JPH02100667A - 微生物の流加培養方法及び装置 - Google Patents

微生物の流加培養方法及び装置

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JPH02100667A
JPH02100667A JP63251763A JP25176388A JPH02100667A JP H02100667 A JPH02100667 A JP H02100667A JP 63251763 A JP63251763 A JP 63251763A JP 25176388 A JP25176388 A JP 25176388A JP H02100667 A JPH02100667 A JP H02100667A
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真一 福薗
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清水 範夫
Kiyoshi Fujimori
藤森 清
Nobuko Nishimura
信子 西村
Yoji Otahara
緒田原 蓉二
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は微生物とくに遺伝子組換え菌を用いて有用物質
を生産させるに際し、菌体の高密度培養と遺伝子の高効
率発現が可能となる流加培養方法及び装置に関するもの
である。
〔従来の技術〕 微生物の培養は大部分が、培養前に基質を加えただけの
回分培養であり、生産性が低かった。しかし、培養途中
に基質を加える流加培養は、菌体に好適な濃度で基質を
供給できるので、菌体を高密度に培養できるものとして
注目されている。
従来、基質の流加時期や流加方法として、炭素源が有機
酸である場合にpHを指標とする方法(公開特許公報特
開昭48−36389号)や溶存酸素濃度又はpH調整
剤の添加量を指標とした基質流加方法(J、Chemi
cal Engineering of Japan、
 12゜p 313〜319.1979.公開特許公報
特公昭60−18392号)などが提案されている。し
かし、以上述べた方法により、有機酸を生成しその有機
酸の蓄積により増殖阻害を受ける微生物を培養した場合
は、菌体増殖が途中で停止し高菌体濃度を得ることは困
難である。
阻害物質を生成する微生物としてはエタノールを生成す
る酵母が知られており、呼吸商を指標とした流加方法(
公開特許公報、特開昭52−125686号)などが提
案されているが、これは菌体の生産に関するものであり
、物質生産を目的としたものとは異なる。また、培地交
換により阻害物質を除去する方法(公開特許公報、特開
昭53−29985号)があるが、装置や操作が複雑に
なる問題があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は阻害物質について配慮されてなかったり
複雑な技術を必要としており、菌体の高密度化や効率的
な代謝物生産が困難であった。
本発明の目的は増殖に伴って生成される有機酸とくに酢
酸により増殖を阻害される微生物とくに大腸菌又は組換
え遺伝子を保持する大腸菌を培養しその代謝物を生産さ
せるに際し、有機酸による阻害を受けないように、pH
を指標にして基質を流加することを特徴とした新しい流
加培養方法及び装置を提供することにある。
更に、本願の第2の目的は酢酸を生成しその酢酸により
増殖を阻害される微産物とくに大腸菌又は遺伝子組換え
大腸菌を培養し、その代謝物を生産させるに際し、酢酸
による阻害を受けないようにpHと酢酸濃度を指標とし
て基質を流加することを特徴とした流加培養方法及び装
置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記第1の目的は、培養液のP)(が設定値より低下し
た時基質流加を停止又は基質流加量を減少させ、pHが
設定値より上昇した時、基質流加を開始又は基質流加量
を増加させることにより、達成される。
本発明にあたり使用した菌株を示す。使用した菌株はt
rp(トリプトファン)プロモータにβ−gal(β−
ガラクトシダーゼ)遺伝子を連結した複合プラスミドp
TREZ 1を保持する大腸菌HBIOI  (微生物
受配番号:微工研菌寄第8136号)である。複合プラ
スミドpTREZ 1のtrpプロモータ部分は大腸菌
のtrpオペロンのプロモータ+ trp L (リー
ダペプチド)及びtrp E (アントラニール酸合成
酵素)の先端部分の一部を含む約500bp (bas
e pairs、塩基対)のDNA断片であり、p B
 R322プラスミドのEcoR1部位に挿入した。一
方、β−gal遺伝子はp M C1403(J 、 
Bacteriol、 143. p971−980.
