JPH0212645Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、ライセンスプレートランプやクリア
ランスランプなどの自動車用灯具に関し、更に詳
しくは自動車用灯具における防水防曇構造の改良
に関するものである。

〈従来の技術〉 従来の自動車用灯具では第５図に示す如く、灯
体１とレンズ２との間にガスケツト３を介在させ
ると共に、バルブソケツト４のコード引出し部５
内にコードブツシユ６を押し込んで灯室７内の防
水性を図り、他方前記ガスケツト３に通気穴８を
開口形成させてレンズ２内面の曇り防止を図つて
いた。しかし乍ら、この様な防水防曇構造では、
バルブ９の点灯消点に伴なう温度変化によつて生
じる灯室７内の所謂呼吸作用によつて、通気孔８
から灯室７内に雨水が浸入し易く、完全な防水防
曇効果を図れない欠点があつた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 本考案はこの様な従来の欠点に鑑みてなされた
ものであり、完全な防水性及び防曇性を図ること
が出来ると共に、組付性が良い自動車用灯具を提
供せんとするものである。

〈問題点を解決するための手段〉 係る目的を達成する本考案自動車用灯具は、灯
体とレンズとの間にガスケツトを介在させると共
に、バルブソケツトのコード引出し部外側にコー
ドブツシユを兼ねたゴムカバーを被覆冠着せしめ
て、前記コード引出し部とゴムカバーとの間に空
気通路を形成し、該空気通路をバルブソケツト及
びコード引出し部の内部を通して灯室内と連通せ
しめてなる事を特徴としたものである。

〈実施例〉 以下、本考案実施の一例を図面に基づいて説明
する。

図面はライセンスプレートランプの例を示し、
従来と同様灯体１とレンズ２との間にガスケツト
３を介在させると共に、バルブソケツト４にバル
ブ９を装着して構成されている。そして、灯体１
とレンズ２とガスケツト３の三者はビス１０で互
いに水密状に定着されると共に、そのビス１０で
ブラケツトＡに固着され、ブラケツトＡを介して
車体Ｂに取付けられる。尚、図中Ｃはライセンス
プレートを示す。

バルブソケツト４は図示例の如く灯体１を同一
体に成形しても良い。灯体１に対して着脱自在に
形成しても良い。又、バルブ９は図示例の如くウ
エツジベースタイプ（無口金バルブ）でも、口金
の有るバルブでも良い。そして、バルブソケツト
４にはコード引出し部５を同一体に突出形成し、
バルブ９と電気的に接触するコンタクト１１と電
気的に接続されたコード１２を導出させる。

コード引出し部５は、２本のコード１２の絶縁
性を図るためにその内部に隔壁５ａを形成すると
共に、外側には後述する空気通路１５を構成する
凹溝１３を長手方向に沿つて形成してなり、この
コード引出し部５の先端部外周にコードブツシユ
を兼ねたゴムカバー１４を被覆冠着させる。

ゴムカバー１４はコード引出し部５の外周にし
つかりと密着してコード引出し部５からの浸水を
防止する本体部１４ａと、本体部の底壁１４′ａ
から外方へ突出してコード１２の外周に密着しコ
ード１２からの浸水を防止するコードブツシユ部
１４ｂと、本体部の底壁１４′ａから内方へ突出
してコード引出し部５の内部に挿入されるガイド
部１４ｃと、本体部１４ａの外径より一回り大径
状に突出形成されてコード引出し部５外側を被覆
し、コード引出し部５内の不用意に雨水が浸入す
るのを防止するスカート部１４ｄと、本体部の底
壁１４′ａから僅かに内方へ突出してコード引出
し部５の口端と当接する当接部１４ｅとで構成さ
れ、上記ガイド部１４ｃと当接部１４ｅとの一部
を本体部１４の底壁１４′ａまで切欠いてコード
引出し部５の凹溝１３に通じる通路１４ｆを形成
する。尚この通路１４ｆは、ゴムカバー１４をコ
ード引出し部５の外周に被覆冠着した際に、ゴム
カバー１４の底壁１４′ａとコード引出し部５の
口端との間に隙間を設けるようにすれば必ずしも
なくとも良いものである。

