JPH019990Y2 - - Google Patents
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- JPH019990Y2 JPH019990Y2 JP5714482U JP5714482U JPH019990Y2 JP H019990 Y2 JPH019990 Y2 JP H019990Y2 JP 5714482 U JP5714482 U JP 5714482U JP 5714482 U JP5714482 U JP 5714482U JP H019990 Y2 JPH019990 Y2 JP H019990Y2
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- rotating body
- weight
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- 230000002159 abnormal effect Effects 0.000 description 2
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- 238000005452 bending Methods 0.000 description 2
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
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- 238000013459 approach Methods 0.000 description 1
- 230000033228 biological regulation Effects 0.000 description 1
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- Gear Transmission (AREA)
- Toys (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
この考案はオルゴールの調速機構に関する。
一般に、ゼンマイを駆動源とするオルゴールで
は、その鳴奏時間をコントロールするための調速
機構を必要とする。
は、その鳴奏時間をコントロールするための調速
機構を必要とする。
このオルゴールの調速機構の一種に、その調速
を必要とする輪列によつて駆動されるウオーム歯
車のウオーム軸に、弾性変形する連結部を介して
固定されたウエイト部を有する回転体を固定する
一方、上記ウオーム軸の一端がわに制動部を形成
し、この回転体の回転に伴なう上記ウエイト部の
撓みによる上記制動部への摺接によつて、上記ウ
オーム軸の回転速度を調整するようにした調速機
構がある。
を必要とする輪列によつて駆動されるウオーム歯
車のウオーム軸に、弾性変形する連結部を介して
固定されたウエイト部を有する回転体を固定する
一方、上記ウオーム軸の一端がわに制動部を形成
し、この回転体の回転に伴なう上記ウエイト部の
撓みによる上記制動部への摺接によつて、上記ウ
オーム軸の回転速度を調整するようにした調速機
構がある。
この調速機構は、従来の一般的な調速機構とし
て知られている、風切用の羽根が高速回転する際
の空気抵抗によつて調速するエアガバナ方式の調
速機構および遠心力によつて法線方向に移動する
ウエイト部をブレーキ周面に摺接させて調速する
遠心力ガバナ方式の調速機構のそれぞれの欠点を
解消した安定性のある調速機構として知られてい
る。
て知られている、風切用の羽根が高速回転する際
の空気抵抗によつて調速するエアガバナ方式の調
速機構および遠心力によつて法線方向に移動する
ウエイト部をブレーキ周面に摺接させて調速する
遠心力ガバナ方式の調速機構のそれぞれの欠点を
解消した安定性のある調速機構として知られてい
る。
しかしながら、この調速機構では、前記のウオ
ーム軸や回転体および制動部材などの部品精度や
それらの組立精度のバラツキによつて、上記ウオ
ーム軸の回転時における回転体のウエイト部の制
動部材に対する摺接点が一定しなくなる不具合が
ある。この摺接点が、上記ウエイト部の回転後方
部分に位置している場合には、飛行体のランデイ
ングと同様に、その摺接が円滑に行なわれるので
さして問題とならないが、同摺接点が上記ウエイ
ト部の回転前方部分に位置した場合には、このウ
エイト部の前方端部が制動部に対して鋭角な方向
に喰込み、この摺接点に、不規則的、かつ瞬間的
に異常な制動力が作用し、この摺接時に異常音
(ガバナノイズ)が発生する欠点がある。このノ
