JPH0154377B2 - - Google Patents
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- JPH0154377B2 JPH0154377B2 JP2369986A JP2369986A JPH0154377B2 JP H0154377 B2 JPH0154377 B2 JP H0154377B2 JP 2369986 A JP2369986 A JP 2369986A JP 2369986 A JP2369986 A JP 2369986A JP H0154377 B2 JPH0154377 B2 JP H0154377B2
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Landscapes
- Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、磁気テープあるいは磁気デイスクな
どの磁気記録媒体を製造するに際し、基体面に磁
性材その他の塗膜材料と混合して塗布使用される
磁気記録媒体用のカーボンブラツクに関する。 〔従来の技術〕 磁気記録媒体は、樹脂または金属系の基体面に
磁性材、バインダーおよび各種の添加剤(分散
剤、滑剤、帯電防止剤、可塑剤、安定剤など)か
らなる組成の磁気記録層を塗着形成することによ
り製造されるが、帯電防止あるいは潤滑用の添加
剤成分としてカーボンブラツクが有用されてい
る。また、ヘツド摩耗の低減を図るために潤滑性
のより良好なグラフアイト(黒鉛)微粉末をカー
ボンブラツクと混合して磁気記録層の構成成分と
する試みもおこなわれている(特開昭60―
28027)。 〔発明が解決しようとする問題点〕 近時、磁気記録媒体にはますます情報の高密度
記録化が要求されているが、従来使用されている
種類のカーボンブラツクはこの条件を支えるに十
分な走行潤滑特性を満たしていない。また、前述
したカーボンブラツクに黒鉛微粉を混合する方法
は、両成分の粒子径ならびに表面性状が著しく異
なるため分散度の相違に基づく組織偏析を生じや
すい。 このほか、カーボンブラツクには原料あるいは
生産工程から金属異物、塩素イオン、硫酸イオン
など磁気記録媒体の劣化原因となる物質が混入す
る問題があり、これを除去するためにはカーボン
ブラツクを酸性水溶液で洗浄する等の煩雑な処理
を必要とする(特開昭59―18763、同59―93756)。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は上記の問題点を解消し、高度の走行潤
滑性能と異物混入のない磁気記録媒体用カーボン
ブラツクを提供するもので、その構成は窒素吸着
比表面積(N2SA)が60m2/g以下のカーボンブ
ラツクを黒鉛化処理して得られた真比重1.95〜
2.20の特性を有することを特徴とする。 窒素吸着比表面積(N2SA)が60m2/g以下の
カーボンブラツクはフアーネス法あるいはサーマ
ル法などにより製造され、FEF,GPF,SRF,
FT等の品種領域に位置する比較的大きな粒子径
特性をもつものである。 一般に磁気記録媒体の走行性は表面のラフネス
と摩擦係数によつて支配される要素が大で、ラフ
ネが大きく摩擦係数の小さな性状が最良とされて
いる。しかし、ラフネスとカーボンブラツク粒子
径との間には一定の関係があり、適用するカーボ
ンブラツクの粒子径が小さくなるに従つてラフネ
スも小さくなる。一方、分散性の面からみると粒
子径の大きなカーボンブラツクの方が分散度がよ
い。 従来は塗付膜に平滑性と低摩擦係数を与える点
に重点を置き適用カーボンブラツクを粒子径の小
さい領域から選定していたが、本発明においては
塗膜面に好適なラフネスを与える分散性のよい粒
子径範囲として窒素吸着比表面積(N2SA)60
m2/g以下のカーボンブラツクが選択使用され
る。 上記カーボンブラツクは、黒鉛化処理を施して
真比重1.95〜2.20の特性範囲に改質される。黒鉛
化処理は、対象カーボンブラツクを不活性気流中
で2500〜3000℃の高温度に少くとも1時間加熱す
ることによつておこなわれる。具体的手段として
は、カーボンブラツクを黒鉛ルツボに填めてアチ
ソン型電気炉に入れ、周囲をコークス粉で被包し
たのち通電加熱するような方法が有効に用いられ
る。 なお、本発明の真比重は、以下の測定方法によ
り得られた値を採用する。 カーボンブラツク試料を落とし蓋付ルツボに採
り650±25℃の温度で5分間脱揮処理を施したの
ちピクノメーターに適量秤取し、少量のベンゼン
で浸漬してから2〜5mmHgの真空下で気泡発生
が認められなくなるまで減圧脱気する。ついでピ
クノメーターにベンゼンを充満して25±0.1℃の
