JPH0195850A - ツインベルト式連続鋳造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、一対の金属ベルト間に形成された湯溜り部に
対する注湯を容易にしたツインベルト式連続鋳造装置に
関する。

〔従来の技術〕

最近、溶鋼等の溶融金属から最終形状に近い数ｍｍ〜数
十ｍｍ程度の厚みをもつ金属薄帯を直接的に製造する連
続鋳造方法が注目を浴びている。この方法によるとき、
従来のような多段階にわたる圧延工程を省略することが
できるため、工程及び設備の簡略化が図られる。また、
各工程間で素材を加工温度に加熱する熱処理も本質的に
不要となるために、省エネルギー効果も期待することが
できる。このような連続鋳造技術の一つとして、ツイン
ベルト方式がある。

このツインベルト方式では、一対の金属ベルトを所定の
間隙をもって対峙させ、その間隙に溶融金属を注湯して
湯溜り部を形成し、この湯溜り部の溶融金属を金属ベル
トを介した抜熱によって冷却・凝固して、金属薄帯とし
ている。しかし、この方式によるとき、金属ベルトの間
に形成される湯溜り部は、目的とする金属薄帯の厚みに
対応して狭いものである。そこで、この狭い湯溜り部に
溶融金属を注入するため、これまで各種の注湯ノズルが
提案されているが、その狭さからくる注湯の困難性を根
本的に解決するものではない。

そこで、特開昭５（＋−１８５５４８号公報にあっては
、湯溜り部の上部を広くし、下部を目的とする金属薄帯
の厚みに対応させることが提案されている。

第４図は、該特開昭５９−１８５５４８号公報で開示さ
れている連続鋳造機を示す。溶融金属を湯溜り部に注湯
する注入ノズル１の下方に、所定の間隙を介して対向す
る一対の金属ベル）２ａ、　２ｂを対峙させている。こ
れら金属ベル）２ａ、　２ｂは、ガイドロール３ａ、　
３ｂ、　４ａ、　４ｂ、　５ａ、　５ｂ、　６ａ、　６
ｂによって、一定の距離にわたって注湯された金属を保
持するための間隙を維持しつつ循環している。これら金
属ベルト２ａ、　２ｂにより構成される鋳造空間は、上
広形で下向きにすぼまる逆三角形となるように、金属ベ
ル）２ａ、　２ｂの搬送路が設計されている。そして、
この湯溜り部に注湯された溶融金属から製造された鋳片
の幅を規制するため、鋳片の短辺側に接する短辺鋳型と
して、前述の逆三角形に対応した形状をもつ固定側板７
．８を、短辺鋳型として一対の金属ベルト２ａ、　２ｂ
の間隙に介在させている。

これによって、溶融金属を注入するための作業空間を広
くとることができ、注入ノズル１の配置が容易となる。

そして、金属ベルト２ａ、　２ｂ間の湯溜り部に注湯さ
れた溶融金属は、金属ベル）２ａ。

２ｂの裏面に配置された冷却ノズル９から吹き付けられ
た冷媒によって金属ベル）２ａ、　２ｂを介して抜熱さ
れ、それぞれの金属ベル）２ａ、　２ｂ面上で凝固シェ
ルを形成する。これらの凝固シェルは、鋳造方向（第４
図では下向き）に従って互いに接近し、鋳造空間を出た
ところで所定の厚みをもつ鋳片、すなわち金属薄帯１０
として送り出される。

〔発明が解決しようとする問題点〕

このように、湯溜り部の上方における金属ベル）２ａ、
　２ｂ間の距離を大きくすることによって、注入ノズル
１を配置する空間が確保でき、特殊形状の注入ノズルを
必要とすることがなくなる。しかし、特開昭５９−１８
５５４８号公報で提案された連続鋳造機にあっては、金
属ベル）２ａ、　２ｂの間に逆三角形状の固定側板７を
短辺鋳型として配置し、これによって湯溜り部における
凝固シェルの両端部を規制している。

このきき、固定側板７の内面に接する溶融金属も、固定
側板７を介した放熱によって冷却され、凝固シェルとな
ることが避けられない。この固定側板７の内面に生成し
た凝固シェルは、湯溜り部を下降するに従って強制的に
幅を狭くされる。しかし、このときのＭ固シェルは未だ
高温で剛体強度が弱い状態にあるので、固定側板７の幅
が狭くなるに従ってその幅方向に加わる圧縮力により、
凝固シェルの破断が生じ易い。このような破断があると
き、鋳造された金属薄帯の端部形状が安定化せず、一定
した板幅をもつ金属薄帯が得られない。或いは、凝固シ
ェルの破断が湯漏れ、湯差し等の原因となって、操業不
能な状態になることもある。

