JPH0210107Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は転炉等の精錬炉に使用されるランス及
びサブランスの移動装置の構成に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

従来のランスの移動装置は、第３，４，５図に
示すように、転炉上方に設けられた架台１にラン
ス昇降装置２を搭載した横行台車３及び昇降フレ
ーム４を設置した構成であり、車輪５つきのラン
ス台車６に取り付けられたランス７を前記昇降フ
レーム４にそつて昇降させて吹錬を行つており、
OG（転炉未燃焼排ガス回収装置）フードメンテ
ナンス時又は炉体煉瓦交換時には、ランス７を油
圧シリンダー８により処理位置Ａから待機位置Ｂ
に移動させて、転炉ａ上方のメンテナンススペー
スを確保していた。

又、従来のサブランスの移動装置は、第３，５
図に示すように、転炉上方に設けられた上記ラン
ス７の移動装置の架台１とは別の架台９に旋回装
置１０を設け、この旋回装置１０にサブランス１
１を昇降可能に設け、OGフードメンテナンス時
や炉体煉瓦交換時には、旋回装置１０により処理
位置Ｃから待機位置Ｄにサブランスを旋回させて
いた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記の従来のランス、サブランス移動装置に
は、以下に述べる問題点を有している。

１ ランスとサブランスとは、それぞれ独立した
移動装置を有しており、設備費がかさむ。

２ 小さな炉においては、炉口径が小さくなる
為、ランスとサブランスの距離が近くなり、そ
れぞれ独立した移動装置を配設することが困難
となる。

〔問題点を解決するための手段〕

上述の問題点を解決するために本考案は、転炉
上方に設けられた架台に旋回軸を立設し、該旋回
軸上部に旋回フレームを配置し、同旋回フレーム
に昇降フレームを介して、ランス及びサブランス
を昇降自在に配設した構成を具備する。

〔作用〕

本考案は上述のような構造であり、ランスとサ
ブランスを一つの昇降フレームに近接して配置し
た構成であるから、装置のコンパクト化及びコス
トダウンが図れる。

〔実施例〕

本考案装置の１実施例を、この実施例の概略正
面図である第１図及び概略平面図である第２図に
もとづいて説明する。この実施例の主要構成は、
これらの図に示すように、転炉上方に設けられた
架台１上に旋回軸１２に立設し、該旋回軸１２に
旋回フレーム１３を配置し、この旋回フレーム１
３に昇降フレーム１４を取り付け、該昇降フレー
ム１４にランス７及びサブランス１１を昇降自在
に配設して成る構成である。

そして、この実施例では、ランス７は、車輪５
付のランス台車６に取付けられ、昇降装置により
昇降フレーム１４にそつて昇降できるようにして
いる。上記の昇降装置は、旋回フレーム１３上に
モータ１５を固定し、その回転軸にブレーキホイ
ル付カツプリング１６を介して減速機１７を取付
け、該減速機１７の出力軸にドラム１８を取付け
て一端にランス７を取付けたワイヤー１９の他端
側を該ドラム１８に巻き付けた構成である。

サブランス１１は、車輪２０付のサブランス台
車２０ａに取付けられ、昇降装置により昇降フレ
ーム１４にそつて昇降できるようにしている。上
記の昇降装置は旋回フレーム１３上にモーター２
１を固定し、その回転軸にブレーキホイル付カツ
プリング２２を介して減速機２３を取付け、該減
速機２３の出力軸にドラム２４を取付けて、一端
にサブランス１１を取付けたワイヤー２５の他端
側を該ドラム２４に巻付けた構成である。

旋回装置は、モーター２６を旋回フレーム１３
から垂下した取付け台１３ａに固定し、モーター
２６の回転軸に減速機２７を取付け、該減速機２
７の出力軸にスプロケツト２８を取付け、チエー
ン２９を介して当該スプロケツト２８を車輪３０
に同軸に固定されたスプロケツト３１に連結し、
該車輪３０を架台１に配置した旋回レール３２上
に配設した構成である。

旋回支持装置は、前記旋回軸１２及び該旋回軸
の架台３３に取付けられたベアリング３４とで構
成され、旋回フレーム１３と旋回軸１２とはこの
ベアリング３４と架台３３とによつて支持され
る。

次にランス、サブランスを転炉の所定位置に位
置させるためのセンタリング装置は、架台１上に
配設したベース３５上にシリンダー３６及びガイ
ド３７を固定し、テーパーロツクピン３８をシリ
ンダー３６に取付け、ボスを上記取付け台１３ａ
から垂下する垂下部材３９に設けた構成である。

この実施例では昇降駆動装置を旋回フレーム上
に配設したが、架台１上に配設してもよい。

この実施例では上記のようにランス、サブラン
スの移動装置を構成したので、ランス７を取付け
た台車６は、ドラム１８の回転により昇降フレー
ム１４内をスムーズに昇降でき、且つサブランス
１１を取付けた台車２０ａも、ドラム２４の回転
により昇降フレーム１４内をスムーズに昇降でき
る。又、車輪３０の回転により旋回フレーム１３
に取付けられた昇降フレーム１４とともにランス
７及びサブランス１１を第２図の処理位置Ｅから
待機位置Ｆに旋回軸２を中心に旋回できる。

上記の構造により待機位置Ｆに旋回した場合に
は転炉上方に広いメンテナンススペースを確保す
ることができ、又ランス及びサブランスを１つの
昇降フレームに配設したので、ランス及びサブラ
ンスを近接して配置できる。

〔考案の効果〕

本考案は以上に説明した構成のランス・サブラ
ンスの移動装置であるため、ランスとサブランス
を近接して配置できるとともに、装置のコンパク
ト化及びコストダウンが可能である。また、OG
フードメンテナンス時及び炉体煉瓦交換時には、
ランス、サブランスを一緒に旋回でき、転炉の上
方に大きなメンテナンススペースを確保すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の概略正面図、第２図は概略平
面図を示す。第３，４，５図は従来技術の概略図
であり、第３図は平面図、第４図は第３図の−
矢視図、第５図は第３図の−矢視図であ
る。 ａ：転炉、１：架台、７：ランス、１１：サブ
ランス、１２：旋回軸、１３：旋回フレーム、１
４：昇降フレーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 転炉の上方に設けられた架台上に旋回軸を立設
   し、該旋回軸に旋回フレームを配設し、同旋回フ
   レームに取付けられた昇降フレームにランス及び
   サブランスを昇降自在に配設したことを特徴とす
   る一体旋回型ランスサブランス装置。