恒温水槽中に30分保持したのち秤量する。真比重
は、次式により算出する。 真比重値=(D−A)/(D−A)−(E−C)d25 4 ただし、Aはピクノメーターの質量、Cはピク
ノメーター+ベンゼンの質量、Dはピクノメータ
ー+カーボンブラツク試料+ベンゼンの質量、そ
してd25 4はベンゼンの比重である。 この測定方法によりASTM―IRBNo.4の標準
カーボンブラツク真比重を測定した結果は、
1.7780となる。 上記の窒素吸着比表面積(N2SA)および臭比
重の両特性要件を備えたカーボンブラツクは、γ
―Fe2O3,CrO2,Co―Ni,Fe―Co―Niなどの
磁性材料、塩化ビニル―酢酸ビニル共重合体、ス
チレン―ブタジエン共重合体、ポリウレタン樹脂
などのバインダー、その他常用の可塑剤、安定
剤、分散剤等の塗膜成分と適宜混合され、磁気記
録層の形成添加剤として使用に供される。 〔作用〕 本発明のカーボンブラツクは、黒鉛化処理によ
り無定形構造から滑性特性に優れる黒鉛結晶構造
に移行し、同時に含有異物が熱揮散して効果的に
除去されている。したがつて、前提となる窒素吸
着比表面積(N2SA)60m2/g以下の粒子径特性
と併せて、磁気記録媒体用として要求される良分
散性、高度の走行潤滑特性と表面ラフネスの同時
付与、高純度性と表面ラフネスの同時付与、高純
度性といつた特性項目を悉く満足する作用をな
す。 上記の作用は、黒鉛化処理後のカーボンブラツ
ク真比重が1.95を下廻る場合には十分に達成され
ず、とくに摩擦係数の低減下に有効機能しない。
また、2.20を越える真比重値は到達が困難である
うえに潤性改善効果が乏しくなる。 〔実施例 1〕 窒素吸着比表面積(N2SA)27m2/g、真比重
1.83の特性を有するカーボンブラツク〔東海カー
ボン(株)製、“シーストS”を黒鉛ルツボに充填し
てアチソン型黒鉛化炉に詰め、周囲をコークス粉
粒で被包した。炉に通電して2800℃まで昇温し、
処理時間を変えて真比重が1.91,1.96および2.06
の3種類の改質カーボンブラツクを得た。 このうち、真比重2.06のカーボンブラツクにつ
き黒鉛化処理前後における不純物の状況を発光分
光分析によつて測定した。その検出結果を表に
示した。
どの磁気記録媒体を製造するに際し、基体面に磁
性材その他の塗膜材料と混合して塗布使用される
磁気記録媒体用のカーボンブラツクに関する。 〔従来の技術〕 磁気記録媒体は、樹脂または金属系の基体面に
磁性材、バインダーおよび各種の添加剤(分散
剤、滑剤、帯電防止剤、可塑剤、安定剤など)か
らなる組成の磁気記録層を塗着形成することによ
り製造されるが、帯電防止あるいは潤滑用の添加
剤成分としてカーボンブラツクが有用されてい
る。また、ヘツド摩耗の低減を図るために潤滑性
のより良好なグラフアイト(黒鉛)微粉末をカー
ボンブラツクと混合して磁気記録層の構成成分と
する試みもおこなわれている(特開昭60―
28027)。 〔発明が解決しようとする問題点〕 近時、磁気記録媒体にはますます情報の高密度
記録化が要求されているが、従来使用されている
種類のカーボンブラツクはこの条件を支えるに十
分な走行潤滑特性を満たしていない。また、前述
したカーボンブラツクに黒鉛微粉を混合する方法
は、両成分の粒子径ならびに表面性状が著しく異
なるため分散度の相違に基づく組織偏析を生じや
すい。 このほか、カーボンブラツクには原料あるいは
生産工程から金属異物、塩素イオン、硫酸イオン
など磁気記録媒体の劣化原因となる物質が混入す
る問題があり、これを除去するためにはカーボン
ブラツクを酸性水溶液で洗浄する等の煩雑な処理
を必要とする(特開昭59―18763、同59―93756)。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は上記の問題点を解消し、高度の走行潤
滑性能と異物混入のない磁気記録媒体用カーボン
ブラツクを提供するもので、その構成は窒素吸着
比表面積(N2SA)が60m2/g以下のカーボンブ
ラツクを黒鉛化処理して得られた真比重1.95〜
2.20の特性を有することを特徴とする。 窒素吸着比表面積(N2SA)が60m2/g以下の
カーボンブラツクはフアーネス法あるいはサーマ
ル法などにより製造され、FEF,GPF,SRF,
FT等の品種領域に位置する比較的大きな粒子径
特性をもつものである。 一般に磁気記録媒体の走行性は表面のラフネス
と摩擦係数によつて支配される要素が大で、ラフ
ネが大きく摩擦係数の小さな性状が最良とされて
いる。しかし、ラフネスとカーボンブラツク粒子
径との間には一定の関係があり、適用するカーボ
ンブラツクの粒子径が小さくなるに従つてラフネ
