JPH0192752A - 平版印刷版の製版方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （Ａ）産業上の利用分野 本発明は写真方法によシ形成された銀画像部またはハロ
ゲン化銀画像部をインキ受理性として用いる平版印刷版
の製版方法に関し、詳細には写真処理工程に於ける現像
処理後の中和処理に関する。

ＣＢ）従来技術及びその問題点 平版印刷は、水とインキの両方を版面に供給して、画像
部は着色性のインキを、非画像部は水を選択的に受は入
れ、該画像上のインキを、例えば紙などの基質に転写さ
せることによりてなされている。

平版印刷材として使用されているものには、アルミ、ニ
ウム等の金属を支持体としたプレセンシタイズド版（２
８版）′ｔ−初め、電子写真法（例えば、エレクトロフ
ァックス）で得られる版材、紙を基板とし、そめ表面に
顔料を結合剤と共に塗覆した所謂、マスターベーパーや
特公昭４８−３０５６２号の如き銀塩を用いた写真製版
材などがある。

高い感度を有し、かつスペクトル増感できるハロゲン化
銀乳剤からなる写真材料は印刷版の自動製造に好適で、
既に幾つかの形で用いられている。

（１）　　タンニング現像を利用する方法で、親水性ゼ
ラチン・ハロゲン化銀乳剤をタンニング現像部のゼラチ
ンを硬化させ親油性、インキ受理性に′する方法（米国
特許第３，１４６，１０４号）（２）銀拡散転写法を応
用し、形成された表面金属銀模様を親油化Ｑ、インキ受
理性として利用する印刷版（米国特許第３．７２１，５
５９号、同第３．４９０，９０５号、特公昭４８−３０
５６２ジヤーナルオグフオトグラフイツクサイエンス　
８−２６〜３２（１９６０）Ａ＠Ｒｏｔｔ−＆Ｌ−Ｄｅ
ｈｏｅｓ）（３）　　エツテングプリーチを応用し、現
像された銀像部もしくは転写現像によって形成された銀
像部を漂白液で処理し同時に鎖模様部分のゼラチンを破
壊して親油性の表面を露出させることによ）平版印刷版
を作成する方法（米国特許第３゜３８５．７０１号、同
第３，８１４，６０３号、特公昭４４−２７２４２） （４）現像した親水性のゼラチン−ハロゲン化銀乳剤層
の未現像のハロゲン化銀像部を選択的に親油化インキ受
容化する方法（米国特許第３，４５４．３９８号、同第
３，７６４，３２３号、同第３，０９９．２０９号、特
開昭５３−９６０３）などが、感光性ハロゲン化銀乳剤
を応用した平版印刷版の代表的な方法である。

良い印刷物を得るためには、画線部と非画線部の表面の
親油性と親水性の差が十分に大きくて、インキと水を版
面に供給したときに画線部は十分量のインキを受入れ、
非画線部はインキを全く受は入れないことが必要である
。又、それらの性質が製版処理後の長い期間にわたって
安定していることは商業的な意味からも重要である。

本発明に係る平版印刷版も全く同様の原理に基いて印刷
に供されるものであるが、インキが受理されるべき画線
部とインキが反発されるべき非画線部表面の親油性と親
水性の差が十分でなく、この差を十分なものにするため
に画線部のインキ受理能の向上および非画線部のインキ
反発能の向上の両面から、今日迄種々検討がなされてい
るが未だに十分な性能が得られていないのが現状である
。

中でも非画線部のインキ反発能が不十分な場合には致命
的な欠陥を呈することとなる。即ち、印刷中の版面の非
画線部にインキが付着し、印刷物の非画線部に著しいイ
ンキ汚れが生じる。このインキ汚れの有無は最終的には
平版印刷版の原版そのものが有する表面の保水性、不感
脂化処理による版面への保水性の付与及び印刷時に供給
される給湿液による版面への保水性の付与等の総合的効
果として決まるものであるが、インキ汚れの原因は製版
工程（写真処理工程、印刷処理工程を含む〕及び印刷工
程の種々の段階で発生する。例えば（１）写真処理工程
での版面への油性物質の付着あるいは作業者の指紋の付
着、（２）写真処理後の印刷処理工程に於ける版面への
油性物質の付着、作業者の指紋の付着あるいは工程間の
置版時の経時による保水性の低下、（３）印刷工程に於
ける版面への作業者の指紋の付着、油性物質の付着（油
性物質を介さす直接インキが付着する場合を含む）ある
いは経時による保水性の低下等である。

