JPH0461031B2 - - Google Patents

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JPH0461031B2
JPH0461031B2 JP58128273A JP12827383A JPH0461031B2 JP H0461031 B2 JPH0461031 B2 JP H0461031B2 JP 58128273 A JP58128273 A JP 58128273A JP 12827383 A JP12827383 A JP 12827383A JP H0461031 B2 JPH0461031 B2 JP H0461031B2
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JP
Japan
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metal
phthalocyanine
free phthalocyanine
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Shigemasa Takano
Manabu Sawada
Isao Kumano
Atsushi Tsunoda
Hiroyuki Oka
Yasuki Mori
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Hitachi Ltd
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
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Hitachi Ltd
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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    • Y02T30/34

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  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は無金属フタロシアニンの新規な結晶多
形に関する。 フタロシアニン系顔料は、その大きい着色力、
美麗な色調、優れた耐熱性、耐薬品性および耐侯
性などの性質から極めて高く評価され、色材工業
において広範囲の用途を有し、その重要さは年々
増加している。その中でも無金属フタロシアニン
は黄味の強い青色であり特有の色相を有してお
り、また顔料以外にも有機電子材料として、特に
電子写真感光体、太陽電池、光電変換材料等で注
目され、検討されている。 一般に無金属フタロシアニンは結晶多形とし
て、α型、β型、γ型、X型が知られており、こ
れらはX線回折図形および(あるいは)赤外線吸
収スペクトルを比較することにより容易に区別さ
れる。 一方、これらの無金属フタロシアニンの結晶多
形はフタロシアニン系顔料としてはβ型を除き、
結晶の安定性に乏しく、耐熱性、耐溶剤性に問題
があつた。 本発明者等は無金属フタロシアニンについて研
究の結果X線回折図形および(あるいは)赤外線
吸収スペクトルが従来公知のいずれとも異なり、
耐熱性、耐溶剤性の極めて優れた新規の特異な緑
味の色相を有する結晶多形(今後本明細書の中で
は変形η型無金属フタロシアニンと呼ぶ。)があ
るとの知見を得、本発明に到つたものである。な
お、本明細書において変形η型無金属フタロシア
ニンは、純粋な無金属フタロシアニンではなく後
述するように他のフタロシアニン類との混合物を
指称するものである。 本願第1の発明は、無金属フタロシアニン100
重量部と、ベンゼン核に置換基を有する無金属フ
タロシアニン、またはベンゼン核に置換基を有し
てもよいフタロシアニン窒素同構体もしくは金属
フタロシアニンの1種もしくは2種以上の混合物
50重量部以下との混合物結晶であり、赤外線吸収
スペクトルが700〜760cm-1の間に753±1cm-1
最も強い4本の吸収帯を、1320〜1340cm-1の間に
2本のほぼ同じ強さの吸収帯を3297±5cm-1に特
徴的な吸収を有し、かつブラツグ角度(2θ±0.2
度)が7.5,9.1,16.8,17.3,20.3,20.8,21.4,
および27.4に強いピークを示すX線回析図形、ま
たは7.5,9.1,16.8,17.3,20.3,20.8,21.4,
22.1,27.4および28.5に強いピークを示すX線回
析図形を有する新規の無金属フタロシアニンの結
晶多形(変形η型無金属フタロシアニン)であ
り、本願第2の発明はα型無金属フタロシアニン
100重量部と、ベンゼン核に置換基を有する無金
属フタロシアニン、またはベンゼン核に置換基を
有してもよいフタロシアニン窒素同構体もしくは
金属フタロシアニンの1種もしくは2種以上の混
合物50重量部以下とからなる混合物を30〜220℃、
好ましくは60〜130℃において結晶形が変形η型
に変換するに十分な時間攪拌あるいは機械的歪力
をもつてミリングすることを特徴とする変形η型
無金属フタロシアニンの製造法に関するものであ
る。 本発明において、赤外線スペクトルおよびX線
回折図は、製造時における条件の相違によつて結
晶中の格子欠陥あるいは転移のでき方などによつ
て、範囲をもつて示されるものである。また、ブ
ラツグ角度2θは、粉末X線回折装置により
CuKα1/Niの1.541〓を用いて測定したものであ
る。 表1は各種結晶形の無金属フタロシアニンの赤
外線吸収スペクトルを比較したものであり、α
型、β型、およびX型のスペクトルはJ.Phys.
