JPH0160344B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、デユアルインラインパツケージ形集
積回路（IC）等のワークのリード部にはんだ皮
膜を形成するためのはんだ付けを行う自動はんだ
付け装置に関するものである。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

従来、IC等のワークのリード部にはんだ付け
を行うときは、複数本の支持棒によつてワークを
多数固定保持する治具に上記ワークを装填し、こ
の治具をはんだ付けラインの多数の搬送ホルダに
それぞれ装着し、このホルダをはんだ付けライン
上で移動することにより、各ワークのリード部に
はんだ皮膜を附着させるようにしている。ところ
が多数のワークを治具に装填する作業およびこの
治具をホルダに装着する作業は人手に頼らざるを
えず、外すときも同様であるから、作業者の負担
が非常に大きなものであるし、全自動化の妨げに
もなつている。

そこで本発明に係る出願人は、特願昭58−
77169号の出願書類に示されるように、上記ワー
クの本体を複数の長尺ガイド体からなるトラツク
内で摺動させはんだ付けに係る複数のユニツトを
経て移送するトラツク式移送機構を開発し、上記
の問題点を解決するようにした。

このようなトラツク式移送機構では、トラツク
内に多数のワークを一群として密着連接状態で一
度に押込むことが安易な供給手段として考えられ
るが、このようにすると、トラツク内において、
複数のワークが連続的に斜めになつてトラツクの
途中部でつかえてしまつて前に進まないことがあ
り、また隣接するワーク間が一体的に接合してし
まつて離れなくなることもある。

〔発明の目的〕

本発明は、このような自動はんだ付け装置のト
ラツク式移送機構に対して、エアによりワークを
１個毎に分離して供給できるようにするものであ
る。

〔発明の概要〕

本発明の自動はんだ付け装置は、はんだ付けさ
れるリード部を有するワークを連接状態で供給さ
れるワーク連続供給部と、このワーク連続供給部
から離間して設けられ上記ワークの本体を複数の
長尺ガイド体からなるトラツク内で一定ピツチの
多数の移送ピンにより１個毎に摺動させはんだ付
けに係る複数のユニツトを経て移送するトラツク
式移送機構と、上記ワーク連続供給部とこのトラ
ツク式移送機構との間に設けられワーク連続供給
部のワークをトラツク式移送機構に１個毎に供給
するワーク分離機構とを有し、このワーク分離機
構は、ワークを案内するガイド部材と、このガイ
ド部材の出口側に設けられ上記移送ピンが挿入さ
れるピン挿入部と、上記ガイド部材の入口側に設
けられワークを上記ピン挿入部に向けて吹飛ばす
エアジエツト孔と、上記ピン挿入部の直前に設け
られ上記移送ピンに衝突したワークの戻りを防止
するエアノズルとからなることを特徴とする構成
のものであり、そうして、上記エアジエツト孔か
ら噴流する空気によつてワークを１個毎にトラツ
ク式移送機構の移送ピンまで吹飛ばすとともに、
ワークがこのピンに当つて跳返るおそれをエアノ
ズルから噴出する空気によつて防止する。

〔発明の実施例〕

以下、本発明を図面に示す実施例を参照して詳
細に説明する。

第１図および第２図に示すように、流水洗浄槽
１ａ、シヤワー、エアバブリング水槽１ｂおよび
エアブロー１ｃからなる前洗浄装置１と、噴流式
フラクサ２と、エアナイフ３と、プリヒータ４ａ
およびホツトエアブロー４ｂからなる予加熱装置
４と、噴流式はんだ槽５と、シヤワー、エアバブ
リング水槽６ａおよびエアブロー６ｂからなる後
洗浄装置６と、ホツトエアブロー７ａおよびドラ
イヒータ７ｂからなる乾燥装置７と、冷却フアン
８とをフード９の内部に順次配列する。このフー
ド９は上面の複数位置に排気口１０を有してい
る。

またこのはんだ付けに係る各ユニツトの全体に
わたつて、はんだ付けされるワークを順次移送す
るトラツク式移送機構１１を各ユニツトの上側を
経て配設し、このトラツク式移送機構１１の始端
部にワーク供給ユニツト１２を設けるとともに、
トラツク式移送機構１１の終端部にワーク回収ユ
ニツト１３を設ける。１４はトラツク式移送機構
１１のチエン回行駆動装置である。

第３図に示すように、上記トラツク式移送機構
１１は、複数組のトラツク１７と、このトラツク
１７に沿つてこのトラツク１７より上側のガイド
レール（図示せず）によつて平行に支持されると
ともにトラツク１７の両端部上に軸支されたスプ
ロケツト１８，１９に無端状に巻掛けられ駆動軸
２０のスプロケツト１８により回行駆動される２
列のチエン２１と、この２列チエン２１の全体に
わたつて一定ピツチで架設した取付板２２を介し
て複数本ずつ取付けた移送ピン２３とによつて形
成する。この移送ピン２３は、フラツクスの腐蝕
作用に耐えられしかもはんだの付くことのない材
料、例えばチタン合金等によつて形成し、またチ
エン２１および取付板２２も同様の理由からステ
ンレススチール等によつて形成する。

