側の流体が第2の流体流路、前記弁部
材の絞り部を経て流体溜に戻される。これにより
前記スイーベルフオークを介して前記スタンドラ
イブ本体が上方向に旋回せしめられる。そして、
所定の位置に位置付けられたとき、前記方向制御
弁を中立位置に位置付ければスタンドライブ本体
は少し持ち上げられて浅瀬の航行に適した状態に
保持される。通常の航行をするためにスタンドラ
イブ本体を下方向に旋回せしめるには、方向制御
弁を作動せしめ、第1の流体流路が連通せしめら
れ、これにより、スタンドライブ本体の自重及び
後記プロペラの推進力によつてスタンドライブ本
体が下方向に旋回せしめられ、スイーベルフオー
クを介して主出力ロツド及び副出力ロツドが収縮
するからピストンが戻り、流体圧シリンダ機構の
主シリンダ部のピストンヘツド側の流体が第1の
流路を経て流体溜に戻されると共に、前記弁部材
が開となつて第2の流体流路、弁部材を経て流体
溜の流体が流体圧シリンダ機構の主シリンダ部の
ロツド側に供給される。そして、スタンドライブ
本体が下方向に旋回せしめられて最下端に位置し
たとき方向制御弁を中立位置に位置付ければ、ス
タンドライブ本体は通常の航行に適した状態に保
持される。
他方、例えばスタンドライブ本体が少し持ち上
げられた状態のときに、このスタンドライブ本体
が海底、岩等の障害物に衝突すると、スタンドラ
イブ本体に加わる衝撃力によつてスタンドライブ
本体がスイーベルフオークと共に上方向に旋回せ
しめられ、これにより主出力ロツドに対して副出
力ロツドのみが右側に移動して伸張せしめられ、
弁部材が開となつて第2の流体流路、弁部材、主
シリンダ部のロツド側、主出力ロツドに形成され
た連通孔を経て流体溜の流体が副シリンダ部に供
給される。
衝突後に、スタンドライブ本体の自重及びプロ
ペラの推進力によつてスタンドライブ本体が下方
向に旋回せしめられると、スイーベルフオークを
介して副出力ロツドが収縮し、副シリンダ部の流
体が前記連通孔、主シリンダ部のロツド側、第2
の流体流路及び弁部材の絞り部を経て流体溜に戻
される。そして、副出力ロツドの一端が副シリン
ダ部の底面に当接せしめられると衝突前の元の状
態となる。このとき、流体溜に戻される流体の量
は絞り部によつて規制されるために、副シリンダ
部内の流体の絞り部の作用によつてスタンドライ
ブ本体の旋回速度が弱められ、副出力ロツドの一
端と主出力ロツドとの当接時の衝撃力が弱められ
る。かくして、上記衝撃力による流体圧シリンダ
機構、スイーベルフオーク等の破損を防止するこ
とができる。
〈実施例〉 以下、本考案スタンドライブ本体のチルト機構
の好適具体例を、添付図面を参照して詳細に説明
する。
船舶用推進機を図示する第1図において、該推
進機はトランザムへの取付基盤2、チルト機構4
及びスタンドライブ本体6を具備している。
上記取付基盤2には、所定の間隔を置いて一対
の突部8(図面において片側のみ示す)及び一対
の支持アーム10が突設され、この支持アーム1
0間にスラストピン12が固定されている。前記
取付基盤2は、図示する如く、船体14の後面
(トランザム)にボルト等によつて固定される。
前記チルト機構4は、スイーベルフオーク1
6、レバー部材18及び後述する流体圧シリンダ
機構20を含んでいる。スイーベルフオーク16
は、略U字状の二股部22と二股部22の中央部
から下方に延びる中空円筒状の基部24とを有
し、この二股部22が夫々上記突部8の両内側に
ピン26を介して旋回自在に連結されている。こ
の突部8の各々の外側には、このピン26を介し
てレバー部材18が旋回自在に装着され、このレ
バー部材18の一端部が夫々スイーベルフオーク
16の二股部22にピン等により連結されてい
る。従つて、レバー部材18とスイーベルフオー
ク16とは、ピン26を中心として一体に上下方
向に旋回自在である。レバー部材18の他端部に
は、夫々、上記流体圧シリンダ機構20の出力ロ
ツド28の端部が旋回自在に連結されている。
また、この流体圧シリンダ機構20のシリンダ
本体30のヘツド側は、取付基盤2に旋回自在に
連結されている。尚、この流体圧シリンダ機構2
0は、シリンダ本体30のヘツド側をレバー部材
18の他端部に、また出力ロツド28の端部を取