1980)より切り出した6 、 2 kbpの大きさ
のもので、trpプロモーターのEcoR1部位とP 
B R322のSal 1部位間に挿入した。このよう
に複合プラスミドPTREZ1のβ−gal遺伝子はt
rpプロモーターの制御下にある。
trpプロモーターを有する複合プラスミドはIA(3
−β−インドールアクリル酸)により遺伝子の発現を誘
導されることが知られている(Nature、 291
. p503〜506.1981)。
大腸菌が有機酸を生成することは一般に知られているが
1本発明者らは上記遺伝子組換え菌HB101[pTR
EZ 1 ]を用いて検討した結果、有機酸の中でも特
に酢酸が多量に生成され増殖が阻害されることを明らか
にした。第1図に溶存酸素濃度を指標として溶存酸素濃
度が急上昇した時点で基質を添加した流加培養の結果を
示す。菌体は基質中のグルコースを炭素源として増殖し
ながら酢酸を生成した。酢酸濃度が約15 g / Q
となった培養14時時間口降は、グルコースが消費され
るにも拘らず菌体増殖は停止した。一方、酢酸は生成さ
れ続けた。このように酢酸が一定濃度以上、培養液中に
蓄積されると菌体増殖が停止し、菌体の高密度化を防げ
ることが分った。そこで、遺伝子組換え大腸菌の増殖活
性に対する酢酸の影響について検討した。その結果を第
2図に示す。菌゛体の比増殖速度は酢酸濃度が15 g
 / Q以上で著しく低下しており、遺伝子の発現も酢
酸濃度15 g / Q以上で著しく阻害された。これ
により、効率的に遺伝子産物を代謝生産させるためには
、酢酸濃度を15 g / Q以上、好ましくは5g/
Q以下に抑制すべきことが分った。
菌体により生成された酢酸を除去する方法として酢酸を
菌体自体に資化させることを考え、その可能性を検討す
るために、酢酸を含む培地に菌体を接種し、坂ロフラス
コを用いて振どう培養した。
培養液中の酢酸濃度の経時変化を第3図に、その時の菌
体濃度の経時変化を第4図に示す。第3図に示すように
、培養開始時にグルコースを1 g/ Q添加している
ので培養2時間口まで酢酸濃度は上昇したが、その後酢
酸濃度は減少していった。また、第4図からどの酢酸濃
度においても菌体が増殖し、酢酸を添加しない場合に比
べて菌体濃度が高くなることが分った。したがって、菌
体は酢酸を資化することができた。これにより、酢酸濃
度を指標として基質を流加する方法が考えられるが、酢
酸濃度の測定にはガスクロマトグラフなどの分析機器及
び相当の分析時間が必要である。
ところで、酢酸の生成と資化による培養液中のpH変化
と酢酸濃度の関係を考えると、酢酸濃度はpHに比例す
る筈である。そこで、後述する実施例1に示した培地組
成と同じ培地に酢酸を添加したときの酢酸濃度とpHの
変化を第5図に示す。
図から、酢酸濃度とpHは相関関係にあることが分った
。また、培地の種類や培養条件が異なっても両者には相
関が成立つと考えられた。したがって、培養液のpHの
指標として基質流加制御を行えば、培養液中の酢酸濃度
を制御できる。
さらに、大腸菌が酢酸を生成しないように基質を流加す
ることが菌体増殖を最適な状態に維持することになると
考えられる。よって、pHを一定範囲内に維持するよう
に基質流加を行えば培養液中への酢酸の蓄積をなくすこ
とができると考えた。
以上の結果1本発明者らは培養液のpHが低下した場合
基質流加を停止又は基質流加量を減少させて菌体に酢酸
を資化させ、pHが上昇した場合基質流加を開始又は基
質流加量を増加させることを特徴とする流加培養方法を
発明するに至った。
本発明において、酢又はアルカリ性物質などのpHm整
剤を添加してpHを制御する場合、その設定値は基質流
加のためのpHの設定値より広い範囲にする必要がある
本発明において基質中に含まれる糖として、例えば、グ
ルコース、マンニトールソルビトール、サッカロースな
どがある。また、使用できる細胞としては前記遺伝子組
換え大腸菌以外にも、例えば酵母、枯草菌、放線菌及び
動植物細胞などについても有機酸を生成及び資化するこ
とが可能であり、その有機酸により増殖が阻害される場
合には本発明が適用可能である。
本発明の基本的な装置の一例を第6図に示す。
培養槽1に種菌と培養基質を入れ培養を開始すると菌体
が有機酸を生成することにより培養液のpHは低下する
。このpHの変化量をpHセンサー2により感知しpH
計3から制御器4へ信号を出力する。制御器4はpHが
設定値より低くなったと判断した時基質流加を停止又は