Chem.Vol.27.3230(1968)にシヤープ(J.H.
Sharp)およびラルドン(M.Lardon)両氏によ
つて発表された「無金属フタロシアニンの新規結
晶多形の分光特性(Spectroscopic
Characterization of new polymoph of Metal
Free Phthalocyanine)より引用したものであ
り、変形η型無金属フタロシアニンの赤外線吸収
スペクトルは実際の測定によるものである。な
お、γ型はα型無金属フタロシアニンの結晶性の
不良のもので無定形に近いものであるので省略し
た。
【表】 なお、表1中数字の単位はcm-1、吸収の強さは
弱い…w、中間…m、強い…sとして表わし、sh
はシヨルダーを示す。 表1から明らかなように700〜800cm-1における
変形η型無金属フタロシアニンの吸収波数はα
型、β型およびX型のそれとはいずれとも異な
り、また、X線回折図形において比較的似ていた
X型とも1310〜1340cm-1付近の吸収波数において
明確に異なる。 第1図ないし第5図は、それぞれ無金属フタロ
シアニンのα型、β型、X型および変形η型結晶
2種のX線回折図である。なお、X型無金属フタ
ロシアニンのX線回折図は特公昭44−14106号公
報「X型メタルフリーフタロシアニンの製造方
法」から引用した。変形η型に関しては2つの図
形が示されているがこれは製造時の条件によつて
赤外線吸収スペクトルは同一であつてX線回折図
形がブラツグ角度の高角度部で異なる物が得られ
るためである。これらは赤外線吸収スペクトルが
同一であることからこの違いは結晶面の成長の方
向性によるものと考えられ、いずれも変形η型と
みなすことができる。 本発明に係る変形η型無金属フタロシアニンの
X線回折図角度を他の結晶形のそれとを比較する
と、α型およびβ型とは明らかな相違点があり、
比較的似ているX型ともブラツグ角度が20.0以上
の高角度において回折図形が全く異なる。変形η
型では20.3,20.8,21.4および27.4更に22.1および
28.5付近に明確な回折線が表われており、一方X
型においては20.3,20.8,21.4,27.4,および28.5
の回折線は表われない。また、変形η型はβ型に
匹敵する程、強く鋭い回折図形が得られており、
結晶性の悪いα,β,γ,X型とは比すべくもな
く、安定で良好な結晶性を有していることが解
る。 本発明に係る変形η型無金属フタロシアニンを
製造する際使用されるα型フタロシアニンおよび
ベンゼン核に置換基を有する無金属フタロシアニ
ン、またはベンゼン核に置換基を有してもよりフ
タロシアニン窒素同構体もしくは金属フタロシア
ニンは、モーザーおよびトーマスの「フタロシア
ニン化合物」(Moser and Thomes
“Phthalocyanine Compounds”)等の公知方法
および他の適当な方法によつて得られるものを使
用する。例えば、無金属フタロシアニンは硫酸等
の酸によつて脱金属ができる金属フタロシアニ
ン、例えばリチウムフタロシアニン、ナトリウム
フタロシアニン、カルシウムフタロシアニン、マ
グネシウムフタロシアニンなどを含んだ金属フタ
ロシアニンの酸処理によつて、また、フタロジニ
トリル、アミノイミノイソインドレニンもしくは
アルコキシイミノイソインドレニンなどから直接
的に作られるものが用いられる。このように既に
よく知られた方法によつて得られる無金属フタロ
シアニンを望ましくは5℃以下で硫酸に一度溶解
もしくは硫酸塩にしたものを水または氷水中に注
ぎ再析出もしくは加水分解し、α型無金属フタロ
シアニンが得られる。この際無機顔料を硫酸中も
しくは再析出溶液中に溶解又は分散したものを用
