JPH02102670A - チューブ体および血液潅流装置 - Google Patents

チューブ体および血液潅流装置

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JPH02102670A
JPH02102670A JP63255300A JP25530088A JPH02102670A JP H02102670 A JPH02102670 A JP H02102670A JP 63255300 A JP63255300 A JP 63255300A JP 25530088 A JP25530088 A JP 25530088A JP H02102670 A JPH02102670 A JP H02102670A
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tube
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、例えば下肢動脈、冠動脈のような血管内の狭
窄部を治療するため、狭窄部を拡張して該狭窄部におけ
る血流の改善を図り得るチューブ体血液潅流装置に関す
るものである。
〈従来の技術〉 例えば冠動脈のような血管内の狭窄部を治療する際には
、先端部に拡張体(バルーン)を具えた拡張カテーテル
を目的とする血管内に挿入し、その先端を病変部に進め
、拡張体を拡張さうな施術では、拡張体の拡張により血
管の一部が閉塞状態となるため、病変部の下流側(末梢
側)での血流が必然的に停止することになる。
このような状態が長時間続(ことは患者にとって極めて
危険であるので、長時間に亘る施術の場合には、拡張カ
テーテルのルーメンを通して必要量の血液を病変部の下
流側へ供給して、正常な血流を確保しなければならない
この場合の血液供給方法としては、次の2通りの方法が
知られている。
第1は、患者自身または他人の血液を予め貯血バッグ内
に貯蔵して置き、施術に際してこの貯蔵血液を拡張カテ
ーテルのルーメンに流入させて、病変部の下流側へ送血
するという方法である。
第2は、施術をしている間中、施術を受けている患者の
別の血管から脱血を行い、脱血した血液をそのまま拡張
カテーテルのルーメンに流入させて、病変部の下流側へ
送血するという方法である。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、第1の方法においては、送血血液は貯蔵
血液であるため、鮮度が低下し、また感染の問題も生じ
る。 特に他人の血液を送血する場合には、患者との適
合性の問題も生じる。
また、第2の方法では、新鮮な血液が供給できる反面、
拡張カテーテルの挿入部位(シース留置部位)の他に、
脱血(例えば、採血針の穿刺)のために、患者の血管の
他の箇所を切開または穿針しなければならず、患者の負
担が増大する。 特に、血管狭窄部を拡張する治療を受
ける患者には高齢者が多く見受けられるので、このよう
な高齢者にとっては、この負担は著しく重いものとなる
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたも
ので、脱血のための切開または穿針を行うことなく、患
者自身の新鮮な血液を供給し、患者負担を増大させない
チューブ体および血液潅流装置を提供することを目的と
する。
く課題を解決するための手段〉 このような目的は、以下の本発明により達成される。
即ち、本発明は、先端部から基端部まで連通し先端部お
よび基端部において開口したルーメンを有し、かつ先端
部に拡張体を備えた拡張カテーテルと、該拡張カテーテ
ルを挿入しうるルーメンを有し、該ルーメンに前記拡張
カテーテルを挿入した状態で拡張カテーテルの外面と該
ルーメンとの間に脱血用間隙が形成され、かつ該ルーメ
ンと連通ずる側方開口部を有するシースとからなるカテ
ーテル組立体に接続して用いられるチューブ体であって
、 前記シースのルーメンに前記拡張カテーテルを挿入した
状態において、一端が前記側方開口部と、他端が前記拡
張カテーテルのルーメン基端部とそれぞれ接続可能であ
り、送血装置を装着可能なチューブ部分を有することを
特徴とするチューブ体である。
前記チューブ体は、その経路内に少なくとも1個の貯血
部を有するものであるのが好ましい。
また、本発明は、先端部から基端部まで連通し先端部お
