JPH02101148A - 耐硝酸性の優れた機器部材 - Google Patents

耐硝酸性の優れた機器部材

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JPH02101148A
JPH02101148A JP63251808A JP25180888A JPH02101148A JP H02101148 A JPH02101148 A JP H02101148A JP 63251808 A JP63251808 A JP 63251808A JP 25180888 A JP25180888 A JP 25180888A JP H02101148 A JPH02101148 A JP H02101148A
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JP
Japan
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nitric acid
less
welding
acid resistance
phase
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Application number
JP63251808A
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English (en)
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Sumi Yoshida
吉田 寿美
Tsunenobu Yokosuka
常信 横須賀
Isao Masaoka
正岡 功
Hiroshi Tsujimura
辻村 浩
Yasukata Tamai
玉井 康方
Yasuhiro Sasada
佐々田 泰宏
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K35/00Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
    • B23K35/22Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
    • B23K35/24Selection of soldering or welding materials proper
    • B23K35/30Selection of soldering or welding materials proper with the principal constituent melting at less than 1550 degrees C
    • B23K35/3053Fe as the principal constituent
    • B23K35/308Fe as the principal constituent with Cr as next major constituent
    • B23K35/3086Fe as the principal constituent with Cr as next major constituent containing Ni or Mn

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高酸化性イオンを含む硝酸溶液環境中に使用さ
れる新規な部材に係り、特に原子燃料再処理プラントに
おけるオーステナイト合金接合継手又は表面処理層を備
えた耐硝酸性に優れた機器部材に関する。
〔従来の技術〕
硝酸中ではオーステナイト合金は良好な耐食性を有して
いる。しかしながら、腐食性の高い高酸化性イオン、例
えばCr6÷+ Ce ’+、 (r e 3十等を含
有する硝酸中では著しく腐食が促進されることが知られ
ている。このような過酷な環境を取扱うプラントの一つ
に原子燃料再処理プラントがある。
使用済原子燃料から有益なウラン、プルトニウムを取出
す原子燃料再処理プラントにおける主要な工程を第2図
に示す。この中の重要な機器として、例えば溶解]、廃
液濃縮蒸発缶2.酸回収蒸発缶3、酸回収精留塔4.廃
液貯蔵タンク5であり、第3図に濃縮蒸発缶2及び第4
図に貯蔵タンク5の構成図を示す。これらの機器は、前
者は廃液を蒸発させて濃縮するための設備、また後者は
放射性廃液を長期間に亘り貯蔵するための設備である。
各装置には配管6,8が設けられ、この配管6゜8への
加熱媒体の供給によって各蒸発缶及びタンク内の硝酸溶
液が加熱される。特に、装置内を減圧下で沸騰させるの
が腐食の点で好ましい。