イズは、さして大きなものではないが、オルゴー
ルのように、音源の出力の小さなものにあつては
致命的な欠陥となる。
ーム軸や回転体および制動部材などの部品精度や
それらの組立精度のバラツキによつて、上記ウオ
ーム軸の回転時における回転体のウエイト部の制
動部材に対する摺接点が一定しなくなる不具合が
ある。この摺接点が、上記ウエイト部の回転後方
部分に位置している場合には、飛行体のランデイ
ングと同様に、その摺接が円滑に行なわれるので
さして問題とならないが、同摺接点が上記ウエイ
ト部の回転前方部分に位置した場合には、このウ
エイト部の前方端部が制動部に対して鋭角な方向
に喰込み、この摺接点に、不規則的、かつ瞬間的
に異常な制動力が作用し、この摺接時に異常音
(ガバナノイズ)が発生する欠点がある。このノ
イズは、さして大きなものではないが、オルゴー
ルのように、音源の出力の小さなものにあつては
致命的な欠陥となる。
本考案は、上記した問題を解決するために成さ
れたものであつて、ウオーム軸と、このウオーム
軸の一端がわに形成された環状の制動部と、上記
ウオーム軸に対して弾性変形する連結部を介して
固定されたウエイト部を有する回転体とによつて
構成され、この回転体の回転に伴なう遠心力によ
りそのウエイト部が、上記制動部に対し軸方向に
撓んで摺接して上記ウオーム軸の回転速度を調整
するオルゴールの調速機構において、回転前方部
分より回転後方部分を上記制動部に近付けるため
の切欠または突部を、上記制動部に対向する面に
設けたウエイト部を備えたことを特徴とする。以
下、図示の実施例によつてこの考案を詳細に説明
する。
れたものであつて、ウオーム軸と、このウオーム
軸の一端がわに形成された環状の制動部と、上記
ウオーム軸に対して弾性変形する連結部を介して
固定されたウエイト部を有する回転体とによつて
構成され、この回転体の回転に伴なう遠心力によ
りそのウエイト部が、上記制動部に対し軸方向に
撓んで摺接して上記ウオーム軸の回転速度を調整
するオルゴールの調速機構において、回転前方部
分より回転後方部分を上記制動部に近付けるため
の切欠または突部を、上記制動部に対向する面に
設けたウエイト部を備えたことを特徴とする。以
下、図示の実施例によつてこの考案を詳細に説明
する。
第1図は、この考案の調速機構を組込んだオル
ゴールのムーブメントの一例を示す分解斜視図で
ある。第1図においてフレーム1には、振動板2
が固定されている。振動板2の先端はドラム3の
周面に近接して延出している。ドラム3は、その
軸の一端がフレーム1に形成された軸受部4に支
承され、他の軸端5が地板部材6の軸受部7に支
承されている。
ゴールのムーブメントの一例を示す分解斜視図で
ある。第1図においてフレーム1には、振動板2
が固定されている。振動板2の先端はドラム3の
周面に近接して延出している。ドラム3は、その
軸の一端がフレーム1に形成された軸受部4に支
承され、他の軸端5が地板部材6の軸受部7に支
承されている。
この地板部材6はフレーム1の円環状突出部8
に組付けられることによつて、ゼンマイ収納箱
(香箱)を形成し、この箱内には図示しないゼン
マイ、ラチエツト機構および巻き上げ軸等が収納
される。この箱のフレームがわの略中央部には巻
き上げ軸が貫通する穴9が穿たれている。
に組付けられることによつて、ゼンマイ収納箱
(香箱)を形成し、この箱内には図示しないゼン
マイ、ラチエツト機構および巻き上げ軸等が収納
される。この箱のフレームがわの略中央部には巻
き上げ軸が貫通する穴9が穿たれている。
ドラム軸5には、図示しない上記香箱内のギヤ
に噛合するベベルギヤ10、大径のギヤ11およ
びドラム端板12が、それぞれ共軸一体に成形さ
れている。
に噛合するベベルギヤ10、大径のギヤ11およ
びドラム端板12が、それぞれ共軸一体に成形さ
れている。
大径のギヤ11は3番ピニオン13に噛合して
いる。3番ピニオン13は3番ギヤ14と共軸一
体に形成されており、その軸15が、フレーム1
に突設された軸受部16,17の軸受溝16a,
17aによつて回転自在に支承されている。
いる。3番ピニオン13は3番ギヤ14と共軸一
体に形成されており、その軸15が、フレーム1
に突設された軸受部16,17の軸受溝16a,
17aによつて回転自在に支承されている。
なお、この各軸受部16,17には、地板部材
6の軸押え部18,19がそれぞれ衝合して、軸
15の脱落が阻止される。
6の軸押え部18,19がそれぞれ衝合して、軸
15の脱落が阻止される。
3番ギヤ14は4番ピニオン20に噛合してい
る。このピニオン20はウオームギヤ21と一体
