JPH0212497B2 - - Google Patents

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JPH0212497B2
JPH0212497B2 JP11487185A JP11487185A JPH0212497B2 JP H0212497 B2 JPH0212497 B2 JP H0212497B2 JP 11487185 A JP11487185 A JP 11487185A JP 11487185 A JP11487185 A JP 11487185A JP H0212497 B2 JPH0212497 B2 JP H0212497B2
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Japan
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rubber
thermoplastic resin
latex
graft
polymerization
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Teruhiko Sugimori
Takayuki Tajiri
Jutaro Fukuda
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Extraction Or Liquid Replacement (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明はゴム変性熱可塑性樹脂の製造に関する
ものであり、さらに詳しく説明すると、ビニル系
単量体をグラフト重合して成るグラフトゴム重合
体及び熱可塑性樹脂を混合してゴム変性熱可塑性
樹脂を製造するに際して、グラフトゴム重合体の
ラテツクス、有機薬剤及び熱可塑性樹脂を混合し
た後、水相及び有機溶剤を順次混合物より分離す
ることを特徴とするゴム変性熱可塑性樹脂の製造
法に関する。 〔従来の技術〕 一般にABS樹脂に代表されるゴム変性熱可塑
性樹脂の殆んどは、ゴムラテツクスに対してビニ
ル系単量体をグラフト重合して得られる重合体と
熱可塑性樹脂を混合、混練したものである。その
製造工程は、乳化グラフト重合工程、凝固工程、
脱水乾燥工程、ブレンド工程及び溶融押出工程よ
り構成されるのが普通である。乳化グラフト重合
工程はジエン系ゴムラテツクス、ビニル系ゴムラ
テツクス、天然ゴムラテツクス、シリコン系ゴム
ラテツクス等に、アクリル系単量体、ビニルシア
ン系単量体、ビニル芳香族系単量体等を乳化グラ
フト重合せしめてグラフト重合体ラテツクスを製
造する工程である。凝固工程はグラフト重合体ラ
テツクスに多価塩、酸等の凝固剤を加えて乳化状
態を破壊し、重合体を凝析せしめて粉体とする工
程である。脱水乾燥工程は粉体となつた重合体と
水の混合物より、遠心脱水法等の手段により水相
を分離し、さらに流動乾燥法等の手段により粉体
を乾燥して乾粉を得る工程である。ブレンド工程
は前記乾粉と他の熱可塑性樹脂及び安定剤、滑
剤、可塑剤等の添加剤をブレンドする工程であ
り、溶融押出工程はブレンドされた原料をスクリ
ユー押出機等の装置により溶融、混練してストラ
ンド状に押出し、ペレツト状に賦形する工程であ
る。 以上の各工程で構成されるゴム変性熱可塑性樹
脂の製造工程がもたらす製造上、品質上の問題
は、第一に使用熱量が多大であることである。こ
れは乾燥工程において大量の熱風を使用すること
に起因する。第二の問題は、凝固工程においてグ
ラフトゴム粒子を完全に固着せしめることに起因
して、ブレンド後の溶融、混練操作で固着したグ
ラフトゴム粒子を完全に熱可塑性樹脂中へ分散せ
しめるのに多大の動力を必要とすることである。
さらに最悪の場合にはグラフトゴム粒子を熱可塑
性樹脂中へ一様に分散せしめることが工業的に不
可能となることである。 以上のような工業的競争力の低下につながる問
題を包含する旧来の製造法を改良するため、幾つ
かの提案がなされており、そのうちの一部は工業
的に実施されている。その一つは乾燥工程におけ
る熱使用量の削減を狙つたもので、一般に脱水押
出機と呼称される脱水機能を有するスクリユー式
押出機を利用したものである。提案されているこ
