JPH0154426B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0154426B2
JPH0154426B2 JP5337285A JP5337285A JPH0154426B2 JP H0154426 B2 JPH0154426 B2 JP H0154426B2 JP 5337285 A JP5337285 A JP 5337285A JP 5337285 A JP5337285 A JP 5337285A JP H0154426 B2 JPH0154426 B2 JP H0154426B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
copper
ppm
rough
lead
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP5337285A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60243238A (ja
Inventor
Tatsuo Imamura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Mining Co Ltd filed Critical Nippon Mining Co Ltd
Priority to JP5337285A priority Critical patent/JPS60243238A/ja
Publication of JPS60243238A publication Critical patent/JPS60243238A/ja
Publication of JPH0154426B2 publication Critical patent/JPH0154426B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は銅細線製造方法に関するものである。 更に詳しくは、本発明は、鉛10〜60ppmおよび
酸素450〜750ppmを含有する銅あるいはこれに更
に錫10〜50ppm、珪素10〜70ppmもしくは銀10〜
120ppmのうち少くとも一種を含有する銅をヘゼ
レツト鋳造機により鋳造しそしてその鋳造物を連
続的に圧延し、更に伸線加工することによる、極
細線を含めての銅細線製造方法に関するものであ
る。 銅線の製造においては、先ず荒引線が各種の銅
線の原材として作られている。この荒引線を伸線
加工して各種の線径の銅細線が作られる。銅細線
は電気工業あるいは電子工業における導電用線と
して用いられている。中でも電子工業用として
0.08mm径以下の極細線の製造が行われている。 このような銅細線を荒引線から伸線加工して作
る場合、荒引線が純銅を使用しているもである
と、その伸線加工時に断線が頻繁におこり生産性
が悪いという問題がある。そこで、このような伸
線加工に際しての断線を防止するために銅線に各
種の元素を添加することが提案されている。提案
された添加元素の一つに鉛があり、その添加量は
50〜60ppm以上である。従来、鉛は加工性を悪く
する元素として銅線においては低く抑えなければ
ならないと考えられていたのとは逆に、鉛を多量
に添加することによつて伸線加工性を改善したも
のである。 一方、銅細線の原材となる荒引線の製造技術に
おいても各種の提案がなされている。即ち、従
来、荒引線の製造は電気銅を溶解してこれを荒引
線に圧延加工するための原材としてたとえば110
mm角の長さ1300mmのワイヤバーを作りこのワイヤ
バーを加熱圧延してたとえば8mm径の荒引線とし
ていたが生産性が非常に悪いものであつた。そこ
で、改善方法の一つとして開発されたものに、斯
界で広く知られまた実施されているS.C.R
(Southwire Centinuous rod)法と呼ばれる、溶
湯から直接棒状体を形成させる連続鋳造法があ
る。この方法は溝付きの回転円筒とその外周部分
に沿つて移動する無端帯材との間に形成される鋳
型の一端に連続的に溶湯を注ぎ他端から棒状の鋳
造物を連続的に引き出すものである。しかし、こ
の方法は注湯口が小さく円周に沿つて弧状を形成
しながら鋳造物が引き出されるので、銅溶湯中に
多量の不純物が含まれている場合には注湯口の閉
塞が生じやすくまた熱間ぜい性によつて歪やクラ
ツクが入りやすい。従つて、前記のように細線製
造時の断線防止のために鉛などの添加元素を含む
銅原料を用いて荒引線を製造するには不適当であ
る。 荒引線製造の為の他の改善方法としてはコンチ
ロツド法と呼ばれる溶湯から荒引線まで連続的に
生産する方法が提案されている。この方法は一対
のエンドレス鋼板ベルトの相対する面を鋳型とし
たヘゼレツト鋳造機を使用して薄いスラブを鋳造
しそれをピンチロールによつて連続的に引き出し
