JPH0212314B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 産業上の利用分野 本発明は可逆冷凍サイクルに用いられる逆転用
の五方弁に関するものである。

従来の技術 可逆冷凍サイクルの暖房運転時における室外熱
交換器の除霜については、従来は四方弁を切り換
えて冷房回路とし、該室外熱交換器を蒸発器から
凝縮器に転換することにより行なつていた。

発明が解決しようとする問題点 上記の従来技術のあつては、除霜の度ごとに四
方弁を切り換えて暖房運転から冷房運転に逆転し
て使用するので、暖房運転の効率が悪くなる欠点
があつた。

そこで、本発明ではかかる四方弁の切り換えに
より暖房運転から冷房運転に逆転させることな
く、暖房運転を継続した状態において室外熱交換
器の除霜を行なうようにしたものである。

〔発明の構成〕

問題点を解決するための手段 上記目的を達成するため、本発明においては、
弁本体に圧縮機の吐出側に対する接続口を設ける
と共に周方向の一側に圧縮機の吸入側に対する接
続口を挾んで２個の熱交換器に対する接続口を並
列して設け、該並設した３個の接続口を切り替え
るスライド弁を設けて該スライド弁の内外を低圧
空間と高圧空間に区画し、弁本体に該高圧空間に
連通するデフロスト用管路の接続口を設けると共
に該接続口を開閉するデフロスト用弁を設け、該
スライド弁の冷房位置と暖房位置の転換及び該デ
フロスト用弁の開閉を切替用アクチユエータから
の共通の駆動部材を介して行うことを特徴とし、 更には、切替用アクチユエータの動作を該スラ
イド弁に伝達して該スライド弁を冷房装置と暖房
位置に転換する駆動部材を該スライド弁の動作に
対して遊び間隔ｌを存して設け、該スライド弁の
暖房位置において駆動部材により該スライド弁を
動作させないで該デフロスト用弁のみを開閉動作
させることを特徴とする。

作 用 ステツピングモータ等の切替用アクチユエータ
の動作により駆動部材を介して弁本体内のスライ
ド弁を移動させて圧縮機の吸入側に対する接続口
を両側にある熱交換器に対する２個の接続口に対
して択一的に連通させることにより冷凍サイクル
を冷房運転から暖房運転へ、また暖房運転から冷
房運転へ転換し、暖房運転状態において該アクチ
ユエータを動作させて該駆動部材により該スライ
ド弁を作動させないで該弁本体に設けたデフロス
ト用弁のみを開閉動作させ、弁本体の高圧空間か
らの高圧ガスを着霜している室外熱交換器へ送つ
て除霜する。

実施例 第１図において、Ｐはインバーター式圧縮器、
Ｑは可逆冷凍サイクル用五方弁、Ｒは室内熱交換
器、Ｓは膨張弁、Ｔは室外熱交換器である。

第２図及び第３図は可逆冷凍サイクル用五方弁
Ｑの詳細を示す。

可逆冷凍サイクル用五方弁Ｑの円筒状の弁本体
１の周方向の一側には圧縮器Ｐの吐出側に対する
管路２の接続口１ａが形成され、これに対する周
方向の他側には圧縮器Ｐの吸入側に対する管路３
の接続口１ｂを中心にして、その両側には室内熱
交換器Ｒに対する管路５の接続口１ｄ及び室外熱
交換器Ｔに対する管路４の接続口１ｃが形成され
ている。

接続口１ｂ，１ｃ，１ｄは金具６の平滑面６ａ
において形成され、平滑面６ａ上にスライド弁７
が摺動自在に設けられる。スライド弁７は基板部
７ａ上に突出した頭部７ｂを有し、基板部７ａの
底面において該頭部７ｂ内に達する切替用内腔７
ｃを有している。

スライド弁７上には、頭部７ｂを移動方向の遊
び間隔ｌを存して収容する係合孔８ａを形成した
駆動部材８が設けられる。駆動部材８は切替用ア
クチユエータとしてのステツピングモータ９の進
退杆９ａに結合され、該進退杆９ａの軸方向移動
により移動してスライド弁７を前記接続口１ｂ，
１ｃ又は接続口１ｂ，１ｄを接続する位置へ移動
させる。

ステツピングモータ９において、励磁コイル９
ｂ内にマグネツトロータ９ｃが設けられると共に
該マグネツトロータ９ｃ内の中心螺孔９ｄに進退
杆９ａの螺子部が係合していることにより励磁コ
イル９ｂの通電時におけるマグネツトロータ９ｃ
の回転の際に回動を阻止された態様の進退杆９ａ
をその軸方向に移動させる。