中でも（２）の段階に於ける写真処理工程（現像−中和
処理）と印刷処理工程の間に於いてインキ汚れの原因が
最も発生し易い状態にあることは特公昭５６−４１９９
２に記載されている通シであフ、この特許では中和液に
コロイダルシリカ、あるいは吸湿性ポリオールを用いて
解決することを提案している。確かに、これらのｉヒ合
物は、−汚れ防止に有効ではあるが、反面、画像部のイ
ンキ乗シを悪くする傾向にある。

ところで、平版印刷版を製版する際、非画像部を保護す
るため版面保護剤、いわゆるガム液を塗布するガム引き
と称される工程が行なわれる。

ガム引きは、製版仮印刷するまでの期間の保存または再
使用までの保存、取扱い中に受ける指紋、油脂、塵埃等
の付着によシもたらされる汚れの防止及び傷の発生等か
ら版面を保護するものである。

従って、非画像部の親水性を保展す□る必要があること
から、一般に水溶性の高分子物質がガム液組成物として
用いられている。例えば、アラビアガム、セルロースガ
ム、テキストリン、フルラン及びその誘導体、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルア
ミド及びその共重合体などの水溶性高分子物質がある。

しかし、これらの高分子物質は、前記した如き銀塩平版
印刷版、とくに銀拡散転写法による転写銀を親油性・イ
ンキ受理性として利用する平版印刷版に対しては、不満
足なガム液成分であった。すなわち、銀塩平版印刷版の
主としてゼラチンで構成される版面上に上記した如き高
分子物質を含有するガム液を塗布し乾燥して保存した場
合、この高分子物質が版面に固着して容易に除去できな
いため、あるいは銀画像に化学的悪影響を与えるため、
画像部の銀画像のインキ受理能が著しく低下しくいわゆ
る着肉不良）、無理にこの高分子物質を除去しようとす
ると銀画像まで欠落してしまう問題がある。

銀塩平版印刷版のアルカリ現像処理に引続く酸性の中和
処理に於いて、本来の中和（安定化）機能にガム液の機
能を兼ねることができ、インキ受理能を低下させず、ガ
ム引きの必要のない場合にも印刷性能に悪影響を与えな
いような中和液は明らかに有用である。

（Ｃ）発明の目的 本発明の目的は、印刷までの取扱いや保存においても地
汚れを生じず、かつインキ受理能を低下させず、現像に
引続く中和液にガム液の機能を持たせた製版方法を提供
することである。

（Ｄ）　発明の構成 本発明の上記目的は、銀塩平版印刷版を現像、中和の処
理を順次連続して行なう製版方法において、前記中和液
に、カルボキシル基を有し数平均分子全豹２０，０００
以下の水溶性重合体を含有することを特徴とする製版方
法によシ達成された。

以下、さらに詳しく説明する。

本発明の水溶性重合体は、カルボキシル基を有し、低分
子量すなわち数平均分子量が約２万以下の水溶性ポリマ
ーである。

このような水溶性ポリｉ−は、モノマー単位としてのカ
ルボキシル基を含むオレフィン系不飽和化合物、例えば
アクリル酸、メタクリル酸、ソルビン酸、マレイン戯、
フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸などの単独重合
体、あるいはモノマー単位としてのカルボキシル基を含
ｔｒオレフィン系不飽和化合物及びそれと共重合可能な
ビニル系モノマーとの共重合体であることができる。

本発明に用いられる共重合体を得るためのビニル系モノ
マーとしては、スチレン、あるいはメチル、エチル等の
アルキル置換スチレン、メトキシ、エトキシ等のアルコ
キシ置換スチレン、クロル等のハロゲン置換スチレンな
どのスチレン誘導体、エチレン、プロピレン、ブチレン
、イソブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフィン類
、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニルなどのハロ
ゲン化ヒニ／’類、酢酸ビニル、グロビオン酸ビニル、
ベンジェ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類
、メチル、エチル、プロピル、インブチル、ｎ−ブチル
、ｎ−オクチル、２−エチルヘキシル等のアクリル酸ま
たはメタクリル酸のアルキルエステル類、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアク
リル酸またはメタクリル酸の誘導体、ビニルメチルエー
テル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテ
ルなどのビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニ
ルへキシルケトン、メチルイソグロニルケトンナトのビ
ニル類、Ｎ−ビニルピロール、Ｎ−ビニルカルバゾール
、Ｎ−ビニルピロリドンナトのＮ−ビニル化合物、ビニ
ルナフタレン類などを挙げることができ、カルボキシル
基を含むオレフィン系不飽和化合物の異種のものを共重
合体成分とするものであってもよい。

