JPH0161051B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は台所等に設置し食器等を乾燥・収納す
る乾燥収納庫に関するものである。

従来例の構成とその問題点 一般にこの種の乾燥・収納装置としては第１図
に示すように流し台１の上部に乾燥器２および食
器棚３を設置して構成されている。

今、流し台１で洗つた食器を乾燥器２に収納し
て乾燥させたとする。ここで新たに別の食器を使
つたので洗つて乾燥させようとしたとき、乾燥器
２には、すでに以前の乾燥した食器が入つている
ため、この乾燥した食器を隣りの食器棚３に全部
移しかえてから新たに洗つた食器を乾燥機に入れ
て乾燥させるかまたは、以前の乾いた食器ととも
に新たに洗つた食器を乾燥器２に入れて乾燥する
かしなければならなかつた。

しかしながら、乾燥機内の食器を食器棚に移し
かえるのは非常に手間がかかるものであり、また
乾いた食器の中に、洗つた食器を混在して乾燥さ
せるのは、洗つた食器だけ入つたものを乾燥させ
る場合に比べて乾燥効率やエネルギー効率、使用
勝手の面で悪くなる。

これは一般に食器の乾燥器は温風を、庫内に送
風して乾燥するようになつており乾いた食器が洗
つた食器の中に入つていると、乾燥機で送つた温
風の通気が悪くなること、また乾いている食器に
温風の熱がうばわれることによる理由で、乾燥効
率エネルギー効率が悪くなる。また乾いていた食
器が洗つた食器のしずく等でぬれてしまうため、
再び乾燥するまで使えない。

発明の目的 本考案は前記従来の欠点を解消しようとするも
ので、食器類等の乾燥・収納における作業性、乾
燥効率、エネルギー効率を向上させることを目的
とする。

発明の構成 上記目的を達成するため、本発明は収納庫を分
割し回転する遮へい板と、この遮へい板と同じ回
転軸を中心として回転し、遮へい板の両側に配設
してなる回転棚を備え、前記乾燥手段の吹出口は
遮へい板で分割された二室の一室に相対して配設
した構成としたもので収納庫を乾燥室と非乾燥室
つまり食器棚にあたる部分に分割し、回転棚を回
転させれば、収納品を乾燥室から非乾燥室（食器
棚）に自由に移動でき、したがつて従来の欠点を
解消するものである。

実施例の説明 以下、本発明の一実施例について図面に基づい
て説明する。

第２図および第３図において４は乾燥収納庫本
体であり、流し台５の側部に隣接して設置されて
いる。前記乾燥収納庫本体４の上部は収納庫６と
してあり、また収納庫６の下部には温風を発生さ
せる送風装置７が配設されている。前記収納庫６
の内部には回転軸８を中心として回転し、収納庫
６内を複数に分割する垂直な遮へい板９が設置さ
れている。また同じく、この回転軸８を中心とし
て回転する回転棚１０が遮へい板９の両側に配設
されてある。

送風装置７には吸気孔１１が設けられ、送風路
中には発熱体１２が設けられ、また吹出口１３は
収納庫６の後方隅部に設けられている。

１４は収納庫６の側面に設けられた側面扉であ
り、１５は収納庫６の前面に設けられた前面ガラ
ス扉であり、それぞれヒンジ１６により開閉自在
となつている。１７は前記側面扉１４に設けられ
た排気孔で、収納庫６内の空気を、ここより排出
するようになつている。また１８は食器から落下
する水滴を受けるため、回転棚１０の下方に設置
された水受け皿、１９は回転軸８を支持する軸受
である。

以下、上記構成における作用について第４図〜
第６図により説明する。

まず第４図に示すように流し台５で洗つた食器
２０は側面扉１４を開け、回転棚１０を回転させ
て遮へい板９を第４図の位置（以下この位置を縦
方向という）に向けて回転棚に収納する。

次に食器２０を乾燥させるときは、第５図に示
すように回転棚１０を第４図より右回りに90゜回
転させ、遮へい板９を第５図の位置（以下、横方
向）に向け側面扉１４を閉める。

次に送風装置を運転すると、吹出口１３より温
風が送風される。このとき収納庫は遮へい板９に
より温風の送風される乾燥室２１と温風の送風さ
れない非乾燥室２２に二分割されており、今、洗
つた食器２０を乾燥室２１側に配置させているた
め、食器２０を乾燥させることができる。

次に乾燥した食器２０は第６図に示すように、
前面ガラス扉１５を開け、回転棚１０を第５図よ
り180゜回転させて、遮へい板９を横方向の位置に
することにより、非乾燥室２２に移すことができ
る。

ここで従来例のように、新たに別の食器を使つ
たので、これを洗つて乾燥させたい場合、本実施
例では、今、乾いた食器を収納してある方と遮へ
い板を介して反対側の回転棚に、第４図と同じ要
領で、洗つた食器を収納し、前記第５図のごとく
乾燥を行えば、このとき温風は遮へい板９にさえ
ぎられて、ぬれた食器の入つた乾燥室２１のみに
送られ、乾いた食器の入つている非乾燥室２２に
入ることなく乾燥を行うことができる。

また乾燥した食器は第６図に示すように、前面
ガラス扉１５より取り出すことができる。

つまり本実施例では一つの収納庫を乾燥室と非
乾燥室（従来の食器棚にあたる部屋）の二つに分
離することができ、しかも回転棚を回転させるだ
けで、収納してある食器を乾燥室が非乾燥室のい
ずれにでも移動させることができる。

このように本実施例によれば新たに乾燥させた
い物ができた場合、以前に乾燥させてあるもの
を、手間をかけて別の食器棚に移しかえなくと
も、回転棚を回転させればよいだけなので、非常
に乾燥収納作業が楽である。また、こうしておけ
ば従来のように乾燥した物と、めれた物を混在し
て入れて乾燥させることもなくなるため、温風は
あくまでぬれた食器の収納された乾燥室のみに送
られるため、乾燥の効率もよく、エネルギーのロ
スも少ない。

なお上記実施例では、収納庫６の前面に開閉自
在なガラス扉１５を設けたが、このガラス扉１５
は必ずしも必要なく、第７図のような一面だけの
開閉扉であればよい。また収納庫は平面正方形に
限定されなく、第８図のように長手側に突片６ａ
を設けて達成してもよい。なおこの場合、仕切板
を突片６ａに相対するためのストツパーを設ける
ことは当然である。さらに本発明では乾燥手段と
して送風装置としたが、ヒータだけを有した自然
対流方式でもよい。また本実施例では遮へい板は
一枚のみであつたが２枚以上の構成も可能であ
る。

発明の効果 以上のように、本発明によれば、食器等の収納
乾燥を行うにおいて、作業性、乾燥効率、エネル
ギー効率等を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の乾燥、収納装置の斜視図、第２
図は本発明の一実施例の乾燥、収納庫の斜視図、
第３図は第２図のＡ〜Ａ断面図、第４図〜第６図
は同平面断面図、第７図、第８図は本発明の他の
実施例を示す平面断面図である。 ６……収納庫、７……送風装置、８……回転
軸、９……遮へい板、１０……回転軸、２１……
乾燥室、２２……非乾燥室。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 収納庫内に乾燥手段と、収納庫内を二分割
   し、かつ回転する遮へい板と、この遮へい板と同
   じ回転軸を中心として回転し、遮へい板の両側に
   配設してなる回転棚を備え、前記乾燥手段の吹出
   口は遮へい板で分割された二室の一室に相対して
   配設してなる乾燥収納庫。