JPH035591Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 この考案は、プリンタの梱包装置に関するもの
である。

従来の技術的背景及びその問題点 第１図に示すように、従来から行なわれている
プリンタの梱包手段は、筐体１の開口縁２から防
音カバー３を外し、筐体１の両側にサイドパツド
４の凹部５を嵌合し、筐体１をサイドパツド４と
ともにカートン６に収納し、さらに、防音カバー
３を緩衝材により保護しつつカートン６に収納し
ている。しかし、振動やシヨツクにより筐体１の
内部に設けたキヤリアが移動したり、ペーパーベ
イルローラがプラテンから離れ揺れ動くので、こ
れらを紐やテープにより固定しなければならない
欠点を有している。

第２図に示す筐体７を梱包する場合も同じ手段
で行なうが、この場合、サイドパツド４の外形形
状及び寸法とカートン６の大きさとは同じである
が、サイドパツド４の内面に筐体１とは異なる筐
体７の断面形状に合わせて凹部を形成しなくては
ならず、したがつて、サイドパツド４は筐体１，
７の種類別に複数形成しなければならない。

考案の目的 この考案は上述のような点に鑑みなされたもの
で、キヤリアやペーパーベイルローラの動きを簡
単に固定することができ、さらに、梱包する筐体
の種類が変つてもサイドパツドに互換性をもたせ
うるプリンタの梱包装置をうることを目的とする
ものである。

考案の概要 この考案は、サイドパツドの内面に形成した凹
部に筐体の両端を嵌合して筐体をカートンに収納
するとともに、筐体から外した防音カバーを緩衝
体により保護しつつ収納し、防音カバーを外した
筐体の開口縁に緩衝シートを嵌合してシヨツクに
よる筐体のゆがみを防止するとともに異物の混入
を阻止し、また、断面形状の小さい筐体を梱包す
るときには緩衝シートに設けたパツドを筐体の両
側とともにサイドパツドの凹部に嵌合して筐体の
動きを阻止し、したがつて、形状の異なる筐体を
梱包する場合でも、サイドパツドの互換性を図り
うるように構成したものである。

考案の実施例 この考案の一実施例を第１図ないし第１０図に
基いて説明する。第１図及び第２図の構成は従来
例及び本考案とも同様につき同じ図面を用いて説
明し符号も同一の符号を符す。二種類の筐体１，
７は底面積が同一であるが両側の面積と形とが異
なる。すなわち、筐体１，７の後部の高さh₁は同
じであるが前部の高さh₂は筐体１の方が大きい。
これは、筐体１の上面が比較的平坦であるのに対
し筐体１の上面は後部に突部があるためである。
そして、サイドパツド４の内面に形成した凹部５
は大きい方の筐体１の断面形状に合わして形成さ
れている。

しかして、段ボール紙による緩衝シート８が設
けられている。この緩衝シート８は筐体１，７の
開口縁２を覆う蓋部９と左右一対の屈曲片１０と
を有している。筐体１，７の内部にはプラテン１
１とピンチローラ１２とペーパーベイルローラ１
３とが設けられているとともに、印字ヘツド１４
を保持するキヤリア１５がプラテン１１と平行に
移動自在に設けられている。屈曲片１０の間隔は
キヤリア１５の幅に一致するものである。また、
屈曲片１０には発泡材による押圧部１６が固着さ
れ、蓋部９の両側には発泡材によるパツド１７が
選択的に固着されている。

このような構成において、筐体１を梱包すると
きは第５図のように開口縁２にパツド１７のない
緩衝シート８を嵌合する。この状態で筐体１の両
側にサイドパツド４の凹部５を嵌合し、筐体１と
サイドパツド４とをカートン６に収納し、さら
に、防音カバー３を三角筒状の段ボール紙による
緩衝体１８により保護しつつ収納してカートン６
のフラツプを閉じテープ等でカートン６を結束す
る。