第４図および第５図に示すように、上記各組の
トラツク１７は、リード部２６を有するデユアル
インラインパツケージ形集積回路等のワーク２７
の本体（ICパツケージ）を内部に摺動自在に嵌
合する複数の長尺ガイド体としての２枚の平板２
８および１本の角棒２９からなるもので、途中部
を一定間隔毎に支持部材３０によつて中継ぎ支持
されている。上記一対の平板２８は、ワーク２７
の本体と嵌合する凹部３１を一端から他端にわた
つて形成するとともに、一端から他にわたつて一
定の間隙３２を介し平行に設け、この間隙３２に
おいて前記移送ピン２３を移送自在とし、この第
４図および第５図に示すように、上記間隙３２に
挿入した上記ピン２３をトラツク１７内のワーク
２７の後端に係合し、このピン２３によりワーク
２７を押圧して摺動させるようにする。なお前記
フラクサ２およびはんだ槽５の上側においては、
第６図に示すように、上記角棒２９に代えて２本
の丸棒３３を長尺ガイド体として設け、ICのリ
ード部２６に対するフラツクス付けおよびはんだ
付けが良好になされるようにする。なお上記平板
２８は、従来の丸棒状のものに比べて支持部材３
０の取付ピツチ間隔を長くすることができるとも
に、上記間隙３２を全長にわたつて一定に保つの
に適する。

第１図および第２図に戻つて、前記ワーク供給
ユニツト１２は、上記ワークをトラツク式移送機
構１１に個々に供給するもので、上記ワークを複
数列で多数装填してなるマガジン３５ａを多段に
積重ねて収納する一方のマガジン収納部３６と、
この一方のマガジン収納部３６に対して平行間隔
を介して配設され空のマガジン３５ｂを順次重ね
て収納する他方のマガジン収納部３７と、上記一
方のマガジン収納部３６から他方のマガジン収納
部３７にわたつてマガジン受台３８によりマガジ
ンを移動するマガジン移動機構３９と、このマガ
ジン移動機構３９によつて中間位置Ｃに移動され
静止されたマガジン３５ｃの左端側に配置されこ
のマガジン３５ｃの内部に設けられた複数列のワ
ーク嵌合溝に前進してこの各列のワーク嵌合溝内
のワークを反対側に押出す枠形のフイーダ４１を
有するフイード機構４２と、上記中間位置Ｃのマ
ガジン３５ｃと連続内に接続される定位置に固定
され上記フイード機構４２によつてマガジン３５
ｃから押出されたワークを連続的に受け上記トラ
ツク式移送機構１１に１個毎に分離して供給する
ワーク分離機構４５とによつて形成する。

第３図に示すように、上記マガジン移動機構３
９は、２本にガイドシヤフト４８に沿つて水平移
動自在に設けた水平移動台４９を、ステツピング
モータ５０によつて正逆いずれの方向にも回転さ
れるボールネジ５１によつて進退駆動するととも
に、両方のマガジン収納部３６，３７の下方の位
置Ａ，Ｂおよびその中間位置Ｃにおいて停止する
ように制御し、この水平移動台４９に対し垂直方
向の複数のガイド手段（図せず）によつて垂直移
動台５２を上下動自在に設けるとともに、水平移
動４９の下面に設けた流体圧シリンダ（図示せ
ず）によつてこの垂直移動台５２を上下動するよ
うにし、この垂直移動台５２上に１個のマガジン
３５を支持する前記マガジン受台３８を固定す
る。

同じく第３図に示すように、前記フイード機構
４２は、定位置に支持されたスライドガイド部材
（図示せず）によつて前記フイーダ４１の左右の
ロツド５５を摺動自在に嵌合保持してこのフイー
ダ４１の進退を案内するとともに、このフイーダ
４１の中央部に設けたラツク５６に、ベベルギヤ
５７，５８、減速機５９等を介してステツピング
モータ６０によつて回転されるピニオン６１を噛
合し、このピニオン６１を正逆いずれかの方向に
回転することによりフイーダ４１を進退するよう
にし、このフイーダ４１の前端部に設けた複数の
送り爪６２をそれぞれ中間位置Ｃのマガジン３５
ｃのワーク嵌合溝６３に挿入し、この溝６３内の
ワークを間欠送りするようにしたものである。