そこで、本発明は、湯溜り部を形成するツインベルト式
連続鋳造機における金属ベルトを特定した湾曲状態に変
形することにより、湯溜り部上部では注入ノズルの配置
が容易な空間を確保し、しかも両側部における凝固シェ
ルに圧縮力が加わることを防止し、安定した条件下で優
れた品質の金属薄帯を製造することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明のツインベルト式連続鋳造装置は、その目的を達
成するために、鋳片の長辺側に当たる鋳型壁面を形成し
且つ前記鋳片と同期して走行する一対の金属ベルトを、
湯溜り部のメニスカス近傍では幅方向中央部が互いに凸
状として離間するように湾曲させ、湯溜り部の下方に向
かって前記中央部の突出度を低下させて、下部において
は金属薄帯の目標板厚に対応する間隙が形成されるよう
に、前記金属ベルトの対向面を平坦にしたことを特徴と
する。

〔実施例〕

以下、図面を参照しながら、実施例により本発明の特徴
を具体的に説明する。

第１図は、本実施例の連続鋳造装置を、鋳造される金属
薄帯の幅方向からみた断面図である。なお、第１図にお
いて、第４図で示した部材等に対応するものについては
同一の符番で指示した。

この連続鋳造装置においても、一対の金属ベル）２ａ、
　　２ｂが、ガイドｏ−ル３ａ、　　３ｂ、　　４ａ、
　　４ｂ、　５ａ。

５ｂによって、所定の間隙を保って対向した関係で走行
する。そして、この金属ベル）２ａ、　２ｂの間隙に湯
溜り部を形成し、そこにタンデイツシュ等の溶融金属容
器１１から注入ノズル１を介して溶融金属が注入される
。

この湯溜り部に進入する金属ベル）２ａ、　２ｂは、湯
溜り部のメニスカス１２の上方に配置したガイド枠１３
に沿って案内されながら、強力磁石１４によって所定の
形状に湾曲される。このガイド枠１３は、リンク１５を
介して固定フレーム１６に取り付けられている。これら
ガイド枠１３及び強力磁石１４によって、金属ベル）２
ａ、　２ｂは、中央部が互いに離間する凸状に湾曲され
る。

したがって、第１図＞Ｉ線に沿った断面図である第２図
に示すように、湯溜り部の上方において、金属ベル）２
ａ、　２ｂは、その中央部に注入ノズル１の配置に必要
な空間を確保する。なお、この部分の金属ベル１−２ａ
、　２ｂの裏面には、その湾曲形状を維持するように、
適宜の個数に分割された支持機構１７が設けられている
。この支持機構１７としては、軸心に装着した多数のフ
ィンの間隙から冷却水等の冷媒を金属ベル）２ａ、　２
ｂの裏面に噴射する冷却機能をもつものとすることが好
ましい。この冷却手段によって、湯溜り部における溶融
金属２０は、金属ベル）２ａ、　２ｂを介して抜熱され
、それぞれの金属ベル）２ａ、　２ｂ内面に凝固シェル
１９を形成する。

第２図に示した例にあっては、湯溜り部の両端は、移動
式の短辺ブロック結合体１８ａ、　１８ｂで仕切り、こ
れを短辺鋳型としている。この短辺ブロック結合体１８
ａ、　１８ｂに対して金属ベルト２ａ、　２ｂが適宜の
手段によって押圧するとき、金属ベル）　２ａ。

２ｂと短辺ブロック結合体１８ａ、　１８ｂとの間に相
対的な滑りを生じることなく、両者は一体的に鋳造方向
（第１図では下向き）に沿って走行する。なお、移動式
の短辺ブロック結合体１８ａ、　１８ｂに代えて、固定
式の短辺鋳型を使用することができるのは勿論である。

これら短辺鋳型と金属ベル）２ａ、　２ｂとの接触部に
適宜の突起及び溝部を設け、その溝部内を突起が摺動す
るように嵌め合わせるとき、金属ベル）２ａ、　２ｂの
走行が安定する。或いは、金属ベル）２ａ、　２ｂの幅
方向両端部に、短辺ブロック結合体１３ａ、　１８ｔｌ
の厚みに相当する肉厚部を設けることによっても、湯溜
り部の両側を仕切ることができる。