この中で溶解工程以降は燃料の溶解のために硝酸溶液を
用いる。酸化性の強い硝酸溶液には種々の腐食生成物の
他13更に多量の核分裂生成物が含まれる。そのうち、
特にルテニウム(Ru)は腐食性の強い元素であり、第
32同席食防食討論会予稿集、p317 (1985−
8)にはRuは硝酸中で腐食促進作用が強いことが示さ
れている。
また、第25回日本原子力学会年会要旨集(第■分冊)
、p 1.60 (1987−4)には硝酸中でRu 
a+がRu’十に酸化されRu 04 として揮発する
ことが記載されている。
原子燃料再処理プラント機器の部材は現在オーステナイ
ト合金が用いられているが、この腐食性の強い環境にさ
らされて腐食を生じるため、これら部材の耐食性向上が
強く望まれている。
オーステナイト合金部材のうち、均一なオーステナイト
(γ)相を有する母材に対して、溶融接合部又は溶融を
伴う表面処理層(肉盛溶接等)では化学成分、金属組織
の不均一性が高い凝固組織を有している。
一般に工業的に広く用いられているアーク溶接法ではあ
る種のオーステティ1〜鋼接合部の場合溶融凝固部はγ
相の他に5〜10%程度のδ−フェライト相(δ相と略
記する)を含む二相混合組織となっている。例えば、溶
接便覧(溶接学会編。
改訂3版、丸首(昭和52〜3)によれば5〜」0%の
フェライトが溶接金属中に存在すると溶接時の耐割れ性
の改善に有効であるとの記述がある。しかしながら、」
1記文献にも記載されているが、一般にはフェライトが
存在すると溶接金属の耐食性が劣化するといわれており
、通常のオーステナイト鋼の溶接部はδフェライト相を
含むことによる耐割れ性の改善というメリツ1〜と耐食
性の低下というデメリットの両方の効果を有している。
このため、溶接割れと耐食性との兼ね合いから適切なδ
フエライト量を選定するのが常識になっている。
また、一般に隙間が存在すると隙間腐食が生じることが
知られており、この対策としてMOを添加したオーステ
ナイト合金、例えば5US316鋼が一般に使用されて
いる。MOが添加されていると隙間が存在した場合の局
部腐食や孔食に対して十分な耐食性を示すことが知られ
ており、MOを含んだオーステナイト合金は高耐食材料
としてよく使用されている。
高耐食性イオンを含む硝酸環境では前述したように材料
の腐食が促進されるが、特に溶融凝固した溶接部では上
述したような理由により腐食の促進の顕著になることが
懸念される。
これまでに、硝酸環境中の耐食性を改善する方法として
は特開昭54−124820号、特開昭5591960
号に81含有量を高めた高耐食溶接棒が開示されている
。また、特開昭59−222559号には耐食性を向」
ニさせるためにP含有量を0.005%以下に制限する
ことが示されている。
しかしながら、S1含有量を増加させることは材料の加
工性、製造性に制約が生じることもあり、また、P含有
量を0.005%以下の非常に低い値に制限することは
製鋼」二の問題もあるが、Pの低下のみでは必ずしも効
果が十分とはいえない。
また、溶接部に対しても一般には母材に比べて耐食性が
低く、特にMoを含み隙間腐食に対してより耐食性が期
待される5US3]6系のオースナナ11〜合金におい
ては、その溶接部の耐食性は母材より低い値を示すのが
現状である。
高酸化性イオンを含有する硝酸環境中で使用される機器
部材、特に原子燃料再処理プラン]〜用機器部材では部
材の長寿命のため高い耐食性が望まれている。
また上記に示した傾向は原子燃料再処理プラント用機器
部材のみならず、高酸化性イオンを含む硝酸環境下で使
用する化学プラントや産業プラントさらには原子カプラ
ントに共通な問題である。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述したように、オーステナイト合金の接合継手あるい
は溶融凝固を伴う表面処理層は高酸化性イオンを含む硝
酸環境中で腐食され易い傾向にある。
本発明の目的は高酸化性イオンを含む硝酸環境中におい
て耐食性の優れたオーステナイト合金の接合継手あるい
は表面処理層を有する溶接部を有する耐硝酸性の優れた
機器部材を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、オーステナイト系ステンレス鋼からなる母材
に溶接部を有する機器部材において、溶接部は凝固に際
し、δフェライト相を最初に晶出し、その後にオーステ
ナイト相を晶出する凝固組織を有することを特徴とする
耐硝酸性機器部材にある。
酵記溶接部は重量でC:0.05%以下、sl:1.0
%以下、Mn : 0.2〜2.5%、P:0.035
%以下、S:0.035%以下、N]:8〜12%、C
r:17−21%、Mo0.1−3.0% 、残部Fe
