JPH0161156B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はブラインド用スラツト及びこれを用い
たブラインドに関する。

ベニス式ブラインドは所謂ラダー（ladder）に
より支持された複数のスラツト（板すだれの一
片）から構成されている。ラダーはスラツトの両
側に設けられた一対の角度或は傾き調整用のひも
と、スラツトの中央部を縦に通るリフト用ひもと
を有する。スラツトを適当に離れた状態に支持す
る横ひも或はテープが角度調整用ひもの間に水平
に延長し、スラツトの幅の分だけ互いに離れるよ
うに配置される。もちろん個々のスラツトにはリ
フト用ひもが通る中心孔が設けられている。すだ
れを開閉する場合にスラツトとリフト用ひもが互
いに妨げ合わないでスラツトを充分な角度に傾斜
させるために、この孔はスラツトを横断する方向
に細長く形成されている。一つのラダーの角度調
整用ひもの縦関係の位置を変えて横ひもの角度を
変えることにより、スラツトは全て一様に回転さ
せられてブラインドを開閉する。ブラインドはリ
フト用ひもを上方へ引張ることにより、その取り
付けられた窓の上部に引き上げられる。

このような構成のブラインドの例えば木製のス
ラツトは、リフト用ひもが通る縦方向に延びた孔
に隣接した縦方向の部分に固有の機械的弱さを有
している。スラツトの破損は主にこの部分で生じ
易い。又木製のスラツトは反り易いので、金属あ
るいは他の部材より構成されたベニス式ブライン
ドには現われない問題が生ずる。ラダーが置かれ
た部分でスラツトをこわすことによつてブライン
ドからスラツトを取りはずすことは容易である
が、新しいスラツトを組み込むにはブラインドを
完全に分解しなければならない。

本発明は従来のブラインドが有する欠点を改良
したブラインドとブラインド用スラツトを提供す
ることを目的とする。

以下図面を参照して本発明によるブラインドと
ブラインド用スラツトを説明する。

第１図は窓枠１２に取り付けられたベニス式ブ
ラインド１０を示す。このブラインドは従来の技
術による一般に市販されているブラインドの外観
を有しているが、同時に本発明の実施例も具備し
ている。図示するようにブラインド１０にリフト
用ひも１８によつて複数のスラツト１６を支持す
る頭部１４を有している。このリフト用ひも１８
は頭部１４のハウジング内の滑車あるいは他の案
内手段により横方向に移動でき、必要に応じてブ
ラインド１０のスラツト１６を上げ降しするため
に右端に降ろされている。リフト用ひも１８は底
部のレール１９に固定されていて、このためレー
ルがリフト用ひも１８によつて上方向に引き上げ
られた場合に、個々のスラツト１６は次ぎ次ぎに
引き上げられる。テープ２０の形で示されている
傾斜調整ひもは頭部１４のハウジング内の機構に
結合し、更に個々のスラツト１６の角度あるいは
傾きを一様に調整するための傾斜調整用ひも２２
に延びている。スラツト１６の角度は代表的には
300度以上可変できる。FIG.1のブラインド１０
が本発明に従つて分割スラツトから形成される場
合は、個々のスラツトは例えばセクシヨン１６
ａ，１６ｂ及び１６ｃから構成される。

第２図、第３図はブラインド内でスラツトを容
易に取り外し、交換できるようにするための本発
明の分割スラツトを構成する隣接したセクシヨン
を連結する機構を示す。図に示すように二個の隣
接したセクシヨン１６ａ，１６ｂは即座に連結さ
れるように示されている。各々のセクシヨンには
直角の端面３０が設けられ、端面３０の間にはノ
ツチ３２が形成されている。更に例えば直径が
0.0635センチ程度の孔３４，３５が端面３０から
セクシヨン１６ａ，１６ｂ内の長手方向に形成さ
れている。一般には同径であるが、例えば0.0686
センチ程度の直径を有するピン３６，３７がセク
シヨン１６ａの孔３４，３５に各々挿入される。
セクシヨン１６ａ，１６ｂの二つの隣接した端部
は、リフト用ひも１８と傾斜用ひも２０からなる
スラツト支持結合部の両側に位置付けされる。後
者のひも２０にはスラツトを支持する横ひも２１
が設けられている。ピン３６，３７がセクシヨン
１６ｂの各々の孔３５，３４に挿入され、１６
ａ，１６ｂの対向する面３０が互いに接触するま
でセクシヨンはピン３６，３７と一緒に押され
る。この時点でセクシヨン間の結合部は非常に細
い線として現われるが、これは二個の結合された
セクシヨンが同色であるか、あるいは特にセクシ
ヨンが同じ程度に汚れていたり、木目に顕著な相
違がない場合には近づいて調べない限り殆ど見え
ない。