付基盤2に夫々旋回自在に連結することもでき
る。かくして、流体圧シリンダ機構20が伸縮す
ることによつて、レバー部材18及びスイーベル
フオーク16がピン26を中心として上下方向に
旋回せしめられる。
上記スイーベルフオーク16の基部24には、
スタンドライブ本体6が装着されている。このス
タンドライブ本体6の略中央部の前側には、上下
方向に所定の間隔を置いて突部32(図において
下側のみを示す)が設けられ、この突部32間に
スイーベルフオーク16の基部24が軸部材(図
示せず)を介して連結されている。従つて、スタ
ンドライブ本体6は軸部材を中心として左右方向
(船体14の横方向)に旋回自在であると共に、
上述の記載から容易に理解される如く、ピン26
を中心としてレバー部材18及びスイーベルフオ
ーク16と共に上下方向に旋回自在である。スタ
ンドライブ本体6には、推進用のプロペラ34が
回動自在に装着されている。このプロペラ34
は、船体14内に載置されたエンジン(図示せ
ず)の回転をそれ自体公知の伝達手段(図示せ
ず)を介して伝達することにより回転駆動され
る。スタンドライブ本体6には、更にその上端に
把持部36が設けられている。従つて、把持部3
6を手で上方に持上げることにより、このスタン
ドライブ本体6をレバー部材18及びスイーベル
フオーク16と共にピン26を中心として上方向
に旋回せしめることができる。
更に、スイーベルフオーク16の基部24には
係合片38が設けられており、該係合片38は、
取付基盤2の支持アーム10に固定されたスラス
トピン12に係合、離脱可能に装着されており、
使用時(スタンドライブ本体6が旋回せしめられ
ていないとき)にスラストピン12に係合せしめ
られる。
次に、第2図を参照して流体圧シリンダ機構2
0とこの流体圧シリンダ機構20を作動制御する
シリンダ作動制御機構39について説明する。
流体圧シリンダ機構20は、上述した如く、取
付基盤2の両側に夫々配設されているが、これら
は実質上同一の構成であるため片側についてのみ
説明する。流体圧シリンダ機構20は、シリンダ
本体30と出力ロツド28とを備えている。この
シリンダ本体30は、主シリンダ部40が形成さ
れた円筒状のスリーブ部材31を有し、このスリ
ーブ部材31の両端部にL字状の通路42(後述
の第1の流体流路の一部を構成する)が形成され
た端部部材44及び孔46(後述の第2の流体流
路の一部を構成する)が形成された端部部材48
が夫々螺着されている。端部部材44の端面に
は、取付ブラケツト50が取付部材52を介して
ボルト54によつて固定されている。この取付ブ
ラケツト50は、具体例において、取付基盤2に
旋回自在に連結される。シリンダ本体30内に形
成された主シリンダ部40内には、ピストン56
が滑動自在に装着されている。
出力ロツド28は主出力ロツド58と副出力ロ
ツド60とを有し、主出力ロツド58の一端部が
上記ピストン56に螺着されている。この主出力
ロツド58の他端部には、その軸方向に延びる副
シリンダ部62が形成され、副シリンダ部62内
に副出力ロツド60が滑動自在に装着されてい
る。副出力ロツド60の他端部は主出力ロツド5
8の他端より外方に突出し、その他端に取付部6
4が設けられている。この取付部64は、具体例
において、レバー部材18に旋回自在に連結され
る。上記主出力ロツド58には、更に、主シリン
ダ部40のロツド側と副シリンダ部62とを連通
するT字型の連通孔66が形成されている。従つ
て、上述した流体圧シリンダ機構20において
は、第2図に図示する状態において主シリンダ部
40のヘツド側に流体圧が供給されると、ピスト
ン56と共に主出力ロツド58及び副出力ロツド
60が右側に滑動(従つて、出力ロツド28が伸
張)せしめられ、また第2図に図示する状態にお
いて副出力ロツド60に右方向の外力が加わる
と、主出力ロツド58に対して副出力ロツド60
のみが右側に滑動(従つて、副出力ロツド60の
みが伸張)される。
尚、この流体圧シリンダ機構20には、流体圧
の漏れを防止するために、適宜の個所にOリング
68及びシール部材70が設けられている。
他方、シリンダ作動制御機構39は、オイルの