また第７図ないし第９図に示すように、前記ワ
ーク分離機構４５は、マガジン３５ｃとトラツク
１７との間に、ワークを案内するガイド部材とし
ての複数列の案内凹部６６を有する上板部６７
と、複数列の案内凸部６８を一体的に有する下板
部６９とを設け、上記ガイド部材としての上板部
６７の各案内凹部６６の出口側に前記複数本の移
送ピン２３が挿入されるピン挿入部としの切欠溝
７０をそれぞれ設け、また上記ガイド部材として
の下板部６９上の各案内凸部６８の入口側にワー
ク２７を上記ピン挿入部に向けて吹飛ばすエアジ
エツト孔７１をワーク２７の進行方向に向かつて
上昇傾斜状にそれぞれ穿設し、また上記ピン挿入
部としての切欠溝７０の直前において上板部６７
上にノズル取付板７２を固定し、この取付板７２
から各切欠溝７０に対し上記移送ピン２３に衝突
したワーク２７の戻りを防止するエアノズル７３
をワーク２７の進行方向に向かつて下降傾斜状に
それぞれ突設し、また上記上板部６７の入口側の
端面に沿つてエアパイプ７４を配設し、このエア
パイプ７４の下側部に上記各案内凸部６８に向か
つて複数のエアジエツト孔７５を斜めに穿設す
る。

上記案内凸部６８の複数のエアジエツト孔７１
は、上記下板部６９に穿設された孔７６を経て共
通の給気口７７に連通され、この給気口７７に接
続したコンプレツサ等の空圧源から圧搾空気７８
の供給を受け、各エアジエツト孔７１から斜め上
方に常時またはワークの供給と連動して空気を噴
出し、ワーク２７を切欠溝７０内に挿入された移
送ピン２３まで吹飛ばす。

さらに上記複数のエアノズル７３は、ノズル取
付板７２に穿設された孔７９を経て共通の給気口
８０に連通され、空圧源から供給される圧搾空気
を各ノズル７３から斜め下方に噴出し、上記移送
ピン２３に衝突したワーク２７が衝突時の反動に
よつて戻ることを防止する。

また上記エアパイプ７４は、空圧源から供給さ
れる圧搾空気を各エアジエツト孔７５から斜め下
方に噴出し、各案内凸部６８上に移載されつつあ
るワーク２７をその案内凸部６８のエアジエツト
孔７１まで確実に送込む働きがある。

上記各案内凹部６６および各案内凸部６８は、
マガジン３５ｃの各ワーク嵌合溝６３および各組
のトラツク１７と連続的に接続される。

なお上記エアノズル７３は、必ずしもチユーブ
にする必要はなく、上板部６７または案内凸部６
８に斜めにエア噴出孔を穿設するようにしてもよ
い。

次に、第３図について作用を説明すると、作業
者が多数（20〜30個）のマガジン３５ａを一方の
マガジン収納部３６に積重ねて挿入し、装置の作
動を開始させると、このマガジン収納部３６の下
部に設けた一対の自動ストツパ（図示せず）の開
放動作により最下部の１個のマガジン３５のみが
マガジン収納部３６の下面開口から解放されると
ともに、このマガジン収納部３６の下方の位置Ａ
で上昇していたマガジン受台３８がこのマガジン
３５を受取つて下降した後に中間位置Ｃまで水平
移動して停止する。

次にこの中間位置Ｃの静止マガジン３５ｃの各
列のワーク嵌合溝６３にフイーダ４１の各送り爪
６２を挿入してこの溝６３内のワークを押出す。
このフイーダ４１の最初の送り量は、各列におい
てマガジン３５ｃ内の最先部の１個のワークがワ
ーク分離機構４５のガイド部材の内部に嵌入する
まで各ワークを連続的に押動するように設定し、
以後はワーク１個分の送りを間欠的に行うように
する。

そして各列は案内凸部６８上にワークが乗る
と、このワークは、エアノズル孔７５，７１から
噴出される空気につて吹飛ばされ、案内凸部６８
上を摺動して前の移送ピン２３に当つて止まると
ともに、エアノズル７３から噴出される空気によ
つて跳返りを防止されるから、このワークは、ス
プロケツト１９によつて下方に回行される次の移
送ピン２３ａによつてワーク後端を押圧され、上
記上板部６７と下板部６９との間から掻出される
と同時に、トラツク１７の一対の平板２８と角棒
２９との間に押込まれ、この間で摺動しながら移
送される。

このような作動を幾度も繰返し、１個のマガジ
ン３５ｃ内のワークを全てトラツク１７内に一定
ピツチで１個ずつ供給したら、フイーダ４１をマ
ガジン２５ｃから完全に後退させ、この中間位置
Ｃの空のマガジン３５ｃを、他方のマガジン収納
部３７の下方の位置Ｂまで水平移動した後に上昇
させて、このマガジン収納部３７の下面開口より
内部に押込み、マガジン収納部３７の下部に設け
た自動ストツパ（図示せず）によりこの空のマガ
ジン３５ｂを係止する。空のマガジン受台３８は
第３図に示す位置に戻して一方のマガジン収納部
３６から新しいマガジンを取出し、以後は上記動
作が繰返される。