而して、バルブソケツト４のコード引出し部５
の先端部外周にゴムカバー１４を被覆冠着して、
ゴムカバー１４の内面とコード引出し部５の凹溝
１３とでもつて空気通路１５を形成せしめ、その
空気通路１５を通して灯室７内の空気が外部へ自
由に出入りできるようにする。即ち、空気通路１
５はゴムカバー１４の本体部１４ａ乃至スカート
部１４ｄの内面とコード引出し部５外側の凹溝１
３とで構成されると共に、ゴムカバー１４の底壁
１４′ａ乃至は底壁１４′ａに形成した通路１４ｆ
とコード引出し部５の口端とで構成されるもので
ある。そして、この空気通路１５はバルブソケツ
ト４及びコード引出し部５の内部を通して灯室７
内と連通している。

尚、図示実施例ではゴムカバー１４のスカート
部１４ｄの一部を切切欠いてあるが、これはバル
ブソケツト４が灯体１に対して傾斜状に取付けら
れ、コード引出し部５にゴムカバー１４を被覆冠
着した時、灯体１に邪魔されてスカート部１４ｄ
が捲れ上るのを防止する為であり、バルブソケツ
ト４が灯体１に対して真直ぐに取付けられていた
り、コード引出し部５が十分に長い場合には本体
部１４ａと同様全周に渉つて囲繞形成するこが望
ましい。

〈考案の効果〉 本考案自動車用灯具は斯様に構成したので、レ
ンズ側の防水性に関しては灯体とレンズとの間に
ガスケツトを介在させたので完全であり、バルブ
ソケツト側の防水性に関してはバルブソケツトの
コード引出し部外側にコードブツシユを兼ねたゴ
ムカバーを被覆冠着せしめたので完全であり、全
体として完全な防水性を図ることが出来る。

しかも、ゴムカバー内面とコード引出し部の凹
溝とで空気通路を形成せしめ、該空気通路をバル
ブソケツト及びコード引出し部の内部を通して灯
室内と連通させたので、灯室内はバルブソケツト
とコード引出し部の内部並びに空気通路を通して
外気と連通状となり、灯室内の空気は自由に呼吸
作用を行なえ、この結果レンズ内面に曇りが発生
することがなく、仮に発生しても素早く曇りを消
去することが出来るようになる。

更に、従来のように灯体とレンズとの間に介在
させたガスケツトに通気穴を形成することなく、
バルブソケツトのコード引出し部とゴムカバーと
の間に空気通路を形成せしめたので、灯室内の所
謂呼吸作用によつて灯室内に雨水が浸入する恐れ
が全くなくなり、完全な防水性並びに防曇性を図
ることが出来る。

又、ゴムカバーはコードブツシユを兼ねている
為に、、従来ではコード毎にコードブツシユを独
立して取付けていたのに対し、部品点数並びに組
付け工数が１つ減少し、組付性が良く生産性をア
ツプすることが出来る。

よつて、所期の目的を達成し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施の一例を示す断面図、第２
図は第１図の２−２線拡大断面図、第３図はゴム
カバーの正面図、第４図はゴムカバーの断面図、
第５図は空気通路部分を示す切欠斜視図、第６図
は従来例を示す断面図である。 図中１は灯体、２はレンズ、３はガスケツト、
４はバルブソケツト、５はコード引出し部、７は
灯室、１４はゴムカバー、１５は空気通路、であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 灯体とレンズとの間にガスケツトを介在させる
   と共に、バルブソケツトのコード引出し部外側に
   長手方向に沿つて凹溝を形成し、該コード引出し
   部の外周にコードブツシユを兼ねたゴムカバーを
   被覆冠着せしめて当該ゴムカバーの内面と前記コ
   ード引出し部の凹溝とで空気通路を形成し、該空
   気通路をバルブソケツト及びコード引出し部の内
   部を通して灯室内と連通せしめてなる事を特徴と
   した自動車用灯具。