よび基端部において開口したルーメンを有し、かつ先端
部に拡張体を備えた拡張カテーテルと、 該拡張カテーテルを挿入しうるルーメンを有し、該ルー
メンに前記拡張カテーテルを挿入した状態で拡張カテー
テルの外面と該ルーメンの内面との間に脱血用間隙が形
成され、かつ該ルーメンと連通ずる側方開口部を有する
シースと、 前記いずれかのチューブ体とからなり、前記拡張カテー
テルが挿入された前記シースを血管に留置した状態で、
前記脱血用間隙から脱血した血液を、前記シースのルー
メン、前記チューブ体および前記拡張カテーテルのルー
メンを介して前記拡張カテーテルの先端開口から血管内
に送血するよう構成したことを特徴とする血液潅流装置
である。
前記シースは、その基端部に弁体を有する血液潅流装置
であるのが好ましい。
〈作 用〉 この構成に基(本発明の作用は、経皮的に留置されてい
るシースの内腔と拡張カテーテルとにより脱血用間隙を
形成し、施術に際してこの脱血用間隙を通して必要な脱
血を行い、この脱血した血液を、シースの内腔、これに
接続された送血回路およびこれに接続された拡張カテー
テル内のルーメンを介して、拡張カテーテルの先端開口
から血管内に送血するようになしたことにある。 即ち
、脱血は、経皮状態にあるシース先端の脱血用間隙にて
行うため、脱血のために患者の血管の他の箇所を切開ま
たは穿針しな(てもよ(、患者の負担が軽減される。
なお、下肢動脈のような太い血管の場合については前述
の通りであるが冠動脈のような細い血管においては実施
例で説明するがガイデイングカテーテルを使用する方法
も適宜用いられる。
〈実施例〉 以下、本発明のチューブ体および血液潅流装置を、添付
図面に示す好適実施例について詳細に説明する。
なお、以下冠動脈に適用されるチューブ体および血液潅
流回路について代表的に説明するが、その用途はこれに
限定されるものではない。
なお、この説明中において用いる「先端」及び「後端」
、r基端」の表現は、施術中における注入血液の流れ方
向を基準として名付けられたものであり、また、施術対
象の血管には2の符号を用い、その狭窄部または病変部
には3の符号を用いる。
第1図は、本発明に係る血液潅流装置の一例を示す概略
構成図、第2図は、第1図に示す血液潅流装置に用いる
拡張カテーテルの先端部を示す拡大縦断面図、第3図は
、第2図に示す拡張カテーテルの基端部を示す構成図で
ある。
図中、この血液潅流装置lに用いる拡張力戸−テル10
は、その内部が第1ルーメン11に形成された内管12
と、第2ルーメン13を形成する環状の空間を隔てて同
軸的に設けられ外管14とから成る柔軟な二重構造の長
尺管体を主体とし、その先端部10aに拡張体15を取
付けると共に、その基端部10bに略Y字形の分岐ハブ
16を取付けた、全体的に気密構造(または液密構造)
のものとして構成される。
この場合、前記第1ルーメン11は、この拡張カテーテ
ル10の先端部10aから基端部10bまで連通するよ
うに形成され、しかも、その先端は、前方に向って開口
するように、その後端は、前記分岐ハブ16の第1開口
部16aと連通するように形成される。
なお、拡張カテーテル10は前記二重管構造のみに限ら
ず2つのルーメンを並設したダブルルーメン構造、ある
いは二重管とダブルルーメン構造の組み合わせであって
もよい。
また、前記第2ルーメン13は、その先端が前記拡張体
15の内部空間15aに連通し、その後端が前記分岐ハ
ブ16の第2開ロ部16bに連通ずるように形成される
なお、前記内管12は、後述のガイデイングカテーテル
20からの回転力を受けた際の捻れや折れ曲りを生じな
いように、例えば金属メッシェ等から成る剛性付与体1
7を、内管12の主構成材料である合成樹脂材料内に一
体的に埋込むように構成するのが好ましい。
また、前記拡張体15で覆われた内管12の外周面の例
えば2個所には、X線透視下において拡張体15の位置
を確認し得るようにするための、X線不透過材料から成
る適宜形状のマーカ18を付設して置くのが好ましい。
また、前記拡張体15は、例えばPET、PVC,EV
A等の材料から構成され、その前端は前記内管12の先
端外周面に、その後端は、前記外管14の先端外周面に
それぞれ固着(接着または融着)されている。
また、前記分岐ハブ16は、第3の図で図示するように
、Y字形の一方の技部に第1開ロ部16aを具え、他方