スも小さくなる。一方、分散性の面からみると粒
子径の大きなカーボンブラツクの方が分散度がよ
い。 従来は塗付膜に平滑性と低摩擦係数を与える点
に重点を置き適用カーボンブラツクを粒子径の小
さい領域から選定していたが、本発明においては
塗膜面に好適なラフネスを与える分散性のよい粒
子径範囲として窒素吸着比表面積(N2SA)60
m2/g以下のカーボンブラツクが選択使用され
る。 上記カーボンブラツクは、黒鉛化処理を施して
真比重1.95〜2.20の特性範囲に改質される。黒鉛
化処理は、対象カーボンブラツクを不活性気流中
で2500〜3000℃の高温度に少くとも1時間加熱す
ることによつておこなわれる。具体的手段として
は、カーボンブラツクを黒鉛ルツボに填めてアチ
ソン型電気炉に入れ、周囲をコークス粉で被包し
たのち通電加熱するような方法が有効に用いられ
る。 なお、本発明の真比重は、以下の測定方法によ
り得られた値を採用する。 カーボンブラツク試料を落とし蓋付ルツボに採
り650±25℃の温度で5分間脱揮処理を施したの
ちピクノメーターに適量秤取し、少量のベンゼン
で浸漬してから2〜5mmHgの真空下で気泡発生
が認められなくなるまで減圧脱気する。ついでピ
クノメーターにベンゼンを充満して25±0.1℃の
恒温水槽中に30分保持したのち秤量する。真比重
は、次式により算出する。 真比重値=(D−A)/(D−A)−(E−C)d25 4 ただし、Aはピクノメーターの質量、Cはピク
ノメーター+ベンゼンの質量、Dはピクノメータ
ー+カーボンブラツク試料+ベンゼンの質量、そ
してd25 4はベンゼンの比重である。 この測定方法によりASTM―IRBNo.4の標準
カーボンブラツク真比重を測定した結果は、
1.7780となる。 上記の窒素吸着比表面積(N2SA)および臭比
重の両特性要件を備えたカーボンブラツクは、γ
―Fe2O3,CrO2,Co―Ni,Fe―Co―Niなどの
磁性材料、塩化ビニル―酢酸ビニル共重合体、ス
チレン―ブタジエン共重合体、ポリウレタン樹脂
などのバインダー、その他常用の可塑剤、安定
剤、分散剤等の塗膜成分と適宜混合され、磁気記
録層の形成添加剤として使用に供される。 〔作用〕 本発明のカーボンブラツクは、黒鉛化処理によ
り無定形構造から滑性特性に優れる黒鉛結晶構造
に移行し、同時に含有異物が熱揮散して効果的に
除去されている。したがつて、前提となる窒素吸
着比表面積(N2SA)60m2/g以下の粒子径特性
と併せて、磁気記録媒体用として要求される良分
散性、高度の走行潤滑特性と表面ラフネスの同時
付与、高純度性と表面ラフネスの同時付与、高純
度性といつた特性項目を悉く満足する作用をな
す。 上記の作用は、黒鉛化処理後のカーボンブラツ
ク真比重が1.95を下廻る場合には十分に達成され
ず、とくに摩擦係数の低減下に有効機能しない。
また、2.20を越える真比重値は到達が困難である
うえに潤性改善効果が乏しくなる。 〔実施例 1〕 窒素吸着比表面積(N2SA)27m2/g、真比重
1.83の特性を有するカーボンブラツク〔東海カー
ボン(株)製、“シーストS”を黒鉛ルツボに充填し
てアチソン型黒鉛化炉に詰め、周囲をコークス粉
粒で被包した。炉に通電して2800℃まで昇温し、
処理時間を変えて真比重が1.91,1.96および2.06
の3種類の改質カーボンブラツクを得た。 このうち、真比重2.06のカーボンブラツクにつ
き黒鉛化処理前後における不純物の状況を発光分
光分析によつて測定した。その検出結果を表に
示した。
【表】
(注) 検出濃度:>+>±>−(検
出せず)
金属異物は黒鉛化処理により効果的に除去さ
れ、塩素、硫酸などの陰イオンも検出されなかつ
た。 上記3種類のカーボンブラツクを用い、次の成
分組成および配合比で磁気記録塗料を作製した。
出せず)
金属異物は黒鉛化処理により効果的に除去さ
れ、塩素、硫酸などの陰イオンも検出されなかつ
た。 上記3種類のカーボンブラツクを用い、次の成
分組成および配合比で磁気記録塗料を作製した。
【表】
この塗料をポリエステルフイルム上に10μmの
厚さにカレンダー塗着した。 得られた磁気記録媒体につきドラム法によつて
摩擦係数を測定した。測定結果を表に示した。
なお、黒鉛化処理前のカーボンブラツク(真比重
1.83)についても同様にして摩擦係数を測定し、
表に併載した。
厚さにカレンダー塗着した。 得られた磁気記録媒体につきドラム法によつて
摩擦係数を測定した。測定結果を表に示した。
なお、黒鉛化処理前のカーボンブラツク(真比重
1.83)についても同様にして摩擦係数を測定し、
表に併載した。
窒素吸着比表面積(N2SA)の異なる3品種の
フアーネスカーボンブラツクを実施例と同一の条