および不可避的な不純物から成るオーステナイト合金か
らなる。
又、溶接材料は重量でC: 0.05%以下。
S、i:1.0%以下、Mn0.2〜2.5%、P:0
.035%以下、S:0.035%以下、N1:8〜1
4%、Cr:17−25%、Mo:0.1〜3.0%、
残部Feおよび不可避的な不純物から成るオーステナイ
ト合金からなる。
硝酸環境は、硝酸溶液により使用済み原子燃料を溶解し
、化学的分離工程によりtJおよびPuを抽出する系統
と共に、溶解に用いた硝酸溶液を回収、浄化して再使用
するための系統および各工程より生じた放射性腐液を濃
縮、貯蔵する系統を有する原子燃料再処理プラント環境
である。
前記母材が重量でC: 0.05%以下、Sj:0.0
5%以下、Mn : 0.2〜2.5%、P:0、O1
%以下、sho、Q35%以下、N18〜14%、Cr
:17−21%、  Mo  :  0.1.−3.0
%、残部Feおよび不可避的な不純物からなるオーステ
ナイ1−合金によって構成される。
〔作用〕
このような高酸化性イオンを含む硝酸中におけるオース
テナイト合金接合部又は表面処理層の耐食性は、融点共
]−に加熱され溶融した接合部又は表面処理層の合金の
凝固時の凝固形態が著しく影響することを見出し、高耐
食性を得るためには凝固時にδフェライト相を最初に品
出させ、その後にオーステナイト相を晶出させることに
よって基本的に達成されることを明確にした。
高酸化性イオンを含む硝酸中での各種オーステナイト合
金溶接部の腐食挙動及び腐食形態を詳細に検討した結果
、溶接部において融点以上に加熱されて液体状態にある
合金が凝固する際には第3表に示す二種類の過程があり
、このType IとTypeHの両者の凝固部につい
て高酸化性イオンを含む硝酸中での耐食性を検討した結
果、Type Iの凝固部の耐食性はTypeHのそれ
より顕著に優れていることが新しくわかった。
高酸化性イオンを含む硝酸中におけるオーステナイト合
金接合部又は表面処理層の腐食試験を行うと、凝固時に
生成した樹枝状デンI−ライト層に沿って不均一に腐食
が生じδフェライト相が腐食されたように見えるため、
従来はδフエライi・相が腐食されると考えてその量を
減少させる方法がとられていたが、本発明はこの考えと
全く異なっている。腐食はδフエライI・の量ではなく
、δフェライトが凝固時にどのような形で晶出したかが
重要であり、オーステナイト合金凝固部の耐食性は凝固
モードをType Iに制御することによって耐食性の
優れた接合部又は表面処理層が得られる。
このような接合継手又は表面処理層において特に高耐食
性を得るに有効なオーステナイト合金の組成の範囲は、
重量でC:0.05%以下+ 5l=1.0%以下、M
n : 0.2〜2.5%、P:0.035%以下、S
:0.035%以下、N1:8〜12%、Cr:17−
21%、Mo:0.1〜3.0%、で残部Feおよび不
可避的な不純物から成ることを特徴とするオーステナイ
ト合金接合継手又は表面処理層である。
−に記の溶接部を得るための溶接材料の組成の範囲は、
重量てC: 0.05%以下、Sj、:1.0%以下、
Mn : 0.2〜2.6%、P:0.035%以下、
S:0.035%以下、N18〜14%。
Cr:1.7−25%、 Mo : 0.1.−3.0
%、残部Feおよび不可避的な不純物からなることを特
徴とするオーステナイト合金溶接材料である。
次に本発明のオーステナイト合金接合継手又は表面処理
層及び溶接材料の化学組成の範囲を限定した理由を示す
C:Cは0.05% を越えるとオーステナイト合金の
接合継手においてCr炭化物の析出量が多くなりこの析
出物の近傍のCrが欠乏する結果、耐食性が減少するこ
とから、上限として0.05%と定めた。
SiおよびMn:SiおよびM nは製鋼」二脱酸剤と
して使用する元素である。このため、工業的にはS]は
1.0%以下の添加が必要であり、またMnはオーステ
ナイト相の安定性からも0.2〜2.5%の範囲がよい
Ni:Niは主要なオーステナイト形成元素であり、C
rとともにオーステナイト合金においては重要な元素で
ある。N5は硝酸中の耐食性維持のため、また凝固部の
組織状態(δフェライト相とオーステナイト相との比)
を規制するための主要なフェライト形成元素であるCr
の量とバランスさせて8〜12%の範囲がよい。溶接材
料としては、希釈を考慮して8〜14%の範囲かよい。
Cr:Crはフェライト形成元素であり、硝酸中の耐食
性を得るために必要不可欠な重要元素である。硝酸中の
耐食性を確保すると同時に凝固部の組織制御のためにN
1量と対応して17〜21%がよい。すなわち、17%
は硝酸中の耐食性の点から必要であり、一方21%を超