に形成されており、その軸23がフレーム1に突
設された各軸受部22,24によつて、回転自在
に支承されている。
る。このピニオン20はウオームギヤ21と一体
に形成されており、その軸23がフレーム1に突
設された各軸受部22,24によつて、回転自在
に支承されている。
ウオームギヤ21にはウオーム軸25が噛合し
ており、このウオーム軸25はフレーム1に突設
された下部軸受部26および地板部材6に形成さ
れた軸受穴27によつて回転自在に支承されてい
る。
ており、このウオーム軸25はフレーム1に突設
された下部軸受部26および地板部材6に形成さ
れた軸受穴27によつて回転自在に支承されてい
る。
すなわち、下部軸受部26は、第2図に示すよ
うに、円筒状に形成されており、その底部にはウ
オーム軸25の下部軸端25aが嵌合する軸受穴
26aが形成されている。またこの下部軸受部2
6のウオームギヤ21に対向する面26bは、そ
の筒部が切欠かれており、この切欠部を通してウ
オームギヤ21とウオーム軸のウオーム25bと
が互いに噛合している。なお、ウオーム軸25の
上部軸端25cが嵌合される地板部材6の軸受穴
27の周囲には、この軸受穴27を中心にして環
状の制動部28が形成されている。
うに、円筒状に形成されており、その底部にはウ
オーム軸25の下部軸端25aが嵌合する軸受穴
26aが形成されている。またこの下部軸受部2
6のウオームギヤ21に対向する面26bは、そ
の筒部が切欠かれており、この切欠部を通してウ
オームギヤ21とウオーム軸のウオーム25bと
が互いに噛合している。なお、ウオーム軸25の
上部軸端25cが嵌合される地板部材6の軸受穴
27の周囲には、この軸受穴27を中心にして環
状の制動部28が形成されている。
一方、ウオーム軸25の上端部には、ゴムまた
は弾性を有する軟質樹脂などからなる回転体29
が圧入嵌合されている。
は弾性を有する軟質樹脂などからなる回転体29
が圧入嵌合されている。
この回転体29は、ウオーム軸25が嵌合され
るボス部29aと、一対のウエイト部30および
これら各ウエイト部30をボス部29aに連結す
るための連結部31とからなつている。
るボス部29aと、一対のウエイト部30および
これら各ウエイト部30をボス部29aに連結す
るための連結部31とからなつている。
なお、この回転体29は各ウエイト部30の各
上面30aが、第2図に示すように、ウオーム軸
の上部軸端25cをその軸受穴27に支承した状
態において、前記の制動部28に対して、間隙g
を生じるように、ウオーム軸25に嵌合される。
上面30aが、第2図に示すように、ウオーム軸
の上部軸端25cをその軸受穴27に支承した状
態において、前記の制動部28に対して、間隙g
を生じるように、ウオーム軸25に嵌合される。
一方、ドラム3の軸5、3番ギヤの軸15、4
番ピニオン20の軸23およびウオーム軸25な
どの各軸を回転自在に支承する地板部材6は、ネ
ジ32,33によつてフレーム1に固定される。
なおネジ止めでなく、フレームにカシメ固定して
もよい。
番ピニオン20の軸23およびウオーム軸25な
どの各軸を回転自在に支承する地板部材6は、ネ
ジ32,33によつてフレーム1に固定される。
なおネジ止めでなく、フレームにカシメ固定して
もよい。
ところで、上述のように構成されたオルゴール
において、図示されない香箱内のゼンマイが巻き
上げられ、ベベルギヤ10が回転されると、ドラ
ム3は第1図において示矢方向へ回転する。この
ドラム3の回転によつて、その周面上に植設され
た各ピンが振動板2の各先端を順次はじいて、定
められたメロデイーを奏でる。
において、図示されない香箱内のゼンマイが巻き
上げられ、ベベルギヤ10が回転されると、ドラ
ム3は第1図において示矢方向へ回転する。この
ドラム3の回転によつて、その周面上に植設され
た各ピンが振動板2の各先端を順次はじいて、定
められたメロデイーを奏でる。
一方、ギヤ10の回転に伴なつて、その回転が
大径のギヤ11およびこのギヤに連動回転する各
歯車を介してウオーム軸25に伝達される。
大径のギヤ11およびこのギヤに連動回転する各
歯車を介してウオーム軸25に伝達される。
上記の回転体29は、このウオーム軸25の回
転速度に応じて、その各ウエイト部30の各上面
30aが制動部28に対して接離してドラム3の
回転速度を調整する。
転速度に応じて、その各ウエイト部30の各上面
30aが制動部28に対して接離してドラム3の
回転速度を調整する。
すなわち、ゼンマイの巻き上げ量が大きく、ウ
オーム軸25が高速で回転される場合には、各ウ
エイト部30に遠心力が作用して、これらウエイ
ト部30の各重心G1,G2に法線方向への力が
