JPH02105874A - 導電塗料用銅粉の製造方法 - Google Patents

導電塗料用銅粉の製造方法

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JPH02105874A
JPH02105874A JP63257790A JP25779088A JPH02105874A JP H02105874 A JPH02105874 A JP H02105874A JP 63257790 A JP63257790 A JP 63257790A JP 25779088 A JP25779088 A JP 25779088A JP H02105874 A JPH02105874 A JP H02105874A
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fatty acid
metal salt
treated
acid metal
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JP63257790A
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Kentaro Mito
三戸 兼太郎
Kiyonobu Nakamura
中村 精伸
Hirohisa Senzaki
博久 千崎
Toru Iwasaki
透 岩崎
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、導電塗料用銅粉の製造方法に関し、より詳
細には、銅粉の導電性と電磁波遮蔽(シールド)効果を
低下させることなく、銅粉自体および導電塗料の貯蔵安
定性および耐環境性を向上させた導電塗料用銅粉を製造
する方法に関する。
〔従来の技術〕
電子機器を電磁波の妨害から保護する電磁波シールド材
料の一つとして、従来、ニッケル粉、銀粉、銅粉、カー
ボン粉などの導電性フィラーを各種の結合剤樹脂に混練
した導電塗料がある。この塗料は、プラスチックス成形
品表面にスプレーハケなどで塗布され、この塗膜が電磁
波をシールドする。各種の導電塗料のうち銅系導電性塗
料は、銀粉やニッケル粉を用いた導電塗料より廉価であ
り、シールド効果に優れた特性を有する。
しかしながら、銅粉自体および銅系導電性塗料は、塗料
中で銅粉が凝集して良好な分散状態が得られず、安定性
に劣り、しかも、熱、湿度などの環境で酸化されやすく
、従って、耐環境性および導電性の劣化(シールド効果
の減衰)を起しやすいという問題点がある。この問題点
を解決するために従来種々の提案がなされている。例え
ば、電解銅粉を有機カルボン酸で、バインダー樹脂、有
機溶剤と共に用いてなる導電性塗料組成物(特開昭60
−28273号公報)、銅粉をカップリング剤で表面処
理すること(特開昭60−30200号公報)、銅粉を
有機チタネートで被覆すること(特開昭59−1746
61号公報)、銅粉に有機アルミニウムで被覆する被覆
銅粉の製造方法(特開昭59−179671号公報)な
どが提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の被覆銅粉は、ある程度の耐環境性
を示すが、実用なレベルに至るまでの耐環境性を有して
はいなかった。とくに耐熱エージングにおける抵抗値が
大幅に上昇した。
この発明は上述の背景に基づきなされたものであり、そ
の目的とするところは、上記の従来の導電塗料用銅粉お
よび導電塗料組成物の欠点を解消して、銅粉の導電性と
電磁波シールド効果を低下させることなく、銅粉自体お
よび塗料組成物の耐環境性を著しく向上させた導電塗料
用銅粉の製造方法を提供することである 〔課題を解決するための手段〕 上記課題は、この発明による導電塗料用銅粉の製造方法
により達成される。すなわち、この発明の製造方法は、
脂肪酸金属塩で銅粉表面を処理し、次いで有機ジルコネ
ート化合物で更に処理することを特徴とするものである
この発明の好ましい態様において、脂肪酸金属塩として
、ステアリン酸金属塩、パルミチン酸金属塩、オレイン
酸金属塩または/およびカプリン酸金属塩を用いること
ができる。
この発明により他の好ましい態様において、脂肪酸金属
塩として、脂肪酸鉛、脂肪酸バリウム、脂肪酸亜鉛、脂
肪酸カドニウムおよび/または脂肪酸ナトリウムを用い
ることができる。
更に別の態様において、被処理銅粉として、すなわち脂
肪酸金属塩で処理される銅粉として、アミン処理された