如き流体を溜める流体溜72と、手動ポンプ、電
動ポンプ等の如き流体を供給する流体供給源74
と、例えば手動により流体の流れる方向を切換え
る方向制御弁76を含んでいる。流体溜72と方
向制御弁76とは、流体供給流路78及び流体リ
ターン流路80により接続され、方向制御弁76
と流体圧シリンダ機構20の主シリンダ部40の
ヘツド側とは、第1の流体流路82により接続さ
れ、流体シリンダ機構20の主シリンダ部40の
ロツド側と流体溜72とは、第2の流体流路84
により接続され、そして、流体供給流路78に上
記供給源74が配設され、第2の流体流路84に
弁部材86が配設されている。この弁部材86は
弁本体88と、弁本体88内に配設された、絞り
部94が形成されている弁体90と、弁体90を
弾性的に偏倚せしめるばね部材92とを有してい
る。従つて、この弁部材86は、流体が流体溜7
2から流体圧シリンダ機構20に流れるとき弁体
90がばね部材92の力に抗して移動されて開と
なり、また流体が流体圧シリンダ機構20から流
体溜72に流れるとき弁体90がばね部材92に
よつて閉(第2図参照)となつて絞り部94を介
してのみ第2の流体流路84が連通状態となる。
図示していないが、具体例においては、上記第
1の流体流路82は途中より分岐して他方の流体
圧シリンダ機構20の主シリンダ部40のヘツド
側に接続され、また第2の流体流路84も弁部材
86と流体圧シリンダ機構20との間において分
岐して他方の流体圧シリンダ機構20の主シリン
ダ部40のロツド側に接続されている。尚、第2
の流体流路84は流体溜72と弁部材86との間
において分岐して他方の流体圧シリンダ機構20
の主シリンダ部40のロツド側に接続することも
できるが、この場合には分岐された第2の流体流
路にも弁部材86と実質上同一の構成の弁部材を
設けるのが好ましい。
従つて、上述した通りのシリンダ作動制御機構
39においては、第2図において、方向制御弁7
6が右側に作動せしめられたとき、流体供給流路
78と第1の流体流路82とが連通状態となり、
方向制御弁76が左側に作動せしめられたとき、
流体リターン流路80と第1の流体流路82とが
連通状態となる。
次に上述した通りの構成を有するスタンドライ
ブ本体6のチルト機構4の作用効果について第1
図乃至第4図を参照して説明する。
浅瀬等を航行するためにスタンドライブ本体6
を上方向に旋回せしめるには、方向制御弁76を
右側に作動せしめると共に、流体供給源74を作
動せしめればよい。
これにより、流体供給流路78と第1の流体流
路82とが連通状態となり、流体供給源74によ
つて流体溜72内の流体が流体供給流路78、第
1の流体流路82を経て、流体圧シリンダ機構2
0の主シリンダ部40のヘツド側に供給され、ピ
ストン56が第2図において右側に滑動せしめら
れる。ピストン56が滑動せしめられると、ピス
トン56と共に主出力ロツド58及び副出力ロツ
ド60が右側に移動せしめられ(出力ロツド28
が伸張せしめられる)、流体圧シリンダ機構20
の主シリンダ部40のロツド側の流体が第2の流
体流路84、弁部材86の弁体90に形成された
絞り部94を経て流体溜72に戻される。流体圧
シリンダ機構20の出力ロツド28が伸張せしめ
られると、係合片38と支持アーム10のスラス
トピン12との係合が解除されて、レバー部材1
8及びスイーベルフオーク16を介してスタンド
ライブ本体6がピン26を中心として上方向に旋
回せしめられる。そして、ピストン56が例えば
第3図に図示する状態に位置付けられたとき、上
記方向制御弁76を中立位置に位置付ければよ
い。かくして、スタンドライブ本体6は少し持ち
上げられて浅瀬の航行に適した状態に保持される
(尚、不使用時等においては、更に出力ロツド2
8を伸張させてスタンドライブ本体6を上方向に
旋回せしめればよく、かくすると、スタンドライ
ブ本体6が海上面に持ち上げられる。) また通常の航行をするためにスタンドライブ本
体6を下方向に旋回せしめるには、方向制御弁7
6を左側に作動せしめればよい(第1の流体流路
82と流体リターン流路80とを連通せしめる)。
これにより、スタンドライブ本体6の自重及び
プロペラ34の推進力によつてスタンドライブ本
