JPH018518Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、ケース、特にアルミニウム箔を成
形して多数積層した容器を収納するケースに関す
る。

〔従来の技術〕

上記のようなアルミニウム箔容器は、ケーキ類
を収納したり、弁当の副食類を分離収納するなど
多くの用途に使用されており、多数枚重ね成形し
たものを合成樹脂ケースに入れて市販されてい
る。このケースは、通常アルミニウム箔容器の外
形に適合したケース本体と蓋から成るものである
が、運搬や保存の為に積み重ねると多くのスペー
スを必要とするばかりでなく、積み重ねた状態を
維持できないという欠点がある。

また、アルミニウム箔容器は、非常に薄いた
め、わずかの衝撃で変形し易く、従来のケースで
は、アルミニウム箔容器をしつかりと保持するこ
とができない欠点があつた。

〔考案の課題〕

そこで、この考案の課題は、上記の欠点を解消
し、積み重ねてもスペースが少くて済み、また荷
くずれが生じにくく、かつアルミニウム箔容器を
損傷することなくしつかりと保持することができ
るケースを提供することである。

〔課題の解決手段〕

上記の課題を解決するため、この考案のケース
は、ケース本体の上部に直筒状胴部、下部にテー
パ状胴部を形成し、このテーパ状胴部に適合する
テーパ状凹所を蓋に形成し、前記ケース本体のテ
ーパ状胴部と蓋のテーパ状凹所のそれぞれの内面
及びケース本体の直筒状胴部の内面で、収納する
アルミニウム箔成形容器の重ね合せられた胴部及
びその開口部周縁の動きを阻止するようにし、か
つ前記ケース本体の開口部周縁にフランジを設
け、このフランジから垂下する外周縁に、前記蓋
の周縁に設けた垂下部を嵌合するようにしたので
ある。

〔作用〕 アルミニウム箔成形容器を多数枚積み重ねる
と、その開口部外周縁が全体としてほゞ直筒状区
画を形成する。

このように積み重ねられたアルミニウム箔容器
の胴部及び開口部周縁は、前記ケース本体のテー
パ状胴部と蓋のテーパ状側壁及びケース本体の直
筒状胴部によつて、動きが制限され、しつかりと
保持される。

また、蓋とケース本体の嵌合部は、開口部から
離れた位置にあるので、蓋の開閉時にアルミニウ
ム箔容器に開閉動作の影響を与えることが少な
い。

〔実施例〕

以下、この考案の実施例を添付図面に基いて説
明する。

図示のように、ケース本体１０は、開口部外周
にフランジ１１を有し、このフランジ１１の外周
縁１２は下方に垂下している。また、本体１０の
開口部に続く胴部１３は、直筒状になつており、
そこから底１５に続く胴部１４はテーパ状になつ
ている。

一方、蓋２０の外周縁２１は、下方に垂下し、
この垂下した部分が前記ケース本体１０のフラン
ジ１１の外周縁１２に嵌合し、蓋２０の垂下した
部分に設けられた突起２２がフランジ１１の外周
縁１２と係合し、抜け止めされている。また、蓋
２０の中央には、テーパ状凹所２３が設けられて
いる。この凹所２３は、前記ケース本体１０の下
方胴部１４の大部分又は全部がぴつたりと嵌り合
う大きさになつている。

さらに、蓋２０の凹所２３の側壁２４と、ケー
ス本体１０のテーパ状胴部１４との間には、アル
ミニウム箔容器Ａの重ね合せられた胴部Ｂが入り
込む間隙が形成され、かつケース本体１０の直筒
状胴部１３の内面がアルミニウム箔容器Ａの開口
部周縁Ｃに近接している。

このように、重ね成形した多数枚のアルミニウ
ム箔容器Ａを前記ケースに収納すると、前記蓋２
０の凹所２３の側壁２４とケース本体１０のテー
パ状胴部１４がアルミニウム箔容器Ａの胴部Ｂを
押え、かつケース本体１０の直筒状胴部１３がア
ルミニウム箔容器Ａの開口部周縁Ｃに近接して、
三方からアルミニウム箔容器のがたつきを防止し
てアルミニウム箔容器の破損等を防ぎ、また、運
搬等の場合には、ケースを順次積み重ねると、上
部ケースの底が下部ケースの蓋内に嵌り込み、収
容スペースが小さくなると同時に荷くずれを防止
することができる。

なお、この考案のケースは、アルミニウム箔容
器ばかりでなく、紙コツプ、深皿などを収納する
のにも用いることができる。その形状も丸形、角
形、惰円形等いずれでもよく、収納する容器の形
状に合せて選択すればよい。

〔効果〕

この考案によれば、以上のように、ケース本体
のテーパ状胴部と蓋のテーパ状側壁によつてアル
ミニウム箔容器の重ね合された胴部を挾み込み、
かつケース本体の直筒状胴部がアルミニウム箔容
器の開口部周縁にほゞ当接するようにしたので、
アルミニウム箔容器の移動を三方から制限して、
アルミニウム箔容器の変形破損を防止し、またケ
ース本体のフランジから垂下する外周縁に、蓋の
周縁に設けた垂下部を嵌合するようにしたので、
蓋の開閉によつて内容物を変形したり損傷を与え
ることがない。

さらに、ケース本体の直筒状胴部とテーパ状胴
部の境界がリブの役目を果し、ケース本体を補強
する効果もある。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案のケースを示す断面図である。 １０……ケース本体、１１……フランジ、１２
……フランジ外周縁、１３……直筒状胴部、１４
……テーパ状胴部、１５……底、２０……蓋、２
１……外周縁、２２……突起、２３……テーパ状
凹所、２４……側壁、Ａ……重ね合されたアルミ
ニウム箔容器、Ｂ……胴部、Ｃ……開口部周縁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アルミニウム箔成形容器を収納するケース本体
   と蓋より成り、この蓋に、前記ケース本体の下部
   が嵌り込む凹所を設けたケースにおいて、前記ケ
   ース本体は、開口部周縁にフランジが設けられ、
   かつ開口部に続く直筒状胴部とそれに続くテーパ
   状胴部を有し、前記蓋の凹所は、前記ケース本体
   のテーパ状胴部に対応するテーパ状側壁を有し、
   前記ケース本体のテーパ状胴部と蓋のテーパ状側
   壁及びケース本体の直筒状胴部によつて、前記ア
   ルミニウム箔容器の重ね合せられた胴部及びその
   開口部周縁の動きを制限するようにし、かつ前記
   ケース本体の前記フランジから垂下する外周縁
   に、前記蓋の周縁に設けた垂下部を嵌合するよう
   にしたことを特徴とする積み重ねケース。