JPH02129450A - 油圧式無段変速機の直結クラッチ装置 - Google Patents

油圧式無段変速機の直結クラッチ装置

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JPH02129450A
JPH02129450A JP28339988A JP28339988A JPH02129450A JP H02129450 A JPH02129450 A JP H02129450A JP 28339988 A JP28339988 A JP 28339988A JP 28339988 A JP28339988 A JP 28339988A JP H02129450 A JPH02129450 A JP H02129450A
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JP
Japan
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hydraulic
pump
valve
oil
shoe
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JP28339988A
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English (en)
Inventor
Hisafumi Iino
尚史 飯野
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 イ0発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、油圧ポンプと油圧モータとからなる油圧式無
段変速機に関し、さらに詳しくは、ポンプおよびモータ
間を連結する油圧閉回路を断続制御する直結クラッチ装
置に関する。
(従来の技術) 油圧ポンプと油圧モータとから構成される無段変速機は
従来から公知であり、種々の用途に用いられている。1
例を挙げれば、特公昭32−715.9号公報、特公昭
5f3−50142号公報に開示されているように、定
吐出量型油圧ポンプを入力軸に接続し、このポンプから
の吐出油を油圧閉回路を介して可変容量型油圧モータに
導き、この油圧モータを駆動してこれに接続された出力
軸の駆動を行わせる無段変速機がある。
このような無段変速機においては、上記油圧閉回路を断
続可能な直結クラブ装置を設け、油圧モータの容量を可
変制御する斜板の角度が最小となり、変速機の変速比が
“1”になった時に、この直結クラッチ装置により油圧
閉回路を遮断してポンプおよびモータを一体にして回転
させることが知られている。
ところが、上記したように変速比最小の時に直結クラッ
チ装置により油圧閉回路を遮断すると、遮断前に比べて
容積効率が向上するため、ポンプを駆動するエンジンの
回転速度の低下現象が生じる。したがって、特に、作動
油圧が高い時(エンジン負荷が高い時)に油圧閉回路を
遮断すると、エンジン回転速度が急激に低下して、走行
フィーリングが損なわれるという問題がある。
そこで、特開昭63−149470号公報に開示されて
いるように、軸線方向に移動制御される弁保持体の外周
に、弁体を軸線方向に相対移動可能に摺合させ、この弁
体を閉塞方向に押圧付勢するばねを設け、弁保持体を移
動させて弁体により油圧ポンプの吐出路を閉塞して油圧
閉回路の遮断を行うようにしたものがある。
この例によれば、吐出路の油圧により弁体が受ける開放
方向への圧力と、ばね荷重ピよる閉塞方向への付勢力と
の釣り合いに応じて、弁体が弁保持体に対して変位して
吐出路の閉塞が緩やかに行われるので、油圧閉回路が遮
断される瞬間に生じるエンジン回転速度の低下減少を緩
和することができる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述したように弁保持体の外周に弁体を