の枝部に第2開ロ部16bを有するものとして形成され
る。
この場合、前記分岐ハブ16に形成された第1開ロ部1
6aには、拡張カテーテル10を血管2内の狭窄部3に
挿入する際に、可撓性のガイドワイヤGが挿通される。
 そして、分岐ハブ16に形成された第2開ロ部16b
には、前記拡張体15へ拡張用流体Wを注入する際の注
入開口と連通ずる。
なお、第3b図に示すように、分岐ハブ16と第1およ
び第2開ロ部16a、16bを、それぞれ可撓性を有す
る連結チューブ16c、16dで連結した構成であって
もよい。
このように構成された拡張カテーテル10は、その先端
10aの方からガイデイングカテーテル20に形成され
たルーメン25内に、挿入される。
一方、このガイデイングカテーテル20は、チューブ状
の部材であって、その内部に形成されたルーメン25内
に、血管内の所定の位置にガイデイングカテーテル20
を進める時に先尊の役をはたすガイドワイヤ(図示せず
)と前記拡張カテーテル10とを、二者択一的に挿入し
得るように構成されている。
即ち、狭窄部3を拡張する施術を行う際には、ガイデイ
ングカテーテル20は、後述するシース30の内腔内に
長手方向に移動可能かつ回転可能に挿入され、さらにガ
イデイングカテーテル20のルーメン25内には、ガイ
ドワイヤ(図示せず)が収納され(必要であれば回転コ
ネクター21を介し)、ガイデイングカテーテル20の
先端が所定の位置に到達した後ガイドワイヤは取り除か
れ、必要に応じて血管造影剤が注入され血管造影がなさ
れる。
そして回転コネクター21を介し前記拡張カテーテル1
0およびガイドワイヤGがガイデイングカテーテル20
のルーメン25内に導入される。
なお、前記回転コネクタ21には、前記拡張カテーテル
10を挿入する開口のほかに、施術上の他の行為(例え
ば、血管造影剤の注入あるいは血圧測定等)を実施する
際に利用するための三方活栓22を設けて置くのが好ま
しい。
さらに三方活栓22は二連活栓等であってもよい。
第4図にシースの断面構造を示す。 同図に示すように
、シース30は、ルーメン(内腔)35を有する細長い
略円筒形の部材であって、例えば、ETFE、PFA%
FEP等のフッ素系樹脂材料で構成されたシース本体3
1と、このシース本体31の基端部に気密的に結合され
た金属製または硬質合成甜脂製のハブ32と、該ハブ3
2の少なくとも1箇所の側方部位に形成された送血回路
連結用の突起部33と、それに接続されるシースチュー
ブ(サイドチューブ)36と、それに接続される三方活
栓37とで構成される。 また、前記ハブ32の人口部
分32bには、後述する弁体34が装着されている。
シース本体31に形成されたルーメン(内腔)35には
、前記ガイデイングカテーテル20が遊嵌状態で挿入さ
れ、内腔35の内面とガイデイングカテーテル20の外
周面との間に脱血用間隙31aが形成される。 従って
、内腔の内径は、ガイデイングカテーテル20の外径よ
りも大きい値に設定される。
この値は、脱血用間隙31aの流路の断面積を決定する
もので、上腕または大腿部の血管2内にシース30を留
置したとき、シース本体31先端の採血開口31bから
脱血用間隙31a内に流入する血液の最大必要流量を確
保し得るように設定される。
その必要流量は、症例(治療の規模や経皮的に挿入され
ろ血管の種類、太さ等)により異るが、例えば冠動脈の
施術の場合には、40〜50 m 12 / m i 
n程度の流量が望まれる。
一方、前記ハブ32には、その内部に前記脱血用間隙3
Laと連通するほぼ同径の中空開口部32aが形成され
、その後端が、前記ガイデイングカテーテル20を挿入
する入口部分32bとして形成される。
そして、このハブ32の側面に形成された送血回路連結
用の突起部33には、その内部に、前記中空開口部32
aを介して脱血用間隙31aに連通する側方連結開口3
3aが形成され、また、突起部33の外周面には、シー
スチューブ36を嵌合した際に、突起部33から容易に
抜けないようにするための突出嵌合部33bが形成され
ているのが好ましい。
一般に、弁体34は、血管にシース30を留置した状態
であって、シース30の内腔35にガイデイングカテー
テル20が挿入されていない状態のときに、採血開口3
1bから内腔35に流入した血液が、入口部分32bか
ら外部へ流出するのを防止するために設置されるもので