て行くものである。引き出された鋳造物を複数段
の圧延過程で減径していくことにより最終的に所
望の径の荒引線が得られる。しかし、このコンチ
ロツド法においては、電気銅を使用した荒引線の
製造が今まで実施されたのみで、添加元素を含む
銅原料を使用した場合の状況は不明である。 こうした状況において、荒引線を経由して、更
にそれから極細線を製造するのに障害のない銅細
線製造方法の確立が求められている。 そこで、本発明者等は、原材料の組成と製造方
式について検討を重ねた結果、鉛と酸素とを併添
して、添加元素として鉛を10ppm〜60ppm含み、
且つ酸素を450〜750ppmを含む銅、好ましくは鉛
25ppm〜50ppm含み且つ酸素を550〜700ppmを含
む銅を原材料として、ヘゼレツト鋳造機を使用し
てのコンチロツド法を用いて荒引線を生成し、そ
れを伸線加工して銅細線を製造するのが最適であ
るとの結論に至つた。原材料としては、更に錫10
〜50ppm、珪素10〜70ppm及び銀10〜120ppmの
うちの少くとも一種を加えたものも使用しうる。
こうすることによつて、荒引線を経由して細線が
障害なく製造される。 即ち本発明は、鉛10〜60ppm、酸素450〜
750ppmまたはこれに更に錫10〜50ppm、珪素10
〜70ppmもしくは銀10〜120ppmのうち少くとも
一種を含有する銅をヘゼレツト鋳造機により鋳造
しそしてその鋳造機を連続的に圧延し、得られる
荒引線を伸線加工することを特徴とする銅細線の
製造方法を提供するものである。 以下本発明について詳述する。 まず溶解している銅に所定の成分である鉛を添
加し銅中の鉛量が10〜60ppmになるように成分調
整を行なう。この成分調整とともにその溶剤雰囲
気を還元性を余り強くしないように酸素を供給し
て溶湯中の酸素量が450〜750ppmとなるよう調整
する。ここで鉛量が10ppm以上そして酸素が450
〜450ppmあれば荒引線からの伸線加工時の伸線
性が良好である。鉛量が60ppmを越えると酸素が
含有されなくともその伸線性が良好であるが、反
面荒引線の加工性を悪化する。 酸素の含有量が450ppm以上であれば鉛量が少
なくても伸線性が維持されるが、750ppmを越え
ると導電性等の特性が悪化するので好ましくな
い。本発明においてはこれらの組成の外に錫、珪
素および銀の少くとも一種を添加したもの同様に
用いることができる。錫は10〜50ppm、珪素は10
〜70ppmそして銀は10〜120ppmの範囲で用いら
れる。これらの元素は単独で用いられることは勿
論、2種あるいは3種を同時に添加使用すること
ができる。これらの元素の添加量が下限以下では
伸線性が得られず又上限を越えると電導性の低下
がおこり好ましくない。上記指定範囲内の量での
これら元素の添加によつて伸線性能が増大すると
共に、これら元素を含有するスクラツプを原材料
として用いることが可能となる。鉛以外の元素を
添加混合するときであつても酸素の量は鉛単独の
場合と同量に調整する。又銅においては電気銅な
どに含まれる不可避的に随伴される成分が存在す
ることは本発明においては何ら支障となるもので
はない。 上記のように成分組成を調整された溶湯は、前
記コンチロツド法の操作条件でヘゼレツト鋳造機
に給湯され次いで圧延機で荒引線に形成される。 コンチロツド法について以下詳述する。この方
法は、シヤフト炉あるいは反射炉を用いて原料銅
を溶解し、溶銅保持炉からヘゼレツト鋳造機を経
て圧延機に至りその後通常の洗浄処理各工程から
なつている。その各工程について詳述する。 溶銅保持炉からなる溶銅保持工程はたとえばシ
ヤフト炉、反射炉などの溶解炉から溶銅を受け次
の鋳造工程に溶銅を流下させるための貯蔵および
必要な温度制御を行なうものである。本法におい
ては、銅の凝固点が約1085℃であるので、これに
きわめて近い温度である1105〜1110℃でヘゼレツ
ト鋳造機に給湯されるような溶銅温度が制御され
る。なお他の方法においては溶湯の凝固の問題か
らあるいは円滑な操業のため通常1130℃程度の温
度に保持され鋳造機に給湯されている。 1105〜1110℃の温度でツインベルト鋳造機であ
るヘゼレツト鋳造機に給湯された溶湯は所定の形
状に鋳造される。ツインベルト鋳造機であるヘゼ
レツト鋳造機は一対のエンドレス鋼板ベルトの相
対する面を鋳型として薄いスラブを鋳造するもの
である。その鋳型の形状および冷却速度は適宜選
択できるものである。 本発明で採用した例においてはヘゼレツト鋳造
機出口形状が120mm×60mmの矩形でありそしてそ
の出口温度は次の圧延工程の入口温度で約840℃
になるように冷却される。ヘゼレツト鋳造機から
給送される方形に鋳造された銅は圧延工程におい
て所定の荒引線、通常は8mmφに圧延処理され
る。120mm×60mmの方形を8mmφの荒引線とする