働く。ここで、これらの各ウエイト部30は回転
体のボス部29aに対して、図示のようにそれぞ
れの上端部で連結されているため、上記の各重心
G1,G2に作用した法線方向への力によつて、
各連結部31に曲げモーメントが生じる。したが
つて、ウオーム軸25が高速回転する場合には、
各ウエイト部30が上記の曲げモーメントによつ
て上方に変位し、第3図に示すようにその上面3
0aが制動部28に接触する。この各ウエイト部
30の上面30aと制動部28との接触によつ
て、ウオーム軸25の回転に制動がかかり、その
回転速度が低下される。
オーム軸25が高速で回転される場合には、各ウ
エイト部30に遠心力が作用して、これらウエイ
ト部30の各重心G1,G2に法線方向への力が
働く。ここで、これらの各ウエイト部30は回転
体のボス部29aに対して、図示のようにそれぞ
れの上端部で連結されているため、上記の各重心
G1,G2に作用した法線方向への力によつて、
各連結部31に曲げモーメントが生じる。したが
つて、ウオーム軸25が高速回転する場合には、
各ウエイト部30が上記の曲げモーメントによつ
て上方に変位し、第3図に示すようにその上面3
0aが制動部28に接触する。この各ウエイト部
30の上面30aと制動部28との接触によつ
て、ウオーム軸25の回転に制動がかかり、その
回転速度が低下される。
そして、このウオーム軸25の回転速度が所定
の速度になると、回転体29に作用する遠心力も
低下し、各ウエイト部30と制動部28との接触
が断たれる。一方、ウオーム軸25の回転が比較
的低い場合には、回転体29の各ウエイト部30
は、風切羽根によるガバナ方式と同様に、制動部
28に接触することなく、その回転によつて生じ
る空気抵抗のみによつて速度調整が行なわれる。
の速度になると、回転体29に作用する遠心力も
低下し、各ウエイト部30と制動部28との接触
が断たれる。一方、ウオーム軸25の回転が比較
的低い場合には、回転体29の各ウエイト部30
は、風切羽根によるガバナ方式と同様に、制動部
28に接触することなく、その回転によつて生じ
る空気抵抗のみによつて速度調整が行なわれる。
上述のように、図示の調速機構によれば、エア
ガバナ方式および遠心力ガバナ方式の相方のもつ
利点のみを有効に活かした安定性のある調速を行
なうことができる。
ガバナ方式および遠心力ガバナ方式の相方のもつ
利点のみを有効に活かした安定性のある調速を行
なうことができる。
ところで、この種の調速機構では、先に述べた
ように、ウオーム軸の回転時における回転体29
の各ウエイト部30と制動部28との摺接点が一
定しなくなる不具合がある。
ように、ウオーム軸の回転時における回転体29
の各ウエイト部30と制動部28との摺接点が一
定しなくなる不具合がある。
すなわち、ウエイト部30の上面30aは、そ
の組立精度などのバラツキによつて、制動部28
に対して、たとえば第4図に示すように、その回
転後方部分が摺接したり、あるいは第5図に示す
ように、その回転前方部分が摺接したりすること
がある。上記前者の場合(第4図参照)にはさし
て問題を生じないが、後者の場合(第5図参照)
には、各ウエイト部30の回転前方部分が制動部
28に対して喰い込むように鋭角に衝接するた
め、ウオーム軸25にノツキングを起こして制動
を加えるようになる。したがつて、こうした状態
での調速では、その調速時のノツク音がオルゴー
ルの鳴奏を阻害し、品質の低下を招く欠点があ
る。
の組立精度などのバラツキによつて、制動部28
に対して、たとえば第4図に示すように、その回
転後方部分が摺接したり、あるいは第5図に示す
ように、その回転前方部分が摺接したりすること
がある。上記前者の場合(第4図参照)にはさし
て問題を生じないが、後者の場合(第5図参照)
には、各ウエイト部30の回転前方部分が制動部
28に対して喰い込むように鋭角に衝接するた
め、ウオーム軸25にノツキングを起こして制動
を加えるようになる。したがつて、こうした状態
での調速では、その調速時のノツク音がオルゴー
ルの鳴奏を阻害し、品質の低下を招く欠点があ
る。
しかしながら、ここで前述したように、回転体
29の各ウエイト部30の上面30aが制動部2
8は摺接する場合、たとえば第4図に示したよう
に、ウエイト部30の回転後方部分が制動部28
に対して、その回転前方部分よりも先に接触する
場合にはさして問題を生じない。
29の各ウエイト部30の上面30aが制動部2
8は摺接する場合、たとえば第4図に示したよう
に、ウエイト部30の回転後方部分が制動部28
に対して、その回転前方部分よりも先に接触する
場合にはさして問題を生じない。