いると無機顔料を含むα型無金属フタロシアニン
が得られる。この無機顔料としては、非水溶性の
粉末であれば良く色剤充填剤として用いられるも
の、例えばチタン白、亜鉛華、ホワイトカーボ
ン、炭酸カルシウム、等の他、粉体として多方面
で用いられる。例えば金属粉、アルミナ、酸化鉄
粉、カオリンなど挙げられる。この無機顔料を含
むα型無金属フタロシアニンは、含まないものと
比べて顔料化に際しきわめて磨砕され易く、微粒
子化が容易であり、省力化、省エネルギーに効果
的である。 このような処理をしたα型無金属フタロシアニ
ンは、乾燥状態で用いることが好ましいが、水ペ
ースト状のものを用いることもできる。また、フ
タロシアニン窒素同構体としては、各種のボルフ
イン類、例えばフタロシアニンのベンゼン核の一
つ以上をキノリン核に置き換えた銅テトラピリジ
ノポルフイラジンなどがあり、また金属フタロシ
アニンとしては、銅、ニツケル、コバルト、亜
鉛、錫、アルミニウムなどの各種のものを挙げる
ことができる。 また、置換基としては、アミノ基、ニトロ基、
アルキル基、アルコキシ基、シアノ基、メルカプ
ト基、ハロゲン原子などがあり、さらにスルボン
酸基、カルボン酸基またはその金属塩、アンモニ
ウム塩、アミン塩などを比較的簡単なものとして
例示することができる。更にベンゼン核にアルキ
ル基、カルボン酸基またはその金属塩、アンモニ
ウム塩、アミン塩などを比較的簡単なものとして
例示することができる。更にベンゼン核にアルキ
レン基、スルホニル基、カルボニル基、イミノ基
などを介して種々の置換基を導入することがで
き、これらは従来フタロシアニン顔料の技術的分
野において凝集防止剤あるいは結晶変換防止剤と
して公知のもの(例えば、USP3973981号公報、
同4088507号公報参照)、もしくは未知のものが挙
げられる。各置換基の導入法は、公知のものにつ
いては省略する。また、公知でないものについて
は実施例中に参考例として記載する。 本発明において、α型無金属フタロシアニンと
ベンゼン核に置換基を有する無金属フタロシアニ
ン、またはベンゼン核に置換基を有してもよいフ
タロシアニン窒素同構体もしくは金属フタロシア
ニンとの混合割合は100/50(重量比)以上であれ
ば良いが、望ましくは100/30〜100/0.1(重量
比)とする。この比以上では得られた変形η型フ
タロシアニンがブリードし易くなり顔料としての
適性が低下する。 本発明において上述のような割合で混合するに
は、単に混合してもよいし、α型無金属フタロシ
アニンをアシツドペーステイングする前に混合し
てもよい。このようにして混合された混合物の攪
拌あるいはミリングの方法は通常顔料の分散、乳
化、混合等に用いられるものでよく、攪拌、混練
の分散メデイアとしては例えばガラスビーズ、ス
チールビーズ、アルミナボール、フリント石が挙
げられる。しかし分散メデイアは必ずしも必要と
しない。摩砕助剤としては通常顔料の摩砕助剤と
して用いられているものでよく、例えば、食塩、
重炭酸ソーダ、ぼう硝等が挙げられる。しかし、
この摩砕助剤も必ずしも必要としない。 攪拌、混練、摩砕時に溶媒を必要とする場合に
は攪拌混練時の温度において液状のものでよく、
例えば、アルコール系溶媒すなわちグリセリン、
エチレングリコール、ジエチレングリコールもし
くはポリエチレングリコールおよびカルビトール
系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル系の
セロソルブ系溶剤、ケトン系溶剤、エステルケト
ン系溶剤等の群から1種以上選択することが好ま
しい。 結晶転移工程において使用される装置として代
表的なものを挙げると一般的な攪拌装置例えば、
ホモミキサー、デイスパーザー、アジター、スタ