ある。 また、この弁体34は、狭窄部3を拡張する施
術を行っている最中、即ち、内部に前記拡張カテーテル
1oが挿入されたガイデイングカテーテル20が、シー
ス30の内腔35に挿入されているときに、主として前
記ハブ32の中空開口部32aに外部より空気が侵入す
るのを防止する役割も果す。
弁体34の具体的な構造は、第5図および第6図に示す
ように、一方の端面においてのみ開口する第1の切込み
34aと、他方の端面においてのみ開口する第2の切、
込み34bとを具え、これらの切込み34aおよび34
bが弁体内部において互いに交差するように、かつ距離
りをなす交差部34cを形成するように構成される。
この場合、弁体34は、各種ゴム、軟質樹脂等の弾性材
料で構成されているため、この弁体34に挿入されるガ
イデイングカテーテル2゜の外径に応じて第1および第
2の切込み34aおよび34bがカテーテル20の外周
面に、それぞれ異なる方向から密着状態で連続的に面接
触して、シース30とガイデイングカテーテル20との
間を液密状態に保持する。
なお、このシース30の代りに、特開昭61−7106
5号公報の第2図に開示された構造のシースな使用する
ことも可能であり、また、弁体34についても、同公報
に詳述されている。
本発明の特徴部分の一つである送血回路40は、前記脱
血用間隙31aから脱血し、その脱血血液を前記分岐ハ
ブ16の第1開ロ部16aを介して第1ルーメンll内
に流入させる目的で設置される。
第1図に示すように、チューブ体40は、コネクタ41
a、一連の回路形成チューブ41b、41c、41d、
41eおよびコネクタ4Lfで構成され、血液潅流装置
1の血液潅流回路の主要部を構成しているもである。
このチューブ体40は、その一端が、コネクタ41aを
介して前記シースチューブ36の先端の三方活栓37に
接続され、他端がコネクタ4fを介して前記分岐ハブ1
6から延長された連結チューブ16cの先端の第1開ロ
部16aに接続されている。
なお、コネクタ4fと第1開ロ部16aとの間には三方
活栓44bが設けられているのが好ましい。
チューブ41b〜41eは、例えばポリ塩化ビニル、ポ
リウレタン、ナイロン、PE。
EVAシリコーン等の可撓性を有する樹脂材料で構成さ
れている。 なお、これらの各チューブ内には、血栓付
着防止処理として、メチルトリメトキシシラン等をコー
ティングしてお(のが好ましい。
そして、このチューブ体40の適宜個所には、送血装置
であるポンプ42と、貯血槽43と、必要に応じて1ま
たは2以上の個以上の三方活栓、44bとが配設される
送血用のポンプ42としては、流量の安定性に優れると
いう点から、第1図に示すような、医療用のローラポン
プを用いるのが好ましい。
このローラポンプは、アームの両端にそれぞれ円柱状の
ローラが自由回転可能に軸支された構造であり、アーム
を図中反時計回りに一定速、度で回転させると、2つの
ローラが交互に、前記回路形成チューブ群の中の一つで
あるチューブ41cを、連続的にしごくことにより、チ
ューブ内の血液を輸動的に送るようになっている。
なお、送血量は、症例(治療の規模や施術対象とする血
管の種類、太さ等)により異るが、例えば冠動脈の施術
の場合には、40〜50m A / m i n程度の
流量が望まれる。 この送血量は、ポンプ42の吐出m
(アームの回転速度およびチューブ41cの内径により
決定される)により調整される。
また、貯血槽43は、主として血液中に混入した気泡を
除去するために設けられる。
ポンプ42の作動により、シース30の中空開口部32
aは負圧となるが、弁体34の気体遮断機能が完全でな
い場合には、若干の空気が弁体34を通過して脱血血液
中に混入する。
動脈への治療を行う場合には、送血血液中に例え微量の
気泡が混入していた場合でも人体に危険が及ぶため、送
血血液中の気泡は、完全に除去しなければならない。
なお、この貯血槽43は、第1図ではあたかも横置きで
あるかのように記載されているが、使用時には、その脱
気孔43aが上方に位置するように設置されるものであ
る。 なお、脱気孔43aには2方活栓(図示せず)ま
たは3方活栓(図示せず)が取り付けられているのが好
ましい。
また、三方活栓37.44bは、例えば血管造影剤等の
各種薬液の血管2内への注入、あるいは採血、血圧測定
をするために設置されるものである。