軸線方向に相対移動可能に摺合させた構造は、当然なが
ら、弁保持体の外周面と弁体の内周面との間に間隙が必
要である。この間隙が小さいと、弁体の移動抵抗が大き
くなり、この移動が滑らかでなくなり、弁体によるポン
プ吐出路の閉塞・開故に際してチャタリングが発生する
という問題がある。かといって、この間隙が大きいと、
弁保持体に対して弁体がこの間隙分だけ傾き(もしくは
ガタつき)、弁体がこじられて、弁体の移動抵抗が大き
くなり、この移動が滑らかでなくなり、上記のようなチ
ャタリングが生じるという問題もある。なお、このよう
なチャタリングが発生すると、弁体が吐出路側端に振動
衝突するので、この衝突音が騒音の原因となり、また、
この衝突により直結クラッチの耐久性が損なわれるとい
う問題が起きる。
本発明は、このような問題に鑑み、弁保持体に対する弁
体の相対移動を滑らかに行わせることができるような構
成の直結クラッチ装置を提供することを目的とする。
口0発明の構成 (課題を解決するための手段) この目的達成のための手段として、本発明においては、
油圧閉回路を断続可能な直結クラッチ装置を、軸線方向
に移動制御される弁保持体と、この弁保持体の外周に軸
線方向に相対移動可能に摺合されて油圧閉回路を構成す
る油路を遮断可能な弁体と、この弁体を前記弁保持体に
対して遮断方向に押圧付勢する付勢手段とから構成して
おり、この構成において互いに摺合する弁保持体の外周
面と弁体の内周面との少なくとも一方に環状溝(ラビリ
ンス溝)を設けである。
(作用) このような構成の直結クラッチ装置によれば、弁体によ
る吐出路の閉塞が、弁体の一端面に作用するポンプ吐出
圧による解離力と、弁体の他端面に作用する油圧による
内圧および付勢手段による付勢力との釣り合いに応じて
なされる。そして、弁保持体の外周面と弁体の内周面と
の少なくとも一方に環状溝(ラビリンス溝)が設けられ
ているので、弁保持体に対して弁体が滑らかに相対移動
することができ、この相対移動抵抗が大きくなることが
ない。このため、従来のようなチャタリング発生の問題
もなくなる。
(実施例) 以下、図面に基づいて、本発明の好ましい実施例につい
て説明する。
第1図は本発明を適用した無段変速機の油圧回路図であ
り、この図において、無段変速機Tは、入力軸1を介し
てエンジンEにより駆動される定吐出量型斜板アキシャ
ルプランジャ式油圧ポンプPと、前後進切換装置20を
介して車輪(図示せず)を駆動する可変容量型斜板アキ
シャルプランジャ式油圧モータMとを有している。これ
ら油圧ポンプPおよび油圧モータMは、ポンプPの吐出
口およびモータMの吸入口を連通させる第1油路Laと
ポンプPの吸入口およびモータMの吐出口を連通させる
第2油路Lbとの2本の油路により油圧閉回路を構成し
て連結されている。これら2本の油路LaおよびLbの
うち第1油路Laは、エンジンEによりポンプPが駆動
されこのポンプPからの油圧によりモータMが回転駆動
されて車輪の駆動がなされるとき、すなわちエンジンE
により無段変速機Tを介して車輪が駆動されるときに、
高圧となり(なおこのとき第2油路Lbは低圧である)
、一方、第2油路Lbは車両の減速時等のように車輪か
ら駆動力を受けてエンジンブレーキが作用する状態のと
きに高圧となる(このとき、第1油路Laは低圧である
)。
この第1油路La内には、この油路Laを断続可能な直
結クラッチ弁DCが配設されている。
一対のギヤ組9a、9bを介してエンジンEにより駆動
されるチャージポンプ10の吐出口が、チエツクバルブ
15を有するチャージ油路Lhおよび一対のチエツクバ
ルブ3.3を有する第3油路Lcを介して閉回路に接続
されている。チャージポンプ10によりオイルサンプ1
7から汲み上げられチャージ圧リリーフバルブ16によ
り調圧された作動油は、チエツクバルブ3,3の作用に
より上記2本の油路La、Lbのうちの低圧側の油路に
供給される。
このチャージポンプ10と同軸上にガバナバルブ8が取