えると凝固部の脆化が懸念される。溶接材料としては、
希釈を考慮して17〜25%の範囲がよい。
M o : M oはフェライト形成元素であるが、表
面に形成される不働態皮膜を強固しこする効果があると
いわれ、隙間腐食に対する抵抗を高めることが示されて
おり、本発明では0.1〜3.0%の範囲がよい。
この他、必要に応して各々1%以下のTi。
Nb、V、Zr等の炭化物形成元素や各々0.5%以下
のAQ、Ca等の脱酸効果のある元素を適量添加しても
良く、その場合でも本発明の効果は得られる。
上記のオーステナイト合金接合継手又は表面処理層の組
織に加え、更に第1図に示すNi当量とCr当量の範囲
内の組成を選定すれば最も効果のある高耐食の接合継手
又は表面処理層が得られる。
ここで、 N]当量=%Ni +30×%C十0.5X%MnC+
r当量=%Cr+%M o +1 、5 X%Siこれ
はNi当量とCr当量を定めることによって、目的とす
るオーステナイト相に先立ってδフェライト相を晶出さ
せることが可能であることを見出した結果である。
第1図に示す領域ABCDの限定理由は以下の通りであ
る。
■線AB=この線より下側、すなわち低Ni当量側でT
ype Iの初晶δ相型の凝固モートとなり高耐食性が
得られる。
■線CD:この線を超えて低Ni当量側になると脆化の
問題等が生じるため線CDまで とするのがよい。
■線DA=硝酸中の全面腐食に対する耐食性を得るため
に、Cr当量は19%以上とす る。これ以下になるとオースナナ41〜合金としての耐
食性が得られない。ま た、化学成分の不均一によりマルテン サイト組織が生じるのを防ぐためにも 上記のCr当量は必要である。
■線BC:Cr当量が大きくなるにつれて材料の溶接性
、加工性が低下し、また脆化等 の問題が生じてくる。このようなこと により実用的な範囲としてCr当量は 24%がよい。
以上のような理由により、第1図の領域ABCD内では
凝固モードをType Iの「初晶δ相型」に制御する
ことにより従来材よりも高耐食性が得られる。
また、本発明による凝固モードをType Iに制御し
たオーステナイト合金の接合継手又は表面処理層は、例
えばRu z+を1.OOppm含有する100℃の9
N硝酸溶液中では腐食速度が2 、 Q mm/ y以
下の優れた耐食性を有している。
以」二連へてきた本発明によるオーステナイト合金の接
合継手あるいは表面処理層の優れた耐食性はその接合法
2表面処理法には依らない。すなわち、通常行なわれて
いるアーク溶接、電子ビーム溶接およびレーザ溶接等で
十分な高耐食性が達成可能である。基本的には本発明に
よる凝固モード制御を行なえる溶融・凝固部分にはその
手法を問わず本発明を適用できる。
前述したように凝固モートの違いは不純物元素P、Si
等の偏析の度合いに影響を及ぼすと推察される。従って
、耐食性を低下させる不純物元素それ自体を減少させる
ことはいずれの凝固モー1−においても耐食性向上に効
果がある。すなわち、本発明者らは不純物元素P、8j
含有量をI)≦0.01%、S1≦0.05%に同時に
規制することにより良好な耐食性が得られることを見出
した。
P、Siを両者とも同時に減少させない効果が小さい。
以」二、本発明のオーステナイト合金の接合継手又は表
面処理層を対象に述べたが、本発明はそれらの製作する
ときに使用する溶接棒それ自体に適用しても同様な効果
が得られる。すなわち、例えばアーク溶接を行うときの
溶接棒として上述したような化学成分を有する溶接棒又
は化学成分の他に更にNi当量とCr当量とを第1図に
示す領域ABCDを有する溶接棒であり、これらの溶接
棒を用いることにより優れた耐食性を得ることができる
また溶接部の希釈を考慮した場合には、溶接材料の成分
においてN」:B−14%、 Cr : 17〜25%
に規制することにより優れた耐食性を得ることができる
〔実施例1〕 第」−表は本実施例に用いた試験材の化学成分を示す。
従来材3種類2本発明材11種類、更に比較材2種類の
合計16種類についての溶接部の腐食試験結果を示す。
これらの試験材はいずれもTTG溶接でV型開先突合せ
溶接継手を製作し、その部分より腐食試験片を採取した
。母材は市販の5US316L材を用いた。腐食試験は
9 N HNOg+1. OOppmRu 溶液中(1
00℃)で500 h浸漬した。浸漬試験後、試験片の
侵食深さを測定し、それから腐食速度(nyn / y
 )を算出した。凝固モードは第2表に示すTypeに
分類さ九、各々従来材および比較材はType H1本
発明材はType Iであった。
第1表によりわかるように、凝固モードがType■の
従来材C1〜C3は腐食速度が4. 、 Onyn /