の型式の手法は、凝固、脱水後のグラフトゴム湿
粉と他の熱可塑性樹脂及び添加剤をブレンドした
後あるいはグラフトゴム湿粉を単独で前記脱水押
出機に供給する型式とグラフトゴムラテツクス及
び凝固剤を場合によつてはさらに他の熱可塑性樹
脂及び添加剤も同時に前記脱水押出機に供給する
型式に大別される。 この型式の手法では、大量の熱風を使用する乾
燥工程が無いため使用熱量の削減という意味では
効果を期待できるが、熱可塑性樹脂中へグラフト
ゴム粒子を一様に分散せしめる操作においては旧
来の技術と同じレベルにある。なぜなら大別した
手法の前者ではグラフトゴム粒子が完全に固着し
た状態で処理を行なうため、粒子の分散の観点か
ら旧来技術と同等である。また後者では処理装置
内においてまずラテツクスと凝固剤が混合された
後、100℃程度あるいはそれ以下の温度範囲で脱
水が行なわれ、通常この時点でグラフトゴム粒子
は互いに固着した状態になる。然る後に温度の上
昇に伴い、熱可塑性樹脂と互いに溶融し合い、混
練操作を受けるため前者の手法とは供給される原
料の状態が異なるだけで、粒子の分散の観点から
は前者同様、旧来技術の域を出るものではない。 他の方法として、グラフトゴムラテツクス、凝
固剤、単量体を混合せしめて有機相と水相で構成
される2相混合物とした後、水相を分離し、有機
相に含まれる単量体を重合せしめる方法及び前記
2相混合物のまま水相を分離することなく単量体
を重合せしめた後、水相を分離し、重合体を乾燥
せしめる方法が提案されている。 これらの方法はグラフトゴム粒子が完全に固着
しあう過程を有せず、前述の脱水押出機を用いる
手法に対して粒子の分散という意味では非常に特
徴的である。しかしながら、前者の方法では餅状
となつたグラフト重合体及び単量体から成る高粘
性混合物を暴走反応を起させることなく重合せし
める必要があり、装置面、操作面で困難を有する
ので必ずしも優れた手法とは言い難い。しかもゴ
ム変性熱可塑性樹脂においては、ゴム成分の含有
量が樹脂の基本的物性に多大の影響を及ぼすの
で、通常の塊状重合法で行なわれるように重合率
変動の大きい低重合率で重合を終了し、残存する
単量体を脱揮する手法は使えず、操作上重合率の
変動が小さくなる高重合率に至るまで反応を進行
せしめる必要から、反応物は一般の塊状重合系と
比較しても高粘性且高温となつてその取扱いは非
常に難かしいものとなる。また後者の方法は、懸
濁重合法によつて単量体を重合せしめる手法であ
つて、系の粘度が小さく反応熱の除去も容易であ
る反面、脱水、乾燥工程を必要とするため前者同
様最良の手段とは言い難いものである。 このような現状を打破するために、我々は先
に、有機薬剤及び凝固薬剤を使用したゴム変性熱
可塑性樹脂の製造方法を提案したところである。
その方法とはグラフトゴム重合体のラテツクス、
熱可塑性樹脂、凝固薬剤及び有機薬剤の組合せよ
り、順次水及び有機薬剤を除去することによつて
ゴム変性熱可塑性樹脂を製造する方法であつた。
この方法を用いて製造された樹脂には、旧来の方
法で製造された樹脂同様、ラテツクスに由来する
乳化剤、乳化安定剤等の乳化重合助剤が含まれ、
製品の色、熱安定性あるいは成形性等を悪化させ
る原因となつている。そこで前記乳化重合助剤の
大部分を水相中に除去できる方法の開発に全力を
傾注した結果、白度あるいは透明性に優れたゴム
変性熱可塑性樹脂の効率的製造法が見出された。 〔本発明が解決しようとする問題点〕 ゴム変性熱可塑性樹脂の製造法そのものについ
ては前述の通り多くの提案がなされているが、該
樹脂の基本的物性の発現に不可欠であるグラフト
ゴム粒子の一様な分散及び使用熱量の削減を同時
に解決し、不純物としての乳化重合助剤を殆んど
含まない高品質で且つ競争力ある前記樹脂の製造
法を提供するまでには至つていないのが現状であ
る。従つて、本発明は熱可塑性樹脂中におけるグ
ラフトゴム粒子の一様な分散を可能にし、しかも
省エネルギーの工程で且つ乳化重合助剤を殆んど
含まない高品質のゴム変性熱可塑性樹脂の製造法
を提供しようとするものである。 〔問題を解決するための手段〕 本発明は、ゴムラテツクスにビニル系単量体を
グラフト重合せしめて成るグラフト重合体のラテ
ツクス、熱可塑性樹脂及び全重合体に対し重量基
準で0.2倍以上6倍以下の、前記熱可塑性樹脂を