また、断面形状の小さい筐体７を梱包するとき
は第６図のように開口縁２にパツド１７を固着し
た緩衝シート８を嵌合し、以下筐体１の梱包作業
過程と同様の過程により梱包を完了するが、パツ
ド１７は筐体７とサイドパツド４の凹部５との間
に詰め込まれる。すなわち、凹部５は大きい方の
筐体１の断面形状に合わせて形成されているが、
筐体７の動きを確実に固定することができ、した
がつて、カートン６のみならずサイドパツド４を
共通使用することができる。さらに、緩衝シート
８の屈曲片１０の内側縁はキヤリア１５の両側に
当接してキヤリア１５の動きを阻止し、押圧部１
６はペーパーベイルローラ１３をプラテン１１に
押しつけてペーパーベイルローラ１３の動きを阻
止する。したがつて、キヤリア１５やペーパーベ
イルローラ１３を固定するためにテープや紐を用
いることがなく、梱包作業を簡略化することがで
きる。しかも、屈曲片１０は緩衝シート８を補強
する。パツド１７も同様である。押圧部１６は屈
曲片１０を補強する。そして、開口縁２に緩衝シ
ート８が嵌合されているので、筐体１，７は落下
テストにおいてもゆがむことはない。

考案の効果 この考案は上述のように構成したので、筐体を
サイドパツドとともにカートンに収納するが、筐
体の開口縁に緩衝シートを嵌合することにより、
シヨツクによる筐体のゆがみを防止するとともに
異物の混入を阻止することができ、さらに、この
緩衝シートによりキヤリアやペーパーベイルロー
ラの動きを阻止することができ、さらに、断面形
状の小さい筐体を梱包するときには緩衝シートに
選択的に設けたパツドを筐体とともにサイドパツ
ドの凹部に嵌合して筐体の動きを阻止することが
でき、したがつて、形状の異なる筐体を梱包する
場合でもサイドパツドの互換性を図ることができ
る等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来例及び本考案の一実施
例における一部を示し、第３図ないし第１０図は
本考案の一実施例を示すもので、第１図は筐体と
サイドパツドとカートンを示す斜視図、第２図は
形状の異なる他の種類の筐体の斜視図、第３図及
び第４図は緩衝シートの斜視図、第８図及び第６
図は筐体の開口縁に緩衝シートを嵌合した状態の
斜視図、第７図及び第８図はカートンを断面にし
て梱包完了状態を示す側面図、第９図は緩衝シー
トを断面にしてキヤリアとペーパーベイルローラ
とを固定した状態を示す一部を拡大した側面図、
第１０図はその一部を拡大した平面図である。 １……筐体、２……開口縁、３……防音カバ
ー、４……サイドパツド、５……凹部、６……カ
ートン、７……筐体、８……緩衝シート、１０…
…屈曲片、１１……プラテン、１３……ペーパー
ベイルローラ、１４……印字ヘツド、１５……キ
ヤリア、１６……押圧部、１７……パツド、１８
……緩衝体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面の一部に形成された開口縁に防音カバーが
   着脱自在に取付けられる筐体の両側に中央部に形
   成された凹部が嵌合されることでその筐体を保持
   するサイドパツドと、前記防音カバーが取外され
   た前記筐体の前記開口縁に取り付けられてこの状
   態のときに屈曲形成された左右一対の屈曲片が前
   記筐体の内部に設けられた印字ヘツド又はキヤリ
   アの両側に縁接合するとともにそれらの屈曲片に
   固定された押圧部材が前記筐体内のペーパーベイ
   ルローラをプラテンに押圧する緩衝シートと、前
   記筐体から取外された前記防音カバーをその周囲
   を覆つて保護する緩衝体と、前記筐体に嵌合され
   た前記サイドパツドが嵌合することでこれらのサ
   イドパツドに保持されて前記開口縁に前記緩衝シ
   ートが取り付けられた前記筐体を収納するととも
   に前記緩衝体に覆われた前記防音カバーを収納す
   るカートンとを設け、前記筐体の形状によりこの
   筐体と前記凹部との間に隙間があく場合にこの隙
   間を詰めるパツドを前記緩衝シートに固着したこ
   とを特徴とするプリンタの梱包装置。