共重合体成分めるカルボキシル基を含むオレフィン系不
飽和化合物は、約１０重量−以上、好ましくは約２０！
：ｆｆｔ５Ｊ以上である。このカルボキシル基は、ナト
リウム、カリウム、アンモニウム等の塩罠なっていても
よく、酸無水物（例えば無水マレイン酸など）になりて
いてもよい。

本発明に用いられる水溶性高分子は、数平均分子量（Ｍ
ｎ）が約２０，０００以下のものであシ、特に約１，０
００〜約１５．ＯＯＯの範囲のものが好ましい。

本発明に用いられる水溶性高分子は、溶液重合などの公
知の製造法によって容易に作ることが出来るし、また市
販品としても入手することが出来る。

以下に具体例を示す。なお、重合比率は重量％で示して
いる。

ＯＯＨ （４）　　　　　　ＣＨｓ ＋ｃＨ２ｃ＋Ｍｎ　：　６０００ ０ＯＮＨ４ （１２）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
ＣＨ。

Ｍｎ　：　４５００ （１３）　　　　・ ０ＯＮａ ＣＯＯＨＣ０ＯＨＣＯＯＣＨ２ＣＨ２Ｎ（ＣＨｓ）２本
発明の中和液に用いられる前記水溶性ポリマーは、主と
して水からなる溶剤中に１〜４０重量％、好ましくは３
〜３０重ｆｆ１−チの範囲で含有させるのが良い。２種
以上を併用してもよいし、その他の高分子物質を必要に
応じて少量使用してもよい。

本発明に於ける中和液の態様は、例えば銀錯塩拡散転写
法を応用して得られる平版印刷版の場合は転写現像処理
に引続いて行われる中和処理に用いられる中和液である
。この中和液はｐＨが約３〜８に調整されておシ、現像
の進行を停止させると共に１印刷版を中和することによ
ジアルカリによる版面のゼラチン等の結合剤皮膜の劣化
、銀画像の劣化（著しい場合には画像表面の消失が起こ
る）、画像部のインキ受理能の低下およびアルカリの流
入に起因する印刷インキの乳化を防止するという極めて
重要な作用効果を有している。この中和液には通常、硬
水軟化剤として例えばヘキサメタリン酸ナトリウム、ｐ
Ｈ調節剤・緩衝剤としてクエン酸、酢酸、リン酸、ホウ
酸、亜硫酸及びこれらのアルカリ金属塩が用いられてお
）、又印刷中の版面の摩耗を防止するために結合剤の硬
化剤としてホルマリン、グリオキザール、グルタルアル
デヒド、タンニン酸、ジメチロール尿素、エチレン尿素
樹脂等の有機化合物、クロム明ばん、カリ明ばん等の無
機化合物が必要に応じて用いられる。もちろん、前記特
公昭５６−４１９９２に記載のコロイダルシリカ、吸湿
性ポリオール化合物を含有することもできる。

これらの中和液組成は本発明に用いられる中和液組成と
して一般的に適用することができる。又、ハロゲン化銀
乳剤層の未現像ノーロゲン化銀を適当な方法によフ親油
性に変換しインキ受理性として用いる平版印刷版の場合
には通常の現像処理後、引続いて行われる中和機能を有
する処理液、例えば停止液あるいはｐＨが約３〜８に設
定された定着液等が本発明でいう中和液に該当する。

本発明の製版方法の一般的な実施態様は、露光、現像、
中和および乾燥の各工程を備えた明室塑製版カメラによ
シ製版する方法である。中和処理は常温で５〜３０秒間
処理すれば十分である。

本発明に用いられる種々の現像液の中に例えば特公昭５
１−４８６、同昭５６−３５４２に記載されているよう
な画線部のインキ受理能を向上させるメルカプト基又は
チオン基を有する有機化合物、イオウ原子を有する複素
環基を有する化合物が含有されている場合には画線部と
非画線部の親油性と親水性の差が大きくなる。又写真処
理後の印刷処理に用いられる不感脂化液や給湿液の中に
これらのインキ受理能を向上させる有機化合物及び／又
はコロイド状微粒子及び／又は吸湿性ポリオール化合物
を悪影響が出ない範囲の量含有させるとよシ好ましい結
果が得られる。

