JPH0211018Y2

JPH0211018Y2 -

Info

Publication number: JPH0211018Y2
Application number: JP1982198227U
Authority: JP
Priority date: 1982-12-28
Filing date: 1982-12-28
Publication date: 1990-03-19
Also published as: JPS59101986U

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野本考案は洗濯機に関する。

(ロ) 従来の技術全自動洗濯機は脱水時に回転する内槽を有して
いるが、洗濯時には内槽を停止し、内槽の内底部
に在るパルセータを駆動する。しかし、従来はパ
ルセータの回転数が大きいので衣類の損傷やから
み付きがよく生じていた。そこで、パルセータの
回転数を落として損傷を抑制し、また内槽中央に
棒を立設してからみ付きを防止せんとする洗濯機
が出現した。しかし、これは中央の棒が槽内を狭
く見せるので、衣類を数回に分けて洗濯してしま
うことがあつた。

一方、棒を廃止し、内槽をただ回転させること
により洗濯せんとするものもある。これは回転時
の遠心力によつて槽内の衣類を槽内面に押し付
け、これを繰り返すことによつて所謂押し洗いす
るものである（例えば、特公昭38−2241号公報）。

(ハ) 考案が解決しようとする課題斯かる従来例にあつては、ソフトには洗濯でき
るものの、洗濯効果が今一つ十分ではなかつた。
特に、洗濯容量が多い場合には押し落いの効果が
生じにくい問題がある。

本考案は、洗濯機の改良に関し、斯かる問題点
を解消するものである。

(ニ) 課題を解決するための手段本考案の洗濯機は、短周期で間欠的に低速回転
する大径椀状の回転槽を、洗濯槽内の底部に配設
し、この洗濯槽の上部に上記回転槽よりも小径の
筒状槽を垂設すると共に、その垂下端を上記回転
槽上部に近接し、更に、上記回転槽内に翼片を設
け、上記筒状槽内にバツフルを設けたものであ
る。

(ホ) 作用即ち、衣類は回転槽の起動時と停止時とに回転
槽とずれて回遊し、この時に低速回転している翼
片にこすられて洗濯される。従つて、衣類はさほ
ど損傷を受けず、またからみ付くまでに停止し、
この間にこすられて洗濯される。

また、回転槽よりも縮径された筒状槽により、
回転槽と洗濯槽内面間の隙間を隠す。

(ヘ) 実施例二槽式洗濯機の例を図面に基づいて説明する
と、１，２は機枠３内に装着された洗濯槽と脱水
受槽で、例えば再生材料等によつて一体に且つ薄
く（0.8t）樹脂成型されている。４は洗濯槽１の
側壁に凹設された溢排水室で、底部に排水口５を
形成し、また洗濯槽１への開口面を多孔板状の仕
切板６によつて閉成している。７はツマミ８によ
つて上下動して溢水高さを調節する蛇腹状の溢水
管で、下部周側には排水口５を開閉する弁体９を
取付けている。尚、この弁体９はコントロールボ
ツクス１０にある操作ツマミ１１によつて開閉操
作される。１２は排水口５に連動した排水管で、
途中に脱水受槽２の排水口を連通させている。

１３は脱水受槽２内に配設された脱水槽で、周
壁に多数の脱水孔（図示せず）を設け、下部を脱
水モータ１４の回転軸に連結している。そして、
コントロールボツクス１０に在る脱水タイマー１
５を操作することにより、脱水槽１３を脱水モー
タ１４によつて高速回転させ、槽内の衣類を遠心
脱水する。

１６は洗濯槽１の内面とほぼ同じ形状、即ち大
径椀状に形成された回転槽で、洗濯槽１内の周側
部中位から底部に少しの隙間を置いて配設され、
中央部には回転軸１７を下方突出状に設けてい
る。この回転軸１７は洗濯槽１の底部で軸支され
且つ下方へ突出し、プーリはベルトによつて洗濯
モータ１８の回転軸に連係している。洗濯モータ
１８はコントロールボツクス１０に在る洗濯タイ
マー１９によつて制御されるものであり、この結
果モータ駆動時には回転軸１７及び回転槽１６は
短周期且つ低速（100〜200r.p.m）で間欠的に反
転する。例えば右回転２秒−休止１秒−左回転２
秒−休止１秒と云うサイクルを繰返す。

２０…は回転槽１６に設けた透孔、２１…は回
転槽１６の内面に放射状に設けた翼片である。

２２は上部フランジを洗濯槽１の上部開口にネ
ジ等で固定され且つ槽内中位まで垂設された筒状
槽で、その垂下端を回転槽１６の上部開口の少し
内方に位置させている。２３…は筒状槽２２の内
面に所定間隔毎に設けられた縦長のバツフルであ
る。

２４…は回転槽１６の外面に格子状に一体形成
された補強リブである。２５…は筒状槽２２の外
面に一体形成されて洗濯槽１の内面に当接するリ
ブで、補強と間隔保持とを兼ねる。

次に洗濯作業について説明すると、まず洗濯槽
１内に水及び適量の洗剤を入れ、回転槽１６内に
衣類を入れ、洗濯タイマー１９を設定する。する
と、回転槽１６は１秒間の休止を挟んで２秒間ず
つ左右に低速で反転する。この反転により槽内の
衣類は連動して回遊するが、その反転の開始と終
了の際には槽とずれ、この時に翼片２１…によつ
てこすられ洗濯される。しかし、回転数が低く、
また回転時間も短いので、衣類は損傷を受けず、
また捩れたりもしない。

洗濯容量が多い場合は衣類がそのまま回転槽１
６と連動してずれが生じにくくなり、洗濯効果を
低下させることになる。しかし、この場合は衣類
の上部が筒状槽２２のバツフル２３…に当つて動
くので、衣類全体の位置もどんどん変化し、槽と
のずれが生じやすくなる。従つて、洗濯効果の低
下を極力防ぐことができる。

また、筒状槽２２は回転槽１６よりも縮径さ
れ、この上部フランジを洗濯槽１の上部開口にネ
ジ等で固定することにより、回転槽１６と槽内面
間の隙間を隠し、その隙間にボタン等が落ちるの
を防いでいる。

洗濯槽１内を上部から見た場合、そこには筒状
槽２２及び回転槽１６が見えるだけで洗濯槽１自
体は見えない。また、洗濯作業中に洗濯槽１は衣
類と直接接触することもない。従つて、洗濯槽１
は強度、色彩について拘束を受けず、再生材料等
を用いて薄く（0.8t）成型できる。また、脱水受
槽２も同じ理由で成型できる。この結果、洗濯槽
１及び脱水受槽２を安価にでき、また両槽が平均
的に薄いので、成型後の変形も生じにくくなる。

(ト) 考案の効果本考案は衣類の損傷、からみ付きが少なく、ま
た適度な洗濯効果を奏するから、極めて実用的な
洗濯機を提供できる。

更には、筒状槽により回転槽と槽内面間の隙間
を隠したので、この隙間にボタン等が落ちるのを
防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による洗濯機の正面断面図、第
２図は平面図、第３図は回転槽の斜視図、第４図
は要部の一部切欠せる斜視図である。１……洗濯槽、１６……回転槽、２１……翼
片、２２……筒状槽、２３……バツフル。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

短周期で間欠的に低速回転する大径椀状の回転
槽を、洗濯槽内の底部に配設し、この洗濯槽の上
部に上記回転槽よりも小径の筒状槽を垂設すると
共に、その垂下端を上記回転槽上部に近接し、更
に、上記回転槽内に翼片を設け、上記筒状槽内に
バツフルを設けたことを特徴とする洗濯機。