JPH0157151B2 - - Google Patents

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JPH0157151B2
JPH0157151B2 JP57066942A JP6694282A JPH0157151B2 JP H0157151 B2 JPH0157151 B2 JP H0157151B2 JP 57066942 A JP57066942 A JP 57066942A JP 6694282 A JP6694282 A JP 6694282A JP H0157151 B2 JPH0157151 B2 JP H0157151B2
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JP
Japan
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metal
free phthalocyanine
phthalocyanine
crystal
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JP57066942A
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JPS58183757A (ja
Inventor
Shigemasa Takano
Manabu Sawada
Isao Kumano
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Hitachi Ltd
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は無金属フタロシアニンの新規な結晶多
形に関する。 フタロシアニン系顔料は、その大きい着色力、
美麗な色調、優れた耐熱性、耐薬品性および耐光
性などの性質から極めて高く評価され、色材工業
において広範囲の用途を有し、その重要さは年々
増加している。その中でも無金属フタロシアニン
は黄味の強い青色であり特有の色相を有してい
る。 一般に無金属フタロシアニンは結晶多形として
α型、β型、γ型、x型が知られており、これら
はX線回折図形および(あるいは)赤外線吸収ス
ペクトルを比較することにより容易に区別され
る。 一方、これらの無金属フタロシアニンの結晶多
形はフタロシアニン系顔料としてはβ型を除き、
結晶の安定性に乏しく、耐熱性、耐溶剤性に問題
があつた。 本発明者等は無金属フタロシアニンについて研
究の結果X線回折図形および(あるいは)赤外線
吸収スペクトルが従来公知のいずれとも異なり、
耐熱性、耐溶剤性の極めて優れた新規の特異な緑
味の色相を有する結晶多形(今後本明細書の中で
はτ型無金属フタロシアニンと呼ぶ)があるとの
知見を得、本発明に到つたものである。 すなわち本願第1の発明は、ブラツグ角度(2θ
±0.2度)が7.6、9.2、16.8、17.4、20.4および20.9
に特徴的な線を示すX線回折図形を有するτ型無
金属フタロシアニンに関し、本願第2の発明はα
型無金属フタロシアニンを50〜180℃、好ましく
は60〜130℃においてτ型を示すに足る十分な時
間撹拌あるいは機械的歪力をもつてミリングする
製法に関する。 本発明において、X線回折および赤外線スペク
トルは、製造時における条件の相違によつて結晶
中の格子欠陥あるいは転移のでき方などによつ
て、範囲をもつて示されるものである。また、ブ
ラツグ角度2θは、粉末X線回折装置により
CuKα1/Niの1.541Åを用いて測定したものであ
る。 第1図ないし第4図は、それぞれ無金属フタロ
シアニンのα型、β型、x型およびτ型結晶のX
線回折図である。なお、×型無金属フタロシアニ
ンのX線回折図は特公昭44−14106号公報「×型
メタルフリーフタロシアニンの製造方法」から引
用した。なお、γ型はα型無金属フタロシアニン
の結晶性の不良のもので無定形に近いものである
ので図面は省略した。 本発明に係るτ型無金属フタロシアニンのX線
回折図角度を他の結晶形のそれとを比較すると、
α型およびβ型とは明らかな相違点があり、比較
的似ているx型ともブラツグ角度が20.0以上の高
角度において回折図形が全く異なる。τ型では
20.4および20.9付近に明確な回折線が表われてお
り、x型においては20.4、20.9の回折線は表われ
ない。また、τ型はβ型に匹敵する程、強く鋭い
回折図形が得られており、結晶性の悪いα、γ、
x型とは比すべくもなく、安定で良好な結晶性を
有していることが解る。 また、本発明に係るτ型無金属フタロシアニン
は赤外線吸収スペクトルの測定からも他の結晶形
のそれと明確に区別される。 表1は各種結晶形の無金属フタロシアニンの赤
外線吸収スペクトルと比較したものであり、α
型、β型およびx型のスペクトルは、J.Phys.
Chem、Vol、20、3230(1968)にシヤープ(J.H.