 y以」−であり、また比較材R]、、、R2の腐食速
度は従来材のそれよりも1桁高い値を示した。一方、】
9− 本発明材の腐食速度は0 、7 n+m / y以下の
ものと1.0〜1.3n+++/yの範囲のものとがあ
るが、いずれも従来材および比較材のそれと比較して著
しく良好な耐食性を示した。本発明の中でも、試料第2
表 L:液体、δ、・、γP:初晶δ相および初晶γ相δC
9γE:共晶δ相および共晶γ相 P1〜P7の化学成分のものは特に優れた耐食性を有す
ることが示された。
〔実施例2〕 試験材の化学成分を第3表に示す。凝固モードが「初晶
δ相型JでP、Sj量をP≦0.01%。
S1≦0.05% に減少させたもの(試料NαPP1
)と通常含有量のもの(NoPP−2)、また「初晶γ
相型」で同様にP、Si量量減減少せたも(7)(N(
IPP−3)通常含有量のもの(NnCC−1)との計
4種類である。これらの成分のTIG溶接肉盛部を形成
し、その部分から腐食試験片を採取した。腐食試験条件
は実施例」と同しである。
試験結果を第3表に示す。本発明材のうち「初晶δ相型
」はP、S]が通常含有量でも]、 、 Oan/y以
下の小さい腐食速度であり、P、Siを減少させると顕
著に腐食速度が小さくなる。一方、「初品γ相型」では
P、Siが通常含有量で約10.5mn/yの高い腐食
速度を示すのに対して、P、Siを減少させたものは2
.0m+/y 以Fの著しく腐食速度を示した。
以上のように、「初晶γ相型」においても、P。
S〕含有量を低減させることにより優れた耐食性を有す
ることが知られた。
〔実施例3〕 実施例」と同様にS U S 316 L母材を用い、
その表面に第1表P5の溶接材を用いてTlG1容接に
よって厚さ約3mの肉盛溶接層を形成させた。
前述と同様に肉盛溶接層について腐食試験を行った結果
、実施例1と同様の腐食量であった。
〔実施例4〕 第5図は本実施例の接合部の構成を示す。
オーステナイト系ステンレス鋼母材に、母材との境界が
溶融凝固の際、凝固過程が1’ypelとなる様に制御
した溶接材料で肉盛した後、通常の溶接材料(母材に対
応した)で突合わせ溶接をした継手である。
第4表に供試材の化学成分、第5表に本継手より採取し
た腐食試験片の腐食試験結果を示す。突合せ溶接部初層
の凝固過程は丁yρelであり、腐食速度は0 、87
 nwn/yearに抑えることができ、表3の初層部
のような耐食性の劣化した箇所はなくなり、耐食性を著
しく向上させることができた。
第4表 第  5  表 〔実施例5〕 第6図は本実施例の接合部の構成を示す。
オーステナイト系ステンレス鋼母材に、母材との溶融凝
固の際凝固過程でType Tとなる様に制御したイン
サートリングと通常の溶接材料(母材に対応した)で突
合せ溶接した継手である。
第6表に供試材の化学成分、第7表に本継手より採取し
た腐食試験片の腐食試験結果を示す。初層の凝固過程は
Type Iであり、腐食速度0.95an / ye
arに抑えることができ、表3の初層部のような耐食性
の劣化した箇所はなくなり、耐食性を著しく向」ニさせ
ることができた。
第6表 第  7  表 〔発明の効果〕 本発明によれば、高酸化性イオンを含有する硝酸中にお
ける耐食性向上が図れるので、信頼性が高くかつ使用寿
命の長い接合継手または表面処理層が得られる。
本発明は高酸化性イオンを含有する硝酸環境下で効果を
発揮し、このような環境下で使用する化学プラント、産
業プラント、原子カプラント機器およびその構成部材に
使用可能である。特に、原子燃料再処理プラント機器及
びその構成部材への適用に著しい効果を示す。
ここで高酸化性イオンとは、F e” + + Cu8
” rCe’+、Ruδ十等高等高価数属イオンを示し
、これら高酸化性イオンを一種又は複合種含む硝酸溶液
環境下で効果を発揮する。この高酸化性イオンを含む硝
酸溶液を定量的に示すと、ステンレス鋼の腐食電位が参
照照合電極(SHE)に比較して0.95V以上を示す
過不働態域領で効果を発し、この領域で高耐食性を示す
機器及びその構成部材を提供する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るCr当量とNi当量の範囲を示す
線図、第2図は原子燃料再処理プラン1−のブロック図
、第3図は廃液濃縮蒸発缶の構成図、第4図は廃液貯蔵
タンクの構成図、第5図は本発明の一実施例の肉盛によ
り改善された継手断面図、第6図は本発明の一実施例の
インサートリングにより改善された継手断面図である。 1・・・溶解、2・・・廃液濃縮蒸発缶、3・酸回収蒸
発缶、4・・・酸回収精留塔、5・・・廃液貯蔵タンク
、6゜8・・・配管、10・・・オーステナイト系ステ