り付けられている。このガバナバルブ8には図示しない
制御バルブから所定圧の作動油が供給され、ガバナバル
ブ8はこの作動油の圧をエンジンEの回転速度に対応し
たガバナ油圧に変換する。なお、この図ではガバナバル
ブ8に繋がる入出力油路の表示は省略している。
シャトルバルブ4を有する第4油路Ldが上記閉回路に
接続されている。このシャトルバルブ4には、高圧およ
び低圧リリーフバルブ6.7を有してオイルサンプ17
に繋がる第5および第8油路Le、Lfが接続されてい
る。シャトルバルブ4は、2ポ一ト3位置切換弁であり
、第1および第2油路L a * L bの油圧差に応
じて作動し、第1および第2油路La、Lbのうち高圧
側の油路を第5油路Leに連通させるとともに低圧側の
油路を第6油路Lf’に連通させる。これにより高圧側
の油路のリリーフ油圧は高圧リリーフバルブ6により調
圧され、低圧側の油路のリリーフ油圧は低圧リリーフバ
ルブ7により調圧される。
第1および第2油路L a + L b間には、両部路
を短絡する第7油路Lgも設けられており、この第7油
路Lgにはこの油路の開度を制御する可変絞り弁からな
るメインクラッチ弁CLが配設されている。
油圧モータMの回転軸2と平行に出力軸28が配置され
ており、両軸2,28間に前後進切換装置20が設けら
れる。この装置20は回転軸2上に軸方向に間隔を有し
て配された第1および第2駆動ギヤ21.22と、出力
軸28に回転自在に支承されるとともに第1駆動ギヤ2
1に噛合する第1被動ギヤ23と、中間ギヤ24を介し
て第2駆動ギヤ22に噛合するとともに出力軸28に回
転自在に支承された第2被勤ギヤ25と、第1および第
2被動ギヤ23.25間で出力軸28に固設されるクラ
ッチハブ26と、軸方向に滑動可能でありクラッチハブ
26と前記両被動ギヤ23゜25の側面にそれぞれ形成
されたクラッチギヤ23aもしくは25aとを選択的に
連結するスリーブ27とを備え、このスリーブ27はシ
フトフォーク29により左右に移動される。なお、この
前後進切換装置20の具体的構造は第2図に示す。この
前後進切換装置20においては、スリーブ27がシフト
フォーク29により図中左方向に滑動されて図示の如く
第1被動ギヤ23のクラッチギヤ23aとクラッチハブ
26とが連結されている状態では、出力軸28が回転軸
2と逆方向に回転され、車輪が無段変速機Tの駆動に伴
い前進方向に回転される。一方、スリーブ27がシフト
フォーク29により右に滑動されて第2波動ギヤ25の
クラッチギヤ25aとクラッチハブ28とが連結されて
いる状態では、出力軸28は回転軸2と同方向に回転さ
れ、車輪は後進方向に回転される。
次に、上記無段変速機Tの具体的な構造を第2図を用い
て簡単に説明する。
この無段変速機Tは、第1〜第4ケース5a〜5dによ
り囲まれた空間内に油圧ポンプPおよび油圧モータMが
開広に配設されて構成されている。油圧ポンプPの入力
軸1はカップリング1aを介してエンジンEの出力軸E
sと結合されている。このカップリング1aの内周側に
遠心フィルタ50が配設されている。
また、上記入力軸1上には駆動ギヤ9aがスプラインに
より結合配設され、この駆動ギヤ9aに被動ギヤ9bが
噛合している。被動ギヤ9bはチャージポンプ10の駆
動軸11と同軸に結合しており、エンジンEの回転は上
記一対のギヤ9a、9bを介してチャージポンプ10の
駆動軸11に伝達され、チャージポンプ10が駆動され
る。この駆動軸11はチャージポンプ10を貫通してギ
ヤ9bと反対側に突出し、ガバナパルプ8にも連結され
ている。このため、エンジンEの回転はこのガバナパル
プ8にも伝達され、ガバナパルプ8により、エンジンE
の回転に対応したガバナ油圧が作られる。
油圧ポンプPは、入力軸1にスプライン結合されたポン
プシリンダ60と、このポンプシリンダθOに円周上等
間隔に形成された複数のシリンダ孔61に摺合した複数
のポンププランジャ62とを存してなり、入力軸1を介