ーラーあるいはニーダー、バンバリーミキサー、
ボールミル、サンドミル、アトライター等があ
る。 本発明の結晶転移工程における温度範囲は30〜
220℃、好ましくは60〜130℃の温度範囲内で行な
う。より高温ではβ型に転移し易く、またより低
温では変形η型への転移に時間がかかる。また、
通常の結晶転移工程におけると同様に結晶核を用
いるのも有効な方法である。 変形η型への結晶転移速度は攪拌の効率、機械
的な力の強さ、原料の粒子の大きさおよび温度に
大きく依存するが速度論的な解析は非常に複雑で
あり、本発明の意図するところでない。 本発明は結晶転移工程終了後、通常の精製法で
助剤および有機溶剤等を除去し、乾燥することに
よるだけで鮮明な、しかも着色力の大きい耐熱
性、耐溶剤性の優れた顔料を得ることができる
が、界面活性剤、樹脂により通常の表面処理の工
程を加えることもできる。 本発明に係る変形η型無金属フタロシアニンは
粒子が極めて柔らかく容易に展色剤中に分散する
ことができ、特に塗料とした場合、貯蔵時におけ
る着色力の低下、増粘等を起さない。また、一般
に2種以上の顔料を混合すると程度が低下したり
顔料適性が変化するが、この変形η型無金属フタ
ロシアニンは従来法で得られる他の結晶型の無金
属フタロシアニン顔料よりさらに色相が鮮明で着
色力が大きく、彩度の劣化なしに微妙な色相の調
整が可能で耐熱性、耐溶剤性が向上する点は予期
し得ないことである。すなわち、本発明に係る変
形η型無金属フタロシアニンは通常用いられる多
くの溶剤に対して結晶形が安定であり、種々の用
途に使用することができる。例えば変形η型フタ
ロシアニンをアセトン、THF、酢酸エチルの
各々の沸点で3時間以上煮沸した場合に結晶形の
変化を起さない。特にα型フタロシアニンのよう
な溶剤不安定形をβ型に容易に転移させるような
芳香族系溶剤に対しても極めて安定で、例えばト
ルエン中で100℃で3時間以上煮沸した場合にお
いても結晶形の転移は見られない。また、耐熱性
もすぐれ200℃で50時間以上、空気中に放置され
た場合も結晶形の転移は見られない。 また、本発明に係る変形η型無金属フタロシア
ニンは、無金属フタロシアニンと共用する種々の
誘導体の種類および量によつて微妙な色相の調整
が可能である。例えば後記実施例1−dおよび2
−aにより得られた変形η型無金属フタロシアニ
ンをジオキサン溶液中に分散したものの吸光スペ
クトルを測定すると第6図のとおりとなり、スペ
クトルの変化が理解されよう。 本発明は従来技術とは異なり、特別な精製処理
を行うことなくフタロシアニンを特定温度下で簡
単な攪拌あるいは機械的歪力をもつてミリングす
ることにより、結晶性の優れた安全な鮮明で彩度
の劣化なく微妙な色相調整可能な着色力の大きい
耐熱性、耐溶剤性の優れた新規の結晶形である変
形η型無金属フタロシアニンが得られることに特
長がある。 以下参考例、実施例を示す。例中部とは重量部
を示す。 参考例 1 アミノイミノイソインドレニン14.5部をトリク
ロロベンゼン50部中で200℃にて2時間加熱し、
反応後、水蒸気蒸留で溶媒を除き、2%塩酸水溶
液、続いて2%水酸化ナトリウム水溶液で精製し
た後、水で十分洗浄後、乾燥することによつて、
無金属フタロシアニン8.8部(収率70%)を得た。
このようにして得た無金属フタロシアニンはβ型
の結晶形を有している。β型からα型への転移は
次の操作で製造される。10℃以下の98%硫酸10部
の中に1部のβ型無金属フタロシアニンを少しず
つ溶解し、その混合物を約2時間の間、5℃以下
の温度を保ちながら攪拌する。続いて硫酸溶液を
200部の氷水中に注入し、析出した結晶をろ過す
る。結晶を酸が残留しなくなるまで蒸留水で洗浄