ものを用いることができる。
以下、この発明をより詳細に説明する。
銅粉 この発明で用いられる銅粉の形状は、電解法、還元法、
アトマイズ法より得られる樹枝状、粒状、針状、球状が
あり、更に、これらをボールミルなどで機械的に加工し
たフレーク状などがある。
また、V型ミキサーなどを用いて樹枝状銅粉、フレーク
状銅粉、粒状銅粉、および球状銅粉を混合して用いるこ
とができる。
銅粉の前処理 この発明において用いることができる原料の銅粉として
、銀、ニッケル、亜鉛1、パラジウムなどの金属、半田
などの合金、アミン類、アミノ酸、カルボン酸およびそ
の誘導体などの有機化合物で予め被覆していてもよい。
この発明の好ましい態様において、処理前の銅粉をアミ
ンで処理することができる。処理するアミンとしては、
例えば、下記構造式で表されるヒドロキシルアミンがあ
る。
(R)  NCR2) n         3−n (式中、R1は、少なくとも1個の水酸基を有するヒド
ロキシアルキル基を表し、R2は、アルキル基または水
素を表し、nは、1≦n≦3の条件を満す整数を表す) そのようなヒドロキシアルキルアミンとして、例えば、
モノエタノールアミン、N、N−ジメチルエタノールア
ミン、N、N−ジエチルエタノールアミン、ジェタノー
ルアミン、N−ブチルジェタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、トリイソプロパツールアミン、モノイソプ
ロパツールアミンなどがある。このヒドロキシアルキル
アミンによる処理方法は、アミン水溶液中に銅粉を装入
し、撹拌・浸漬して濾過する方法や、アミン水溶液を銅
粉に直接吹き付ける方法などの湿式方法がある。この湿
式方法で処理した場合、処理後に残存する水分を実質的
に除去するために乾燥工程に付すことが望ましい。また
、銅粉の中に直接アミンを添加し、ミキサーやミルなど
で混合処理する乾式方法もある。
処理すべき銅粉は、また、前処理として必要に応じて、
無機酸、有機酸、各種還元剤などの試薬を用いて、また
水素還元により、銅粉表面からの酸化被覆を除去する。
また、処理すべき銅粉を、前処理として乾燥してもよい
脂肪酸金属塩 この発明の方法において、銅粉を先ず脂肪酸金属塩で処
理する。
脂肪酸金属塩としては、ステアリン酸、バルミチン酸、
オレイン酸などの高級脂肪酸の、鉛、バリウム、亜鉛、
カドニウム、ナトリウムなどの金属塩がある。特に好ま
しいものとして、ステアリン酸鉛がある。
脂肪酸金属塩の処理量は、金属分換算で、銅粉重量に対
して0.5ppm〜20重量%、好ましくはlppm〜
10重量%である。これは、lppm未満では徐々に銅
粉の耐環境性が低下し始め、0.5ppm未満になると
その傾向が著しくなるからであり、また、10重量%を
超えると銅粉の導電性が徐々に低下し始め、20重量%
を超えるとその傾向が著しくなるからである。
銅粉の脂肪酸金属塩による処理は、非液状態で実施され
ることが望ましい。すなわち、粉末状態の脂肪酸金属塩
を銅粉と、例えばミキサーやニダーなどの混合機などを
用いて、乾式混合する。
この混合により銅粉表面に脂肪酸金属塩の微細粉末が完
全にかつ均一に点在付着する。
有機ジルコネート化合物 この発明による導電性塗料用銅粉の製造方法は、脂肪酸
金属塩処理後の銅粉に有機ジルコネート化合物を被覆処
理する。好ましいジルコニウム化合物は、少なくとも1
個の易加水分解性有機基と少なくとも1個の難船水分解
性親油基とを有するものである。
その様な化合物として、例えば、イソプロピルトリイソ
ステアロイルジルコネート、イソプロピルトリドデシル
ベンゼンスルホニルジルコネート、イソプロピルトリス
(ジオクチルパイロホスフェート)ジルコネート、テト
ライソプロピルビス(ジオクチルホスフェート)ジルコ
ネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイ
ト)ジルコネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメ
チル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイ
トジルコネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート
)オキシアセテートジルコネート、ビス(ジオクチルパ
イロホスフェート)エチレンジルコネート、イソプロピ
ルトリオクタノイルジルコネート、イソプロピルジメタ