体6がピン26を中心として下方向に旋回せしめ
られ、スイーベルフオーク16及びレバー部材1
8を介して出力ロツド28(主出力ロツド58及
び副出力ロツド60)が収縮せしめられる。出力
ロツド28が収縮(第3図において左側に移動)
せしめられると、出力ロツド28と共にピストン
56が左側に滑動せしめられ、流体圧シリンダ機
構20の主シリンダ部40のヘツド側の流体が第
1の流路82、流体リターン流路80を経て流体
溜72に戻されると共に弁部材86が開となつて
第2の流体流路84、弁部材86を経て流体溜7
2の流体が流体圧シリンダ機構20の主シリンダ
部40のロツド側に供給される。そして、スタン
ドライブ本体6が下方向に旋回せしめられて係合
片38がスラストピン12に係合せしめられたと
きに、方向制御弁76を中立位置に位置付ければ
よい。かくして、スタンドライブ本体6は下方向
に旋回せしめられて通常の航行に適した状態に保
持される。
他方、例えばスタンドライブ本体6が少し持ち
上げられた状態(従つて、流体圧シリンダ機構2
0が第3図に図示する状態)のときに、このスタ
ンドライブ本体6が海底、岩等の障害物に衝突す
ると、スタンドライブ本体6に衝撃力が加わり、
この衝撃力によつてスタンドライブ本体6がスイ
ーベルフオーク16及びレバー部材18と共にピ
ン26を中心として、上方向に旋回せしめられ
る。
このようにスタンドライブ本体6が旋回せしめ
られると、第4図に図示する如く、主出力ロツド
58に対して副出力ロツド60のみが右側に移動
して伸張せしめられ、弁部材86が開となつて第
2の流体流路84、弁部材86、主シリンダ部4
0のロツド側、主出力ロツド58に形成された連
通孔66を経て流体溜72の流体が副シリンダ部
62に供給される。
衝突後に、スタンドライブ本体6の自重及びプ
ロペラ34の推進力によつてスタンドライブ本体
6がピン26を中心として下方向に旋回せしめら
れると、スイーベルフオーク16及びレバー部材
18を介して副出力ロツド60が収縮(第4図に
おいて左側に滑動)せしめられ、副シリンダ部6
2の流体が連通孔66、主シリンダ部40のロツ
ド側、第2の流体流路84及び弁部材86の弁体
90の絞り部94を経て流体溜72に戻される。
そして、副出力ロツド60の一端が主出力ロツド
58に形成された副シリンダ部62の底面(端
面)に当接せしめられると衝突前の元の状態とな
る。このとき、流体溜72に戻される流体の量は
絞り部94によつて規制されるために、副シリン
ダ部62内の流体と絞り部94の作用によつてス
タンドライブ本体6の旋回速度が弱められ、副出
力ロツド60の一端と主出力ロツド58との当接
時の衝撃力が弱められる。かくして、上記衝撃力
による流体圧シリンダ機構20、レバー部材1
8、スイーベルフオーク16等の破損を防止する
ことができる。また、この副出力ロツド58は、
手でスタンドライブ本体6を持ち上げた場合にも
上述した場合と略同様に作用することは容易に理
解されるであろう。
尚、弁部材86の弁体90に形成された絞り部
94の径は、特に、スタンドライブ本体6の自重
及びプロペラ34の推進力を考慮して適宜設定さ
れる。
以上本考案に従つて構成されたスタンドライブ
本体のチルト機構の好適具体例を、添付図面を参
照して詳細に説明したが、本考案はかかる具体例
に限定されるものではなく、本考案の範囲を逸脱
することなく種々の変形乃至修正が可能である。
例えば、具体例においては、レバー部材がスイ
ーベルフオークと別体に形成せれ、このレバー部
材が取付基盤に旋回自在に装着されているが、こ
のレバー部材の一端部を直接スイーベルフオーク
に固定することもでき、またこのスイーベルフオ
ークと一体に形成することもできる。
また、具体例においては、流体圧シリンダ機構
の副出力ロツドの取付部が直接レバー部材に旋回
自在に連結されているが、この取付部に例えばゴ
ムを焼付け、弾性部材を介して取付部とレバー部
材とを連結するようにするのが好ましい。
〈考案の効果〉 本考案は上述の如く、取付基盤にスイーベルフ
オークを介してスタンドライブ本体を液体圧シリ
ンダ機構により上下方向への旋回可能に装着した
スタンドライブ本体のチルト機構における前記流