溶解し得る能力を有し、且つ水に対する溶解度が
25℃において5重量%以上50重量%以下である有
機薬剤を混合せしめて成る2相混合物より、まず
水相を分離し、次いで、残つた有機相混合物より
前記有機薬剤及び残存する水分を熱的手段により
分離することを特徴とするゴム変性熱可塑性樹脂
の製造法に関するものである。 さらに詳細に本発明を説明する。本発明で使用
可能なゴムラテツクスには従来よりゴム変性熱可
塑性樹脂の原料として用いられて来たものが全て
含まれ、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレ
ン、SBR等のジエン系ゴムのラテツクス、エチ
レン−プロピレンゴム、エチレン−酢酸ビニルゴ
ム等のオレフイン系ゴムのラテツクス、ポリメチ
ルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート等
のアクリル系ゴムのラテツクス、ポリジメチルシ
ロキサン等のシリコン系ゴムのラテツクス等が挙
げられ、これらは単独で、または2種以上を混合
して使用できる。本発明においては、ゴムの種類
については何ら特別な制限はなく、製造しようと
するゴム変性熱可塑性樹脂の使用、温度範囲にお
いてゴム弾性を有する重合体のラテツクスであれ
ば、前記以外のラテツクスであつても使用可能で
あることは言うまでもない。以上のようなゴムラ
テツクスに含まれるゴム粒子を熱可塑性樹脂へ一
様に分散せしめるのは極めて困難であり、また仮
にそれが可能となつてもゴムと熱可塑性樹脂の相
溶性が悪い等の原因で満足な物性を発現するには
至らない。そこで相溶性を向上し、ゴム粒子の分
散を可能にせしめ、優れた物性を発現せしめる手
段としてグラフト重合が行なわれる。このグラフ
ト重合において使用される単量体は、重合方式が
乳化、ラジカル重合である点からビニル系単量体
が使用され、ブレンドされる熱可塑性樹脂との相
溶性、接着性等の観点から最適のものが選ばれる
のが一般的である。本発明においてもこの事情は
変らない。従つて本発明において使用可能な、ゴ
ムにグラフト重合せしめるビニル系単量体は、従
来より用いられてきたアクリロニトリル、メタク
リロニトリル等のビニルシアン系単量体、スチレ
ン、アルフアメチルスチレン等のビニル芳香族系
単量体、メチルメタクリレート、フエニルメタク
リレート等のメタクリレート、メチルクロロアク
リレート、2−クロロエチルメタクリレート等の
ハロゲン化ビニル系単量体及び他のラジカル重合
可能な単量体等である。 本発明では、乳化グラフト重合によつて得られ
たグラフトゴム重合体のラテツクスに対して熱可
塑性樹脂及び有機薬剤を混合する。 この操作は本発明固有の操作であり、使用可能
な熱可塑性樹脂としては、後述の有機薬剤に可溶
なものが全て掲げられる。アクリロニトリル−ス
チレン共重合体、アクリロニトリル−アルフアメ
チルスチレン共重合体、アクリロニトリル−アル
フアメチルスチレン−N−フエニルマレイミド共
重合体、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリエ
チレンテレフタレートがその代表的な例である。 本発明で使用可能な有機薬剤は、25℃の水に対
する溶解度が5重量%以上、50重量%以下のもの
である。つまり、25℃の飽和水溶液100グラム中
に5g以上50g以下の範囲で含まれる有機薬剤で
あり、且つ前記熱可塑性樹脂を溶解可能な有機薬
剤であつて、全体の重合体に対して重量基準で
0.2〜6倍量、好ましくは0.2〜2倍量の範囲で使
用される。このような条件を満たす有機薬剤の例
としては、メチルエチルケトン、酢酸メチル、酢
酸エチル、ジエチルセロソルブ、エチルセロソル
ブアセテート、フルフラール、トリオキサン、ギ
酸メチル、ギ酸エチル、プロピレンオキサイド、
2−ペンタノール、2−ブタノール、イソブタノ
ール、n−ブタノール、アクリロニトリル等の単
一薬剤、前記薬剤を2種以上混合した混合薬剤及
び25℃における水に対する溶解度が5重量%以上
である、ある種の有機薬剤、例えばアセトン、メ
タノール、エタノール、n−プロパノール、イソ
プロパノール、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ジオ