ンレス鋼母材、12・・オーステナイト系ステンレス鋼
肉盛溶着金属、13.15・・オーステナイト系ステン
レス鋼インサートリング。 第1図 Q当着 =Cr十Mo+1.5S (IA/lη)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、オーステナイト系ステンレス鋼からなる母材に溶接
    部を有する機器部材において、前記溶接部は凝固に際し
    δフェライト相を最初に晶出し、その後にオーステナイ
    ト相を晶出する凝固組織を有することを特徴とする耐硝
    酸性の優れた機器部材。 2、請求項1において、前記溶接部はオーステナイト系
    ステンレス鋼からなる突合せ溶接部又は表面処理層であ
    る耐硝酸性の優れた機器部材。 3、請求項2において、該硝酸環境は、硝酸溶液により
    使用済み原子燃料を溶解し、化学的分離工程によりUお
    よびPuを抽出する系統と共に、溶解に用いた硝酸溶液
    を回収、浄化して再使用するための系統および各工程よ
    り生じた放射性廃液を濃縮、貯蔵する系統を有する原子
    燃料再処理プラント環境である耐硝酸性の優れた機器部
    材。 4、請求項2又は3において、前記溶接部は重量でC:
    0.05%以下、Si:1.0%以下、Mn:0.2〜
    2.5%、P:0.035%以下、S:0.035%以
    下、Ni:8〜12%、Cr:17〜21%、Mo:0
    .1〜3.0%、残部Feおよび不可避的な不純物から
    成るオーステナイト合金からなる耐硝酸性の優れた機器
    部材。 5、請求項4において、前記オーステナイト合金が下記
    の式で計算されるNi当量およびCr当量が第1図に示
    す範囲内にある耐硝酸性の優れた機器部材。 Ni当量=%Ni+30×%C+0.5×%MnCr当
    量=%Cr+%Mo+1.5×%Si6、請求項1〜5
    のいずれかにおいて、前記溶接部が9NHNO_3+1
    00ppmRu、100℃での腐食速度が2.0mm/
    y以下である耐硝酸性の優れた機器部材。 7、請求項1〜6のいずれかにおいて、前記母材が重量
    でC:0.05%以下、Si:0.05%以下、Mn:
    0.2〜2.5%、P:0.01%以下、S:0.03
    5%以下、Ni:8〜12%、Cr:17〜21%、M
    o:0.1〜3.0%、残部Feおよび不可避的な不純
    物からなるオーステナイト合金によつて構成される耐硝
    酸性の優れた機器部材。 8、請求項1〜7のいずれかにおいて、前記溶接部はア
    ーク溶接、電子ビーム溶接、レーザビーム溶接のいずれ
    かの溶接法により形成される耐硝酸性の優れた機器部材
    。 9、請求項8記載の溶接方法において、腐食液に接する
    面の初晶凝固相が、δフェライト相を形成するに十分な
    量のクロム、シロン、ニッケル、炭素、マンガンを含有
    する溶接材料を用いて母材に肉盛した後、通常の溶接材
    料を用いて継手を製作する施工方法。 10、請求項8記載の溶接方法において、腐食液に接す
    る面の初晶凝固相が、δフェライト相を形成するに十分
    な量のクロム、シリコン、ニッケル、炭素、マンガンを
    含有する溶接材料を用いて初層を溶接した後、通常の溶
    接材料にて残層を溶接して継手を製作する施工方法。 11、請求項8記載の溶接方法において、腐食液に接す
    る面の初晶凝固相が、δフェライト相を形成するに十分
    な量のクロム、シリコン、ニッケル、炭素、マンガンを
    含有するインサートリングと通常の溶接材料を用いて継
    手を製作する施工方法。 12、請求項10〜11のいずれかにおいて、溶接材料
    (インサートリングを含む)は重量でC:0.05%以
    下、Si:1.0%以下、Mn:0.2〜2.5%、P
    :0.035%以下、S:0.035%以下、Ni:8
    〜14%、Cr:17〜25%、No:0.1〜3.0
    %、残部Feおよび不可避的な不純物から成るオーステ
    ナイト合金からなる耐硝酸性の優れた溶接材料。 13、請求項1〜8のいずれかにおいて、前記機器部材
    及び請求項12の溶接材料を用いて、請求項9〜11の
    いずれかの溶接施工法によつて構成された化学プラント
    産業プラント、原子力プラント。 14、請求項1〜8のいずれかにおいて、前記表面処理
    層が肉盛溶接層である耐硝酸性の優れた機器部材。
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