体圧シリンダ機構が、船体側に固定するシリンダ
本体内の主シリンダ部内を摺動するピストンを一
端に取付けた主出力ロツドと、該ロツドの他端側
に形成され、底部が主シリンダ部と連通する副シ
リンダ部内を摺動する前記スイベルフオークと連
結された副出力ロツドとを有し、前記主シリンダ
部の前記ピストン側から方向制御弁及び流体供給
源を経て流体溜に通ずる第1の流体流路と、前記
主シリンダ部のロツド側から絞り部が形成された
弁体を有する弁部材を介して前記流体溜に通ずる
第2の流体流路が形成されてなるので、スタンド
ライブ本体を船舶用推進機の使用、不使用或は
海、川又は湖の深浅の状況に応じた姿勢とするこ
とができるとともに、スタンドライブ本体と障害
物の衝突時及び手で持上げたとき、スタンドライ
ブ本体が大きな抵抗なく旋回でき衝突後、或は手
から離した後にスタンドライブ本体が旋回(自動
復帰)せしめられるときに発生する衝撃力を緩衝
することができる。
更にまた、流体圧シリンダ機構を大きく伸張し
うるスタンドライブ本体のチルト機構を提供しう
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案スタンドライブ本体のチルト
機構を具備する船舶用推進機の斜視図。第2図
は、第1図に図示するチルト機構中の流体圧シリ
ンダ機構の断面及び該流体圧シリンダ機構を作動
制御するシリンダ作動制御機構の概略を示す図。
第3図は、第2図に図示する流体圧シリンダ機構
の出力ロツドが伸張せしめられた状態を示す断面
図。第4図は、第3図に図示する状態から更に副
出力ロツドが伸張せしめられた状態を示す断面
図。 2……取付基盤、4……チルト機構、6……ス
タンドライブ本体、14……船体、16……スイ
ーベルフオーク、18……レバー部材、20……
流体圧シリンダ機構、28……出力ロツド、30
……シリンダ本体、34……プロペラ、40……
主シリンダ部、56……ピストン、58……主出
力ロツド、60……副出力ロツド、62……副シ
リンダ部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 取付基盤にスイーベルフオークを介してスタン
    ドライブ本体を液体圧シリンダ機構により上下方
    向への旋回可能に装着したスタンドライブ本体の
    チルト機構における前記流体圧シリンダ機構が、
    船体側に固定するシリンダ本体内の主シリンダ部
    内を摺動するピストンを一端に取付けた主出力ロ
    ツドと、該ロツドの他端側に形成され、底部が主
    シリンダ部と連通する副シリンダ部内を摺動する
    前記スイベルフオークと連結された副出力ロツド
    とを有し、前記主シリンダ部の前記ピストン側か
    ら方向制御弁及び流体供給源を経て流体溜に通ず
    る第1の流体流路と、前記主シリンダ部のロツド
    側から絞り部が形成された弁体を有する弁部材を
    介して前記流体溜に通ずる第2の流体流路が形成
    されてなるスタンドライブ本体のチルト機構。
JP12321582U 1982-08-16 1982-08-16 スタンドライブ本体のチルト機構 Granted JPS5927997U (ja)

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JPS5927997U JPS5927997U (ja) 1984-02-21
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56160296A (en) * 1980-05-14 1981-12-09 Aisin Seiki Co Ltd Marine propeller lifting device

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS56160296A (en) * 1980-05-14 1981-12-09 Aisin Seiki Co Ltd Marine propeller lifting device

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