して伝達されるエンジンEの動力により回転駆動される
油圧モータMは、ポンプシリンダ60を外囲して設けら
れたモータシリンダ70と、モータシリンダ70に円周
上等間隔に形成された複数のシリンダ孔71に摺合した
複数のモータプランジャ72とから構成されており、ポ
ンプシリンダ60と同芯上にて相対回転可能なようにな
っている。
モータシリンダ70は、軸方向に並んで一体に結合され
た第1〜第4の部分70a〜70dにより構成される。
第1の部分70aはその左端外周においてベアリング7
9aを介してケース5bにより回転自在に支持されると
ともに、右側内側面は入力軸1に対して傾斜してポンプ
斜板部材を構成しており、このポンプ斜板部材上にポン
プ斜板リング63が設けられている。第2の部分70b
には前記複数のシリンダ孔71が形成され、第3の部分
70cは各シリンダ孔81.71への油路が形成された
分配盤80を有する。第4の部分70dはフランジ部1
10、第1筒状部111および第2箇状部112から構
成され、フランジ部110においてボルト114により
第3の部分70Cと結合され、第1筒状部111に第1
および第2駆動ギヤ21.22を有するギヤ部材GMが
圧入され、第2箇状部112においてベアリング79b
を介してケース5cにより回転自在に支持されている。
上記ポンプ斜板リング63上には、円環杖のポンプシュ
ー64が回転滑動自在に取り付けられ、このポンプシュ
ー64とポンププランジャ62とが連接桿65を介しで
ある程度首振り自在に連結されている。ポンプシェ−6
4とポンプシリンダ60には互いに噛合する傘歯車68
a、88bが形成されている。このため、入力軸1から
ポンプシリンダ60を回転駆動するとボンプシ:L−8
4も同一回転駆動され、ポンプ斜板りング63の傾斜に
応じてポンププランジャ62は往復動され、吸入口から
のオイルの吸入および吐出口へのオイルの吐出がなされ
る。
また、各モータプランジャ72に対向する斜板部材73
が、その両外端から紙面に直角な方向に突出する一対の
トラニオン軸(揺動軸)73aを介して第2ケース5b
により揺動自在に支承されている。この斜板部材73の
モータプランジャ72に対向する面上にはモータ斜板リ
ング73bが配設され、このモータ斜板リング73b上
に滑接してモータシュー74が取り付けられている。
モータシュー74は、各モータプランジャ72の端部に
首振り自在に連結されている。この斜板部材73は、そ
のトラニオン軸73aから離れた位置で、リンク部材3
9を介して変速用サーボユニット30のピストンロッド
33と連結されており、変速用サーボユニット30によ
り、ピストンロッド33が軸方向に移動されると、斜板
部材73はトラニオン軸73aを中心に揺動されるよう
になっている。
モータシリンダ70の第4の部分70dは中空に形成さ
れており、その中心部に、配圧盤18に固定された固定
軸91が挿入されている。この固定軸91の左端には分
配環92が液密に嵌着されており、この分配環92の軸
線方向左端面が偏心して分配盤80に摺接し得るように
されている。
この分配環92により、第4の部分70d内に形成され
た中空部が、内側油室と外側油室とに区画され、内側油
室が第1油路Laを構成し、外側油室が第2油路Lbを
構成する。なお、上記配圧盤18は、シャトルバルブ4
、高圧および低圧リリーフバルブθ、7等を育しており
、第3ケース5cの右側面に取り付けられるとともに、
第4ケース5dにより覆われている。
この分配盤80および第4の部分70d内の詳細構造を
第3図に示しており、以下、第3図も参照して説明する
分配盤80には、ポンプ吐出ポート81aおよびポンプ
吸入ポート82aが穿設されており、その吐出ポート8
1aおよびこれに繋がる吐出路81bを介して、吐出行
程にあるポンププランジャ62のシリンダ孔61と内側
油室からなる第1油路Laとが連通され、また、ポンプ
吸入ポート82aおよびこれに繋がる吸入路82bを介