したがつて、この各ウエイト部30の形状を、
予め、その上面30aの回転後方部分が制動部2
8に先に摺接するように形成しておくことによつ
て、上述の欠点を解消することが可能となる。
予め、その上面30aの回転後方部分が制動部2
8に先に摺接するように形成しておくことによつ
て、上述の欠点を解消することが可能となる。
第6図乃至第13図はこの点に鑑みて形成され
た回転体29の各ウエイト部30の実施例を示す
図である。
た回転体29の各ウエイト部30の実施例を示す
図である。
すなわち、第6図に示す回転体29Aは、その
各ウエイト部30Aの上面の回転後方部分に、突
出部30Abをそれぞれ形成し、これらの各突出
部30Abを制動部28に摺接させて調速を行な
うように形成したものである。
各ウエイト部30Aの上面の回転後方部分に、突
出部30Abをそれぞれ形成し、これらの各突出
部30Abを制動部28に摺接させて調速を行な
うように形成したものである。
この回転体29Aによれば、その各ウエイト部
30Aの制動部28に対する摺接点が、この回転
後方部分に位置しているので、その摺接時にノツ
ク音等が発生することがない。
30Aの制動部28に対する摺接点が、この回転
後方部分に位置しているので、その摺接時にノツ
ク音等が発生することがない。
なお第7図は上記の回転体29Aの平面図、第
8図は同回転体29Aの正面図、第9図は同回転
体29Aの左側面図をそれぞれ示している。
8図は同回転体29Aの正面図、第9図は同回転
体29Aの左側面図をそれぞれ示している。
一方、第10図に示す回転体29Bは、それが
回転した際に、その各ウエイト部30Bの回転前
方部分が制動部28に対して接触しないように、
この回転前方部分30Baを予め切欠いた形状に
形成したものである。
回転した際に、その各ウエイト部30Bの回転前
方部分が制動部28に対して接触しないように、
この回転前方部分30Baを予め切欠いた形状に
形成したものである。
また、第11図に示す回転体29Cは、そのウ
エイト部30Cの上面に、その回転前方部分から
回転後方部分に向けて上昇するこう配を有する突
部30Cbを形成したものである。
エイト部30Cの上面に、その回転前方部分から
回転後方部分に向けて上昇するこう配を有する突
部30Cbを形成したものである。
第12図に示す回転体29Dは、そのウエイト
部30Dの回転前方部分30Daの高さを、その
回転後方部分30Dbの高さよりも予め低く形成
したものである。
部30Dの回転前方部分30Daの高さを、その
回転後方部分30Dbの高さよりも予め低く形成
したものである。
第13図に示す回転体29Eは、第10図に示
した回転体29Bの各ウエイト部と同様に、その
ウエイト部30Eの回転前方部分30Eaを予め
切欠いた形状に形成するとともに、この切欠部の
綾線部分にアールを施したものである。
した回転体29Bの各ウエイト部と同様に、その
ウエイト部30Eの回転前方部分30Eaを予め
切欠いた形状に形成するとともに、この切欠部の
綾線部分にアールを施したものである。
ところで、回転体29のウエイト部30の上面
30aと、制動部28とは、本来、第2図に示す
ように平行で、たとえば第4図および第5図に示
すウエイト部上面の回転力が作用する中心点Oが
制動部28に接して調速が行なわれることが望ま
しい。
30aと、制動部28とは、本来、第2図に示す
ように平行で、たとえば第4図および第5図に示
すウエイト部上面の回転力が作用する中心点Oが
制動部28に接して調速が行なわれることが望ま
しい。
しかしながら実際には、先に述べたように第4
図および第5図に示すようにウエイト部30の上
面30aと、制動部28との間に傾きαが生じ
る。
図および第5図に示すようにウエイト部30の上
面30aと、制動部28との間に傾きαが生じ
る。
したがつて、第4図および第5図において、ウ
エイト部30の回転遠心力による上方への力を
W、ウエイト部30の中心点Oと制動部28との
離間距離をδ、ウエイト部上面と制動部との摩擦
係数をμとすると、 1 摺接点Aが中心点Oを基準として回転前方部
がわにある場合(第5図に示す場合)には、上
記中心点Oを中心としてTo=μWδなる、第5
図において右方向への戻りトルクがウエイト部
30に働く。そして、この戻りトルクによつて
ウエイト部30の制動部28への接触部の弾性
変形などにより、謂ゆる“喰い込み現象”が生
じる。これにより、ウオーム軸25の回転トル
クに比して過大な力が同軸に加わり、瞬間的に
回転体29が急激な速度低下する。そしてこの
回転体29の停止によつて、そのウエイト部3
0が元形に復帰し、その上面が制動部28から