キサン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、
N,N−ジメチルスルホキシド、エチルセロソル
ブ、フエノール等と、25℃における水に対する溶
解度が5重量%以下である有機薬剤、つまり、ト
ルエン、キシレン、ベンゼン、クロロホルム、塩
化メチレン、ジメチルエーテル、イソプロピルエ
ーテル、テトラクロルエタン、エチルベンゼン、
スチレン、メチルメタクリレート等を混合して、
本発明で生じる水相中に該有機薬剤が5重量%以
上50重量%以下の範囲で含まれるように調整した
混合薬剤が挙げられる。例えば重量基準で水60
部、イソプロピルエーテル15部、エタノール25部
を混合すれば、水86重量%、イソプロピルエーテ
ル11重量%、エタノール3重量%から構成される
水相と若干の水を含む有機相に分離する。このと
き本発明ではイソプロピルエーテル15部及びエタ
ノール25部で構成される混合薬剤の60部の水に対
する溶解度は14重量%であると解釈する。 本発明では、このような有機薬剤を全重合体に
対して重量基準で0.2倍以上、6倍以下の範囲で
使用することが必要であり、0.2倍未満しか使用
しなかつた場合には本発明で言う効果が発現でき
ず、逆に6倍以上使用した場合には薬剤の回収に
多大な熱エネルギーを要し、工業上の利点が消滅
する結果となる。 本発明においては、前述の如きグラフト重合体
のラテツクス、熱可塑性樹脂及び有機薬剤を混合
せしめると、混合物はグラフト重合体、熱可塑性
樹脂、有機薬剤及び微量ないし少量の該有機薬剤
に可溶な重合助剤等で構成される有機相と、水、
有機薬剤及び殆んどの乳化重合助剤等から構成さ
れる水相に分離する。この2相混合物よりまず水
相と有機相をデカンテーシヨン、遠心脱水、圧搾
脱水等の通常の手段で分離し、その後有機相を加
熱することにより、これに含まれる有機薬剤を通
常の脱揮手法によつて分離すれば、熱可塑性樹脂
中にグラフトゴム粒子が一様に分散しており、且
つ乳化重合助剤を殆んど含まないゴム変性熱可塑
性樹脂を得ることができる。本発明によつてグラ
フトゴム粒子が熱可塑性樹脂中に一様に分散可能
となる理由はグラフトゴム粒子が完全に固着する
従来の工程を経ることなく、常に分散した状態、
もしくは軟凝集した状態で最終製品へ至る為と考
えられる。また乳化剤をはじめとする乳化重合助
剤が水相側に殆んど移行するのは、水相に適量の
有機薬剤が溶解しており、乳化重合助剤に対する
水相の溶解能が増大しているため考えられる。さ
らに本発明においては従来、大量の熱損失を生じ
ていた乾燥機を使用する必要がなく、ベント式押
出機等の通常の脱揮能を有する装置によつて製造
が可能となるためゴム変性熱可塑性樹脂工業に対
してコスト面での多大な寄与がもたらされる。 以下に、本発明の方法及びそれによつてもたら
される効果を実施例によつて具体的に説明する。
実施例中の部数は重量基準である。 〔実施例〕 実施例 1 0.36μmの平均粒子径を有するポリブタジエン
ラテツクスにアクリロニトリル及びスチレンを第
1表に従つてグラフト重合せしめてグラフトゴム
重合体のラテツクスを得た。 第1表 ポリブタジエンラテツクス 114.3部 (ポリブタジエン 40〃) アクリロニトリル 15〃 スチレン 45〃 ラウリン酸ナトリウム 0.5〃 水酸化ナトリウム 0.01〃 ロンガリツト 0.2〃 硫酸第一鉄 0.002〃 EDTA−2ナトリウム塩 0.1〃 ターシヤリーブチルハイドロパーオキサイド
0.3〃 ラウリルメルカプタン 0.3〃 脱イオン水 125〃 重合温度 70℃ 重合時間 240分 一方、第2表に基いて熱可塑性樹脂であるアク
リロニトリル−スチレン共重合体を製造した。 第2表 アクリロニトリル 25部 スチレン 75〃 アゾビスイソブチロニトリル 0.3〃 ラウリルメルカプタン 0.5〃 ポバール(重合度900) 0.07〃 水 250〃 重合温度 75℃ 重合時間 240分 重合終了後、得られたアクリロニトリル−スチ
レン共重合体の懸濁液を遠心脱水し、80℃で乾燥
して該共重合体の粉体を得た。 次いで、前記クラフト重合体のラテツクス300
部、前記共重合体の粉体150部、メチルエチルケ
トン400部、イルガノツクス1076(チバガイギー社
製)(老化防止剤)0.3部及びアーマイドHT(ライ