して、吸入行程にあるポンププランジャ62のシリンダ
孔61と外側油室からなる第2油路Lbが連通される。
さらに、分配盤80には、各モータプランジャ72のシ
リンダ孔(シリンダ室)71に連通ずる連絡路83が形
成されており、この連絡路83の開口が、分配環92の
作用により、モータシリンダ70の回転に応じて第1油
路Laもしくは第2油路Lbと連通される。このため、
膨張行程にあるモータプランジャ72のシリンダ孔71
と第1油路Laとが、収縮行程にあるモータプランジャ
72のシリンダ孔71と第2油路Lbとが連絡路83を
介してそれぞれ連通される。
このようにして、油圧ポンプPと油圧モータMとの間に
は、分配盤80および分配環92を介して油圧閉回路が
形成されている。したがって、入力軸1よりポンプシリ
ンダ60を駆動すると、ポンププランジャ62の吐出行
程により生成された高圧の作動油が、ポンプ吐出ポート
81aからポンプ吐出路81b1第1油路La(内側油
室)およびこれと連通状態にある連絡路83を経て膨張
行程にあるモータプランジャ72のシリンダ孔71に流
入して、そのモータプランジャ72に推力を与える。一
方、収縮行程にあるモータプランジャ72により排出さ
れる作動油は、第2油路Lb(外側油室)に連通ずる連
絡路83、ポンプ吸入路82bおよびポンプ吸入ポート
82aを介して吸入行程にあるポンププランジャ82の
シリンダ孔61に流入する。
このような作動油の循環により、吐出行程のポンププラ
ンジャ62がポンプ斜板リング63を介してモータシリ
ンダ70に与える反動トルクと、膨張行程のモータプラ
ンジャ72がモータ斜板部材73から受ける反動トルク
との和によって、モータシリンダ70が回転駆動される
ポンプシリンダ60に対するモータシリンダ70の変速
比は次式によってあたえられる。
モータシリンダ70の回転数 油圧ポンプPの容量 上式かられかるように、変速用サーボユニy)30によ
り斜板部材73を揺動させ、油圧モータMの容量を0か
らある値に変えれば、変速比を1(最小値)からある必
要な値(R大値)にまで変えることができる。
一方、前述のように、モータシリンダ70の第4の部分
70dには、第1および第2駆動ギヤ21.22を存す
るギヤ部材GMが圧入固設されている。このため、モー
タシリンダ70の回転駆動力は、前後進切換装置20を
介して出力軸28に伝達される。この出力軸28は、フ
ァイナルギャ1128a、28bを介してディファレン
シャル装置100に繋がっており、出力軸28の回転駆
動力はディファレンシャル装置100に伝達される。そ
して、ディファレンシャル装置100により左右のドラ
イブシャフト105,106に分割された回転駆動力は
、左右の車輪(図示せず)に伝達され、車両の駆動がな
される。
なお、第4の部分70dの中空部内に挿入された固定軸
91内には、第1油路Laと第2油路Lbとの短絡路を
形成すると′ともにこの短絡路を全閉から全開まで制御
可能なメインクラッチ弁CL1および第1油路Laを断
続制御可能な直結クラッチ弁DCが配設される。これら
両クラッチ弁CL、DCの構造を第4図も併用して以下
に説明する。
まず、メインクラッチ弁CLについて説明する。固定軸
91の周壁には、第1油路Laと第2油路Lbとを連通
し得る短絡ポート91aが穿設されており、この固定軸
91の中空部に円筒状のメインクラッチ弁体95が挿入
されている。この弁体95は固定軸91に対して相対回
転自在であり、上記短絡ポー)91aに整合し得る短絡
孔95aが穿設されている。この弁体95の右端に形成
されたアーム95bを回動操作することにより、弁体9
5を回動させて短絡ポート91aと短絡孔95aとの整
合(重なり)量を調整できるようになっている。この整
合部の大きさが第1油路Laと第2油路Lbとの短絡通
路の開度となり、このため、弁体95の回動制御により
、上記短絡通路の開度を全開から全閉まで制御すること
ができる。短絡通路の開度が全開であれば、ポンプ吐出