次に、上記構成の血液潅流装置1の作動について説明す
る。
■ まず、血管2内に生じた狭窄部3の拡張治療を実施
する前に、拡張カテーテル10内の空気をできる限り除
去する。 この場合、例えば分岐ハブ16の第2開ロ部
16bにシリンジ等の吸引、注入手段を取り付け、これ
を作動させることによって、第2ルーメン13や拡張体
15内の空気と、シリンジ内に注入して置いた血管造影
剤等の液体とを置換させて置く。
■ 第7図に示すように、X線透視台上に横臥している
患者の血管2に、例えばセルジンガー法により、シース
30の先端部分を穿刺部4へ挿入、留置する。 このと
き、シース本体31の採血開口31bは血管2内に位置
するような状態となっている。
◎ シース30の穿刺部4へのセットが終了した後は、
ガイデイングカテーテル20をシース30の内腔35内
に挿入し、予め該ガイデイングカテーテル20のルーメ
ン25内に挿入しておいたガイドワイヤを先行させなが
ら、血管2内にガイデイングカテーテル2oを挿入し所
定位置まで導入して行く。 この後ガイドワイヤを抜去
し、このガイデイングカテーテル20を介して血管造影
剤を血管2内に注入しながら、X線透視を利用して血管
狭窄部3の位置を確認する。
■ 血管造影による血管狭窄部3の位置確認が行われた
後は、ルーメン25内に、回転コネクター21を介して
ガイドワイヤGを入れた拡張カテーテル1oを徐々に挿
入して行く。
■ 拡張カテーテル10をガイデイングカテーテル20
の先端まで挿入し、予め拡張カテーテル10の第1ルー
メン11内に挿入しであるガイドワイヤGを操作し血管
狭窄部3を通過させ、このガイドワイヤGに沿って拡張
カテーテル10を進めることにより、第8図に示すよう
に、拡張カテーテル10の先端部10aを血管狭窄部3
内にセットする。
この場合、拡張カテーテル10の内管2に付設されたマ
ーカ18を利用すれば、血管狭窄部3の位置と拡張体1
5の位置とを、施術者の望むような状態に合致させるこ
とができる。
■ 拡張カテーテル10の先端部10aのセット位置が
決定したならば、分岐ハブ16の第2開ロ部16bにか
ら、例えばや血管造形剤のような拡張用流体Wを注入し
て、第9図に示すように、拡張体15の内部空間15a
を所定形状に膨張させる。 これにより狭窄部3は量大
され、血流が改善される。
なお、この動作が終了した後は、拡張用流体Wを吸引し
拡張体15を収縮させ、さらにガイドワイヤGを第1ル
ーメン11内から抜去して、血管狭窄部3の下流側への
送血動作に備える。
■ チューブ体40の内部をあらかじめ生理食塩水等で
置換しておき、この一端をシース30の三方活栓37に
接続しポンプ42を作動させる。 この状態でチューブ
体40内がほとんど血液に置換された後ポンプ42を停
止する。
この後送血回路40の他の一端を拡張カテーテル10の
ガイドワイヤーGを取り除いた第1開ロ部16aに接続
し、拡張カテーテルlOの拡張体15を膨張させた後ポ
ンプ42を作動させる。
■ ポンプ42が作動を開始すると、その送血作用によ
って、シース30の脱血用間隙31aから回路形成チュ
ーブ41中の送血チューブ41cに至る間の回路内が負
圧となる。
そのため、シース30が留置された血管2内の血液は、
この負圧作用のため採血開口31bから脱血用間隙31
a内に流入し、シース3゜の中空開口部32a→突起部
33の側方連結開口33a−チューブ36−三方活栓3
7−回路成形チューブ41中のチューブ41b→送血チ
ユーブ41c→貯血槽43の入口側チューブ41dを経
て、貯血槽43に至ることになる。
この場合、前記シース30の中空開口部32aの負圧作
用により、ガイデイングカテーテル20の外周面と弁体
34の各切込み34a、34bとの間から、微量の大気
がこの中空開口部32a内に侵入して脱血血液の中に気
泡として混入する虞れがあるが、この気泡は、流入した
貯血槽43内で分離されて必要によっては脱気孔43a
から排出されるので、貯血槽43から出口側チューブ4
1eに流出する血液中には、人体に有害な気泡が存在し
な(なる。
なお、血管2内に気泡が混入した血液が送り込まれると
、例えば、脳を中心とした各器官の微小血管に栓塞を起
して施術後の脳障害等を生じさせる虞れがあるので、こ
の種の治療を施すときには脱気に対する充分な注意が必
要となる。
■ ポンプ42の作動中は、採血開口31bがら脱血し