オンアーマー社製)(成形助剤)1部を混合した
ところ、混合液は水相と餅状の有機相に分離し
た。そこで、この有機相を2軸押出機で処理する
ことにより残りの水相を除去し、さらにベント式
押出機によつて有機相に含まれるメチルエチルケ
トンを脱揮しながら重合体をペレツト状に賦形し
た。得られたペレツトの表面は滑らかで、ブツと
呼ばれる不均一部分の存在は認められなかつた。
これを230℃で射出成形して各種のテストピース
を作成し、各種物性値を測定したところ、第3表
に示す如き結果が得られた。これらの結果は本実
施例で製造されたゴム変性熱可塑性樹脂が優れた
ものであることを示している。
【表】 * 試験法は実施例2及び参考例においても
同じである。
実施例 2 実施例1と同一の薬剤を使用し、第4表の処方
に従つてグラフトゴム重合体のラテツクスを製造
した。 第4表 ポリブタジエンラテツクス 228.6部 (ポリブタジエン 80部) アクリロニトリル 5〃 スチレン 15〃 ラウリン酸ナトリウム 0.4〃 水酸化ナトリウム 0.01〃 ロンガリツト 0.15〃 硫酸第一鉄 0.001〃 EDTA−2ナトリウム塩 0.05〃 ターシヤリーブチルハイドロパーオキサイド
0.1〃 ラウリルメルカプタン 0.1〃 脱イオン水 50〃 重合温度 70℃ 重合時間 280分 このグラフトゴムラテツクス50部、実施例1で
使用したアクリロニトリル−スチレン共重合体85
部及びトルエン80重量%、イソプロパノール20重
量%からなる混合薬剤80部を混合したところ、混
合液は実施例1と同様2相に分離したので、イル
ガノツクス1076 0.1部及びアーマイドHT 0.5部
を加えた後、実施例1と同一の手法で処理し、ペ
レツト状に賦形した。得られたペレツトの表面は
滑らかで、ブツの存在は認められなかつた。この
ペレツトを230℃で射出成形して各種テストピー
スを作り、実施例1と同一の手順で各種物性を測
定したところ第5表に示す如き結果を得た。これ
らの結果は本実施例で製造したゴム変性熱可塑性
樹脂が優れたものであることを示している。
【表】 実施例 3 0.14μmの平均粒子径を有するSBRゴムラテツ
クスにメタクリル酸メチル及びアクリル酸メチル
を第6表に従つてグラフト重合せしめてグラフト
ゴム重合体のラテツクスを得た。 第6表 SBRゴムラテツクス 100部 (SBRゴム 50〃) メタクリル酸メチル 45〃 アクリル酸メチル 5〃 ロジン酸カリウム 1〃 ロンガリツト 0.2〃 硫酸第一鉄 0.003〃 EDTA−2ナトリウム塩 0.1〃 キユメンブチルハイドロパーオキサイド 0.4〃 オクチルメルカプタン 0.2〃 脱イオン水 150〃 重合温度 65℃ 重合時間 240分 一方、第7表の処方に従つて熱可塑性樹脂であ
るポリメタクリル酸メチルを製造した。 第7表 メタクリル酸メチル 100部 アゾビスイソブチロニトリル 0.3〃 ラウリルメルカプタン 0.5〃 ポバール(重合度900) 0.07部 水 200〃 重合温度 80℃ 重合時間 180分 重合終了後、得られたポリメタクリル酸メチル
の懸濁液を遠心脱水し、80℃で乾燥して該重合体
の粉体を得た。 次いで、前記グラフト重合体のラテツクス90
部、ポリメタクリル酸メチル粉体70部及び酢酸エ
チル100部を混合したところ、混合液は水相と餅
状の有機相に分離した。そこで実施例1で使用し
た装置を使用して水相分離、酢酸エチルの脱揮及
びペレタイズを行なつた。このとき得られたペレ
ツトの表面は滑らかで、ブツの存在は認められな
かつた。さらに、このペレツトを220℃で射出成
形して各種テストピースを作成し、各種物性値を
測定したところ第8表に示す如き結果が得られ
た。これらの結果は本実施例で製造したゴム変性
熱可塑性樹脂が優れたものであることを示してい
る。
【表】 参考例 1 実施例1で製造したグラフト重合体のラテツク
スを常法により硫酸凝固し、得られた重合体湿粉
を洗浄、脱水、乾燥してグラフト重合体乾燥粉を
得た。このグラフト重合体、実施例1で製造した
アクリロニトリル−スチレン共重合体及び実施例
1で使用した添加剤を実施例1と同一の割合で混
合し、スクリユー式押出機を用いてペレツト状に
加工した。このとき得られたペレツトの組成は実
施例1で得られたペレツトと同一であるが表面の