基質流加量を減少させる信号を定量ポンプ5に出力する
。菌体は培養液中の酢酸を資化し始め培養液のpHは上
昇し、pH変化量がpHセンサー2及びpH計3から制
御器4へ入力される。pHが設定値より高くなった時、
制御器4は定量ポンプ5に基質流加の開始又は基質流加
量の増加を指示する信号を出力する。以上の操作を繰り
返すことにより本発明を実施することができる。
上記第2の目的は、迅速に測定される培養液のpHを指
標とした基質流加制御方法と定期的又は随時測定される
培養液中の酢酸濃度を指標とした基質流加制御方法を組
合せた制御方法により達成される。
制御方法を示すフローチャートの一例を第8図に示す、
培養液中の酢酸濃度が未測定の場合で培養液のpHが低
下した時は基質流加量を減少させ、上昇した時は基質流
加量を増加させる。また、培養液中の酢酸濃度を測定し
た時に酢酸濃度が設定値より高い場合は基質流加量を減
少させ、低い場合は基質流加量が増加させることにより
、迅速かつ確実に好適な基質流加を行える。
本願の第2の発明にあたり使用した菌株は、trp(ト
リプトファン)プロモータにβ−gal(β−ガラクト
シダーゼ)遺伝子を連結した複合プラスミドPTREZ
 1を保持する大腸菌HB101[PTREZ 11 
 (微工研菌寄第8136号) テある。
複合プラスミドρTREZ 1のtrpプロモータ部分
は大腸菌のtrpオペロンのプロモータ、trp L(
リーダペプチド)及びtrp E (アントラニル酸合
成酵素)の先端部分の一部を含む約500bp(bas
e Pa1rs、塩基対)のDNA断片であり、p B
 R322プラスミドのEcoR1部位に挿入した。
一方、β−gal遺伝子はp MC1403(J 。
Bacteriol、 143. P971〜980.
1980 )より切り出した6 、 2 kbpの大き
さであり、trpプロモータのEcoR1部位とp B
 R322のSal 1部位間に挿入した。このように
複合プラスミドpTREZ 1のβ−gal遺伝子はt
rpプロモータの制御下にある。
trpプロモータを有する複合プラスミドはIA(3−
β−インドールアクリル酸)により遺伝子の発現を誘導
されることが知られている(Nature。
291、 P503〜506.1981)。
大腸菌が有機酸を生成することは一般に知られているが
、本発明者らが上記遺伝子組換え菌HB101[pTR
EZ 1 ]を用いて検討した結果、有機酸の中でも酢
酸が多量に生成されていた。そこで、菌体の増殖活性に
対する酢酸濃度の影響について検討した。その結果を第
9図に示す。菌体の比増殖速度は酢酸濃度15 g /
 Q以上で著しく低下しており、遺伝子の発現も15 
g / Q以上で著しく阻害され、β−galはほとん
ど生成されなかった。
以上の結果から、効率的に菌体を増殖させ、かつ、遺伝
子産物を生産させるには、酢a濃度を15g/Q以下好
ましくは5 g / Q以上に抑制すべきことが分った
酢m′a度を一定範囲に抑制するには酢酸を除去しなけ
ればならない。そこで、その方法として菌体に酢酸を資
化させることを考え、可能性を検討した。結果を第10
図に示す。培養開始時にグルコースをl g / Q添
加しているので、培養初期に酢酸濃度が上昇したが、そ
の後酢酸濃度は減少した。この時の菌体濃度の経時変化
を第11図に示す。酢酸を添加しなかった場合に比べて
、すべて菌体濃度が高くなった。したがって、菌体は酢
酸を資化できるといえる。
これにより、酢酸濃度を指標とした基質流加制御方法が
考えられるが、ガスクロマトグラフや細管式等速電気泳
動装置などによる酢酸濃度の測定には士数分の分析時間
を必要とするために、菌体の生理活性に応じた基質流加
制御を行うには時間遅れが問題となる。
そこで、連続的に測定でき、かつ、感度の高いpHと酢
酸濃度の関係を考えると、pHは酢酸濃度の変化に影響
される筈である。そこで、後述する実施例1の培地に酢
酸を添加した場合のpH変化量と酢酸濃度の関係を第1
2図に示す。図から明らかなように、酢酸濃度とpHは
相関関係にある。したがって、酢酸が生成されている時
pHは低下し、資化されている時pHは上昇することに
なる。
以上の結果から、pHの変化により感度良く迅速に基質
流加を制御できることが分った。しかし、培養中には酢
酸以外の有機酸の生成やpH調整剤の添加によるpHの
変化が考えられる。そこで。
定期的又は随時測定した酢酸濃度を用いて基質流加制御