し、乾燥すると0.95部のα型無金属フタロシアニ
ンが得られる。 実施例 1 無金属フタロシアニン100部と後記参考例2、
3と同様にして得られた表2に示す各誘導体各10
部を、氷冷した98%硫酸に溶解し、水に沈澱させ
て口過、水洗、乾燥することによつて両者の均一
な混合物を得る。この混合物100部、粒砕食塩400
部およびポリエチレングリコール100部をニーダ
ーに入れ、60〜130℃で8時間摩砕した。取り出
し後、2%の希硫酸水溶液で精製し、口過、水
洗、乾燥して鮮明な緑味の青色結晶を得た。 この結晶は第4図で示されるX線回折図形を有
し、表1の赤外線吸収スペクトルを示す変形η型
無金属フタロシアニンであつた。
【表】 (ただし、CuPcは銅フタロシアニン残基を、
またカツコ外の数字は分析による平均置換数を示
す。) 参考例 2 銅フタロシアニン15部、トリクロルベンゼンン
500部、塩化アセチルクロライド25部および塩化
アルミニウム70部の混合物を60〜80℃で8時間攪
拌し、その後水中に投入し固形分を口過、水洗、
乾燥し、次式で示される化合物を得た。 CuPc(−COCH2C)1.3 これに、アミン類を公知の方法で反応させるこ
とにより、種々のフタロシアニン誘導体を得た。 参考例 3 参考例2で得た各種フタロシアニン誘導体を公
知の方法で還元することにより一般式 (式中R1、R2は水素原子、アルキル基、アリ
ール基、ヘテロ基または窒素原子とR1、R2とで
ヘテロ環を形成してもよい。) で表わされるフタロシアニン誘導体を得る。例
えば、次表で表わされるフタロシアニン誘導体 を還元するには、ジエチレングリコール80部に水
酸化カリウム6部を溶解し、これに上記フタロシ
アニン誘導体6部を十分細かく粉砕して加え、さ
らに抱水ヒドラジン10部を徐々に加え、約10時間
還流する。得られた深青色スラリーを水に注ぎ口
過、水洗、乾燥する。 実施例 2 無金属フタロシアニンを氷冷した98%硫酸に溶
解し、20℃以下の水に沈澱させて口過、アルカリ
洗浄、水洗、乾燥することによりα型無金属フタ
ロシアニンを得る。このα型無金属フタロシアニ
ン100部、常法によりハロゲン化した表3に示す
無金属フタロシアニン各10部、食塩200部および
ポリエチレングリコール100部をアトライターに
入れ、100〜120℃で20時間摩砕した。取り出し
後、口過、水洗、乾燥して鮮明な緑味の青色微結
晶を得た。この結晶は第5図で示されるX線回折
図形を有し、表1の赤外線吸収スペクトルを示す
変形η型無金属フタロシアニンであつた。
【表】 ただし、表3中Pcは無金属フタロシアニン残
基を示す。 実施例 3 常法によりクロルスルホン化した無金属フタロ
シアニン、銅フタロシアニン(以下Cu−Pcとい
う。)、ニツケルフタロシアニン(以下Ni−Pcと
いう。)を各種アミンと反応させ表4に示されフ
タロシアニン誘導体を得た。
【表】 上記フタロシアニン各誘導体を無金属フタロシ
アニンと共に実施例1と同様に処理し、同様の変
形η型の結晶を有する緑味の青色顔料を得た。 実施例 4 銅フタロシアニンをクロルメチル化し、種々の
アミンと反応させて表5に示すフタロシアニンの
誘導体を得る。これら誘導体の製法は特公昭32−
5083号公報等公知の方法によつた。 5表に示す各種フタロシアニン誘導体を用いて
実施例1におけると同様にフタロシアニンと処理
することによつて実施例1と同様の結果を得る。
【表】 実施例 5 銅テトラピリジノポルフイラジンを公知の方法
によつて合成した。 無金属フタロシアニン100部と上記銅テトラピ
リジノポルフイラジン5部とを濃硫酸に溶解し水
中に投入、口過、水洗、乾燥して均一で微細な混
合物を得た。 この混合物100部、食塩500部およびジエチレン