第２図に示したように、充分な広さをもって注入ノズル
１を配置することができる。また、注入ノズル１と金属
ベル）２ａ、　２ｂとの間のスペースも充分確保される
ため、注入ノズル１からの注湯流が偏ることによって生
じる悪影響も小さなものとなる。

湯溜り部上力でこのように湾曲された金属ベル）２ａ、
　２ｂ間の間隙は、鋳造方向に行くに従って、鋳造しよ
うとする金属薄帯の目標板厚に対応したものにされる。

すなわち、第３図は、第１図の■−■線断面図である。

この図に示されるように、湯溜り部下力では、それぞれ
の金属ベル）２ａ、　２ｂは、平坦な形状に復帰されて
いる。その結果、鋳造空間から送り出された金属薄帯１
０は、その金属ベル）２ａ、　２ｂの平坦形状に倣って
、幅方向に均一な厚みをもったものとなる。

金属ベル）２ａ、　２ｂの湾曲状態が第２図から第３図
に移行する過程で、金属ベル）２ａ、　２ｂ及び短辺ブ
ロック結合体１８ａ、　１８ｂの内面に生成した凝固ン
エル１９は、それぞれの内面との間に滑りを生じること
なく、第３図の平坦形状に成形される。すなわち、この
過程における凝固シェル１９の変形は、第２図に示した
金属ベル）２ａ、　２ｂの湾曲状態に対応する大きな曲
率が徐々に小さくなることにより行われる。そのた約、
第４図に示した固定側板７の内面に析出した凝固ンエル
が受ける圧縮力の発生がなく、凝固シェル１９の破断が
防止される。また、短辺ブロック結合体１ｇａ、　１８
ｂの内面に生じた凝固シェル１９は、常にその場所に維
持されながら成長が行われるたｔ１得られた金属薄帯１
０の端部形状は安定したものとなる。

金属ベル）２ａ、　２ｂの湾曲状態をこのように徐々に
平坦なものとするとき、それに対応して、金属薄帯１０
幅方向に沿った湯溜り部の長さが大きくなる。すなわち
、第２図における湯溜り部の長さＷ。

は、第３図における長さＷ２　（＞　Ｗ＋）となる。こ
の長さの変化に伴って、短辺ブロック結合体１８ａ及び
１８ｂの軌道が定められている。

次いで、操業例を示す。

メニスカス１２における金属ベル）２ａ、　２ｂの相互
間隙を、中央部で１２０ｍｍに、両端部で４０ｍｍに維
持して、中央部に配置した注入ノズル１から普通鋼組成
をもち温度１５７０℃の溶鋼を３４０ｋｇ／分の割合で
注湯し、幅６００ｍｍで厚み４０ｆｆｌｆｆｌの金属薄
帯１０を製造した。得られた金属薄帯１００両端部には
亀裂。

凹凸等の欠陥が発生しておらず、形状特性も良好なもの
であった。

〔発明の効果〕 以上に説明したように、本発明においては、長辺鋳型と
して使用される金属ベルトを、湯溜り部の上部では大き
く湾曲させ、湯溜り部の下部では金属薄帯の目標形状に
対応する平坦なものとすることにより、注入ノズルの配
置空間を確保すると共に、金属ベルト、短辺鋳型の内面
と凝固シェルとの間に滑りが生じることを防止している
。これによって、凝固シェルの成長が安定化し、凝固シ
ェルに亀裂や皺等が発生することが防がれる。このよう
にして、本発明によるとき、注湯作業を容易にすると共
に、優れた品質の金属薄帯を製造することが可能となる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例におけるツインベルト式の連続鋳
造機を示し、第２図は第１図のＩ−Ｉ線断面図であり、
第３図は第１図の■−■線断面図である。他方、第４図
は、従来のツインベルト式連続鋳造機の一例を示す。 特許出願人　　新日本製鐵　株式會社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、鋳片の長辺側に当たる鋳型壁面を形成し且つ前記鋳
   片と同期して走行する一対の金属ベルトを、湯溜り部の
   メニスカス近傍では幅方向中央部が互いに凸状として離
   間するように湾曲させ、湯溜り部の下方に向かって前記
   中央部の突出度を低下させて、下部においては金属薄帯
   の目標板厚に対応する間隙が形成されるように、前記金
   属ベルトの対向面を平坦にしたことを特徴とするツイン
   ベルト式連続鋳造装置。