にはたとえば13段ないし15段の圧延が行なわれる
が、その段数は適宜選択されるものである。なお
圧延機において重要なことはその出口温度が500
〜600℃に制御および保持されることである。 圧延機を出た荒引線は通常の処理工程である酸
洗、水洗さらにワツクス塗布された後製品化され
る。 コンチロツド法においては、前記の如く、ヘゼ
レツト鋳造機に供給される溶湯が1105〜1110℃と
いう温度で取扱われる結果、得られる銅の結晶が
極めて細かく且つ均質的でいわゆる樹枝状に形成
されない微細結晶となり不純物が分散し荒引線と
して好ましいものとなる。更には圧延機の出口温
度を500〜600℃に保持することによつて、再結晶
温度を低くし焼鈍性能を良好ならしめるものであ
る。 さらに、上記荒引線は続いて伸線加工される。
焼鈍工程、皮むき工程を設けずして、0.08mm以下
の極細線が得られた。伸線はダイスを通すことに
より実施される。 なお、本発明の成分組成において、鉛あるいは
錫、珪素、銀などの含まれる銅は、電気銅にこれ
らの元素を添加して得られることは勿論のこと、
場合によつてはこれらの成分組成を有する電線会
社の不良品あるいは電力通信ケーブル架線の廃品
等から得られるスクラツプ又は焼き線、裸線など
のスクラツプを単独又は成分調整材としても用い
ることにより得ることができる。なお、スクラツ
プの成分組成としては大約鉛10〜60ppm、錫10〜
50ppm、銀8〜30ppm、鉄8〜20ppm、ニツケル
5〜20ppm、砒素6〜7ppm、アンチモン1〜
5ppm、ビスマス2〜5ppmが含まれる。なおスク
ラツプの場合に含まれる鉄、ニツケル、砒素、ア
ンチモン、ビスマス等の不純物は、通常の量たと
えば上記例の量では、本発明においては原料とし
て何ら問題を呈さない。 本発明によつて得られる効果は次のようなもの
である。 (1) 鉛と酸素の併添により鉛添加量を従来より削
減できる。 (2) 鉛量が10〜60ppmのものでも本発明の中間生
成物としての荒引線の製造時に折れるなどの支
障が生じずに安定して荒引線を製造することが
できる。 (3) 鉛量が10〜60ppmのものから良好な伸線性能
を有する荒引線が得られ、従つて伸線工程にお
いて良好な生産性を保持することができる。 コンチロツド法で電気銅だけで作つた荒引線
よりもきわめてすぐれた(5〜10倍)伸縮性能
を有する。 (4) 荒引線からは焼鈍工程皮むき工程なしに良好
な細線あるいは極細線が得られる。 (5) 更には銅のスクラツプを有効に利用できるの
で省資源あるいは工業性、経済性において極め
て有効である。 実施例 1 第1表に示す荒引線組成の銅を溶解成分調整に
よつて作りそしてその溶湯を前記コンチロツド法
の操業条件下でヘゼレツト鋳造機で鋳造し、その
鋳造物を連続的に圧延機に送り、これを最終的に
8mmφの荒引線とした。その荒引線の組成成分お
よび特性は第1表に示す通りである。なお第1表
には、電気銅を用いてSCR法、コンチロツド法
で製造した8mmφの荒引線の組成および特性も併
せて記した。
【表】 なお、ここで得られた荒引線の電線性能を確認
するための試験結果を、第1表に記したSCR法
およびコンチロツド法によつて得られた荒引線か
らのものと併せて第2表に示した。
【表】 続いて、上記荒引線を0.14mmφ及び0.06mmφの
細線に伸線した。この際の断線量(Kg/回)(1
回断線するまでに何Kgを伸線するかを示すもであ
る。)を第3表に示した。SCR法およびコンチロ
ツド法で電気銅を用いて荒引線を製造しそしてこ
れを伸線加工した時の結果も第3表に併せて記し
た。
【表】 本発明に従えば、細線が非良に効率的に製造さ
れることがわかる。 実施例 2 鉛及び酸素を添加した次の原料を調製した:
【表】
【表】 この原料から実施例1と同様にして8mmφ荒引
線及びそれから伸線加工した0.14mmφ及び0.06mm
φ伸線を作成した。特性は次の通りであつた:
【表】
【表】 実施例 3 実施例2の酸素及び鉛に加えて、スズ及び珪素
を添加した組成の銅原料を使用して同じく銅線を
作成した。組成及び特性結果を示す。
【表】
【表】 伸線性能
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 鉛10〜60ppm、酸素450〜750ppmおよび不可
    避的な不純物を含む銅をヘゼレツト鋳造機により
    鋳造しそしてその鋳造物を連続的に圧延し、得ら
    れる荒引線を伸線加工することを特徴とする銅細
    線の製造方法。 2 鉛10〜60ppmと、酸素450〜750ppmと、錫10
    〜50ppm、珪素10〜70ppmもしくは銀10〜
    120ppmのうち少くとも一種と、不可避的不純物
    を含む銅をヘゼレツト鋳造機により鋳造しそして