クリルイソステアロイルジルコネート、イソプロピルイ
ソステアロイルジアクリルジルコネート、イソプロピル
トリ(ジオクチルホスフェート)ジルコネート、イソプ
ロピルトリクミルフェニルジルコネート、イソプロピル
トリ(N−アミノエチル−アミノエチル)ジルコネート
、ジクミルフェニルオキシアセテートジルコネート、ジ
イソステアロイルエチレンジルコネートなどがある。
性能上好ましいジルコネート化合物は、ジルコニウムア
ルコキシドとカルボン酸、特に高級脂肪酸との反応によ
って得られる。例えば、テトラアルコキシジルコニウム
1モルに対して、数倍モル例えば、2〜5モルのイソス
テアリン酸、パルミチン酸、ミスチリン酸、ラウリン酸
、カプリン酸などの高級飽和脂肪酸およびこれらの異性
体やオレイン酸、リノール酸、リルン酸などの高級不飽
和脂肪酸およびこれらの異性体を反応させる。
有機ジルコネート化合物の処理量は、銅粉重量に対して
0.005〜20重量%、好ましくは0゜01〜10重
量%である。これは、0.01重量%未満では徐々に導
電塗料中における銅粉の分散性が低下し始め、0.00
5重量%未満では更に耐酸化性の低下も伴なって分散性
低下の傾向が著しくなり、また10ffij1%を超え
ると徐々に銅粉の導電性が低下し、20重量%を超える
とその傾向が著しくなるからである。
有機ジルコネート化合物による被覆処理法は、銅粉に対
し必要量の有機ジルコネート化合物を添加し、ミルやミ
キサーなどの混合機で乾式混合撹拌して被覆する方法な
どがある。
導電塗料組成物 この発明の銅粉を用いた導電性塗料組成物は、脂肪酸金
属塩および有機ジルコネート化合物が被覆された銅粉と
、樹脂バインダーと、溶剤とを含むものである。
この発明において用いることのできるバインダーには、
通常、電子機器によく用いられているプラスチックスに
対して密着性良好なものである。
例えば、ABS、ポリスチレン、ポリカーボネートなど
の電子機器プラスチックスに対し、アクリル系樹脂、ポ
リウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン系樹
脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂などを用いるこ
とができる。
また、この発明おいて用いることのできる溶剤としては
、バインダーなどの添加剤を溶解できるトルエン、シン
ナー、ヘキサン、ベンゼン、メチルエチルケトン、キシ
レン、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピル
アルコール、ブチルアルコール、メチルイソブチルケト
ン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブ、エチ
ルセロソルブなどの有機溶剤の1種または2種以上の混
合物が好ましい。
この組成物に配合される銅粉は、導電性組成物の固形分
に対して、40〜9Offi量%であり、好ましくは、
50〜85重量%である。
また、この組成物に配合されるバインダーは、導電性組
成物の固形分に対して、10〜60重量%であり、好ま
しくは、15〜50重量%である。
上記の成分以外に、目的に応じて種々の添加剤を含める
ことができる。その様なものとして、還元剤、界面活性
剤、酸化防止剤、消泡剤、増粘剤、チクソトロピック剤
、防錆剤、難燃剤などある。
〔作 用〕
上述の構成からなるこの発明では、脂肪酸金属塩の微細
な粉末が銅粉粒子表面に点在しつつ付着し銅粉に対して
の防錆膜を形成する。脂肪酸金属塩に引き続いて処理さ
れた有機ジルコネート化合物は、ジルコニウム原子を中
心とし、加水分解され易い親水性を呈する有機基と、加
水分解され難い親油性の有機基とを有し、分子内に親水
部分と疎水部分とを有するので、親水性基(例えばアル
コキシ基)が銅粉表面吸着水との置換反応を起こし、銅
粉表面に親水部分を内側に疎水部分を外側に有機ジルコ
ネート化合物の分子が配列して防錆膜を形成する。従っ
て銅粉表面に強固にかつ良好に分子膜を形成させ、しか
も、銅粉表面に高い疎水性が付与される。この疎水膜は
、導電性を損なうことなく、熱や湿度などの外部環境か
ら銅粉を保護するように作用して防錆膜となる。また、
この膜は、導電塗料組成物中において、樹脂バインダー
分子とファンデルワールス力、水素結合、イオン結合、
共有結合などによって巧みに絡み合い、撹拌、混練工程
時に生じる剪断応力などよって銅粉の良好な分散状態を
形成する。
〔発明の効果〕