ポート81aから第1油路Laに吐出された作動油は、
短絡ポートθ1aおよび短絡孔95aから直接第2油路
Lbに流入するとともにポンプ吸入ポート82aに流入
するので、油圧モータMが不作動となり、メインクラッ
チOFFの状態となる。当然ながら、逆に、短絡通路の
開度が全閉であれば、メインクラッチON状態が実現す
る。
中空をなすメインクラッチ弁体95の中心部には、直結
クラッチ弁DCが設けられている。この直結クラッチ弁
DCのピストン軸85は、メインクラッチ弁体95の中
空孔に摺合しており、このピストン軸85の先端にはバ
ルブロッド88aが螺着されている。
バルブロッド86aの先端部は、部分球面に形成されて
おり、ここにシューガイド88bが首振り自在に取り付
けられている。円筒状をなすこのシューガイド86bの
外周面には複数本の環状溝86d1いわゆるラビリンス
溝が形成されている。このシューガイド86bの外周に
育底円笥状をなすシュー86が摺合され、このシュー8
6はシューガイド86bに対して軸線方向に移動可能と
なっている。そして、シュー86の閉塞底部とバルブロ
ッド88aの基部との間に圧縮コイルばね86cが縮設
されており、このばね88cによリシュー86は分配盤
80の方向である左方へ弾性的に押圧付勢されている。
シュー88は、ピストン軸85が図における左方に移動
した際に、分配盤80に穿設されたポンプ吐出ポー)8
1aに繋がる吐出路81bの開口端を液密に閉塞し、吐
出ポー)81aから第1油路La(内側油室)への作動
油の流通を遮断し得るようにされている。そして前述し
たように、この遮断状態にあっては、ポンププランジャ
62が油圧的にロックされ、油圧ポンプPと油圧モータ
Mとが直結状態となり、ポンプシリンダθOからポンプ
プランジャ62およびポンプ斜板63を介して、モータ
リシリンダ70が機械的に駆動されることとなる。
ピストン軸85は、その右側部を段付にて縮径されてお
り、メインクラッチ弁体95を支承するスラストニード
ル軸受96bのインナ部材である蓋体97との間に油室
87aを形成している。この油室87aは、通常はピス
トン軸85に軸線方向に沿って穿設された油通路89a
と、該通路89aと連通し得るようにバルブロッド86
aの中心部に穿設された油通路89bとを通って、第1
油路Laに連通している。そしてエンジン駆動時には、
油圧ポンプPと油圧モータMとの間を循環する高圧の作
動油の一部が、上記一連の通路を経て油室87aに常時
供給される。
ここで、上記メインクラッチ弁体95の端部内周には雌
ねじ部98が形成され、上記蓋体97のボス部外周には
雄ねじ部99が形成されている。
そしてこれら両ねじ部98.99の螺合により、蓋体9
7はメインクラッチ弁体95に一体的に結合されている
。従って、前記油室87aに常時供給される高圧油によ
り、蓋体97は常にスラストニードル軸受98bに押し
付けられているが、蓋体97とメインクラッチ弁体95
とは一体に結合されているので、メインクラッチ弁体9
5も右方に付勢された状態で位置決めされている。なお
、上記両ねじ部98.99は予めシール剤を塗布するこ
とにより液密に螺合されている。
ピストン軸85の軸線方向中間部には、ピストン部85
aが一体的に形成されており、該ピストン部856aの
左方において、メインクラッチ弁体95の中空孔の内面
とピストン軸85の外周面との間に環状室87bが形成
されている。さらにピストン軸85の中心には、右端面
からピストン部85aを越える行止り孔88が穿設され
ており、該行止り孔88最奥部の周面には、逃げ溝88
aが形成されている。この行止り孔88と環状室87b
との間は、ピストン軸85に半径方向に穿設された通孔
89cを介して連通し得るようにされている。また、ピ
ストン部85aの右端面近傍に穿設された油通路89a
と行止り孔88とを連通し得る通孔89dが穿設されて
いる。
行止り孔88内には、棒伏をなすパイロットスプール8
4が挿入されている。パイロットスプール84の先端部