    その鋳造物を連続的に圧延し、得られる荒引線を
    伸線加工することを特徴とする銅細線の製造方
    法。
JP5337285A 1985-03-19 1985-03-19 銅細線の製造方法 Granted JPS60243238A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5337285A JPS60243238A (ja) 1985-03-19 1985-03-19 銅細線の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5337285A JPS60243238A (ja) 1985-03-19 1985-03-19 銅細線の製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3222479A Division JPS55125247A (en) 1979-03-22 1979-03-22 Copper wire

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60243238A JPS60243238A (ja) 1985-12-03
JPH0154426B2 true JPH0154426B2 (ja) 1989-11-17

Family

ID=12940979

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5337285A Granted JPS60243238A (ja) 1985-03-19 1985-03-19 銅細線の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS60243238A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997029216A1 (en) * 1996-02-09 1997-08-14 Brush Wellman Inc. Alloy c11004
KR100820498B1 (ko) * 2007-02-07 2008-04-08 엘에스전선 주식회사 굽힘 특성이 우수한 미세 동축 케이블

Also Published As

Publication number Publication date
JPS60243238A (ja) 1985-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5147040B2 (ja) 銅合金導体の製造方法
US7779891B2 (en) Method of manufacturing magnesium alloy material
EP2039444A1 (en) Process for manufacturing copper alloy wire rod and copper alloy wire rod
WO2007015491A1 (ja) 回転移動鋳型を用いた連続鋳造圧延法による無酸素銅線材の製造方法
JP7262129B2 (ja) 高強度高伝導率銅合金の水平連続鋳造方法およびその応用
CN109487100B (zh) 一种导电铝合金杆连铸连轧及硼化处理方法及装置
JPH0718354A (ja) 電子機器用銅合金およびその製造方法
JPS607701B2 (ja) 高導電耐熱アルミニウム合金の製造法
US5064611A (en) Process for producing copper alloy
JPH0154426B2 (ja)
JP4661857B2 (ja) マグネシウム合金材およびその製造方法
WO2011004888A1 (ja) 銅又は銅合金の連続鋳造方法およびそれに使用する鋳造リング
JPS5831051A (ja) 耐軟化性電線用タフピツチ銅
JP2996378B2 (ja) 冷間圧延によって圧延される導電線用銅合金ロッドの製造法
JP2004188429A (ja) 銅荒引線の製造方法及び銅線
JP3137779B2 (ja) Cu−Ni−Sn合金の連続鋳造方法
JPS5827939A (ja) 電線用銅材の製造方法
US5026433A (en) Grain refinement of a copper base alloy
JPH06240426A (ja) 高強度銅合金トロリー線の製造方法
JPS6357495B2 (ja)
JP3467711B2 (ja) 銅基合金の鋳造方法
JP2996379B2 (ja) 冷間圧延によって圧延される導電線用銅合金ロッドの製造方法
JPH0112579B2 (ja)
JPH10245647A (ja) 絶縁被覆電線用銅線材およびその製造方法
JPS63286561A (ja) 耐熱銅合金線材の製造方法