件で黒鉛化処理をおこなうとともに磁気記録媒体
を作製し、それぞれの摩擦係数を測定した。表
は、各カーボンブラツクの黒鉛化処理後における
真比重ならびに摩擦係数を対比して示したもので
ある。
フアーネスカーボンブラツクを実施例と同一の条
件で黒鉛化処理をおこなうとともに磁気記録媒体
を作製し、それぞれの摩擦係数を測定した。表
は、各カーボンブラツクの黒鉛化処理後における
真比重ならびに摩擦係数を対比して示したもので
ある。
本発明により提供される改質カーボンブラツク
は、形成される磁気記録層に高度の走行潤滑性を
付与することができ、そのうえ高純度で良好な分
散性ならびに導電性を備えるから、高密度記録が
要求される磁気記録媒体用として極めて好適であ
る。
は、形成される磁気記録層に高度の走行潤滑性を
付与することができ、そのうえ高純度で良好な分
散性ならびに導電性を備えるから、高密度記録が
要求される磁気記録媒体用として極めて好適であ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 窒素吸着比表面積(N2SA)が60m2/g以下
のカーボンブラツクを黒鉛化処理して得られた真
比重1.95〜2.20の特性をもつ磁気記録媒体用カー
ボンブラツク。 2 カーボンブラツクの黒鉛化処理が、不活性雰
囲気中で2500〜3000℃に加熱することによりおこ
なわれる特許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒
体用カーボンブラツク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2369986A JPS62184064A (ja) | 1986-02-07 | 1986-02-07 | 磁気記録媒体用カ−ボンブラツク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2369986A JPS62184064A (ja) | 1986-02-07 | 1986-02-07 | 磁気記録媒体用カ−ボンブラツク |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62184064A JPS62184064A (ja) | 1987-08-12 |
JPH0154377B2 true JPH0154377B2 (ja) | 1989-11-17 |
Family
ID=12117638
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2369986A Granted JPS62184064A (ja) | 1986-02-07 | 1986-02-07 | 磁気記録媒体用カ−ボンブラツク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62184064A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160040194A (ko) * | 2013-08-08 | 2016-04-12 | 라이온 스페셜티 케미칼즈 가부시키가이샤 | 카본블랙 및 그 제조 방법 및 축전 디바이스 및 도전성 수지 조성물 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE2846352A1 (de) * | 1978-10-25 | 1980-05-08 | Hoechst Ag | Verfahren und vorrichtung zur erhoehung des graphitierungsgrades von russen sowie die verwendung dieser russe |
-
1986
- 1986-02-07 JP JP2369986A patent/JPS62184064A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62184064A (ja) | 1987-08-12 |
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US4812358A (en) | Magnetic recording medium | |
JPH0618070B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
JPH0154377B2 (ja) | ||
JPH0576088B2 (ja) | ||
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