本発明に係る平版印刷版の例としては特公昭４８−１６
７２５、同５１−２９４４６、同４８−３０５６２、同
５１−１５７６４、同５１−１６８０３、実開昭４８−
５８０１、同４９−４３００２、特開昭５１−１１１１
０３、同５１−１３９４０１、米国特許第３７２１５５
９号、同第３４９０９０５号、特開昭５２−１０６９０
２、同５２−１１２４０２、同５３−２１６０２、同５
３−２１６０１、同５３−５６５０１等のポジタイプあ
るいはネガタイプ（直接ポジハロゲン化銀乳剤を感光層
に用いたもの）の銀画像部をインキ受理法として用いる
もの、米国特許第３４５４３９８号、同第３７６４３２
３号、同第３０９９２０９号、特開昭４７−４６００２
、特開昭５３−９６０３、同５３−１０２１０５等に記
載のハロゲン化銀画像部をインキ受理性として用いるも
の等が挙げられるがこれらに限定されるものではなく、
銀錯塩拡散転写法、物理現像法、化学現像法、エツチン
グプリーチ法、ウオツシユオフ性等の単独あるいは組合
せ方法による写真方法によって形成された銀画像部また
ゆハロゲン化銀画像部をインキ受理性として用いる平版
印刷版を包含する。

本発明の平版印刷版の製版方法は上記種々の印刷版の中
でも特に銀画像部の画像銀をインキ受理性として用いる
平版印刷版の製版方法として適しておシ、中でも銀錯塩
拡散転写法を応用して得られる平版印刷版の製版方法に
最も適している。

以下に本発明の実施例を説明するが、これらに限定され
るものではない。

（Ｅ）実施例 実施例１ 銀錯塩拡散転写法を利用する市販の平版印刷版（三菱製
紙製）を専用の製版カメラｃｐ−ｓｏｏｓで製版処理し
比。

但し、現像に引続く中和液として下記の３種類を用いた
。

中和液〔Ａ〕〜〔Ｃ〕で製版し、直ちに印刷した平版印
刷版を各ｋｃＡ−１）、ＣＢ−１１、（Ｃ−１〕、！：
し、５０℃で５日間保存した後に印刷した平版印刷版を
谷々ＣＡ−２）、Ｉ：Ｂ−２〕、［：Ｃ−２：ｌとした
。

印刷は、それぞれ下記の不感脂化液で版面を拭き、下記
の給湿液を用いて実施した。

不感脂化液 給湿液（使用液） 地汚れ及び転写銀像部に良好なインキ乗シによる印刷物
が得られるまでの印刷枚数を下記第１表にまとめている
。

第１表 従来までの製版法による平版印刷版ＣＡ−１）、（Ａ−
２）は、印刷までの保存で地汚れが生じ、また銀像も変
色してインキ受理能が低下した。中和液にアラビアガム
を含有させた平版印刷版は、地汚れは生じないが、特に
保存した後のインキ受理症低下が著しい。例示化合物（
１１）を含有した中和液を用いる本発明の製版法は、保
存によっても地汚れを生じず、インキ受理能も殆んど低
下しないので従来通シの処理システムにおいて所望にょ
シガム引き処理を兼ねることができる。

実施例２ 下記の中和液を用いる以外は実施例１の方法に準じて試
験した。

中和液 例示化合物は、（５）、（７）、（１０）　、（１１）
　、　（２３）　、　（２５）、（２８）を用いた。い
ずれも実施例１と同様の結果であった。

ＣＦ）発明の効果 本発明は銀塩平版印刷版の現像処理に引続く中和処理液
に特定の水藩性重合体を含有せしめることによシ、地汚
れの発生およびインキ受理能の低下を生じずに、中和機
能にガム引き機能を付加することができ、処理システム
の一本化を実現できる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）銀塩平版印刷版を現像、中和の処理を順次連続し
   て行なう製版方法において、前記中和液に、カルボキシ
   ル基を有し数平均分子量約２０，０００以下の水溶性重
   合体を含有することを特徴とする平版印刷版の製版方法
   。