JPH021265Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、箱形の暖房機の梱包に際し、暖房
機のベースを外箱内において保持する暖房機梱包
用ベースホルダに関するものである。

箱形の暖房機は従来、基板に発泡スチロールな
ど樹脂性の緩衝材を装着したベースホルダにベー
ス底面を保持させ、ベースホルダを組付けた形態
で底側の開放した外箱に収め、全体をバンドで結
束することによつて梱包している。ベースホルダ
は、外箱内に暖房機をがたつきなく安定に拘束
し、外部からの衝撃を緩衝して梱包状態の暖房機
を保護する重要な役目を担うものである。しかし
ながら従来のベースホルダは、落下等の衝撃でた
わみ易く、落下等の衝撃を受けると暖房機のベー
スが変形するなどのトラブルがあるうえ、ベース
と緩衝材とを接触させると緩衝材の可塑剤がベー
スの塗装を犯しベースを変色させるので、ポリエ
チレンシートなどでベースと緩衝材とが直接接触
しないようにしなければならないものである。

本考案は、上記した従来の問題点を解消するこ
とのできる、緩衝機能の秀れた暖房機梱包用ベー
スホルダを提供することを目的とするものであ
る。

次に本考案の構成を図面に示す実施例に基づい
て具体的に説明する。

図面に示す本考案の適用例としての暖房機梱包
用のベースホルダは、全体が箱形でベースの底面
中央に凹部をもつ暖房機１と組合わせて外箱２へ
暖房機１とともに収め込み、暖房機１の外箱２内
でのがたつきを防ぎ、梱包状態の暖房機１を衝撃
から保護するもので、外箱２の底部を構成する基
板３に樹脂性の緩衝材４と非樹脂性の緩衝材５と
保護部材６とをそれぞれ配設してなる。外箱２は
底側が開放していて、暖房機１の梱包時にはベー
スホルダがその底を塞ぎ底部を構成することにな
るのである。従つて、ベースホルダの基板３は、
剛性のある剛性紙等により、外箱２の底側に水平
状態で嵌合しうる寸法に形成されているのであ
る。この基板３にはその下面の左右端側又は前後
端側にそれぞれ樹脂性の緩衝材４がげたの歯のよ
うな形態に装着されている。また基板３の上面に
はその左右端側又は前後端側にそれぞれ略コ字状
をした非樹脂性の緩衝材５が対向状に装着されて
いる。基板３の上面中央には二個の緩衝材５によ
つて囲まれた凹部７が形成されている。この凹部
７の平面積は、暖房機１の底面の平面積とほぼ等
しく、凹部７に暖房機１のベースが嵌合しうるよ
うになつている。凹部７にはさらにその中央に暖
房機１のベースの底面に形成されている凹部に、
凹部７に暖房機１のベースを嵌合させることによ
つて入り込む保護部材６が装着されているのであ
る。

しかして、ベースホルダの凹部７に暖房機１の
ベースを嵌め込み、暖房機１とベースホルダとを
組付けた形態にして、外箱２をかぶせ、外箱２と
ベースホルダとをＰ・Ｐバンドなどの結束材８で
結束すれば、暖房機１の梱包が完了することにな
る。すなわち、第３図に示すような梱包形態が出
現するわけであるが、暖房機１はそのベースにお
いて緩衝材５に外周部を保持され、しかもベース
の凹部には保護部材６が嵌入しているから、外箱
２内での移動が拘束され、安定状態に保たれてい
る。そして外部から衝撃が作用しても、保護部材
６があるため、ベースの変形をまねくようなこと
はほとんどなく、落下に対しても基板３の下面の
緩衝材４の緩衝作用によりベースの変形を極力防
止することができる。そして、暖房機１のベース
と直接接触する緩衝材５は、非樹脂性であるの
で、ポリエチレンシートなどを介在させなくて
も、塗装の変色などのトラブルは起きない。な
お、梱包作業をラインにおいて行なう場合、基板
３の下面の緩衝材４と緩衝材４とに補助プレート
９を当ててライン１０に乗せれば、緩衝材４の突
出による作業上の不都合を解消することができ
る。

以上、実施例による説明からも明らかなように
本考案の暖房機梱包用ベースホルダは、梱包用の
外箱の底部を構成する基板の下面における側部寄
りの対向位置に樹脂性の緩衝材を装着し、上面の
側部寄りの対向位置には非樹脂性の緩衝材を、中
央に暖房機のベース底面を載置する部分を残して
装着し、かつベース底面を載置する部分には、ベ
ース底面に形成されている凹部に嵌合する保護部
材を装着したものであるから、落下に対しては基
板の下面の緩衝材によつてその衝撃を緩衝するこ
とができる。そして、暖房機のベース底面をその
外周及び内側において拘束することができるの
で、暖房機の安定性が高く、荷くずれや衝撃によ
るベースの変形をまねくことが少ないうえ、ベー
スと直接接触する緩衝材が非樹脂性であるため、
ポリエチレンシートなどの梱包資材を介在させな
くてもベースが変色するようなトラブルは起きな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の適用例としてのベースホル
ダを単独に示す平面図、第２図は同じくベースホ
ルダの縦断正面図、第３図は梱包完了形態を示す
断面図、第４図は、ラインを利用した梱包作業時
のベースホルダの形態を示す説明図である。な
お、図中同一符号は同一又は相当部分を示す。 １……暖房機、２……外箱、３……基板、４…
…緩衝材、５……緩衝材、６……保護部材、７…
…凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 暖房機を収納する底側の開放した梱包用の外箱
   の開放側に嵌合して該外箱の底部を構成する剛性
   紙などよりなる基板には、その下面の側部寄りの
   対向位置に樹脂性の緩衝材を取付けるとともに、
   上面に対して暖房機のベース底面を載置する部分
   を中央に残し、これを囲む非樹脂性の緩衝材を設
   け、かつ基板の上面における前記緩衝材で囲まれ
   た部分には、その中央に暖房機のベース底面の中
   央に形成された凹部に嵌合する保護部材を装着し
   てなる構成の暖房機梱包用ベースホルダ。