かつ貯血槽43で脱気された患者自身の新鮮な血液が、
貯血槽43−出口側チューブ41e(−*三方活栓44
b)−第1開ロ部16a→チューブ16c−分岐ハブ1
6を経て、拡張カテーテル10の第1ルーメン11内に
送り込まれる。
従って、この血液は、第10図に示すように、第1ルー
メン11の先端開口から血管狭窄部3の下流側(末梢側
)へと送血されることになり、ここに、患者自身の新鮮
な血液による正常な血流が確保されることになる。
く臨床例〉 以下、上記構成の血液潅流装置1を使用して治療した場
合の、具体的な臨床例について説明する。
症例二男性(56オ) 患部:LAD(左前下行技)、seg、6[手 順] (1)先ず、拡張体の拡張径が3mmであるProfi
le Plus (U S CL社の商品名 )製の拡
張カテーテルを用い、血管狭窄部を120psiの圧力
をもって1分間拡張した後、拡張カテーテルを、収縮し
た。 この間、30秒間でSTが5mm上昇するのが認
められた。
(2)次に、拡張部分の内面を滑らかにするため、予め
生理的食塩水をもってブライミングされた状態にある図
示実施例の血液潅流装置1を、前述の拡張カテーテルに
接続した後拡張カテーテルを60ps iの圧で拡張し
、回路側の送血手段を推定流量30 m 12 / m
 i n程度の速さで作動させて、この回路1内を患者
自身から脱血した血液をもって置換した。
(3)そして、この状態で血管狭窄部を3分間拡張した
結果、本発明の効果が表れて、1分間はSTに変化がな
く、3分間までの間でSTが3〜4mmだけ上昇するの
が認められた。 そして、拡張終了後はSTの値は元の
値に戻った。
(4)この施術中において、脱血した血液の潅流時にお
けるシースへの大気の侵入は認められず、これにより、
弁体の存在による大気遮断効果を確認することができた
。 また、回路全体に亘って顕著な血栓付着は生じなか
った。
なお、この臨床例では、血栓付着防止処理として、メチ
ルトリメトキシシランを回路内面にコーティングしであ
る。
即ち、これらの臨床結果は、本発明に係る血液潅流装置
1を使用した場合には、血管狭窄部の下流側へ送血する
際に、空気の混入を防止しながら、STの上昇を3分間
で3〜4mm程度に抑制しうることを示している。
以上説明した通り、本発明に係る血液潅流装置1では、 ■ 少な(とも、人体の2個所を切開または穿刺すると
いう、患者にとって無用な負担を無(することができる
■ 患者自身の新鮮な血液をリアルタイムに供給(送血
)して施術が行えるため、供給血液に係る併発症や後遺
症の発生を未然に防止することができる。
■ 弁体の気体遮断作用と貯血槽の脱気作用との組合せ
により、供給血液中への空気の混入を防いでいるため、
施術に伴う後遺症等の発生を未然に防止することができ
る。
■ この血液潅流装置を使用する際の各種動作や手順が
、通常の施術に際に行われる施術動作や手順と殆ど変わ
らないので、施術者は戸惑うことな(、従来どおりの操
作で治療を行うことができる。
という優れた諸効果を得ることができる。
以上、各図に示す実施例について説明したが、本発明は
これに限定されるものではな(、その要旨を変更せざる
範囲内で、種々に変形することができる。
例えば、本発明の血液潅流装置においては、上記構成の
拡張カテーテルに限らず、他の形式の拡張カテーテル、
例えば特開昭54−70683号公報に示されるグリュ
ンティッヒクィブや、米国特許筒4,323,071号
明細書に示されるシンブソンーロバートタイブと呼ばれ
るものでも適用でき、また、拡張カテーテルの内管に剛
性付与体のないカテーテルでも適用可能である。
〈発明の効果〉 以上述べた通り、本発明のチューブ体および血液潅流装
置によれば、拡張カテーテルを挿入するために血管に留
置されているシースの先端より脱血し、その血液を送血
回路を経て拡張カテーテルのルーメンに注入し、該ルー
メンの先端開口より病変部の下流側へ送血することによ
り、脱血のために患者の他の血管を切開または穿針を行
うことなく、患者自身の新鮮な血液を供給することがで
き、よって治療にあたり、患者負担を増大させない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の血液潅流装置の一構成例を示す概略
構成図である。 第2図は、第1図に示す血液潅流装置に用いられる拡張