を行ない、P、 Hを指標とした制御方法を支援するこ
とにより、確実に酢酸濃度を一定範囲内に維持するよう
に基質流加を制御できると考え、pHと酢酸濃度の2つ
を指標として基質流加制御を行うことを特徴とする流加
培養方法を発明するに至った。
本発明において、pHの設定値は使用する微生物の至適
pH,例えば大腸菌の場合p H7もしくは、6.5〜
7.5 などのように設定することができる。また、酢
酸濃度の設定値は5g/Q以下もしくは1〜3gIQな
どのように設定することができる。
本発明において基質中に含まれる糖として、例えば、グ
ルコース、マンニトール、ソルビトール、サッカロース
などがある。また、使用できる細胞としては前記遺伝子
組換え大腸菌以外にも例えば、酵母、枯草菌、放線菌及
び動植物細胞などの中で、酢酸を生成及び資化すること
が可能であり酢酸により増殖を阻害される細胞であれば
、本発明が適用可能である。
本発明の基本的な装置の一例を第13図に示す。
培養槽1には菌体と培地から成る培養液が仕込まれてお
り、培養液に接するようにpHセンサー2と培養液抜出
し用溝¥/7が設置されている。
pHセンサー2はpH計3に接続されており、pH計3
から制御器4へpH値が出力される。試料調整装置8は
導管7を通ってきた培養液から菌体を分離し、酸性溶液
の試料に調整する。酢酸分析装置7に例えばガスクロマ
トグラフが収納されている場合試料は酸性溶液のまま使
用される。酢酸分析装置9により測定された酢酸濃度の
値は制御器4へ出力される。制御器4は入力されたpH
値と酢酸濃度値を用いて前記第8図に示すフローチャー
トに従って、定量ポンプ5に基質流加を制御する信号を
出力する。定量ポンプ5により基質槽6から培養槽1へ
基質が流加される。
〔作用〕
前記本願の第1の発明について: 菌体が増殖に伴って有機酸を生成又はその有機酸を資化
する場合、培養液中の有機酸濃度はpHの変化に比例す
る。そこで、pHの変化に基づいて基質流加を制御する
ことによって培養液中の有機酸濃度を一定範囲内に保つ
ことが可能となるので、菌体の増殖阻害や遺伝子発現へ
の悪影響を防止できる。
前記本願の第2の発明について: 微生物が酢酸を生成又は資化する場合、培養液中の酢酸
濃度の変化とpHの変化は比例する。そこで、迅速に測
定できるpHの変化に基づして基質流加を精密制御する
ことにより酢酸の蓄積を防止し、かつ、測定した培養液
中の酢酸濃度を用いて、pHを指標とした基質流加制御
を支援する。
このように2つの制御指標を組合せることにより、迅速
かつ確実に酢′fI!濃度を一定範囲内に保つことが可
能となるので、微生物の増殖阻害や遺伝子発現への悪影
響を防止できる。
〔実施例〕
以下、本願の第1の発明群に係わる一実施例を第7図に
より説明するが1本発明はこれによりなんら限定される
ものではない。
実施例I NH4CQ  1 g、 NazHPOa  6 g、
 KHzPO43g。
Nac9 0.5g、Mg5O+7)1z0 0.5g
、CaCQz・2H200,015g、チアミン塩酸塩
0.1 g、プロリン0.1g、  トリプトファン0
.02 g、グルコース5g、カザミノ酸2.5g、酵
母エキス1.5g、蒸溜水IQからなる培地を2NNa
OH水溶液にてpH7に調整し、常法により滅菌処理し
た。尚、培養前にアンピシリンを5011Ig/Qとな
るように加えた。滅菌した5 00 m Q坂ロフラス
コに上記培地を50 m n加え、HB 101[pT
REZ 1 ]株(微工研菌寄第8136号)を−白金
耳接種し、37℃、振幅7】、115回/l1inの条
件で一晩振どう培養したものを種菌液とした。上記培地
を滅菌済みの5℃培養槽に入れ5種菌液200mQを接
種し、初発液量2Q、37℃、通気量2Q/winで培
養を開始した。基質流加に用いる流加培地の組成は。
グルコース200 g / Q 、カザミノ酸100g
/12、酵母エキス60 g / n、プロリン4g/
Ω、トリプトファン0.4g/Q、アンピシリン1g/
Qとした。この流加培地を培養液のpHが6.8 より
低くなった時流加を停止し、pHが7.2 より高くな
った時に流加を開始して流加培養した結果が第7図であ
る。
培養6時間目以降、流加を停止すればpHが上昇し、開
始すればpHが低下する良好な相関が得られた。よって
5酢酸濃度をO〜2g/Qの範囲に保つことができ、菌
体は酢酸による阻害を受けず培養26時間目には28g
/Qに達した。培地中にトリプトファンを入れることで