Sharp)およびラルドン(M.Lardon)両氏によ
つて発表された「無金属フタロシアニンの新規結
晶多形の分光特性(Spectroscopic
Characterization of new Polymorph of Metal
Free Phthaloxcyanine)」より引用したものであ
り、τ型無金属フタロシアニンの赤外線吸収スペ
クトルは実際の測定によるものである。
【表】 なお、表1中数字の単位はcm-1、吸収の強さは
弱い…w、中間…m、強い…sとして表わし、sh
はシヨルダーを示す。 表1から明らかなように700〜800cm-1における
τ型無金属フタロシアニンの吸収波数はα型、β
型およびx型のそれとはいずれとも異なり、ま
た、X線回折図形において比較的似ていたx型と
も3300cm-1付近の吸収波数において著るしく異な
る。 本発明に係るτ型無金属フタロシアニンは下記
要領で作製される。すなわち、α型無金属フタロ
シアニンを50〜180℃、好ましくは60〜130℃の温
度において結晶変換するのに十分な時間撹拌もし
くは機械的歪力をもつてミリングすることによつ
てτ型結晶形を有する無金属フタロシアニンが作
製される。 本発明に使用されるα型フタロシアニンはモー
ザーおよびトーマスの「フタロシアニン化合物」
(Moser and Thomes“Phthalocyanine
Compounds”)等の公知方法および他の適当な方
法によつて得られるものを使用する。例えば、無
金属フタロシアニンは硫酸等の酸によつて脱金属
ができる金属フタロシアニン、例えばリチウムフ
タロシアニン、ナトリウムフタロシアニン、カル
シウムフタロシアニン、マグネシウムフタロシア
ニンなどを含んだ金属フタロシアニンの酸処理に
よつて、また、フタロジニトリル、アミノイミノ
イソインドレニンもしくはアルコキシイミノイソ
インドレニンなどから直接的に作られるものが用
いられる。このように既によく知られた方法によ
つて得られる無金属フタロシアニンを望ましくは
5℃以下で硫酸に一度溶解もしくは硫酸塩にした
ものを水または氷水中に注ぎ再析出もしくは加水
分解し、α型無金属フタロシアニンが得られる。
この際硫酸や水の中の砂などの無機不純物が混入
することがあるがα型結晶を得るには差支えな
い。このような処理したα型無金属フタロシアニ
ンは、乾燥状態で用いることが好ましいが、水ペ
ースト状のものを用いることもできる。撹拌、混
練の分散メデイアとしては通常顔料の分散や乳化
混合等に用いられるものでよく、例えばガラスビ
ーズ、スチールビーズ、アルミナボール、フリン
ト石が挙げられる。しかし分散メデイアは必ずし
も必要としない。磨砕助剤としては通常顔料の磨
砕助剤として用いられているものでよく、例え
ば、食塩、重炭酸ソーダ、ぼう硝等が挙げられ
る。しかし、この磨砕助剤も必ずしも必要としな
い。 撹拌、混練、磨砕時に溶媒を必要とする場合に
は撹拌混練時の温度において液状のものでよく、
例えば、アルコール系溶媒すなわちグリセリン、
エチレングリコール、ジエチレングリコールもし
くはポリエチレングリコール系溶剤、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル等のセロソルブ系溶剤、ケ
トン系溶剤、エステルケトン系溶剤等の群から1
種類以上選択することが好ましい。 結晶転移工程において使用される装置として代
表的なものを挙げると一般的な撹拌装置例えば、
ホモミキサー、デイスパーザー、アジター、スタ
ーラーあるいはニーダー、バンバリーミキサー、
ボールミル、サンドミル、アトライター等があ
る。 本発明の結晶転移工程における温度範囲は50〜
180℃、好ましくは60〜130℃の温度範囲内に行な
う。また、通常の結晶転移工程におけると同様に
結晶核を用いるのも有効な方法である。 τ型への結晶転移速度は撹拌の効率、機械的な
力の強さ、原料の粒子の大きさおよび温度に大き
く依存するが速度論的な解析は非常に複雑であ
り、本発明の意図するところでない。 本発明は結晶転移工程終了後、通常の精製法で
助剤および有機溶剤等を除去し、乾燥することに
よるだけで鮮明なしかも着色力の大きい耐熱性、
耐溶剤性の優れた顔料を得ることができるが、界
面活性剤、樹脂等により通常の表面処理の工程を
加えることもできる。 本発明に係るτ型無金属フタロシアニンは粒子
が極めて柔らかく容易に展色剤中に分散すること
ができ、特に塗料とした場合、貯蔵時における着
色力の低下、増粘等を起さない。また、このτ型
無金属フタロシアニンは従来法で得られる他の結
晶型の無金属フタロシアニン顔料よりさらに色相
が鮮明で着色力が大きく、耐熱性、耐溶剤性が向
上する点は予期し得ないことである。すなわち、
本発明に係るτ型無金属フタロシアニンは通常用
いられる多くの溶剤に対して結晶形が安定であ
り、種々の用途に使用することができる。例えば
τ型フタロシアニンをアセトン、THF、酢酸エ
チルの各々の沸点で3時間以上煮沸した場合に結
晶形の変化を起さない。特にα型フタロシアニン
のような溶剤不安定形をβ型に容易に転移させる
ような芳香族系溶剤に対しても極めて安定で、例