には、行止り孔88の内周面に嵌合するランド部84a
が形成され、このランド部84aの右側には、適度な軸
線方向寸法を有して小径部84bが形成されている。さ
らにパイロットスプール84の中心には、行止り孔88
内と大気とを連通ずる大気連通孔89eが穿設されてい
る。このパイロットスプール84は、その最外端部にポ
ールジ−インド部材47を介して係着されたリンクアー
ム46により左右方向に摺動動作を行う。なお、このり
ンクアーム46の作動説明は省略する。
以上のような構成において、各部の寸法は、シ、−se
の端面の受圧面積    :Aピストン部85aの断面
積     :Bピストン軸85の内端側受圧面積  
:Cピストン軸85の縮径部の断面積  :Dとした場
合に、 A> (B−D) (B−D)>C の不等式が滴定されるように定められている。
ここでパイロットスプール84を左方に移動させると、
パイロットスプール84の小径部84bは、ピストン部
85aの右端面より内方の行止り孔88内にすべて嵌入
されるので、通孔89dが“パイロットスプール84の
外周面により塞がれ、吐出ボート81aからの高圧の作
動油は、油通路89a、89bを経て油室87aに流入
し、その油圧はピストン部85aの右端面に作用すると
ともに、第1油路La側からピストン軸85の左端面に
も作用する。この時、ピストン部85aの右端面の受圧
面積は(B−D)であり、また、ピストン軸85の内端
面の受圧面積はCであることから、前記不等式(B−D
)>Cの関係より、ピストン軸85は左方へ移動するこ
ととなる。ピストン軸85の移動に伴いシ:L−86が
分配盤80の吐出ポート81aに連通する吐出路81b
の端面に当接してこれを閉塞し、前記油圧ポンプPと油
圧モータMとの直結状態が実現する。
ところでシュー86が圧縮コイルばね86Cを介してシ
ューガイド8Elbに浮動的に摺合されているので、吐
出路81bの閉塞は、シュー86の左端面に作用するポ
ンプ吐出圧による解離力F。
と、シュー86の右端面に作用する第1油路La(内側
油室)の内圧F2および圧縮コイルばね86cのばね力
F3との釣り合いに応じてなされる。したがって、この
場合は、第1油路Laの内圧がポンプ吐出圧とばね力と
の関係により定まり、また、ばね力は圧縮コイルばね8
8cの圧縮量に応じて変化するので、ポンプ吐出圧が一
定である場合には、第1油路Laの内圧は圧縮コイルば
ね88cの撓みに応じて徐々に変化することになる。
この状態において、シュー86の受圧面積Aを有する端
面には、吐出ボート81aからの高圧の作動油(油室8
7aの油圧力と等圧)が作用する一方、ピストン部85
aの受圧面積(B−D)を有する右端面には油室87a
内の高圧の作動油が作用する。ところで、両受正面積は
前記不等式A> (B−D)の関係にあることから、シ
ュー86にはこれを右へ移動させる力が作用する。シュ
ー86が若干でも右動すると、シュー88の端面への油
圧力が解除され、シュー86は再び分配盤80の端面に
押し付けられる。
このようにして、A、BおよびCの各受圧面積を前記不
等式を滴定させるように所定の値に設定することにより
、いわゆる油圧フローティングの状態を保つことができ
、シュー86と吐出路81bとの・間からの作動油の漏
洩を最小限に抑えた上でこれらの間の良好な油密状態を
保持することができる。
ところで、シューガイド88bの外周面にラビリンス溝
としての環状溝86dが形成されているので、互いに摺
合するシューガイド88bの外周面とシュー86の内周
面との間の間隙を小さくしても潤滑油膜切れが生じにり
く、その摺動抵抗は小さく抑えられる。なお、間隙が小
さいとシューガイド86bに対するシュー86の傾きが
小さく、相対移動時にこじりが発生することもなくなる
。このため、シューガイド86bに対するシュー88の
移動が滑らかとなり、従来のようなチャタリングの発生
もなくなる。
次に、パイロットスプール84を右方へ移動させると、