第２図に示すように孔３４，３５は異なる深さ
を有しているこのように異なる深さを有するよう
に孔３４，３５を形成すると、同じ長さのピン３
６，３７を孔３４，３５に挿入してピン３６，３
７の一端が孔３４，３５の底に至るように設定す
れば、ピン３６，，３７の他端をそれぞれ異なる
長さ程セクシヨン１６ａから外部に突出るように
することができる。これによりピン３７が孔３４
に入り始める前にピン３６が孔３５に入り込むの
で、ピン３６，３７をセクシヨン１６ｂの孔３
５，３４に合わせることが容易になる。

この効果を達成するための別の構成が第４図に
示されている。この場合には同長の孔４４，４５
がセクシヨン１６ａに形成されている。ピン４
６，４７の一端が孔４４，４５の底に接触するよ
うに挿入された場合に、ピン４６，４７の他端が
それぞれセクシヨン１６ａから異なる長さ程突出
るようにするために、ピン４６，４７は異なる長
さを有している。このようにしても同じ効果が得
られることは明らかであろう。

以上説明したように本発明に基づく連結部を用
いて個々のスラツトを形成してブラインドを製造
することにより、例えば木製のブラインドを製造
する際に生じる廃木を効果的に少なくすることが
できる。任意の所望な長さのスラツトをより短い
部品から形成することができるので、従来は捨て
去つていた木片を規格化してスラツトを製造でき
る。そのような短い木片を使うことにより廃木を
少なくできるだけでなく、長いスラツトが多数の
規格化した部品から作られるので、ブラインドに
組み立てられるスラツトを保管するのに必要な在
庫量をかなり節約することができる。

本発明により製作されたブラインドを使用する
者にとつても、販売店がブラインドの長さと色あ
るいは色あいに一致した交換用スラツトセクシヨ
ンからなるブラインドの補修キツトを在庫できる
ので経済的である。そのようなキツトにより家主
は破損した部品を交換できるし、ブラインドを店
に持ち込んで完全に分解して交換する必要がな
い。更に本発明により構成される分割スラツトは
一片の長いスラツトよりも強い。というのは最も
弱い場所がなくなり、金属ピンによつて一体に保
持されているからである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるブラインドの正面図、第
２図は本発明による二個のスラツトセクシヨンと
その連結機構を示す平面図、第３図は本発明に従
つて組み立てられるブラインドの一部の斜視図、
第４図は第２図の変形例を示す平面図である。 １０……ブラインド、１６……スラツト、１８
……リフト用ひも、２０……テープ、２２……傾
斜用ひも、３４，３５，４４，４５……孔、３
６，３７，４６，４７……ピン、３２……ノツ
チ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 互いに接触して連結されるように形成された
   端部を有する複数のセクシヨンと、前記セクシヨ
   ンの前記端部に形成された切欠き部によりリフト
   用ひもを取囲むように前記セクシヨンの前記端部
   を連結させる手段とからなることを特徴とするブ
   ラインド用スラツト。 ２ 支持機構によつて離隔されて支持された複数
   のスラツトからなるブラインドにおいて、前記支
   持機構はブラインドの両側近傍の位置において前
   記スラツトを前記ブラインドの縦方向に貫通する
   少なくとも一対のリフト用ひもを有し、前記スラ
   ツトの全ては前記リフト用ひもの両側で分割され
   た複数のセクシヨンからなり、前記セクシヨンの
   端部には切欠き部が形成され、隣接する前記セク
   シヨヨンにそれらセクシヨンを連結する連結部が
   設けられ、前記連結部は前記リフト用ひもを前記
   切欠き部により取り囲むように構成されているこ
   とを特徴とするブラインド。