離れると、回転体への戻りトルクが消失し、回
転体29は再び急速に回転が正賞回転に戻る。
この急速な正常回転化によつて、ウエイト部が
制動部28に衝撃的に再接触することにより、
ノツキングノイズが発生する。
エイト部30の回転遠心力による上方への力を
W、ウエイト部30の中心点Oと制動部28との
離間距離をδ、ウエイト部上面と制動部との摩擦
係数をμとすると、 1 摺接点Aが中心点Oを基準として回転前方部
がわにある場合(第5図に示す場合)には、上
記中心点Oを中心としてTo=μWδなる、第5
図において右方向への戻りトルクがウエイト部
30に働く。そして、この戻りトルクによつて
ウエイト部30の制動部28への接触部の弾性
変形などにより、謂ゆる“喰い込み現象”が生
じる。これにより、ウオーム軸25の回転トル
クに比して過大な力が同軸に加わり、瞬間的に
回転体29が急激な速度低下する。そしてこの
回転体29の停止によつて、そのウエイト部3
0が元形に復帰し、その上面が制動部28から
離れると、回転体への戻りトルクが消失し、回
転体29は再び急速に回転が正賞回転に戻る。
この急速な正常回転化によつて、ウエイト部が
制動部28に衝撃的に再接触することにより、
ノツキングノイズが発生する。
2 これに対し、接触点Aが中心点Oを基準とし
て、回転後方部がわにある場合(第4図に示す
場合)には、上記の戻りトルクToは上記前者
と同様となるも、この場合には戻りトルクが中
心点Oに対して前者の場合と反対の方向に働く
ため、上述したようなノツキングノイズや喰い
込み現象は生じない。
て、回転後方部がわにある場合(第4図に示す
場合)には、上記の戻りトルクToは上記前者
と同様となるも、この場合には戻りトルクが中
心点Oに対して前者の場合と反対の方向に働く
ため、上述したようなノツキングノイズや喰い
込み現象は生じない。
このことからも明らかなように、この考案によ
ればその回転体の各ウエイト部と制動部との摺接
点(接触点)が、各ウエイト部上面の中心点より
も回転後方部がわに位置するように形成されてい
るので、ノツキングノイズや喰い込み現象などを
生じない、安定性の高い調速機構が提供できる。
ればその回転体の各ウエイト部と制動部との摺接
点(接触点)が、各ウエイト部上面の中心点より
も回転後方部がわに位置するように形成されてい
るので、ノツキングノイズや喰い込み現象などを
生じない、安定性の高い調速機構が提供できる。
第1図はこの考案が実施されるオルゴールのム
ーブメントの一例を示す分解斜視図、第2図は上
記ムーブメントにおける調速機構の要部を示す正
断面図、第3図は同調速機構の作用を示す正面
図、第4図および第5図は上記調速機構の作用を
説明する側面図、第6図はこの考案における回転
体の一実施例を示す斜視図、第7図は同実施例の
平面図、第8図は同実施例の正面図、第9図は同
実施例の左側面図、第10図乃至第13図は上記
回転体の他の実施例を示すそれぞれの要部斜視図
である。 25……ウオーム軸、28……制動部、29…
…回転体、30……ウエイト部、31……連結
部。
ーブメントの一例を示す分解斜視図、第2図は上
記ムーブメントにおける調速機構の要部を示す正
断面図、第3図は同調速機構の作用を示す正面
図、第4図および第5図は上記調速機構の作用を
説明する側面図、第6図はこの考案における回転
体の一実施例を示す斜視図、第7図は同実施例の
平面図、第8図は同実施例の正面図、第9図は同
実施例の左側面図、第10図乃至第13図は上記
回転体の他の実施例を示すそれぞれの要部斜視図
である。 25……ウオーム軸、28……制動部、29…
…回転体、30……ウエイト部、31……連結
部。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 ウオーム軸と、このウオーム軸の一端がわに形
成された環状の制動部と、上記ウオーム軸に対し
て弾性変形する連結部を介して固定されたウエイ
ト部を有する回転体とによつて構成され、この回
転体の回転に伴なう遠心力によりそのウエイト部
が、上記制動部に対し軸方向に撓んで摺接して上
記ウオーム軸の回転速度を調整する調速機構にお
いて、 回転前方部分より回転後方部分を上記制動部に
近付けるための切欠または突部を、上記制動部に
対向する面に設けたウエイト部を備えたことを特
徴とするオルゴールの調速機構。
Priority Applications (13)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5714482U JPS58159594U (ja) | 1982-04-20 | 1982-04-20 | オルゴ−ルの調速機構 |