えばトルエン中で100℃で3時間以上煮沸した場
合においても結晶形の転移は見られない。また、
耐熱性もすぐれ150℃で50時間以上、空気中に放
置された場合も結晶形の転移は見られない。 本発明は従来技術とは異なり、特殊な精製処理
を行なうことなくフタロシアニンを特定温度下で
簡単な撹拌あるいは機械的歪力をもつてミリング
することにより、結晶性の優れた安定な鮮明で着
色力の大きい耐熱性、耐溶剤性の優れた新規の結
晶形であるτ型フタロシアニンが得られることに
特長がある。 以下参考例、実施例を示す。例中部とは重量部
を示す。 参考例 1 アミノイミノイソインドレニン14.5部をトリク
ロロベンゼン50部中で200℃にて2時間加熱し、
反応後、水蒸気蒸留で溶媒を除き、2%塩酸水溶
液、続いて2%水酸化ナトリウム水溶液で精製し
た後、水で十分洗浄後、乾燥することによつて、
無金属フタロシアニン8.8部(収率70%)を得た。
このようにして得た無金属フタロシアニンはβ型
の結晶形を有している。β型からα型への転移は
次の操作で製造される。10℃以下の98%硫酸10部
の中に1部のβ型無金属フタロシアニンを少しず
つ溶解し、その混合物を約2時間の間、5℃以下
の温度を保ちながら撹拌する。続いて硫酸溶液を
200部の氷水中に注入し、析出した結晶をろ過す
る。結晶を酸が残留しなくなるまで蒸留水で洗浄
し、乾燥すると0.95部のα型無金属フタロシアニ
ンが得られる。 実施例 1 α型無金属フタロシアニン10部、磨砕助剤20
部、溶媒8部をニーダーに入れ、表2に示す処方
で60〜120℃で7〜15時間磨砕した。この場合、
高温でニーデイングするとβ型結晶形を示し易く
なり、また、分解し易くなる。X線回折図でτ型
に転移したことを確認の後、容器より取り出し、
水およびメタノールで磨砕助剤、溶媒を取り除い
た後2%の希硫酸水溶液で精製し、ろ過、水洗、
乾燥して鮮明な緑味の青色結晶を得た。この結晶
はX線回折赤外線分光により、τ型フタロシアニ
ンであることが解つた。
【表】 実施例 2 α型無金属フタロシアニン10部、磨砕助剤100
部、溶剤300部を容器に入れ、100゜±30℃で表3
に示す処方、器具、条件で撹拌した。 以後、実施例1と同様な処理分析を行いいずれ
もτ型無金属フタロシアニンを得た。
【表】 実施例 3 α型無金属フタロシアニン10部、磨砕助剤100
部、溶媒300部を表に示す処方でサンドミルに入
れ、温度100゜±20℃で15〜25時間、混練した。実
施例1と同様に結晶の変換を確認し、取り出した
精製、洗浄、ろ過、乾燥を行い分析した。その結
果いずれもτ型無金属フタロシアニンが生成し
た。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は、それぞれα型、β型、
x型およびτ型無金属フタロシアニンのX線回折
図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ブラツグ角度(2θ±0.2度)が7.6、9.2、
    16.8、17.4、20.4および20.9に特徴的な線を示す
    X線回析図を有する無金属フタロシアニン結晶多
    形。 2 赤外線吸収スペクトルが700〜760cm-1の間に
    751±2cm-1が最も強い4本の吸収帯を、1320〜
    1340cm-1の間に2本のほぼ同じ強さの吸収帯を、
    3288±3cm-1に特徴的な吸収を有する特許請求の
    範囲第1項記載の無金属フタロシアニン結晶多
    形。 3 α型無金属フタロシアニンを50〜180℃にお
    いて結晶形が変換するまで撹拌あるいは機械的歪
    力をもつてミリングすることを特徴とするブラツ
    グ角度(2θ±0.2度)が7.6、9.2、16.8、17.4、
    20.4および20.9に特徴的な線を示すX線回析図を
    有する無金属フタロシアニン結晶多形の製造法。
JP6694282A 1982-04-20 1982-04-20 新規無金属フタロシアニン結晶多形およびその製造法 Granted JPS58183757A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5100752A (en) * 1990-05-07 1992-03-31 Xerox Corporation Processes for the preparation of phthalocyanines for electrophotography
JP6963800B2 (ja) * 2017-10-31 2021-11-10 山陽色素株式会社 C.i.ピグメントブルー16を含有する青色顔料組成物及びその製造方法、並びに緑色着色組成物

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3708293A (en) * 1971-05-21 1973-01-02 Xerox Corp Pi-form metal-free phthalocyanine

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