円筒状の弁本体１の軸方向の一端には室外熱交
換器Ｔと膨張弁Ｓとの間に接続されるデフロスト
用管路１０の接続口１ｅが形成され、該接続口１
ｅに至る金具１１の通路１１ａに設けた弁座１１
ｂに接離するデフロスト用弁１２が設けられ、該
デフロスト用弁１２はスプリング１３により常時
閉弁方向へ付勢されている。金具１１には弁座１
１ｂの外方に開口するパイロツト通路１１ｃが形
成され、該パイロツト通路１１ｃを開閉するパイ
ロツト弁１４が円筒状の弁本体１に臨んで設けら
れている。１５はパイロツト弁１４を閉弁方向に
付勢する板ばねであり、駆動部材８が該板ばね１
５を押圧することによりパイロツト弁１４が、パ
イロツト通路１１ｃを開いてデフロスト用弁１２
におけるスプリング１３側の高圧をデフロスト用
弁１２の外方の通路１１ａに逃がして低圧とし高
圧との圧力差によりスプリング１３に抗してパイ
パス用の弁体１２を開弁方向へ移動させる。

第４図イは冷房モードを示し、電子コントロー
ラからの信号によりステツピングモータ９を動作
させて駆動部材８を図面における右方向へ移動さ
せ、スライド弁７を引張つて接続口１ｂ，１ｄを
連通させている。

冷房から暖房へ切換えるには、圧縮器Ｐを停止
し、差圧が無くなつた時点でスライド弁７を左方
向へ動かして接続口１ｂ，１ｃを連通させるが、
駆動部材８の係合孔８ａに遊び間隔ｌが存在する
関係上、駆動部材８の駆動部８ｂは板ばね１５を
駆動してパイロツト弁１４を１時的に開弁したデ
フロストモードとなる（第４図ロ）。

そして、この状態からステツピングモータ９を
逆転させて駆動部材８を右方向に移動させること
によりパイロツト弁１４を閉弁した暖房モードと
なる（第４図ハ）。

そして、室外熱交換器に着霜した場合には、温
度センサーが温度低下を検知し、電子コントロー
ラを介してステツピングモータ９に信号を送り、
遊び間隔ｌ分だけ駆動部材８を左方向に移動させ
て暖房運転を継続したままの状態におけるデフロ
ストモードとなる。

〔効果〕

本発明においては、可逆冷凍サイクル用逆転弁
を五方弁として構成し、ヒートポンプ暖房運転時
において、逆転操作することなくして直ちにデフ
ロスト管路に対する弁体を開いて除霜運転し得る
ので、暖房運転の効率を上げることができ、部品
点数を減らして管路の簡略化を計ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の概要図、第２図は可逆冷凍サ
イクル用五方弁の縦断面図、第３図は同上の−
線縦断面、第４図イ，ロ，ハはスライド弁の作
動状態を示す断面図である。 １……弁本体、１ａ，１ｂ，１ｃ，１ｄ，１ｅ
……接続口、７……スライド弁、８……駆動部
材、９……ステツピングモータ、１２……デフロ
スト用弁。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 弁本体に圧縮機の吐出側に対する接続口を設
   けると共に周方向の一側に圧縮機の吸入側に対す
   る接続口を挾んで２個の熱交換器に対する接続口
   を並列して設け、該並設した３個の接続口を切り
   替えるスライド弁を設けて該スライド弁の内外を
   低圧空間と高圧空間に区画し、弁本体に該高圧空
   間に連通するデフロスト用管路の接続口を設ける
   と共に該接続口を開閉するデフロスト用弁を設
   け、該スライド弁の冷房位置と暖房位置の転換及
   び該デフロスト用弁の開閉を切替用アクチユエー
   タからの共通の駆動部材を介して行うことを特徴
   とする可逆冷凍サイクル用五方弁。 ２ 弁本体に圧縮機の吐出側に対する接続口を設
   けると共に周方向の一側に圧縮機の吸入側に対す
   る接続口を挾んで２個の熱交換器に対する接続口
   を並列して設け、該並設した３個の接続口を切り
   替えるスライド弁を設けて該スライド弁の内外を
   低圧空間と高圧空間に区画し、弁本体に該高圧空
   間に連通するデフロスト用管路の接続口を設ける
   と共に該接続口を開閉するデフロスト用弁を設
   け、切替用アクチユエータの動作を該スライド弁
   に伝達して該スライド弁を冷房位置と暖房位置に
   転換する駆動部材を該スライド弁の動作に対して
   遊び間隔ｌを存して設け、該スライド弁の暖房位
   置において該駆動部材により該スライド弁を動作
   させないで該デフロスト用弁のみを開閉動作させ
   ることを特徴とする可逆冷凍サイクル用五方弁。