下記の例から実証されるように、請求項1.2および3
の導電塗料用被覆銅粉の製造方法により、銅粉粒子表面
が脂肪酸金属塩および有機ジルコネート化合物で被覆さ
れてるので、導電性を損なうことなく耐熱性および耐湿
性の耐環境性を向上させることができる。
請求項1.2および3の製造方法により得られた導電塗
料用被覆銅粉を用いた導電性塗料組成物は、良好に銅粉
を分散して貯蔵安定性に優れているとともに、その塗膜
に優れた耐熱性などの耐環境性を付与させることができ
る。
請求項4の導電塗料用銅粉の製造方法においては、アミ
ンで前処理されるので、銅粉の防錆効果をより高めるこ
とができる。
〔実施例〕
以下に、この発明を実施例および比較例に基づき具体的
に説明するが、この発明はその要旨を超えないかぎり以
下の例に限定されるものではない。
実験例A(アミン前処理しない態様) 実験材料 実施例および比較例に用いた材料を以下に示す。
この例で用いられた樹枝状電解銅粉(ニル金属鉱業(株
) 、MF−D2)を第A1表に示す。
第八1表 銅粉の特性 見掛密度        0.72g/dタップ密度 
      1.30g/cd比表面積       
 0.34rrr/g平均粒径       11.8
 μmこの例で用いた脂肪酸金属塩および比較サンプル
を下記第八2表に示す。
No。
2−I No。
第八2表 脂肪酸金属塩 ステアリン酸鉛 ステアリン酸バリウム ステアリン酸亜鉛 ステアリン酸カドニウム ステアリン酸ナトリウム 比較サンプル イソプロピルトリドデシルベンゼン スルホニルチタネート テトライソブーピルビス(ジオクチ ルホスファイト)チタネート A2−8  アセトアルコキシアルミニウムジイソプロ
ピレート A2−9  アントラジン A2−10 7−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン この例で用いた有機ジルコネート化合物を、下記第八3
表に示す金属アルコキシドと高級脂肪酸とから調製した
第八3表 有機ジルコネート化合物 No、  金属アルコキシドモル数   高級脂肪酸モ
ル数A3−1 テトラ−n−ブトキ 1   イソステ
アリン酸シジルコニウム 〃      1 〃      1 〃      1 〃      1 〃      1 〃      1 オレイン酸 バルミチン酸 イソステアリン酸 ラウリン酸 カプリン酸 ミスチリン酸 実験例A1 銅粉の耐熱耐湿性 前記第八1表の樹枝状銅粉に第八2表の脂肪酸金属塩お
よび比較サンプルを、各々、金属分換算で1.100.
500ppm、0.1.1.0.5.0.10.0重量
%乾燥状態で、添加し、混合機を用いて均一に混合して
処理した。処理した銅粉の一部を第八3表に示す有機ジ
ルコネート化合物で処理した。表面被覆が形成された銅
粉を、85℃の温度、60℃/95%RHの湿度環境で
2000時間放置して、銅粉の変色および緑青の発生状
況を観察した。なお、各有機ジルコネート化合物の処理
量は、銅粉に対して、0.05.0、 1.0. 5.
1.0.5.0.10重量%に変えて実験した。
その結果、第八2表に示す脂肪酸金属塩および第八3表
に示した有機ジルコネート化合物(No。
A3−1〜7)で処理した場合、ippm 〜10重量
%の脂肪酸金属塩処理量で、全く変色せず、また緑青の
発生もなかった。これに対して、第八2表(No、A2
−1〜10)の脂肪酸金属塩および比較サンプルでのみ
処理された銅粉は、著しい茶褐色の変色および緑青発生
があった。
上記の結果より、この発明の被覆銅粉は、高温、高湿に
おける耐熱耐湿エージング性に優れていることが判る。
実験例A2 塗膜の導電性 実験例A1で用いた表面被覆処理銅粉から、アクリル系
樹脂(固形分:60重量%)および溶剤のトルエンを用
いて、導電塗料を調製した。
得られた導電性塗料をスクリーン印刷機でアクリル板に
縦2css横20111.膜厚40±10μmの導体回
路を形成した。この回路の体積固有抵抗を測定した。
その結果、第八2表に示す脂肪酸金属塩および第八3表
に示した有機ジルコネート化合物(N o。
A3−1〜7)で処理したこの発明による被覆銅粉を含
む導電性塗料から得られた回路は、3.0X10’〜4
.0XIO−’Ω’0111の体積固有抵抗を有してい
た。
他方、脂肪酸金属塩および比較サンプルでのみ処理され
た銅粉を含む導電性塗料から得られた回路は、1.0X
10−3〜2.0X10−3Ω・(至)の体積固有抵抗
を示した。
この結果から、この発明による被覆銅粉を含む導電塗料