上記トラツク１７内で移送されるワークは、フ
ラクサ２における噴流フラツクス内を通過すると
きにリード部２６の全体にフラツクスを塗布さ
れ、はんだ槽５における噴流はんだ内を通過する
ときにリード部２６の全体にはんだ付けをされ、
これによつてリード部２６にはんだ皮膜が形成さ
れ、洗浄装置６において残留フラツクス等を洗い
落され、乾燥装置７において洗浄液を乾燥され、
トラツク式移送機構１１からワーク回収ユニツト
１３に回収される。

上記ワーク回収ユニツト１３の構造は、前記ワ
ーク供給ユニツト１２とほぼ同一であり、異なる
ところは、全体を傾斜させ、そしてトラツク１７
の終端から外れたワークをガイド部材８１内を摺
動させて中間位置Ｃの空のマガジン３５ｃ内に順
次挿入するようにしている。なおこのワーク回収
ユニツト１３では、マガジンの代りに複数本のチ
ユーブを置いてこのチユーブ内にワークを回収す
るようにしてもよい。

なお本発明は図面に示された実施例に限定され
るものではなく、たとえばエアジエツト孔７１等
の態様は、実施例に準ずるものであれば他のもの
でもよい。また複数組のトラツク１７は、必ずし
も全体にわたつて直線形でなくてもよく、たとえ
ば、フラクサ２およびはんだ槽５においてこのト
ラツク１７を下方に凹状に彎曲させるようにして
もよく、このようにすれば、必ずしも噴流式フラ
クサおよび噴流式はんだ槽でなくてもよく、上下
動式はんだ槽等を用いることもできる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、ワーク連続供給部とトラツク
式移送機構との間に、エアジエツト孔から噴出さ
れる空気によつてワークをガイド部材に沿つて移
送するワーク分離機構を設けたから、この機構に
よつてトラツク式移送機構に対してワークを１個
毎に分離して供給でき、トラツク内でワークがつ
かえる等のおそれに対しワーク供給の段階であら
かじめそれに対処することができる。さらに上記
エアジエツト孔から噴出される空気によつて吹飛
ばされたワークが移送ピンに衝突したときに、こ
のピンから受ける反動によつてワークが跳返つて
戻るおそれをピン挿入部の直前のエアノズルから
噴出する空気によつて防止するようにしたから、
このワークの後端に次の移送ピンを確実に係合さ
せることができ、ワークの１個毎の送りを確実な
ものにすることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の自動はんだ付け装置の一実施例を
示すもので、第１図は全体の平面図、第２図は全
体の正面図、第３図はワーク供給ユニツトの斜視
図、第４図はトラツクの一部の斜視図、第５図は
その断面図、第６図はトラツクの他の部分の断面
図、第７図はワーク分離機構の斜視図、第８図は
その断面図、第９図は第８図の−線断面図で
ある。 ２，５……はんだ付けに係るユニツト、１１…
…トラツク式移送機構、１７……トラツク、２３
……移送ピン、２６……リード部、２７……ワー
ク、２８，２９，３３……長尺ガイド体としての
平板、角棒および丸棒、３５ｃ……ワーク連続供
給部としてのマガジン、４５……ワーク分離機
構、６７，６８……ガイド部材としての上板部お
よび下板部の案内凸部、７０……ピン挿入部とし
ての切欠溝、７１……エアジエツト孔、７３……
エアノズル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ はんだ付けされるリード部を有するワークを
   連接状態で供給されるワーク連続供給部と、この
   ワーク連続供給部から離間して設けられ上記ワー
   クの本体を複数の長尺ガイド体からなるトラツク
   内で一定ピツチの多数の移送ピンにより１個毎に
   摺動させはんだ付けに係る複数のユニツトを経て
   移送するトラツク式移送機構と、上記ワーク連続
   供給部とこのトラツク式移送機構との間に設けら
   れワーク連続供給部のワークをトラツク式移送機
   構に１個毎に供給するワーク分離機構とを有し、
   このワーク分離機構は、ワークを案内するガイド
   部材と、このガイド部材の出口側に設けられ上記
   移送ピンが挿入されるピン挿入部と、上記ガイド
   部材の入口側に設けられワークを上記ピン挿入部
   に向けて吹飛ばすエアジエツト孔と、上記ピン挿
   入部の直前に設けられ上記移送ピンに衝突したワ
   ークの戻りを防止するエアノズルとからなること
   を特徴とする自動はんだ付け装置。