グリコール100部をアトライターに入れ、90〜100
℃で8時間摩砕し、実施例1と同様に後処理を行
ない鮮明で着色力の大きい変形η型結晶形を有す
る無金属フタロシアニンを得た。 実施例 6 フタロシアニン100部とニツケルフタロシアニ
ン20部を濃硫酸に溶解し、水中に投入、口過、水
洗、乾燥して均一で微細な混合物を得る。この混
合物100部、鋼球1000部、ポリエチレングリコー
ル500部をポツトに入れ100℃で40時間摩砕し、以
後後処理を行なつて鮮明で着色力の大きい第5図
のX線回折図形を示す変形η型結晶形を有するフ
タロシアニンを得た。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第5図はそれぞれ無金属フタロシ
アニンのα型、β型、X型および変形η型結晶2
種X線回折図であり、第6図は実施例1−dおよ
び2−aにより得られた変形η型無金属フタロシ
アニンの吸光スペクトル図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 無金属フタロシアニン100重量部と、ベンゼ
    ン核に置換基を有する無金属フタロシアニン、ベ
    ンゼン核に置換基を有してもよいフタロシアニン
    窒素同構体もしくは金属フタロシアニンの1種も
    しくは2種以上の混合物50重量部以下との混合物
    結晶であり、赤外線吸収スペクトルが700〜760cm
    −1の間に753±1cm-1が最も強い4本の吸収帯を、
    1320〜1340cm-1の間に2本のほぼ同じ強さの吸収
    帯を、3297±5cm-1に特徴的な吸収を有し、かつ
    ブラツグ角度(2θ±0.2度)が7.5,9.1,16.8,
    17.3,20.3,20.8,21.4および27.4に強いピークを
    示すX線回析図形、または7.5,9.1,16.8,17.3,
    20.3,20.8,21.4,22.1,27.4および28.5に強いピ
    ークを示すX線回析図形を有する新規な無金属フ
    タロシアニンの結晶多形。 2 下記(A)および、(B)の混合物を30〜220℃、好
    ましくは60〜130℃において結晶形が変換するの
    に十分な時間攪拌あるいは機械的歪力をもつてミ
    リングすることを特徴とする赤外線吸収スペクト
    ルが700〜760cm-1の間に753±1cm-1が最も強い
    4本の吸収帯を、1320〜1340cm-1の間に2本のほ
    ぼ同じ強さの吸収帯を、3297±5cm-1に特徴的な
    吸収を有し、かつブラツグ角度(2θ±0.2度)が
    7.5,9.1,16.8,17.3,20.3,20.8,21.4および
    27.4に強いピークを示すX線回析図形、または
    7.5,9.1,16.8,17.3,20.3,20.8,21.422.1,27.4
    および28.5に強いピークを示すX線回析図形を有
    する新規な無金属フタロシアニンの結晶多形の製
    造法。 (A) α型無金属フタロシアニン100重量部。 (B) ベンゼン核に置換基を有する無金属フタロシ
    アニン、またはベンゼン核に置換基を有しても
    よいフタロシアニン窒素同構体もしくは金属フ
    タロシアニンの1種もしくは2種以上の混合物
    50重量部以下。
JP12827383A 1983-07-13 1983-07-13 新規無金属フタロシアニン結晶多形およびその製造法 Granted JPS6020970A (ja)

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