DE19823231058 DE3231058A1 (de) | 1981-08-28 | 1982-08-20 | Geschwindigkeitsregler fuer eine spieldose |
BR8204989A BR8204989A (pt) | 1981-08-28 | 1982-08-25 | Dispositivo regulador de velocidade para caixa de musica |
KR2019820006760U KR880001640Y1 (ko) | 1981-08-28 | 1982-08-26 | 뮤직 박스용 속도 조절기 |
GB08224475A GB2108713B (en) | 1981-08-28 | 1982-08-26 | Speed governor for music box |
ES82515324A ES8306268A1 (es) | 1981-08-28 | 1982-08-27 | "un dispositivo regulador de la velocidad para una caja de musica". |
US06/412,063 US4464969A (en) | 1982-04-20 | 1982-08-27 | Speed governor for music box |
MX82194170A MX152175A (es) | 1981-08-28 | 1982-08-27 | Mejoras en gobernador de velocidad para caja de musica |
PT75474A PT75474B (en) | 1981-08-28 | 1982-08-27 | Speed governor for a music box |
CH5147/82A CH665042A5 (de) | 1981-08-28 | 1982-08-30 | Drehzahlregelvorrichtung an musikdose. |
SG39/86A SG3986G (en) | 1981-08-28 | 1986-01-14 | Speed governor for music box |
HK300/86A HK30086A (en) | 1981-08-28 | 1986-04-24 | Speed covernor for music box |
MY1986482A MY8600482A (en) | 1981-08-28 | 1986-12-31 | Speed governor for music box |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5714482U JPS58159594U (ja) | 1982-04-20 | 1982-04-20 | オルゴ−ルの調速機構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58159594U JPS58159594U (ja) | 1983-10-24 |
JPH019990Y2 true JPH019990Y2 (ja) | 1989-03-20 |
Family
ID=30067622
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5714482U Granted JPS58159594U (ja) | 1981-08-28 | 1982-04-20 | オルゴ−ルの調速機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58159594U (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6602531B2 (ja) * | 2014-08-11 | 2019-11-06 | 立川ブラインド工業株式会社 | 速度調整装置及びこれを備えた日射遮蔽装置 |
JP6441164B2 (ja) * | 2015-04-30 | 2018-12-19 | 立川ブラインド工業株式会社 | 日射遮蔽装置の速度調整装置 |
-
1982
- 1982-04-20 JP JP5714482U patent/JPS58159594U/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58159594U (ja) | 1983-10-24 |
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