は、良好な導電性を示すことが判る。
実験例A3 塗膜の耐熱耐湿性 実験例A2で調製した導体回路基板を、85℃の温度、
60℃/95%RHの湿度環境で2000時間放置して
塗膜の抵抗変化率を測定した。
その結果、85℃の高温環境では、第八2表に示す脂肪
酸金属塩および第八3表に示した有機ジルコネート化合
物(No、A3−1〜7)で処理したこの発明による被
覆銅粉を含む導電性塗料から得られた塗膜は、少なくて
5%、多くても10%に過ぎなかった。他方、比較サン
プルで処理された銅粉を含む導電性塗料から得られた塗
膜は、少なくて55%、多くて150%〜190%もの
大幅な変化を示した。
60℃/95%RHの湿度環境では、第八2表に示す脂
肪酸金属塩および第八3表に示した有機ジルコネート化
合物(No、A3−1〜7)で処理したこの発明による
被覆銅粉を含む導電性塗料から得られた塗膜は、少なく
て一5%、多くても3%に過ぎなかった。他方、比較サ
ンプルで処理された銅粉を含む導電性塗料から得られた
塗膜は、少なくて44%、多くて115%〜135%も
の大幅な変化を示した。
実験例B(アミン前処理する態様) 実験材料 実施例および比較例に用いた材料を以下に示す。
この例で用いられた樹枝状電解銅粉(ニル金属鉱業(株
) 、MF−B2)を′MB1表に示す。
第81表 銅粉の特性 見掛密度        0.72g/crdタップ密
度       1.30g/c#i比表面積    
    0,34ば/g平均粒径       11,
8 μmこの例で用いた脂肪酸金属塩および比較サンプ
ルを下記第82表に示す。
第82表 No、     脂肪酸金属塩 B2−1  ステアリン酸鉛 B2−2  ステアリン酸バリウム B2−3  ステアリン酸亜鉛 B2−4  バルミチン酸鉛 B2−5  バルミチン酸亜鉛 B2−6  オレイン酸鉛 B2−7  カプリン酸鉛 B2−8  カプリン酸亜鉛 この例で用いた有機アミンを下記183表に示す。
第83表  有機アミン No、    有機アミン B5−1  )ジェタノールアミン B5−2  モノイソプロパツールアミンB5−3  
 N、N−ジメチルエタノールアミンB5−4  ジェ
タノールアミン B5−5   N−ブチルジェタノールアミンこの例で
用いた有機ジルコネート化合物を、下記第84表に示す
金属アルコキシドと高級脂肪酸とから調製した。
第84表 有機ジルコネート化合物 No、  金属アルコキシド 高級脂肪酸B4−1 テ
トラ−n−ブトキ イソステアリン酸シジルコニウム B4−2    〃       オレイン酸B4−3
    N       バルミチン酸B4−4 テト
ライソブトキ ラウリル酸シジルコニウム B4−5    #       カプリン酸B4−6
    N        ミスチリン酸B4−7 テ
トラ−1−ブトキ ステアリン酸シジルコニウム 註)高級脂肪酸と金属アルコキシドとのモル比は3:1
である。
この例Bで用いた比較の表面被覆剤を、第85表に示す
第85表 比較の表面被覆剤 NOl  比較の表面被覆剤 B5−1 イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニ
ルチタネート B5−2 テトライソプロピルビス(ジオクチルホスフ
ァイト)チタネート B5−3 アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピ
レート B5−4 アントラジン B5−57−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン B5−6 イソシアヌル酸 実験例B1 銅粉の耐熱耐湿性 前記第81表の樹枝状銅粉を、第83表に示す有機アミ
ンの水溶液(アミン濃度で各々1.0.3.0.6.0
重量%)中に、10.30.60分間浸漬し、分液・乾
燥してアミン前処理をした。
乾燥後の銅粉に第82表の脂肪酸金属塩を、各々、金属
分換算で0,5.1.5.10.100.500ppm
、0.01.0,5.1.0重量%乾燥状態で添加し、
セラミック製のポットで1.2.3時間混合して処理し
た。
処理した銅粉を第84表に示す有機ジルコネート化合物
で前述と同様に処理した。表面被覆が形成された銅粉を
、85℃の温度、60℃/95%RHの湿度環境で20
00時間放置して、銅粉の変色および緑青の発生状況を
観察した。なお、各有機ジルコネート化合物の処理量は
、銅粉に対して、0.05.0.1.0.5.1,0.