カテーテルの先端部の構造を示す拡大縦断面図である。 第3a図および第3b図は、それぞれ拡張カテーテルの
基端部の構成例を示す構成図である。 第4図は、第1図に示す血液潅流装置に用いられるシー
スの構造を示す拡大縦断面図である。 第5図および第6図は、第4図に示す弁体の斜視図であ
り、第5図は斜視外観図、第6図はその弁構成を示す内
部構造図である。 第7図ないし第10図は、それぞれ本発明の血液潅流装
置により行われる治療の手順を示す説明図で、第7図は
、シースな血管内に留置した状態の部分断面図、第8図
は、拡張カテーテルを血管の狭窄部に挿入した状態の部
分断面図、第9図は、血管の狭窄部において拡張カテー
テルの拡張体を拡張した状態の部分断面図、第10図は
、狭窄部の下流側へ送血している状態の部分断面図であ
る。 符号の説明 1・・・血液潅流装置 2・・・血管 3・・・狭窄部 4・・・穿刺部 G・・・ガイドワイヤ W・・・拡張用流体 10・・・拡張カテーテル 10a・・、・先端部 10b・・・基端部 11・・・第1ルーメン 12・・・内管 13・・・第2ルーメン 14・・・外管 15・・・拡張体 15a・・・内部空間 16・・・分岐ハブ 16a・・・第1開口部 16b・・・第2開口部 16c、16d・・・連結チューブ 17・・・剛性付与体 18・・・マーカ 19・・・注入開口 20・・・ガイデイングカテーテル 21・・・回転コネクタ 22.44b・・・三方活栓 25・・・ルーメン 30・・・シース 31・・・シース本体 31a・・・脱血用間隙 31b・・・採血開口 32・・・ハブ 32a・・・中空開口部 32b・・・入口部分 33・・・突起部 33a・・・側方連結開口 33b・・・突出嵌合部 34・・・弁体 34a・・・第1切込み 34b・・・第2切込み 34c・・・交差部 35・・・ルーメン(内腔) 36・・・シースチューブ(サイドチューブ)37・・
・三方活栓 40・・・チューブ体 41a、41f・・・コネクタ 41b〜41e・・・送血チューブ 42・・・ポンプ 43・・・貯血槽 43a・・・脱気孔 6.2 G、3a +6b FIG、3b 6b FIG、4 FIG、5 FIG、6 4C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)先端部から基端部まで連通し先端部および基端部
    において開口したルーメンを有し、かつ先端部に拡張体
    を備えた拡張カテーテルと、該拡張カテーテルを挿入し
    うるルーメンを有し、該ルーメンに前記拡張カテーテル
    を挿入した状態で拡張カテーテルの外面と該ルーメンと
    の間に脱血用間隙が形成され、かつ該ルーメンと連通す
    る側方開口部を有するシースとからなるカテーテル組立
    体に接続して用いられるチューブ体であって、 前記シースのルーメンに前記拡張カテーテルを挿入した
    状態において、一端が前記側方開口部と、他端が前記拡
    張カテーテルのルーメン基端部とそれぞれ接続可能であ
    り、送血装置を装着可能なチューブ部分を有することを
    特徴とするチューブ体。
  2. (2)前記チューブ体は、その経路内に少なくとも1個
    の貯血部を有する請求項1に記載のチューブ体。
  3. (3)先端部から基端部まで連通し先端部および基端部
    において開口したルーメンを有し、かつ先端部に拡張体
    を備えた拡張カテーテルと、 該拡張カテーテルを挿入しうるルーメンを有し、該ルー
    メンに前記拡張カテーテルを挿入した状態で拡張カテー
    テルの外面と該ルーメンの内面との間に脱血用間隙が形
    成され、かつ該ルーメンと連通する側方開口部を有する
    シースと、 請求項1または2記載のチューブ体とからなり、 前記拡張カテーテルが挿入された前記シースを血管に留
    置した状態で、前記脱血用間隙から脱血した血液を、前
    記シースのルーメン、前記チューブ体および前記拡張カ
    テーテルのルーメンを介して前記拡張カテーテルの先端
    開口から血管内に送血するよう構成したことを特徴とす
    る血液潅流装置。
  4. (4)前記シースは、その基端部に弁体を有する請求項
    3に記載の血液潅流装置。
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