トリプトファンプロモーターの働きを抑制していたので
培養22時間目まではβ−gal生産を抑えることがで
きた。培養22時間目以降、トリプトファン濃度の低下
によると考えられる脱抑制が起こり、β−g a lは
培養26時間目に62 U / m Qに達した。本実
施例ではトリプトファン濃度の低下により脱抑制が起こ
りβ−galが生産されたが、誘導剤であるIAの添加
によってもβ−gal生産を開始することができる。
以上、pHの変化に基づいて基質を流加することにより
、菌体濃度は28g/Qの高密度に達し、菌体収率も0
.57 g −cell/ g−glncoseの高い
値に維持できた。また、β−gal生産量が62U/m
flとなったことから、遺伝子発現も十分に行われた。
以下、本願の第2の発明の一実施例を第14図により説
明するが、本発明はこれによりなんら限定されるもので
はない。
実施例2 使用した菌株はHB 101[PTREZ 1コ (微
工研菌寄第8136号)であり1本菌株が保持するβ−
gal遺伝子はtrpプロモータの制御下にあるので、
培養前半はβ−gal生産を抑制するために基質中にト
リプトファンを加え、培養後半は脱抑制させるためにト
リプトファンを含まない基質を流加した。酢酸濃度の測
定にはガスクロマトグラフを用い、分離カラムはP E
 G 6000 + Flnsin P(ガスクロ工業
製)を使用した。
初発培地 NH4Cl  1 g / Q 、 NazHP046
 g / Q 、K)IzPO43g/  Q  、 
Nacl   0.5  g/  Q、  Mg5Oa
  ・ 7H200,5g/ Q 、 CaC1z・2
H200,015g/ Q、チアミン塩酸塩0.1g/
Q、プロリン0 、1 g/ Q、トリプトファン0.
02 g / Q 、グルコース5 g / n、カザ
ミノ酸2.5g/Q、酵母エキス1.5g/Q、アンピ
シリン0.05g/f1.pH7゜流加培地 Aニゲルコース200 g / Q、カザミノ酸100
g/Q、酵母エキス60 g / 11、プロリン4g
/ρ、トリプトファン0.4  g/ρ、アンピシリン
Ig/Q、pH7゜ Bニゲルコース200g/12、カザミノ酸100 g
 / Q、プロリン4 g / Q、アンピシリンIg
/12、pH7゜ 培養条件 種培養:500mQ坂ロフラスコに初発培地50 m 
Qを加え、菌体を一白金耳接種したものを37℃、振幅
71.115 回/manの条件で一晩振どう培養した
本培養:上記種培養液200muを初発培地の入った5
Q槽に接種し、初発液量2Qで37℃、通気量2 f2
 /win 、撹拌数400〜11000rpの条件で
培養を開始した。培養12時間目までの基質流加には流
加培地Aを、それ以降は流加培地Bを用いた。流加制御
の設定値は培養12時間目までpHは6.8〜7.2の
範囲、酢酸濃度は0.8g/Q以下とし、培養12時間
目以降、酢酸濃度は2 g / Q以下とした。
結果:培養期間を通して培養液中の酢酸濃度は2g/ρ
以下に抑えることができ、菌体は培養終了時まで順調に
増殖し、菌体濃度は培養18時間目に19.3g/Qに
達した。また、流加培地をAがらBへ切り換えることで
、β−gal生産を開始させることができ、4 、3 
U / mg−drycellという良好な遺伝子発現
がなされた。菌体収率は、0.54匹・cell/ g
−glncoseの高い値に維持でき、好適な基質流加
を行うことができた。
〔発明の効果〕
本願の第1の発明によれば、培養液中の酢酸濃度を低濃
度に保つことができるので、増殖阻害を防止し、容易に
25 g / Q以上の高密度培養、0 、5 g−c
ell/ g”glncose以上の高菌体収率及び5
0U/mQ以上のβ−gal生産が行える効果がある。
また、pH調整剤が不要又は使用量の低減が可能なので
、培養装置を簡略化及び経費を節約する効果がある。
本願の第2の発明によれば、培養液中の酢酸濃度を低濃
度に保ちながら基質を供給することができるので、増殖
阻害を防止し容易に19 g / Q以上の高密度培養
、0 、5 g−cell/ g−glncose以上
の高菌体収率及びβ−gal生産性が4U/+*g以上
の高効率発現が行える効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は溶存酸素濃度を指標としだ流加培養の一例を表
わす図、第2図は培養液中の酢酸濃度と比増殖速度及び