3.0重量%に変えて実験した。その観察の結果、この
発明による表面被覆銅粉は全く変色しなかった。
また、前記第81表の樹枝状銅粉を、第82表の脂肪酸
金属塩を用いて水、エタノール、トルエン溶媒中で処理
し、次いで第84表に示す有機ジルコネート化合物で銅
粉を同様に処理し、表面被覆が形成された銅粉を、85
℃の温度、60℃/95%RHの湿度環境で2000時
間放置して、銅粉の変色および緑青の発生状況を観察し
た。その結果、著しい茶褐色の変色および部分的な緑青
発生があった。
更に、第85表に示す比較の表面被覆剤で、前述と同様
に銅粉を処理し、表面被覆が形成された銅粉を、85℃
の温度、60℃/95%RHの湿度環境で2000時間
放置して、銅粉の変色および緑青の発生状況を観察した
。その結果、若い)茶褐色の変色および緑青発生があっ
た。
上記の結果より、この発明の被覆銅粉は、高温、高湿に
おける耐熱耐湿エージング性に優れていることが判る。
実験例B2 塗膜の導電性 実験例B1で用いた表面被覆処理銅粉から、アクリル系
樹脂(固形分:60重量%)および溶剤のトルエンを用
いて、導電塗料を調製した。
得られた導電性塗料から導体回路を形成し、この回路の
体積固有抵抗を測定した。
その結果、第82表に示す脂肪酸金属塩および第84表
に示した有機ジルコネート化合物(NO2B4−1〜7
)で処理したこの発明による被覆銅粉を含む導電性塗料
から得られた回路は、I×10−4〜3xlO−4Ω・
国の体積固有抵抗を有していた。
他方、水、エタノール、トルエン溶媒中で処理された銅
粉および比較表面被覆剤でのみ処理された銅粉を含む導
電性塗料から得られた回路は、4×10″″4〜2X1
0’Ω・印の体積固有抵抗を示した。
この結果から、この発明による被覆銅粉を含む導電塗料
は、良好な導電性を示すことが判る。
実験例B3 塗膜の耐熱耐湿性 実験例B2で調製した導体回路基板を、85℃の温度、
60℃/95%RHの湿度環境で2000時間放置して
塗膜の抵抗変化率を測定した。
その結果、85℃の高温、60℃/95%RHの湿度環
境では、第82表に示す脂肪酸金属塩および第84表に
示した有機ジルコネート化合物(No、B4−1〜7)
で処理したこの発明による被覆銅粉を含む導電性塗料か
ら得られた塗膜は、多くても5%に過ぎなかった。他方
、水、エタノール、トルエン溶媒中で処理された銅粉お
よび比較表面被覆剤でのみ処理された銅粉を含む導電性
塗料から得られた塗膜は、少なくて10〜20%、多く
て150%〜170%もの大幅な変化を示した。
これらの結果より、この発明による銅粉から得られた塗
膜は、耐熱性および耐湿エージング性に優れている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、脂肪酸金属塩で銅粉表面を処理し、次いで有機ジル
    コネート化合物で更に処理することを含む、導電塗料用
    銅粉の製造方法。 2、脂肪酸金属塩が、ステアリン酸金属塩、パルミチン
    酸金属塩、オレイン酸金属塩または/およびカプリン酸
    金属塩である、請求項1記載の導電塗料用銅粉の製造方
    法。 3、脂肪酸金属塩が、脂肪酸鉛、脂肪酸バリウム、脂肪
    酸亜鉛、脂肪酸カドニウムおよび/または脂肪酸ナトリ
    ウムである、請求項1記載の導電塗料用銅粉の製造方法
    。 4、脂肪酸金属塩で処理される銅粉が、アミン処理され
    たものである、請求項1記載の導電塗料用銅粉の製造方
    法。
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