形態はブツが多数存在しており、商品価値が認め
られないものであつた。さらに、得られたペレツ
トを射出成形し、実施例1と同一のテストを行な
つて第9表の如き結果を得た。
〔発明の効果〕
本発明の方法により、グラフトゴム粒子の分散
が容易となり、且つ白度あるいは透明性に優れた
樹脂の製造が可能となつた。また、グラフトゴム
重合体を大量の熱風を用いて乾燥することなく、
ゴム変性熱可塑性重合体に転化することが可能と
なつた。このことは表面外観及び種々の物性に優
れ、市場価値の高い樹脂を低コストで製造できる
ことを意味する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ゴムラテツクスにビニル系単量体をグラフト
    重合せしめて成るグラフトゴム重合体のラテツク
    ス、熱可塑性樹脂及び全重合体に対し重量基準で
    0.2倍以上6倍以下の、前記熱可塑性樹脂を溶解
    し得る能力を有し且つ水に対する溶解度が25℃に
    おいて5重量%以上50重量%以下である有機薬剤
    を混合して成る2相混合物より水相を分離し、残
    つた有機相より熱的手段により前記有機薬剤及び
    水を分離することを特徴とするゴム変性熱可塑性
    樹脂の製造法。
JP11487185A 1985-05-28 1985-05-28 ゴム変性熱可塑性樹脂の製造法 Granted JPS61272219A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11487185A JPS61272219A (ja) 1985-05-28 1985-05-28 ゴム変性熱可塑性樹脂の製造法
CA000509997A CA1281453C (en) 1985-05-28 1986-05-26 Method for producing rubber modified thermoplastic resins
US06/867,204 US4690975A (en) 1985-05-28 1986-05-27 Method for producing rubber modified thermoplastic resins
EP86107191A EP0208112B1 (en) 1985-05-28 1986-05-27 Method for producing rubber modified thermoplastic resins
DE8686107191T DE3676239D1 (de) 1985-05-28 1986-05-27 Verfahren zur herstellung von mit gummi modifiziertem thermoplastischem harz.
AU57975/86A AU566800B2 (en) 1985-05-28 1986-05-27 Rubber modified thermoplastic resins

Applications Claiming Priority (1)

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JP11487185A JPS61272219A (ja) 1985-05-28 1985-05-28 ゴム変性熱可塑性樹脂の製造法

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JPS61272219A JPS61272219A (ja) 1986-12-02
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07204664A (ja) * 1994-01-21 1995-08-08 Mitsubishi Constr Co Ltd 上質水製造媒体及び上質水製造装置

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JPH07204664A (ja) * 1994-01-21 1995-08-08 Mitsubishi Constr Co Ltd 上質水製造媒体及び上質水製造装置

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