β−gal生産量の一例を表わす図、第3図は遺伝子組
換え大腸菌による酢酸資化の一例を表わす図、第4図は
酢酸資化時の菌体濃度の経時変化の一例を表わす図、第
5図は酢酸濃度とpHの関係の一例を表わす図、第6図
は培養装置の一実施例の概略を表わす図、第7図は本発
明の一実施例の培養結果を表わす図である。第8図は基
質流加制御方法を表わすフロチャート、第9図は培養液
中の酢酸濃度と比増殖速度及びβ−gal生産量の一例
を表わす図、第10図は遺伝子組換え大腸菌による酢酸
資化の一例を表わす図、第11図は酢酸資化時の菌体濃
度の経時変化の一例を表わす図、第12図は酢酸濃度と
pHの関係の一例を表わす図、第13図は培養装置の一
実施例の概略を表わす図、第14図は本発明の一実施例
の培養結果を表わす図である。 1・・・培養槽、2・・・pHセンター、3・・・pH
計、4・・・制御器、5・・・定量ポンプ、6・・・基
質槽、7・・・培養液抜き出し用導管、8・・・試料調
整装置、9・・・酢酸分析装置。 箭 図 嶋養時団(h) ア 函 俤 嫉、 濃 痰 (牙/Jり 堀 已 遣 苓 崎 (h) 第 函 +鞠lY鰻壌友 0 (2/り Iト (2/ス) =ムー 5(肋) 傍 委 時 閏 茹 邑 1柾 醸壊&tjj/i) 系 す 品 pHセシザー 系 ? 函 あ 図 考 茶 吋 閂 (h) 第 図 奸 咲 壊 戻 (#/1) −に−ネ刀ダ酢市史叡 1ヘー 1ト O(私) (・) 5(・) (?1) 1設壌友 (?/i) 采 図 渚 峯 吐 Ir1 (h) 茶 図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、少なくとも有機酸を生成する微生物を培養する過程
    において培養液のpHが設定値より低下した時、基質流
    加を停止するか又は基質流加量を減ずること、設定値よ
    り上昇した時、基質流加を開始するか又は基質流加量を
    増やすことを特徴とする微生物の流加培養方法。 2、該微生物が大腸菌とくに組換え遺伝子を保持する大
    腸菌であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の微生物の流加培養方法。 3、該基質中の炭素源として糖を含むことを特徴とする
    特許請求の範囲第1及び2項のいずれかに記載の微生物
    の流加培養方法。 4、該有機酸が酢酸であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1、2及び3項のいずれに記載の微生物の流加培
    養方法。 5、該遺伝子組換え菌が保持する発現ベクターがトリプ
    トファンプロモータを含有していることを特徴とする特
    許請求の範囲第1、2、3及び4項のいずれかに記載の
    微生物の流加培養方法。 6、所定の微生物培養槽と、当該微生物培養槽中の培養
    液のpHを測定するための測定手段と、培養基質流加を
    実施せしむる定量ポンプと、前記pHを測定するための
    測定手段よりの信号に基づいて培養液のpHを所定値と
    比較し、当該pHが所定値より低下もしくは増大した時
    、基質流加を制御する手段を少なくとも有することを特
    徴とする微生物の流加培養装置。 7、少なくとも酢酸を生成し、該酢酸により増殖を阻害
    される微生物の培養に際し、培養液のpHが設定値より
    低下した場合は基質流加量を減少し、設定値より上昇し
    た場合は基質流加量を増加すること、または酢酸濃度が
    設定値より低い場合は基質流加を開始又は基質流加量を
    増加し、設定値より高い場合は基質流加を停止又は基質
    流加量を減少することを特徴とする流加制御方法。 8、該微生物が大腸菌とくに遺伝子組換え大腸菌である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第7項記載の流加制御
    方法。 9、該基質中の炭素源として糖を含むことを特徴とする
    特許請求の範囲第7及び8項のいずれかに記載の流加制
    御方法。 10、該遺伝子組換え大腸菌が保持する発現ベクターが
    トリプトファンプロモータを含有していることを特徴と
    する特許請求の範囲第7、8及び9項のいずれかに記載
    の流加制御方法。
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