パイロットスプール84の小径部84bが、ピストン軸
85に穿設された通孔89dに連通する。これにより、
高圧の作動油はピストン部85aの右端面と同時に、ピ
ストン軸85の左端面にも作用する他、通孔88d1小
径部84b1連通孔89cおよび環状室87bを通って
ピストン部85aの左端面にも作用することとなる。こ
の時、ピストン軸85を左動させるための受圧面積が(
B−D)であるのに対し、ピストン軸85を右動させる
ための受圧面積はBとなり、B>(B−D)であること
から、ピストン軸85は右動し、油圧モータMと油圧ポ
ンプPとの直結状態が解除される。以上のことかられか
るように、パイロットスプール84が左右方向に移動さ
れると、これに追従してピストン軸85も左右方向に移
動され、直結クラッチ弁DCのON・OFF作動がなさ
れる。
なお、以上の例においては、シューガイドの外周面に環
状溝を設けたが、シューの内周面に設けても良(、さら
に、両方に設けても良い。
ハ6発明の詳細 な説明したように、本発明によれば、互いに摺合する弁
保持体の外周面と弁体の内周面との少なくとも一方に環
状溝(ラビリンス溝)を設けであるので、弁保持体に対
して弁体が滑らかに相対移動することができ、この相対
移動“抵抗が大きくなることがない。このため、弁体に
よる油圧閉回路の遮断φ開放に際して、この弁体の移動
が清らかになされて、この遮断・開放がスムーズに行わ
れ、チャタリングの発生がなくなり、従来チャタリング
に起因して発生していた騒音および弁の耐久性低下を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用した油圧式無段変速機の油圧回路
図、 第2図は上記無段変速機の断面図、 第3図および第4図は上記無段変速機の油圧クラッチ装
置周辺を拡大して示す断面図である。 60・・・ポンプシリンダ 70・・・モータシリンダ
80・・・分配盤    84・・・パイロットスプー
ル86・・・シュー    86b・・・シューガイド
88c・・・圧縮コイルばね 88d・・・環状溝M・
・・油圧モータ   CL・・・メインクラッチ弁DC
・・・直結クラッチ弁

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)入力軸に接続された油圧ポンプと出力軸に接続され
    た油圧モータとを油圧閉回路を介して連結し、前記油圧
    ポンプからの油圧力により前記油圧モータを駆動する油
    圧式無段変速機において、前記油圧閉回路を断続可能な
    直結クラッチ装置が、軸線方向に移動制御される弁保持
    体と、この弁保持体の外周に軸線方向に相対移動可能に
    摺合されて前記油圧閉回路を構成する油路を遮断可能な
    弁体と、この弁体を前記弁保持体に対して遮断方向に押
    圧付勢する付勢手段とを有し、 互いに摺合する前記弁保持体の外周面と前記弁体の内周
    面との少なくとも一方に環状溝を設けたことを特徴とす
    る油圧式無段変速機の直結クラッチ装置。
JP28339988A 1988-11-09 1988-11-09 油圧式無段変速機の直結クラッチ装置 Pending JPH02129450A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008249099A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Honda Motor Co Ltd 静油圧式無段変速機

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63149470A (ja) * 1986-12-12 1988-06-22 Honda Motor Co Ltd 油圧式無段変速機

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